Essbaseインスタンスのバックアップおよび復元

Essbaseインスタンス・バックアップを使用して、インスタンスのすべてのアプリケーションを共通の時点に復元します。インスタンス・バックアップは主に障害時リカバリのためのものですが、すべてのアプリケーションを一度に移行または復元する場合にも適しています。

バックアップおよび復元は、同じバージョンのEssbaseで実行する必要があります。

作成するあらゆるEssbaseスタックの特定のコンポーネントには、Essbaseデプロイメントを一意にする情報が含まれています。リカバリ目的を達成するには、このような一意のスタック・コンポーネントを適切な間隔でバックアップする必要があります。

Oracle Cloud Infrastructureコンピュート・ドメインまたは可用性ドメインに障害が発生した場合、Essbaseインスタンスをリカバリするには、新しいスタックを構築し、その中にEssbaseバックアップを復元します。新たにデプロイされるスタックは、障害が発生したインスタンスと同じバージョンのEssbaseである必要があります。適時にバージョンを移行していない場合は、GitHubを使用して同じバージョンに復元する必要があります。

Oracle Cloud InfrastructureEssbaseの場合、障害からの復元には、新しいEssbaseスタックをデプロイして適切なブロック・ボリュームおよびリレーショナル・データベース・スキーマのバックアップをアタッチする必要があります。復元前のEssbaseスタックを(ブロック・ボリューム、ブロック・ボリュームのバックアップ、リレーショナル・データベース・スキーマ、リレーショナル・データベースのバックアップの)ソースとして、復元後のEssbaseスタックをターゲットとして考えます。復元されたターゲット・インスタンスは、ある時点のソース・インスタンスを反映している必要があります。

Oracle Cloud InfrastructureでのEssbaseのバックアップは、Essbaseスタックの詳細によって異なります。完全バックアップでは、Essbaseデプロイメントを一意にするすべての情報を保護する必要があります。バックアップを指示される可能性があるアイテムは次のとおりです。

  • あらゆるEssbaseスタックのリレーショナル・データベース・スキーマ。これには、一部のアプリケーション、ユーザーおよび構成の情報が格納されます。
    • <instance prefix>_Essbaseという、Essbaseの単一のデータベース・スキーマ。
    • 同じ<instance prefix>_<schemaname>が指定された、WebLogicの8個のデータベース・スキーマ。
  • /u01/dataとしてマウントされるブロック・ボリュームに格納されるEssbaseアプリケーションおよびデータベース情報。
  • /u01/confgとしてマウントされるブロック・ボリュームに格納されるWebLogicドメインおよび構成情報。(EssbaseはWebLogicドメイン内の管理対象サービスです。)

バックアップ戦略で、RTO/RPOユースケースにあわせて情報が適切な間隔で取得されることを確認します。Essbaseは自律型データベースではないため、バックアップ中Essbaseサービスは停止します。