@VARIANCEP

Essbaseの@VARIANCEP計算関数は、指定されたデータ・セットの統計的分散を計算します。

計算は、母集団全体に基づきます。分散は、平均値の周りのデータ・ポイントのセットの分散の尺度です。

構文

@VARIANCEP (SKIPNONE | SKIPMISSING | SKIPZERO | SKIPBOTH, XrangeList)

パラメータ

SKIPNONE

分散の計算中に、内容に関係なく、データ・セット内の指定したすべてのセルを含めます。

SKIPMISSING

分散の計算中に、すべての#MISSING値をデータ・セットから除外します。

SKIPZERO

分散の計算中に、すべてのゼロ(0)値をデータ・セットから除外します。

SKIPBOTH

分散の計算中に、すべてのゼロ(0)値と#MISSING値をデータ・セットから除外します。

XrangeList

分散が計算される数値のリスト。このトピック全体で、データ・セットと総称されます。

有効なメンバー名、メンバー名のカンマ区切りリスト、ディメンション間メンバー、またはメンバー・セット関数か範囲関数(@XRANGEを含む)からの戻り値にできます。

XrangeListの詳細は、範囲リスト・パラメータを参照してください。

ノート

  • @VARIANCEPは、2つのメンバー間の差分率(差異)を計算する@VARPERとは異なります。

  • @VARIANCEPは、データ・セット(XrangeList)が母集団全体を表すことを前提とします。データ・セットで母集団のサンプルを表す場合は、@VARIANCEを使用します。

  • @VARIANCEPは、"偏向あり"または"n"の方法を使用して計算されます。

  • @VARIANCEPは次の式を使用します。


    {n \sum x^2 - (\sum x)^2}\over n^2

次の例は、Sample Basicデータベースに基づいています。Measuresディメンションに追加のメンバーであるSales Varが含まれているとします。この例では、@RANGE関数を使用してデータ・セットを生成し、製品ファミリの売上高の分散を計算します。

FIX (Product)
"Sales Var" = @VARIANCEP(SKIPBOTH,@RANGE(Sales,@CHILDREN(Product)));
ENDFIX

この例では、次のレポートが作成されます:

                                     Jan      New York
                                   Actual        Budget
                                   ======        ======
        Sales       Colas            678           640
                   Root Beer        551           530
                   Cream Soda       663           510
                   Fruit Soda       587           620
                   Diet Drinks      #MI           #MI
                    Product        2479          2300
        
        Sales Var   Product         2765.69       3125
        

次の例では、YearディメンションがSample Basicに追加されていることを前提としています。データ・セット内のディメンション間メンバーを使用して分散を計算します。

FIX(Product)
"Sales Var" = @VARIANCEP(SKIPBOTH,@XRANGE("2011"->"Sep", "2012"->"Mar"));
ENDFIX

前述の計算は、XrangeListで指定した次の多次元範囲で実行されます。


2011->Sep
2011->Oct
2011->Nov
2011->Dec
2012->Jan
2012->Feb
2012->Mar

関連項目

@VARIANCE