Alter System (集約ストレージ)
MaxL alter system文は、Essbaseサーバーの状態を変更するために役立ちます。
この文を使用して、アプリケーションの起動および停止、Essbaseサーバー全体の変数の操作、パスワードおよびログイン・アクティビティの管理、ユーザーの切断、プロセスの強制終了およびサーバーのシャットダウンを行います。
キーワード
MaxLalter systemを使用して、次のEssbaseサーバー全体の設定を変更します。ほとんどの文に必要なロールはシステム管理者ですが、例外があります。
- alter system load application …
-
Essbaseサーバー上の1つのアプリケーション、またはすべてのアプリケーションを起動します。アプリケーションに対して少なくともデータベース・アクセス権限が必要です。
例:
alter system load application ASOSamp;
- alter system unload application …
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Essbaseサーバー上の1つのアプリケーション、またはすべてのアプリケーションを停止します。アプリケーションに対して少なくともデータベース・アクセス権限が必要です。アプリケーションをアンロードすると、すべてのアクティブなリクエストとデータベース接続がキャンセルされて、アプリケーションが停止されます。Essbaseでアクティブなリクエストとデータベース接続のキャンセルや、アプリケーションの停止を試行しているときに問題が発生した場合は、アプリケーション・ログにエラーが記録されます。
アクティブなリクエストとデータベース接続がある場合にアプリケーションを停止しないようにするには、no_forceキーワードを使用します。no_forceを使用すると、次のようになります。
-
アプリケーションにアクティブなリクエストとデータベース接続がある場合、アプリケーションは停止せずに実行し続けます。
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アプリケーションにアクティブなリクエストとデータベース接続がない場合は、no_forceを指定せずにunload applicationを使用した場合と同じように、アプリケーションは停止されます。
ノート:
アプリケーションをアンロードすると、no_forceを使用して特に指定しないかぎり、すべてのアクティブなリクエストおよびデータベース接続が取り消され、アプリケーションが停止されます。no_forceを使用すると、アクティブなリクエストがアプリケーションで実行されている場合、Essbaseはエラーを返します。
データベースでプロセスが実行されている間に、アプリケーションのアンロードまたはシステムのシャットダウン時にデータベースが正常にシャットダウンできない場合は、内部論理エラー[200]が記録されます。
例:
alter system unload application ASOSamp no_force;
-
- alter system set session_idle_limit …
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Essbaseサーバーでユーザーがログオフするまでに、セッションがインアクティブになることを許可する時間間隔を設定します。設定できる最小制限は5分(つまり300秒)です。セッションのアイドル制限がnoneに設定された場合、Essbaseサーバーがシャットダウンされるまですべてのユーザーがログオンした状態のままでいられます。
デフォルトのユーザー・アイドル・ログアウト時間は60分です。ユーザーがバックグラウンドで計算を開始した場合、60分経過するとユーザーはアイドルであると考慮されてログアウトされますが、計算はバックグラウンドで継続されます。
ログアウトしたときに、計算が停止されたとユーザーが誤解する可能性があるため、次のいずれかを実行してユーザー・エクスペリエンスを修正できます:
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計算をフォアグラウンドで実行する
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セッションのアイドル制限を、計算期間を超えるように増やすか、なしに設定する
例:
alter system set session_idle_limit 60 minutes;
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- alter system set session_idle_poll …
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非アクティブ・チェックの間隔を設定します。セッション・アイドル・ポーリングで指定された時間間隔は、
session_idle_limit
によって示された許可される非アクティブ間隔をユーザー・セッションが超過したかどうかをチェックする頻度をEssbaseに通知します。例:
alter system set session_idle_poll 300 seconds;
- alter system set invalid_login_limit …
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ユーザー・アカウントが無効化されるまでに許可される、任意のユーザーによるログイン試行の失敗数を設定します。この設定を変更すると、カウンタは0にリセットされます。無効なログインの制限がnoneに設定されている場合、制限はありません。デフォルトは制限なしです。
例:
alter system set invalid_login_limit 3;
- alter system set inactive_user_days …
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システムによって無効化されるまで、ユーザー・アカウントが非アクティブ状態のままになる日数を設定します。ユーザーがログインしたとき、管理者がユーザーを編集したとき、または管理者によってアクティブ化されたときにカウンタがリセットされます。非アクティブな日数の制限がnoneに設定された場合、ユーザー・アカウントは使用されていなくても有効なままになります。デフォルトは制限なしです。
例:
alter system set inactive_user_days 30;
- alter system set password_reset_days …
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ユーザーがパスワードを保持できる日数を設定します。割り当てられた日数が経過したら、ユーザーはログインしてパスワードを変更するように求められます。ユーザーがパスワードを変更したとき、管理者がパスワードを編集したとき、または管理者によってパスワードがアクティブ化されたときにカウンタがリセットされます。パスワードのリセット日数制限がnoneに設定されている場合、パスワード保持に組込みの制限がないことになります。デフォルトは制限なしです。
例:
alter system set password_reset_days 60;
- alter system set variable …
-
システムに既存の代替変数の値を変更します。値が256バイトを超えないようにする必要があります。先頭のアンパサンド(&)を除いて、任意の文字を含められます。
例:
alter system set variable Month Nov;
- alter system set server_port …
-
Essbaseの構成プロパティに指定されたポート範囲を拡張します。各Essbaseアプリケーションは、この範囲から2つのポートを使用します。使用可能なポートがなくなるとエラー・メッセージが表示されます。
ノート:
ポート範囲は、開始ポート範囲がSERVERPORTBEGINよりも小さく、終了ポート範囲がSERVERPORTENDよりも大きくなるようにする場合のみ拡張できます。
例:
alter system set server_port begin at 32750 end at 33780;
- alter system add variable …
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システム・レベルの代替変数を名前を指定して作成し、オプションで、表す変数の文字列値を割り当てます。値は、set variableを使用して後から割当てまたは変更できます。代替変数は定期的に変化する情報のグローバルなプレースホルダとして機能します。代替変数は、計算およびレポート・スクリプトで参照される場合があります。
同じ名前の代替変数がサーバー、アプリケーションおよびデータベース・レベルで存在する場合、変数の優先順位は次のようになります。データベース・レベルの代替変数は、アプリケーション・レベルの変数に優先し、アプリケーション・レベルの変数はサーバー・レベルの変数に優先します。
例:
alter system add variable CurYear '2024';
- alter system drop variable …
-
代替変数と対応する値がシステムから削除されます。
例:
alter system drop variable CurYear;
- alter system logout session all
-
Essbaseサーバーで現在実行されているすべてのユーザー・セッションを終了します。
例:
alter system logout session all;
- alter system logout session...force
-
現在リクエストを処理中であっても、(1つまたは複数の)セッションを終了します。リクエストはセーフ・ポイントまでの処理が許可され、その後トランザクションはロールバックされます。
例:
alter system logout session 3694133190 force;
- alter system logout session SESSION-ID
-
一意のセッションID番号でセッションを終了します。セッションのID番号を確認するには、display sessionを使用します。
例:
alter system logout session 3694133190;
- alter system logout session by user USER-NAME
-
Essbaseサーバー全体で、または特定のアプリケーションまたはデータベースに限定して、特定のユーザーによる現在のセッションをすべて終了します。
例:
alter system logout session by user User1;
- alter system logout session by user … on application …
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特定のアプリケーションにわたって、特定のユーザーによる現在のセッションすべてを終了します。
例:
alter system logout session by user User1 on application ASOSamp;
- alter system logout session by user on database
-
特定のデータベースにわたって、特定のユーザーによる現在のセッションをすべて終了します。
例:
alter system logout session by user User1 on database ASOSamp.Basic;
- alter system logout session on application
-
特定のアプリケーションにわたって、現在のユーザー・セッションをすべて終了します。
例:
alter system logout session on application ASOSamp;
- alter system logout session on database
-
特定のデータベースにわたって、現在のユーザー・セッションをすべて終了します。
例:
alter system logout session on database ASOSamp.Basic;
- alter system shutdown
-
Essbaseサーバーをシャットダウンします。
例:
alter system shutdown;
- alter system kill request all
-
Essbaseサーバーの現在のリクエストをすべて終了します。
ノート:
MaxL Shellで自分のアクティブなリクエストを終了するには、[ESC]キーを押します。
例:
alter system kill request all;
- alter system kill request SESSION-ID
-
セッションIDで示された現在のリクエストを終了します。display sessionを使用してセッションIDを取得できます。
例:
alter system kill request 3694133190;
- alter system kill request by user
-
指定したユーザーによるEssbaseサーバーによる現在のリクエストをすべて終了します。
例:
alter system kill request by user User1;
- alter system kill request on application
-
指定したアプリケーションの現在のリクエストをすべて終了します。
例:
alter system kill request on application ASOSamp;
- alter system kill request on database
-
指定したデータベース上の現在のリクエストをすべて終了します。
例:
alter system kill request on database ASOSamp.Basic;
- alter system reconcile
- 適用不可になりました。
ノート
SESSION SPECIFICATION
セッションは、Essbaseサーバーへの単一のユーザー接続です。セッションは、コンテキストを示すキーワードと名前、または一意のセッションID番号で識別できます。
リクエストは、たとえば、アプリケーションを起動したり、データベース・アウトラインを再構築するなど、ユーザーまたは別のプロセスによってEssbaseサーバーに送信される問合せのことです。各セッションで一度に1つのリクエストのみを処理できます。
管理者がセッションの終了を試行したときにセッションでリクエストを処理中の場合、管理者は最初にリクエストを終了するか、alter systemで使用可能なforceキーワードを使用して、セッションと現在のリクエストを終了する必要があります。
