6.9.3 グローバリゼーション属性の構成

「グローバリゼーション属性の編集」で属性を構成して、アプリケーションのグローバリゼーション・オプションを構成します。アプリケーション・ビルダーでは、異なる言語で同時に実行可能なアプリケーションを開発できます。

1つのアプリケーションを、異なる言語をサポートするよう変換できます。「グローバリゼーション属性の編集」ページの属性を使用して、アプリケーションのプライマリ言語や、日付書式、時間書式、タイムスタンプ書式、タイムゾーン書式およびCSVエンコーディングのデフォルトなどのグローバリゼーション・オプションを指定します。

6.9.3.1 グローバリゼーション・ページへのアクセス

グローバリゼーション・ページにアクセスするには、次のステップを実行します。

  1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
  2. アプリケーションを選択します。

    アプリケーションのホームページが表示されます。

  3. アプリケーションのホームページから、アプリケーションのグローバリゼーション・ページに、次の2通りの方法でアクセスできます。
    • 「共有コンポーネント」からの場合:
      1. 「共有コンポーネント」をクリックします。

      2. 「グローバリゼーション」で、「グローバリゼーション属性」をクリックします。

    • 「アプリケーション・プロパティの編集」ボタン:
      1. アプリケーション名の右側にある「アプリケーション・プロパティの編集」をクリックします。

      2. 「グローバリゼーション」タブをクリックします。

    グローバリゼーション・ページが表示されます。

  4. 対象となる属性を編集します。
  5. 「変更の適用」をクリックして、変更を保存します。

6.9.3.2 グローバリゼーション・ページ

次の項では、アプリケーションのグローバリゼーション・ページで使用可能な属性について説明します。

ノート:

必須の値には赤いアスタリスク(*)が付いています。

6.9.3.2.1 アプリケーションのプライマリ言語

アプリケーションを開発する言語を指定します。この言語が、すべての変換の元となるベース言語になります。たとえば、英語で作成されたアプリケーション100が、フランス語に変換され、アプリケーション101として公開されたとします。英語がアプリケーションのプライマリ言語になります。

アプリケーションに対するすべての変更は、ここで指定したプライマリ言語で行う必要があります。

6.9.3.2.2 アプリケーション言語の導出元

翻訳されたアプリケーション言語がApplication Expressによって導出される方法を指定します。アプリケーションのプライマリ言語は静的にすることも、Webブラウザ言語から導出したり、ユーザー・プリファレンスやアイテムから特定することもできます。

使用可能なオプションについてさらに学習するには、フィールドレベル・ヘルプを参照してください。

6.9.3.2.3 文書方向

文書方向を設定します。オプションは次のとおりです。

  • 左から右

  • 右から左

6.9.3.2.4 アプリケーション日付書式

アプリケーションで使用する日付書式を決定します。

この日付書式を使用すると、NLS_DATE_FORMATデータベース・セッションの設定が変更されてから、アプリケーション内のページが表示または送信されます。この値には、有効なOracle日付書式マスクを含むリテラル文字列、または置換構文を使用したアイテム参照を指定できます。値が指定されていない場合は、データベース・セッションからデフォルトの日付書式が実行時に取得されます。次の例を参考にしてください。

Month DD, YYYY
&MY_DATE_FORMAT.

6.9.3.2.5 アプリケーションの日時書式

アプリケーションで使用する日時書式を指定します。

この日時書式は、置換参照&APP_DATE_TIME_FORMAT.を使用するか、PL/SQLでv('APP_DATE_TIME_FORMAT')ファンクションを使用して、アプリケーション内で参照できます。この属性によってNLS設定が変更されることはありません。この値には、有効なOracle日付書式マスクを含むリテラル文字列、または置換構文を使用したアイテム参照を指定できます。この属性値を指定しない場合、APP_DATE_TIME_FORMATへの参照はNLSデータベース・セッションの日付書式とNLS時刻書式を返します。次の例を参考にしてください。

Month DD, RRRR HH24:MI
&MY_DATE_TIME_FORMAT.

6.9.3.2.6 アプリケーションのタイムスタンプ書式

アプリケーションで使用するタイムスタンプ書式を決定します。LOVからタイムスタンプ書式を選択します。

このタイムスタンプ書式を使用すると、NLS_TIMESTAMP_FORMATデータベース・セッションの設定が変更されてから、アプリケーション内のページが表示または送信されます。この値には、有効なOracleタイムスタンプ書式マスクを含むリテラル文字列、または置換構文を使用したアイテム参照を指定できます。値が指定されていない場合は、データベース・セッションからデフォルトのタイムスタンプ書式が実行時に取得されます。次の例を参考にしてください。

DD-MON-RR HH.MI.SSXFF AM
&MY_TIMESTAMP_FORMAT.

6.9.3.2.7 アプリケーションのタイムスタンプ・タイムゾーン書式

アプリケーションで使用するタイムゾーン付きのタイムスタンプ書式を決定します。

この日付書式を使用すると、NLS_TIMESTAMP_TZ_FORMATデータベース・セッションの設定が変更されてから、アプリケーション内のページが表示または送信されます。この値には、有効なOracleタイムスタンプ書式マスクを含むリテラル文字列、または置換構文を使用したアイテム参照を指定できます。値が指定されていない場合は、データベース・セッションからデフォルトのタイムゾーン付きのタイムスタンプ書式が実行時に取得されます。次の例を参考にしてください。

DD-MON-RR HH.MI.SSXFF AM TZR
&MY_TIMESTAMP_TZ_FORMAT.

6.9.3.2.8 文字の値の比較

ORDER BYLIKEMIN/MAXなど、様々なSQL操作およびSQL句で文字の値を比較する際の照合順序を決定します。

この値を使用すると、クラシック・レポートおよび対話モード・レポート・リージョンのSQL問合せの実行に対するNLS_SORTデータベース・セッション・パラメータが変更されます。値が指定されていない場合は、データベース・セッションからデフォルト値が実行時に取得されます。次の例を参考にしてください。

BINARY
GERMAN
CANADIAN_M

6.9.3.2.9 文字の値の比較動作

LIKEMIN/MAXなど、SQL操作の照合動作を決定します。

この値を使用して、クラシック・レポート、対話モード・レポート、リスト・ビューの各リージョン、およびプラグインAPIのSQL問合せの実行のNLS_COMPデータベース・セッション・パラメータを変更します。オプションは次のとおりです。

  • データベース・セッションのNLS設定(デフォルト): NLS_COMP値は、実行時にデータベース・セッションから取得されます。

  • バイナリ: WHERE句および他のSQL操作での比較はバイナリです。

  • 言語形式: WHERE句および他のSQL操作での比較は、「文字の値の比較」属性(NLS_SORT)で指定した言語ソートを使用します。

6.9.3.2.10 自動タイムゾーン

データベース・セッションのタイムゾーンの設定を制御します。「オン」に設定すると、クライアント・タイムゾーンがクライアントのWebブラウザから取得され、Application Expressセッションの継続時間用に設定されます。

その後のページ・ビューには、ページ・ビューごとに適切なデータベース・セッション・タイムゾーンが設定されます。設定後、この設定はAPEX_UTIL.SET_SESSION_TIME_ZONEを使用して上書きしたり、APEX_UTIL.RESET_SESSION_TIME_ZONEを使用して再設定することができます。

6.9.3.2.11 自動CSVエンコーディング

自動CSVエンコーディングは、アプリケーションのすべてのカンマ区切り(CSV)レポートの出力エンコーディングを制御します。自動CSVエンコーディングのデフォルト値は「はい」です。自動CSVエンコーディングを「はい」に設定した場合、CSVレポートの出力は、ローカライズされたデスクトップ・アプリケーションと互換性のある文字セットに変換されます。CSVエンコーディングの文字セットは、「アプリケーション言語の導出元」の設定によって決まります。

アプリケーション・ビルダーのページのエンコーディングは、Oracle Application Expressへのアクセスに使用されるデータベース・アクセス記述子(DAD)の文字セットによって決まります。たとえば、データベース・アクセス記述子の文字セットがAL32UTF8である場合、Oracle Application Expressユーザー・インタフェースの全アプリケーションのすべてのページはUTF-8でエンコードされます。

デフォルトでは、レポート・リージョンからのCSV出力は、データベース・アクセス記述子と同じ文字セットでエンコードされます。ただし、一部のデスクトップ・スプレッドシート・アプリケーションでは、データがクライアント・デスクトップのオペレーティング・システムの文字セットでエンコードされる必要があります。マルチバイト・データの場合、レポート・リージョンからのCSV出力をデスクトップのスプレッドシート・アプリケーションで開くと壊れて表示されることがよくあります。これは、レポート・リージョンからのCSV出力のエンコーディングが、デスクトップ・アプリケーションで必要とされるエンコーディングと異なるためです。自動CSVエンコーディングを有効にすると、この問題が解決します。

たとえば、アプリケーションに対するユーザーの言語プリファレンスがdeである場合、データベース・アクセス記述子の文字セット設定にかかわらず、CSVデータは西ヨーロッパ語(Windows 1252)でエンコードされます。ユーザーの言語プリファレンスがzh-cnの場合、CSVデータは中国語(GBK)でエンコードされます。