Narrative Reportingデータによるアド・ホック分析の実行

Narrative Reportingには、7つのディメンションが含まれるモデルで構成されるサンプル・アプリケーションが付属しています。Narrative Reporting Webインタフェースで、ボタンをクリックしてサンプル・アプリケーションを作成します。

Oracle Smart View for Officeでサンプル・モデルに接続する場合、参照する情報が含まれるデータ・レポートを作成できるアド・ホック問合せを実行できます。レポートからデータをコピーしてNarrative Reportingレポート・パッケージのドックレットに貼り付けることができます。グリッドまたは個々のデータ・ポイントをコピーしてドックレットに貼り付けることができます。

このトピックのシナリオでは、Narrative Reportingでドックレットをレポート・パッケージに含める準備として、アド・ホック・グリッドを作成し、個々のデータ・ポイントとグリッド全体をドックレットに貼り付ける方法を示します。

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アド・ホック分析を使用したデータの分析について学習します。

ビデオ・アイコン Smart Viewでの拡張アド・ホック・レポートの作成

Narrative Reportingデータ・ソースからアド・ホック・グリッドを作成するには:

  1. まだ実行していない場合は、Excelを起動し、Narrative Reportingへの接続の作成の説明に従ってデータ・ソース接続を設定します。
  2. Excelで、Narrative Reportingデータ・ソースに接続します。

    Smart ViewでのNarrative Reportingへの接続を参照してください。

  3. Smart Viewパネルで、「レポート・アプリケーション」「サンプル・アプリケーション」の順に展開し、「サンプル・モデル」を右クリックして「アド・ホック分析」を選択します。

    初期のディメンションおよびデータがシート上に配置されます。AccountsディメンションとFiscal Calendarディメンションがアクティブなディメンションです。

    ノート:

    ディメンションのEntities、Total Segments、Currencies、YearsおよびScenariosは、グリッド本体ではなくPOVにあります。これらはグリッドのデータ・パースペクティブを変更するために使用できますが、このシナリオではその機能を示しません。


    前の段落で説明されている初期のアド・ホック・グリッド。

    また、アド・ホック機能用の「Narrative Reporting」リボンが表示されます。


    「Narrative Reporting」リボンには、「ズーム・イン」、「ズーム・アウト」、「ピボット」、「選択項目のみ保持」、「選択項目のみ削除」、「ピボット」、「メンバー選択」、「別名の変更」、「リフレッシュ」、「POV」、「ビジュアル化」の機能があります。
  4. 続行する前に、Smart Viewリボン「オプション」をクリックし、「フォーマット」タブを選択して、次のオプションが選択されていることを確認します。
    • Excelフォーマットの使用

    • 列の幅と行の高さの調整

    「OK」をクリックします。

  5. Smart Viewリボンまたは「Narrative Reporting」リボン「リフレッシュ」ボタンをクリックして、現在のグリッドのフォーマット変更の影響を確認します。

    ディメンション名にあわせて列が調整された初期のアド・ホック・グリッド。

    レイアウトの目標は、行にAccountsのメンバーを表示し、列にScenariosのメンバーを表示して、簡単な営業費用レポートを作成することです。

  6. Scenariosディメンションを列に移動するには、Scenariosディメンション・セルを右クリックしてドラッグし、Accountsディメンション・セルにドロップします。

    列のScenariosおよびAccountsディメンション、行のFiscal Calendarディメンション、POV行のEntities、Total Segments、CurrenciesおよびYears。
  7. Accountsディメンションを行に移動するには、Accountsディメンション・セルを右クリックしてドラッグし、Fiscal Calendarディメンション・セルにドロップします。

    行のAccountsおよびFiscal Calendarディメンション、列のScenariosディメンション、POV行のEntities、Total Segments、CurrenciesおよびYears。
  8. Fiscal Calendarディメンションを右クリックしてPOV行にドラッグし、Entitiesディメンションにドロップします。

    行のAccountsディメンション、列のScenariosディメンション、POV行のFiscal Calendar、Entities、Total Segments、CurrenciesおよびYears。

    前述のグリッドでは、ScenariosディメンションとAccountsディメンションがアクティブなディメンションです。ディメンションのFiscal Calendar、Entities、Total Segments、CurrenciesおよびYearsは、POVにあります。これは目的のディメンション・レイアウトです。

    今度は、行および列のメンバーにズーム・インし、「Narrative Reporting」リボンの「選択項目のみ保持」および「選択項目のみ削除」ボタンを使用して、表示する行および列のレイアウトを作成します。

  9. Scenariosディメンションを選択し、「Narrative Reporting」リボン「ズーム・イン」をダブルクリックまたはクリックします。

    セルB2からG2までのScenariosディメンションのメンバー: Actual、Plan、Forecast、Variance、Variance %およびScenarios。
  10. [Ctrl]キーを押し、ForecastメンバーとScenariosメンバーを選択し、「Narrative Reporting」リボン「選択項目のみ削除」ボタンをクリックします。

    グリッドは次のようになります。


    セルB2からE2までのScenariosディメンションのメンバー: Actual、Plan、VarianceおよびVariance %。

    今度は、Operating Expensesメンバーにズーム・インします。

  11. Accountsを選択し、「Narrative Reporting」リボン「ズーム・イン」をダブルクリックまたはクリックします。

    最初のズーム・インの結果:


    セルA3からA6までのAccountsディメンションのメンバー: Income Statement、Balance Sheet、StatisticsおよびAccounts
  12. ズーム・インを続行します。
    1. Income Statementメンバーで「ズーム・イン」をクリックします。
    2. Net Incomeメンバーで「ズーム・イン」をクリックします。
    3. Total Pretax Incomeメンバーで「ズーム・イン」をクリックします。
    4. Pretax Income From Operationsメンバーで「ズーム・イン」をクリックします。

    グリッドは次のようになります。


    Gross ProfitおよびOperating Expensesのレベル(セルA3からA14まで)に展開されたAccountsディメンション
  13. Operating Expensesメンバーのみを保持するには、Operating Expensesセルを選択し、「Narrative Reporting」リボン「選択項目のみ保持」をクリックします。

    グリッドは次のようになります。


    行メンバーがOperating Expenses (セルA3)のみのグリッド
  14. Operating Expensesメンバー・セルをダブルクリックまたはズーム・インします。
  15. 展開されたグリッドで、行に「#Missing」と表示されているメンバー、Operating Expense SynergiesおよびAllocationsを選択し、「Narrative Reporting」リボン「選択項目のみ削除」をクリックします。

    グリッドは次のようになります。


    Operating Expensesメンバーが展開されたアド・ホック・グリッド。メンバーが行3から13までに移入され、Total Compensationは行3、Operating Expensesは行13にあり、Operating Expensesのメンバーはインデントされています。

    今度は、左の列をフォーマットします。

  16. 左揃えされたリストの場合は、Smart Viewリボン「オプション」をクリックし、「メンバー・オプション」タブをクリックします。
  17. 「インデント」で、「なし」を選択し、「OK」をクリックします。
  18. Smart Viewリボンまたは「Narrative Reporting」リボンで、「リフレッシュ」をクリックします。

    グリッドは次のようになります。


    Operating Expensesメンバーが展開されたアド・ホック・グリッド。メンバーが行3から13までに移入され、Total Compensationは行3、Operating Expensesは行13にあり、列Aのすべてのタイトルが左寄せになっています。

    次に、レポートの最初の行からPOVメンバーを削除します。

  19. 「Narrative Reporting」リボンで、「POV」ボタンをクリックします。

    「Narrative Reporting」リボンの「POV」ボタン

    「POV」ボタンをクリックすると、図20-52に示すように、「POV」メンバーがグリッド上をフロートするPOVツールバーに移動します。

    図20-52 POVツールバー


    グリッド上のPOVツールバー。

    ノート:

    POVツールバーをExcelウィンドウの上、下、左または右にドラッグすることで、POVツールバーをグリッド上で移動またはドッキングできます。POVツールバーをドラッグする際に[Ctrl]キーを押したままにすると、ツールバーをドッキングしないようにできます。

    今度は、グリッドの数値にフォーマットを適用します。数値のフォーマットは、グリッドをコピーしてWordに貼り付けるときに引き継がれます。

  20. [Ctrl]キーを押しながら、レポートの最初と最後の行でドル金額(セルB3、C3、D3、B13、C13およびD13)を選択します。

    セルB3、C3、D3、B13、C13およびD13が選択されているアド・ホック・レポート。
  21. セルB3、C3、D3、B13、C13およびD13を選択し、Excelの「ホーム」リボンの「数値」グループで、「通貨​​表示形式」ボタンExcelの「通貨表示形式」ボタンをクリックします。

    アメリカ英語以外の環境で作業している場合は、ロケールのデフォルト通貨記号を選択します。

  22. Excelの「ホーム」リボンで、通貨と差異パーセンテージの数値を次のように変更します。
    1. 列B、CおよびDの数値のみを選択し、「数値」グループの「桁区切りスタイル」ボタンExcelの「桁区切りスタイル」ボタンをクリックします。
    2. 列E (Variance %)の数値のみを選択し、小数点以下1桁のみになるまで「数値」グループの「小数点以下の表示桁数を減らす」ボタンExcelの「小数点以下の表示桁数を減らす」ボタンをクリックします。

    図20-53に示されるようなレポートが作成されます。

    図20-53 Narrative Reportingデータ・ソースのアド・ホック・レポート


    数値フォーマットの変更が適用されたセルB3、B4、B5、B13、B14およびB16が表示されているアド・ホック・レポート。

    このフォーマットは、Wordのレポート・パッケージ・ドックレットに引き継がれます。Wordでドックレットを文書作成する場合は、フォーマットをさらに追加します(ドックレットへのNarrative Reportingデータのコピーと貼付けを参照)。

  23. レポートを保存し、ドックレットへのNarrative Reportingデータのコピーと貼付けに進みます。

    このレポートの動的データ・ポイントをコピーしてNarrative Reportingレポート・パッケージのドックレットに貼り付ける方法を示します。これは、ドックレットの文書作成者がレポート・パッケージ・ライフサイクルの文書作成フェーズ中に実行する一般的なタスクです。