4.10.3 Python用Conda環境の作成とPythonパッケージのインストール

このトピックでは、OML4Pyと互換性のあるPython 3.10を使用してPythonパッケージ用のConda環境を作成する方法について説明します。ここでは、conda-forgeチャネルからPythonパッケージ(tensorflowとseaborn)もインストールします。

Condaチャネルは、パッケージが格納される場所です。パッケージをホストおよび管理するための基盤として機能します。Condaパッケージは、リモート・チャネル(condaパッケージが格納されているディレクトリへのURL)からダウンロードします。condaコマンドよって一連のチャネルが検索されます。デフォルトでは、パッケージはデフォルトのチャネルから自動的にダウンロードおよび更新されます。conda-forgeチャネルは、数千人の貢献者からなるコミュニティ・チャネルであり、誰でも無料で使用できます。自動的に検索されるリモート・チャネルを変更できます。これは、プライベートまたは内部チャネルを管理するために実行することがあります。

ノート:

Conda環境を作成するには、ADMINユーザーとしてサインインする必要があります。
Conda環境を作成するには:
  1. 次のコマンドを実行して、デフォルトで使用可能な環境をリストします。Condaには、いくつかのコア・システム・ライブラリおよびconda依存関係が含まれるデフォルト環境があります。使用可能な環境をリストするには、次のコマンドを実行します。
    %conda
    
    env list

    ノート:

    アクティブな環境にはアスタリスク(*)が付いています。
    このコマンドでは、次の環境のリストが返されます:

    図4-10 Conda環境をリストするためのコマンド


    Conda環境をリストするためのコマンド

  2. 今度は、次のコマンドを実行して、conda-forgeチャネルからmypyenvという名前で環境を作成し、Pythonパッケージtensorflowおよびseabornをインストールします:
    %conda
    
    create -n mypyenv -c conda-forge --override-channels --strict-channel-priority python=3.10 tensorflow seaborn

    ノート:

    この例では、conda-forgeチャネルを使用してPythonパッケージをインストールしています。
    このコマンドの説明:
    • -n: これは環境の名前です。この例では、mypyenvです。
    • -c: これはチャネル名です。この例では、conda-forgeです。
    • --override-channels: この引数を指定すると、システムでデフォルトが検索されず、チャネルの指定が必要になります。
    • --strict-channel-priority: この引数を指定すると、同じ名前のパッケージが高優先度チャネルにある場合は低優先度チャネル内のパッケージが考慮されなくなります。この例では、この優先はPython 3.10、tensorflowおよびseabornに指定されています
    このコマンドでは、環境の作成とリストされたパッケージのインストールが完了すると、次のメッセージが返されます。パラグラフを下にスクロールして詳細をすべて表示します。

    図4-11 Conda環境を作成するためのコマンド


    Conda環境を作成するためのコマンド

  3. 次は、作成した環境を確認します。次のコマンドをもう一度実行して環境のリストを表示します。
    %conda
    
    env list

    ノート:

    mypyenv環境はまだアクティブではありません。アクティブな環境にはアスタリスク(*)で印がつけられます。このリストでは、これはベース環境usrに対して付けられています。
    この出力において環境mypyenvがリストされていることに注目してください。

    図4-12 mypyenv環境が作成された


    mypyenv環境が作成された

  4. 環境mypyenvをアクティブ化するには、次のコマンドを実行します:
    %conda
    
    activate mypyenv

    図4-13 Conda環境をアクティブ化するためのコマンド


    Conda環境をアクティブ化するためのコマンド

  5. 次は、コマンドを実行して環境を再度リストし、アクティブな環境のリストを表示します。mypyenv環境に対してアスタリスク(*)が表示されるようになったことに注目してください。

    図4-14 アクティブ化された環境mypyenvがリストされている


    アクティブ化された環境mypyenvがリストされている

環境名の横にあるアスタリスク(*)により、アクティブ化が確認されます。これで、Conda環境の作成、アクティブ化および確認のタスクは完了です。