グリッドの作成(gridCreate)
gridCreate
コマンドは、グリッドと、モデルの初期バージョンを作成します。
ttGridAdmin gridCreate name -k n -membershipConfig filepath [-membershipUser user] [-address addr] [-internalAddress addr] [-externalAddress addr] [-mgmtPort n] [-host name] [-retainDays numdays] [-retainVersions n] [-warnThresh percent] [-noDataSpaceGroup] [-walletDir path] [-serverEncryption requirement] [-serverCipherSuites suites]
コマンドの実行元のインスタンスが、新しいグリッドの初期管理インスタンスになります。その後、追加のインスタンス(データ・インスタンスおよび2つ目の管理インスタンス)を作成し、後でグリッドに結合できます。
オプション
gridCreate
コマンドには、次のオプションがあります。
オプション | 説明 |
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モデル内のグリッドの名前を指定します。 |
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このグリッドが提供するK-safetyの程度を指定します。 |
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各メンバーシップ・サーバーのホスト名およびポートが含まれているメンバーシップ・クライアント構成ファイルのパスおよび名前。 このファイルの内容は、グリッド内のすべてのインスタンスに自動的にプロビジョニングされます。 次のような内容になります: Servers zk1.example.com!2181,zk2.example.com!2181, zk3.example.com!2181 ノート: ホストとポートの間にコロンまたは感嘆符を使用できます。(IPv6アドレスでは、それ自体にコロンが含まれているため、常に感嘆符を使用してください。) また、メンバーシップ・クライアント構成ファイルのエクスポートまたはインポートの詳細は「メンバーシップ操作」を、追加情報は『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』の「メンバーシップ・サービス・クライアントとしてのグリッドの構成」を参照してください。 |
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インスタンスがメンバーシップ・サーバーへの認証済アクセスに使用するユーザー名を指定します。 指定しない場合、メンバーシップ・サーバーへのアクセスには認証は必要ありません。 指定した場合、コマンドを実行すると、パスワードの入力を要求されます。 |
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グリッド内部にある、内部通信用のローカル・システムのDNS名またはIPアドレス。これは、 このオプションには1つの名前またはアドレスのみを指定するため、指定した名前は1つのIPアドレスか、同じネットワーク・セグメント上にある複数のIPアドレスに解決される必要があります。
次のノートと、「アドレス形式」も参照してください。 |
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クライアント/サーバー接続を対象とした、グリッドの外部にある、外部通信用のローカル・システムのDNS名またはIPアドレス。これは、 このオプションには1つの名前またはアドレスのみを指定しますが、1つの名前が1つ以上のIPアドレスに解決されることがあります。
次のノートと、「アドレス形式」も参照してください。 |
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外部通信と内部通信の両方用のローカル・システムのDNS名またはIPアドレス(単一のアドレスが使用されている場合)。 このオプションには1つの名前またはアドレスのみを指定するため、指定した名前は1つのIPアドレスか、同じネットワーク・セグメント上にある複数のIPアドレスに解決される必要があります。
ノート: 本番環境で単一のアドレスを使用することはお薦めしません。 次のノートと、「アドレス形式」も参照してください。 |
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アクティブ管理インスタンスにある管理データがレプリケートされるときに、レプリケーションのために初期管理インスタンスが使用するポート番号。これは、管理インスタンスが2つある場合に必須です。デフォルトは3754です。 |
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グリッド内の初期ホストのためにモデル内のホスト・オブジェクトに付与される名前を指定します。指定しないと、オペレーティング・システム・ホスト名の最初のコンポーネントが使用されます(最初の「.」までのホスト名で「.」自体は含みません。たとえば、 |
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モデルの古いバージョンが また、次の「ノート」も参照してください。 |
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モデルの古いバージョンを また、次の「ノート」も参照してください。 |
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管理インスタンスは、グリッドおよびモデルのメタデータを格納します。アクティブ管理インスタンス上のメタデータがこの容量率を超えて一杯になると、 |
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グリッド内の初期ホストがデータ領域グループに割り当てられていないことを指定します。このオプションを指定しない場合、初期ホストがデータ領域グループ1に割り当てられます。 初期ホストにデータ・インスタンスと管理インスタンスが含まれる場合には、このオプションを設定しないでください。 |
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作成されるグリッドの最初の管理インスタンスの場合、暗号化情報を含むOracleウォレットが保存されるディレクトリへのパス。この暗号化情報には、キャッシュ管理、クライアント/サーバーおよびメンバーシップ・サービスの資格証明が含まれます。 デフォルトは、 複数のインスタンスのウォレットを同じディレクトリ(NFS経由などでインスタンス間で共有できるディレクトリ)に格納できます。 |
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データベースでクライアント/サーバー接続の暗号化が必要かどうかを決定します。次のいずれかの設定を指定します。
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-serverCipherSuites suites |
クライアントの設定に応じて、データベースがTLSに使用できる暗号スイートをリストします。これらのスイートの1つ以上を(カンマ区切りで優先順に)指定します。
デフォルト設定はありません。TLSを使用するには、サーバーおよびクライアント設定に1つ以上の共通スイートが含まれている必要があります。 |
例
% ttGridAdmin gridCreate grid1 -k 3 -membershipConfig /sw/tten/grid/zkcfg/membership.conf -internalAddress intmysys1.example.com -externalAddress extmysys1.example.com -host mysys1host Grid grid1 created
ノート
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このコマンドは、別のグリッドの一部であるか、過去に別のグリッドの一部であったインスタンスからは実行できません。
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失敗した場合に
gridCreate
を再試行することはできません。ttInstanceDestroy
およびttInstanceCreate
で管理インスタンスを削除してから再作成する必要があります。例は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』の「グリッドの破棄」および「初期管理インスタンスの作成」を参照してください。詳細は、「ttInstanceDestroy」および「ttInstanceCreate」を参照してください。 -
グリッド内のホストは、システム・トポロジに応じて、1つまたは2つのネットワーク・アドレスで構成できます。2つのアドレスで構成した場合、1つはグリッド内にある(内部)システムとの通信に使用され、1つはグリッド外にある(外部)システムからグリッド内にあるデータベースへのクライアント/サーバー・アクセスに使用されます。1つのアドレスで構成した場合(本番環境にはお薦めしません)、そのアドレスは内部通信と外部通信の両方に使用されます。
-address
を設定するか、-internalAddress
および-externalAddress
を設定する必要があります。 -
-retainDays
と-retainVersions
の両方を指定できます。その場合、モデルの古いバージョンは、numdays
日よりも古く、かつ古いバージョンがn
個よりも多くあれば、自動的に削除されます。一方のオプションを0に指定した場合は、他方のオプションのみが有効になります。両方が0の場合、モデルの古いバージョンは自動的に削除されません。 -
-membershipUser
オプションは、以前に定義したユーザー名とパスワードをすべて上書きします。 -
-membershipUser
オプションのパスワードは空にできません。最大長は30文字で、印刷可能な文字のみで構成する必要があります。 -
グリッドを作成すると、グリッド・モデルのバージョン1が作成されます。