ホストの作成(hostCreate)

hostCreateコマンドは、モデル内にホストを定義します。

ttGridAdmin hostCreate [name]
                       [-address addr]
                       [-internalAddress addr]
                       [-externalAddress addr]
                       [-dataspacegroup n]
                       [-nodataspacegroup]
                       [-like name [-cascade]]
                       [-comment comment]

オプション

hostCreateコマンドには、次のオプションがあります。

オプション 説明

name

モデル内のホスト・オブジェクトの名前を指定します。デフォルトでは、オペレーティング・システム・ホスト名の最初のコンポーネントになります(最初の「.」までのホスト名で「.」自体は含みません。たとえば、myhostとなります)。

このオプションを省略する場合は、hostCreateの実行時にパスワードなしSSHを介してホスト・システムにアクセスできる必要があります。

-internalAddress addr

グリッド内部にある、内部通信用のホストのDNS名またはIPアドレス。これは、-externalAddressとともに使用してください。指定したアドレスでパスワードなしSSHを介してホストにアクセスできる必要があります。

このオプションには1つの名前またはアドレスのみを指定するため、指定した名前は1つのIPアドレスか、同じネットワーク・セグメント上にある複数のIPアドレスに解決される必要があります。

/etc/hostsからホスト名を使用する場合、グリッド内のすべてのインスタンスにある/etc/hostsファイルでは、グリッド内のすべてのホストに対するエントリが同じ内容である必要があります。

次のノートと、「アドレス形式」も参照してください。

-externalAddress addr

クライアント/サーバー接続を対象とした、グリッドの外部にある、外部通信用のホストのDNS名またはIPアドレス。これは、-internalAddressとともに使用してください。指定したアドレスでパスワードなしSSHを介してホストにアクセスできる必要があります。

このオプションには1つの名前またはアドレスのみを指定しますが、1つの名前が1つ以上のIPアドレスに解決されることがあります。

/etc/hostsからホスト名を使用する場合、グリッド内のすべてのインスタンスにある/etc/hostsファイルでは、グリッド内のすべてのホストに対するエントリが同じ内容である必要があります。

次のノートと、「アドレス形式」も参照してください。

-address addr

外部通信と内部通信の両方用のホストのDNS名またはIPアドレス(単一のアドレスが使用されている場合)。指定したアドレスでパスワードなしSSHを介してホストにアクセスできる必要があります。

このオプションには1つの名前またはアドレスのみを指定するため、指定した名前は1つのIPアドレスか、同じネットワーク・セグメント上にある複数のIPアドレスに解決される必要があります。

/etc/hostsからホスト名を使用する場合、グリッド内のすべてのインスタンスにある/etc/hostsファイルでは、グリッド内のすべてのホストに対するエントリが同じ内容である必要があります。

ノート: 本番環境で単一のアドレスを使用することはお薦めしません。

次のノートと、「アドレス形式」も参照してください。

-dataspacegroup n

このホストがデータ領域グループ番号nに属することを指定します。グリッドが保持するデータ領域グループの数は、グリッドに対して設定されたk値によって決まります。

データ・インスタンスがあるホストは、データ領域グループに属している必要があります。

また、-nodataspacegroupおよび次の「ノート」も参照してください。

ノート: ホストがデータ領域グループに割り当てられ、modelApplyが実行されると、その割当てを変更することはできません。

-nodataspacegroup

ホストがデータ領域グループに割り当てられないことを指定します。これはデフォルトです。

データ・インスタンスがあるホストは、データ領域グループに属している必要があります。

また、-dataspacegroupおよび次の「ノート」も参照してください。

-like name

指定する他のオプションによって既存のホストの設定が上書きされる場合を除き、指定された既存のホストと同じ属性でこの新しいホストを作成する必要があることを指定します。

また、-cascadeも参照してください。

-cascade

このオプションは、-likeオプションとともに使用して、作成するホストに対し、-likeホストに関連付けられたインストールおよびインスタンスも定義する必要があることを指定します。(これらのオブジェクトは、新しいホストに対して定義されますが、modelApplyを実行するまで実際には作成されません。)

-comment comment

ホスト・オブジェクトにコメントを関連付けます。空白がある場合には、コメントを引用符で囲みます。コメントは、hostListコマンドの出力に格納され、含められます。

インストールとインスタンスのセットを既存のホストのもの(-likeオプションに指定されているもの)と同じにしてモデルに新しいホストを追加することで、2つ目の管理インスタンスを作成します。このコマンドは、最初のホストmysys1host (以前「グリッドの作成(gridCreate)」の例で定義したもの)にある最初の管理インスタンスから実行します:

% ttGridAdmin hostCreate mysys2host -internalAddress intmysys2.example.com 
-externalAddress extmysys2.example.com -like mysys1host -cascade 
Host mysys2host created in Model
Installation installation1 created in Model
Instance gridmgmt1 created in Model

これにより、mysys2hostgridmgmt1が定義され、mysys1hostgridmgmt1が複製されます。

データ・インスタンスのホストを作成し、データ領域グループを指定します。

% ttGridAdmin hostCreate mysyshost3 -internalAddress intmysys3.example.com 
-externalAddress extmysys3.example.com -dataSpaceGroup 1
Host mysyshost3 created in Model

ノート

  • ホスト・アドレスを指定する際には、各ホストでそのホストに対するgridSshConfigコマンドに使用されていたのと同じ形式(完全修飾ドメイン名、ホスト名またはIPアドレス)を使用します。たとえば、gridSshConfigmysys1.example.comを指定している場合に、hostCreatemysys1を指定しないでください。

  • 後でhostModifyを使用して一部の設定を変更できます。

  • グリッド内のホストは、システム・トポロジに応じて、1つまたは2つのネットワーク・アドレスで構成できます。2つのアドレスで構成した場合、1つはグリッド内にある(内部)システムとの通信に使用され、1つはグリッド外にある(外部)システムからグリッド内にあるデータベースへのクライアント/サーバー・アクセスに使用されます。1つのアドレスで構成した場合(本番環境にはお薦めしません)、そのアドレスは内部通信と外部通信の両方に使用されます。-addressを設定するか、-internalAddressおよび-externalAddressを設定する必要があります。