LinuxおよびUNIXでのTimesTen ClassicのDSNの作成

LinuxまたはUNIXプラットフォーム用のodbc.iniファイル内で、TimesTen ClassicでのDSNを作成できます。

この項では、TimesTen ClassicのDSNの作成に関する次の内容について説明します。TimesTen Scaleoutでは、DSNは適切なデータベース定義および接続可能オブジェクト内で作成します。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』データベースの管理を参照してください。

ノート:

DSNの定義の例については、「TimesTen ClassicのDSNの例」を参照してください。

ユーザーodbc.iniファイルまたはシステムodbc.iniファイルの作成

ユーザーDSNおよびシステムDSNは、複数のodbc.iniファイル・タイプのいずれかで定義します。

LinuxおよびUNIXの場合、ユーザーDSNは、$HOME/.odbc.iniファイルまたはODBCINI環境変数に指定したファイルで定義します。このファイルは、ユーザーodbc.iniファイルと呼ばれます。システムDSNは、timesten_home/conf/sys.odbc.ini内のシステムodbc.iniファイルで定義します。

ユーザーおよびシステムのodbc.iniファイルの構文は同じです。構文については、「odbc.iniファイルのエントリの説明」を参照してください。システムodbc.iniファイルは、TimesTenをマシンにインストールすると作成されます。ユーザーodbc.iniファイルはユーザーが独自に作成する必要があります。

DSNを作成するには、次の手順を実行します。

  1. odbc.iniファイルでDSNを指定します。DSNは、DSN定義の最初に大カッコで囲み1行で指定します。次に例を示します:
    [AdminDS]
  2. TimesTen ODBCドライバを指定します。

    ノート:

    JDBCユーザーは、JDBCドライバで使用するTimesTen ODBCドライバを指定する必要があります。これについては、「TimesTen JDBCドライバおよびドライバ・マネージャを使用した接続」を参照してください。

    TimesTen ODBCドライバを設定するには、odbc.iniファイル内でDriver属性を指定します。次の例は、このDSNが使用するように構成されているTimesTen ODBCドライバを示しています。ここで、/disk1/timestentimesten_homeです。

    [AdminDS]
    Driver=/disk1/timesten/lib/libtten.so

    ノート:

    使用できるTimesTen ODBCドライバのリストは、表1-1を参照してください。

  3. odbc.iniファイルで、データベース・ディレクトリのパスおよび接頭辞を指定します。次の例では、/disk1/databasesをデータベース・ディレクトリのパス、FixedDsをデータベース・ファイルの接頭辞に指定しています。
    DataStore=/disk1/databases/FixedDs

    「データベースのパス名での環境変数の使用」で説明しているとおり、データベース・ディレクトリのパスには環境変数を使用できます。

  4. データベース文字セットを選択します。次の例では、odbc.iniファイル内でデータベース文字セットをAL32UTF8と定義しています。
    DatabaseCharacterSet=AL32UTF8

    ノート:

    「データベース文字セットの選択」を参照してください。

  5. odbc.iniファイルに接続属性を設定します。odbc.iniファイルに指定されていない属性に対しては、デフォルト値が使用されます。

    ノート:

    Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス接続属性を参照してください。例については、「TimesTen ClassicのDSNの例」を参照してください。

データベースのパス名での環境変数の使用

データベースのパス名およびトランザクション・ログ・ファイルのパス名の指定に環境変数を使用できます。

たとえば、データベースの場所に$HOME/AdminDSを指定できます。

環境変数は、$varnameまたは$(varname)で表現できます。カッコはオプションです。データベースのパス名のバックスラッシュ(\)は、後続の文字をエスケープします。

ノート:

環境変数の展開では、データベースに接続しているプロセスの環境を使用します。異なるプロセスでは、同じ環境変数に対して異なる値を指定できるため、データベースのパス名を様々に展開することができます。環境変数は、ユーザーodbc.iniファイルでのみ使用できます。システムsys.odbc.iniファイルでは指定できません。