5 診断インサイトの確認

Autonomous Health Frameworkインサイト(AHFインサイト)は、AHF診断ユーティリティ、Oracle Exachk、Oracle Trace File Analyzer、Exawatcherおよびクラスタ状態モニターによって収集されたOracle診断収集に関する詳細な診断インサイトを提供します。

AHFインサイトは、AHFインストーラ・パッケージにバンドルされています。このサイトをホストするためにWebサーバーを実行する必要はありません。

ノート:

現在のバージョンは、Oracle Exadataシステム、Oracle Database ApplianceおよびOracle RACでサポートされています。

5.1 AHFインサイトの概要

AHFインサイトを使用すると、システム全体を俯瞰し、さらにドリルダウンして根本原因を分析できます。

ノート:

AHF 23.8以降では、制限のある環境でAHFインサイトを使用しているお客様の場合の、CDNへのplotly.jsの依存性がなくなっています。

以前は、様々なAHFコンポーネントの結果を単一のダッシュボードで利用できなかったため、組み合せて関連付けることが困難でした。これを緩和するために、AHFインサイトは、AHFキットの一部であるすべての診断データ・コレクタおよびアナライザに対して、WebページをホストするWebサーバーを必要としないWebベースのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを提供します。

AHFは、特定の期間のコンテキスト診断収集を実行して、データベース・システムのパフォーマンスを分析します。コレクションには、次のような様々なAHF機能からの診断データが含まれています。
  • 構成
  • 環境トポロジ
  • メトリック
  • ログ
システムから収集されたこの診断データはAHFインサイトを通過し、次の領域の分析を含むオフライン・レポートが生成されます。
  • システム構成
  • システム状態
  • オペレーティング・システムの異常
  • ベスト・プラクティスのコンプライアンス
  • システム・トレース
  • 一部の異常なケースにおける問題の根本原因と修正
開始するには、次のコマンドを実行します。
ahf analysis create --type insights

例5-1 ahf analysis create --type insights

[root@node02 ~]# tfactl print status

.-----------------------------------------------------------------------------------------------.
| Host   | Status of TFA | PID    | Port | Version    | Build ID             | Inventory Status |
+----------------+---------------+--------+------+------------+----------------------+----------+
| node02 | RUNNING       | 134679 | 5000 | 22.3.0.0.0 | 22300020221031131221 | COMPLETE         |
| node01 | RUNNING       | 128438 | 5000 | 22.3.0.0.0 | 22300020221031131221 | COMPLETE         |
'----------------+---------------+--------+------+------------+----------------------+----------'
[root@node02 ~]# ahf analysis create --type insights --last 2h
Starting analysis and collecting data for insights
Collecting data for AHF Insights (This may take a few minutes per node)
AHF Insights report is being generated for the last 2h
From Date : 11/20/2022 01:16:41 UTC - To Date : 11/20/2022 03:17:15 UTC
Report is generated at : /opt/oracle.ahf/data/repository/collection_Sun_Nov_20_03_16_36_UTC_2022_node_all/cgexa-ogmn12_insights_2022_11_20_03_18_13.zip

5.2 AHFインサイト - Home

システム状態、システム・タイプおよびレポートが生成された時間範囲を要約します。また、システムのトポロジの概要を示すとともに、様々なAHFコンポーネントによって収集された診断に関するインサイトも提供します。

「Home」ページでアイテムをクリックすると、詳細が表示されます。同時に複数のアイテムを開くことができます。ユーザースコアはフォーカスされているアイテムを強調表示します。キーボードの上下の矢印キーを使用して、ページを水平に移動します。ページの上部に移動するには、「Scroll to top」ボタンをクリックします。開いているアイテムを閉じるには、「X」マークをクリックします。

図5-1 Home

システム・トポロジおよびインサイトのサマリーを提供します。

システム・トポロジ

  • クラスタ: クラスタのサマリー、クラスタ・リソースおよびASMの詳細を提供します。
  • データベース: システムで実行されているOracleデータベースに関する基本情報と詳細情報を提供します。
  • データベース・サーバー: データベース・サーバーに関する基本情報を提供します。
  • ストレージ・サーバー: ストレージ・サーバーに関する基本情報を提供します。
  • Fabric Switches: RDMAネットワーク・ファブリック・スイッチに関する基本情報を提供します。

インサイト

  • タイムライン: タイムラインをグラフで視覚化し、各タイムスタンプに関する特定の情報を表に示します。
  • オペレーティング・システムの問題: システムで収集されたメトリックの詳細と、オペレーティング・システムの異常に関する詳細なレポートを提供します。
  • ベスト・プラクティスの問題: システムで実行されたベスト・プラクティス・コンプライアンス・チェックの結果をページ区切りにして提供します。
  • システム変更: システムに適用された変更の詳細をページ区切りにして提供します。
  • 推奨ソフトウェア: 推奨ソフトウェアおよびサポートされているバージョンへのリンクをリストします。
  • データベース・サーバー: 管理サーバーのメトリックと、管理サーバーに記録されたアラートの詳細を提供します。
  • RPMリスト: RPMとノード間でのそれらの差異をページ区切りにしてリストします。
  • データベース・パラメータ: 通常および非表示のOracle Databaseパラメータをページ区切りにしてリストします。
  • カーネル・パラメータ: カーネル・パラメータをページ区切りにしてリストします。
  • Space Analysis: Disk UtilizationおよびDiagnostice Space Usageデータをビジュアル形式および表形式でレンダリングします。

5.2.1 システム・トポロジ

ノート:

「Fabric Switches」および「Storage Servers」セクションは、Exadata以外の環境では表示されません。
5.2.1.1 クラスタ

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、サービス・リクエストを発行する間に、データをテキスト形式でクリップボードにコピーしてそれをSR本文に投稿できます。

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

クラスタのサマリー、クラスタ・リソースおよびASMの詳細を提供します。

クラスタ・サマリー

図5-2 Cluster Summary

クラスタのサマリーを提供します。

システム、Oracle Grid Infrastructure、インシデント、Oracle Database、データベース・サーバー、ストレージ・サーバーおよびRDMAネットワーク・ファブリック・スイッチの概要を説明します。

  • 「Database Home」セクション内にある矢印をクリックして、データベース・ホームの詳細を取得します。
  • クラスタ・サマリーをクリップボードにコピーするには、「Copy as text」をクリックします。

クラスタ・リソース

図5-3 Cluster Resources

クラスタ・リソースのサマリーを提供します。

クラスタ・リソース、Oracle Database、プラガブル・データベース(PDB)およびリスナーの詳細をページ区切りにして提供します。詳細には、CRSリソース名、ターゲットのオンラインまたはオフライン・ステータス、リソースの状態およびリソースが実行されているサーバーが含まれます。

  • すべてのクラスタ・リソースの詳細を表示するには、「Expand All」トグル・ボタンをクリックします。

ASMの詳細

図5-4 ASM Details

ASM詳細のサマリーを提供します。

ノードの詳細、インスタンス名、ノードのオンラインまたはオフライン・ステータス、ディスク・グループ名、ディスク・グループのオンラインまたはオフライン・ステータス、ディスク使用率をページ区切りにして提供します。

5.2.1.2 データベース

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、サービス・リクエストを発行する間に、データをテキスト形式でクリップボードにコピーしてそれをSR本文に投稿できます。

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-5 Databases

システムで実行されているOracleデータベースに関する基本情報と詳細情報を提供します。

システムで実行されているOracleデータベースに関する基本情報と詳細情報を提供します。

  • 「Expand All」をクリックしてすべてのアイテムの詳細情報を表示するか、矢印ボタンをクリックして特定のアイテムの詳細情報を表示します。
5.2.1.3 データベース・サーバー

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、サービス・リクエストを発行する間に、データをテキスト形式でクリップボードにコピーしてそれをSR本文に投稿できます。

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-6 Database Servers

データベース・サーバーに関する基本情報を提供します。
データベース・サーバーに関する基本情報を提供します。
  • 「Attribute」「Target」および「Value」フィールドでソートします。
5.2.1.4 ストレージ・サーバー

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、サービス・リクエストを発行する間に、データをテキスト形式でクリップボードにコピーしてそれをSR本文に投稿できます。

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-7 Storage Servers

ストレージ・サーバーに関する基本情報を提供します。
ストレージ・サーバーに関する基本情報を提供します。
  • 「Attribute」「Target」および「Value」フィールドでソートします。
5.2.1.5 ファブリック・スイッチ

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、サービス・リクエストを発行する間に、データをテキスト形式でクリップボードにコピーしてそれをSR本文に投稿できます。

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-8 Fabric Switches

RDMAネットワーク・ファブリック・スイッチに関する基本情報を提供します。
RDMAネットワーク・ファブリック・スイッチに関する基本情報を提供します。
  • 「Attribute」「Target」および「Value」フィールドでソートします。

5.2.2 インサイト

ノート:

「Database Server」セクションは、Exadata以外の環境では表示されません。
5.2.2.1 タイムライン

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-9 「Timeline」 - 「Host Faceted」ビュー

タイムラインをグラフで視覚化します

図5-10 「Timeline」 - 「Event Faceted」ビュー

各タイムスタンプに関する特定の情報を含む表でタイムラインを視覚化します。

タイムラインをグラフで視覚化し、各タイムスタンプに関する特定の情報を表に示します。

  • フィルタ・セクションを使用して値を検索します。
  • 特定の時間範囲でフィルタします。
  • 特定のタイムスタンプに関する詳細情報を表示するには、特定の日付の左側にある矢印をクリックします。
  • グラフ内の特定のデータ・ポイントにカーソルを重ねると、その特定の時点に関する詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。
5.2.2.2 オペレーティング・システムの問題

AHF 23.8

AHF 23.8では、より直感的で使いやすくなるようにユーザー・インタフェースに次のような機能拡張があります。

次のことが可能です。

  • 異常があるディスクに目印が付きます。「Operating System Issues」タブにある「Local IO」で、「Disk」をクリックして「Disk Metrics」を表示します。異常のあるディスクには、Xマークが付きます。
  • より直感的な方法でオペレーティング・システム詳細からプロセス集計を確認できます。
    • データベース、ASM、APX (Apex)、IOS、Clusterwareなどのインスタンス・グループごとの、区切られたプロセス集計。
    • すべてのカテゴリに対して単一の凡例ではなく、個々のカテゴリに固有の凡例。

AHF 23.10

AHF 23.10では、より直感的になるようにユーザー・インタフェースに次のような機能拡張があります。

これで、問題のある時間範囲内のデータを、より多くのデータ・ポイントがあるプロットで表示できるようになります。

問題のある時間範囲は、読取り間隔が次のようになります。
  • 1分より短い範囲の場合は5秒
  • 1分より長い範囲の場合は30秒

「Operating System Issues」セクションでのプロットのデータ・ポイントの数は、レポート生成にかかる時間を最適にするために動的に決まります。

4時間より長い時間範囲の場合のデータ・ポイントは削減され、読取り間隔が次のようになります。
  • 4時間までの間隔の場合は1分
  • 4時間より長く12時間より短い間隔の場合は3分
  • 12時間より長い間隔の場合は5分。

AHF 23.11

AHF 23.11以降、Exawatcherからのデータを表示できるようになりました。

セル・ノードからのデータをビジュアル形式で確認できます。ドロップダウンから、(S)としてタグ付けされたセル・ノードと、(D)としてタグ付けされたコンピュート・ノードを切り替えることができます。フラッシュ・ディスク、フラッシュ・ディスク集計およびハード・ディスク集計のメトリックを確認できます。

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-11 Operating System Issues - Configuration

システムで収集されたメトリックの詳細と、オペレーティング・システムの異常に関する詳細なレポートを提供します。

図5-12 Operating System Issues - Metrics

システムで収集されたメトリックの詳細と、オペレーティング・システムの異常に関する詳細なレポートを提供します。

図5-13 Operating System Issues - Metrics - Disk Anamolies

システムで収集されたメトリックの詳細と、オペレーティング・システムの異常に関する詳細なレポートを提供します。

図5-14 Operating System Issues - Metrics - Process Aggregation

システムで収集されたメトリックの詳細と、オペレーティング・システムの異常に関する詳細なレポートを提供します。

図5-15 Operating System Issues - Metrics - Local I/O - Flash Disks

Exawatcherから収集されたメトリックの詳細を提供します。

図5-16 Operating System Issues - Metrics - Local I/O - Flash Disk Aggregation

Exawatcherから収集されたメトリックの詳細を提供します。

図5-17 Operating System Issues - Metrics - Local I/O - Hard Disk Aggregation

Exawatcherから収集されたメトリックの詳細を提供します。

図5-18 Operating System Issues - Report

システムで収集されたメトリックの詳細と、オペレーティング・システムの異常に関する詳細なレポートを提供します。

システムで収集されたメトリックの詳細と、オペレーティング・システムの異常に関する詳細なレポートを提供します。このページには、「Configuration」「Metrics」および「Report」の3つのビューが表示されます。

「Metrics」ビューには、CPU、メモリー、システムI/O、プロセス、ネットワーク・インタフェース、プロセス集計メトリックを表示するタブ、およびステータスを示す緑と赤のアイコンがあります。右上隅にあるドロップダウン・リストから、メトリックを表示するノードを選択します。カレンダ・ウィジェットから時間範囲を選択して、その期間のメトリックを表示します。

「Report」ビューには、「Summary Timeline」および観測結果が含まれます。

構成

このタブには、オペレーティング・システム・メトリックが収集されたシステムのCPU、メモリー、IOおよびネットワーク構成の詳細が表示されます。

メトリック

System Overview

このタブには、CPU、メモリー、プロセス、I/O操作などのリソースの概要が表示されます。

  • グラフの特定の時点にカーソルを重ねると、詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。

CPU Metrics

このタブには、CPUメトリックが表示されます。

  • グラフの特定の時点にカーソルを重ねると、詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。

Memory Metrics

このタブには、メモリー・メトリックが表示されます。

  • グラフの特定の時点にカーソルを重ねると、詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。

「Local I/O」メトリック

このタブには、システムIOメトリックが表示されます。

  • グラフの特定の時点にカーソルを重ねると、詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。

「Process」メトリック

このタブには、プロセス・メトリックが表示されます。

  • グラフの特定の時点にカーソルを重ねると、詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。

「Network」メトリック

このタブには、ネットワーク・インタフェース・メトリックが表示されます。

  • インタフェース、IP、UDP、TCPなどのネットワークに関連する様々なメトリックを選択します。
  • グラフの特定の時点にカーソルを重ねると、詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。

「Process Aggregation」メトリック

このタブには、プロセス・メトリックの集計が表示されます。

  • 「Select Node」ドロップダウン・リストからノードを選択して、ノード固有のプロセス集計メトリックを表示します。
  • グラフの特定の時点にカーソルを重ねると、詳細情報が表示されます。
  • タイムラインにズーム・インします。

Report

「Report」ビューでは、結果をドロップダウン形式で、全画面表示のワイドスクリーンで確認できます。

次のことが可能です。
  • 「Summary Timeline」ガント・チャート内のサブプロットでイベント情報を表示します
  • ビジュアル形式の問題検出結果の下にある表内でランク上位メトリックを確認します
  • 問題検出結果に関連付けられているメトリックをビジュアル形式で表示します
  • 「Problematic Snapshots」セクションで、問題のある特定時点でのシステムの詳細な状態にドリルダウンします。問題固有のシステム・スナップショットは、問題タイムスタンプ順でドロップダウンに編成されています。
5.2.2.3 ベスト・プラクティスの問題

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、Oracle OrachkおよびOracle ExachkからのAHFコンプライアンス・チェックは、AHFインサイトの「Best Practice Issues」セクションに統合されています。

AHFには、AHF Oracle OrachkおよびOracle Exachkによって自動的に実行される多数のベスト・プラクティス・コンプライアンス・チェックがあります。これらのチェックの結果は、HTMLレポートで表示でき、他のツールで使用する場合はJSONおよびXMLで出力します。また、ベスト・プラクティス・コンプライアンス・チェックはすべて、オンデマンドで実行できるように、AHFインサイトに十分に統合されています。

AHFインサイトを使用すると、ヘルス・スコアをすばやく確認し、システムのどの点がコンプライアンスに準拠していないかを把握して、必要な修正措置を講じることが容易になります。

この拡張機能により、次のことができます。
  • ベスト・プラクティス・データをビジュアル形式で確認します。
  • ビジュアライゼーションおよび「Status」ステータス・ドロップダウンを使用して、様々なステータスにわたりベスト・プラクティスをフィルタします。
  • ベスト・プラクティス・レポートのすべてのセクションからチェックを検索します。
  • ベスト・プラクティス・レポートを垂直形式で表示します。
  • 失敗したチェックの分布が視覚的に示されているヘルス・スコアを確認します。
自動スケジュールされた実行のためにOracle OrachkコマンドやOracle Exachkコマンドを引き続き使用します。ただし、オンデマンド・コンプライアンス調査の場合は、次のようにAHFインサイト・レポートを生成します:
ahf analysis create --type insights

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-19 Best Practice Issues

システムで実行されたベスト・プラクティス・コンプライアンス・チェックの結果をページ区切りにして提供します。

システムで実行されたベスト・プラクティス・コンプライアンス・チェックの結果をページ区切りにして提供します。詳細には、チェックが実行されたコンポーネントのリスト、コンポーネントで実行されたベスト・プラクティス・チェック、およびこれらのチェックのステータスが含まれます。

  • ドーナツ円グラフおよび積上げ棒グラフの上にマウス・ポインタを置くと、ツールチップにスニペットが表示されます。
  • 重要度(CRITICALFAILWARNPASSおよびINFO)を基準にしてチェックをフィルタします。
  • 「Component」ドロップダウン・リストを使用してレポートの様々なセクションに移動します。
  • 表内の各エントリの矢印をクリックすると、特定の問題について詳細が表示されます。
5.2.2.4 システム変更

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-20 System Change

システムに適用された変更の詳細をページ区切りにして提供します。

システムに適用された変更の詳細をページ区切りにして提供します。

  • フィルタ・セクションを使用して値を検索します。
  • 特定の時間範囲でフィルタします。
5.2.2.5 推奨ソフトウェア

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、サービス・リクエストを発行する間に、データをテキスト形式でクリップボードにコピーしてそれをSR本文に投稿できます。

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-21 Recommended Software

推奨ソフトウェアおよびサポートされているバージョンへのリンクをリストします。

推奨ソフトウェアおよびサポートされているバージョンへのリンクをリストします。

5.2.2.6 データベース・サーバー

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

「Database Server」には、ハードウェア、ソフトウェアおよびADRにわたり管理サーバーで記録された内容を示す、管理サーバーの「Metrics」「Alerts」という2つのセクションがあります。

メトリック

図5-22 Database Server - Metrics

このページには、管理サーバーのメトリックが表示されます。

「Metrics」セクションには、ディスク・コントローラのバッテリ・チャージ、CPU使用率、管理サーバーで使用されたCPU時間、ファイル・システムで使用された合計領域など、管理サーバーのメトリックの詳細が示されます。

  • ドロップダウン・リストから、メトリックを表示するホストを選択します。

アラート

図5-23 Database Server - Alerts

このページには、管理サーバーのアラートが表示されます。

「Alerts」セクションには、管理サーバーに記録された、ハードウェア、ソフトウェアおよびADRにわたるアラートの詳細が表示されます。「Alert」セクションには、「Table」「Graph」の2つのビューがあります。

「Table」ビューには、アラートの説明や実行できる修正アクションなどのアラートの詳細が表形式で示されます。

  • すべてのアラートの詳細を表示するには、「Expand All」トグル・ボタンをクリックします。
  • アラートの詳細情報を表示するには、矢印をクリックします。

「Graph」ビューでは、重大度(重大や警告など)とタイプ(ステートフルやステートレスなど)によってアラートが分類されます。

  • オープン・アラートのリストを表示するには、「Show open alerts」トグル・ボタンをクリックします。このボタンはデフォルトでオンになっています。
5.2.2.7 RPMリスト

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-24 List of RPMs

RPMとノード間でのそれらの差異をページ区切りにしてリストします。

RPMとノード間でのそれらの差異をページ区切りにしてリストします。

  • RPMをフィルタするには、フィルタ・フィールドにパラメータの名前を入力します。
  • 「RPM Name」「Version」「Release」および「Arch」列は固定されたままとなります。
  • ノード間でのRPMの差異を表示するには、「Show RPM differences」トグル・ボタンをクリックします。
5.2.2.8 データベース・パラメータ

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-25 Oracle Database Parameters - Normal

通常および非表示のOracle Databaseパラメータをページ区切りにしてリストします。

図5-26 Database Parameters - Hidden

通常および非表示のOracle Databaseパラメータをページ区切りにしてリストします。

通常および非表示のOracle Databaseパラメータをページ区切りにしてリストします。このページには、「Normal」「Hidden」の2つのビューもあります。「Normal」ビューがデフォルトで表示されます。

  • パラメータをフィルタするには、フィルタ・フィールドにパラメータの名前を入力します。
  • 「Parameter」列は固定されたままとなり、複数のデータベースを横断して各パラメータのプロパティを参照できます。
  • データベースを横断して異なるプロパティを参照するには、「Show different properties across databases」トグル・ボタンをクリックします。
  • 非表示のパラメータを表示するには、「Hidden」をクリックします。
5.2.2.9 カーネル・パラメータ

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-27 Kernel Parameters

カーネル・パラメータをページ区切りにしてリストします。

カーネル・パラメータをページ区切りにしてリストします。

  • パラメータをフィルタするには、フィルタ・フィールドにパラメータの名前を入力します。
  • 「Parameter」列は固定されたままとなり、複数のホスト/ノードを横断して各パラメータのプロパティを参照できます。
  • ホスト/ノードを横断して異なるプロパティを参照するには、「Show different properties across hosts/nodes」トグル・ボタンをクリックします。
5.2.2.10 パッチ情報

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-28 Patch Information

適用されたパッチに関する情報を提供します。

図5-29 Patch Information - Timeline

適用されたパッチに関する情報を提供します。

図5-30 Patch Information - Components

コンポーネントに関する情報を提供します。

どのパッチがどのホストに適用されたか、その場所(Oracle DatabaseホームまたはGridホーム)およびタイミング(タイムライン)を追跡するためのパッチのリストを提供します。パッチ適用のギャップまたは不整合は、同じホームのノード間で強調表示されます。特定のパッチによって修正が提供されるバグをリストします。バグおよび関連するパッチ情報は、対話型レポートを介して迅速に検索および表示できます。

「Patches」タブ:

  • 「Timeline」セクションで、パッチIDをダブルクリックして、どのホストにいつパッチが適用されたかを表示します。
  • フィルタ・フィールドにパッチIDを入力して、パッチの詳細をフィルタおよび表示します。
  • 「Applied Date」で、右矢印キーをクリックして、特定のパッチが対応しているバグのリストを表示します。
  • フィルタをクリアするには、「X」マークをクリックします。

「Components」タブ: パッチの適用によって影響を受けるコンポーネントとそのバージョンのページ区切りリストが表示されます。

5.2.2.11 領域分析

AHFインサイトUIがこの情報をレンダリングする方法

図5-31 Disk Utilization

ディスク使用率に関する情報を提供します。

図5-32 Diagnostic Space Usage

診断領域の使用状況に関する情報を提供します。

「Disk Utilization」タブ: ホストワイズ・ディレクトリ構造、ディレクトリおよびファイルによって消費される領域、および使用可能な領域をページ区切りビューで提供します。

「Diagnostic Space Usage」タブ: 診断に消費されるディスク領域をページ区切りビューで提供します。ドロップダウン・リストを使用して、収集した診断およびノード別にフィルタリングします。

関連トピック

5.2.2.12 データベース異常アドバイザ

AHFは、データベースの異常を検出し、その原因と修正処理を識別します。

データベース異常アドバイザには、ホストおよびデータベース・インスタンスにおける異常のサマリー・タイムラインが表示されます。結果をドリルダウンすると、原因と推奨される処置を理解できます。

データベース異常アドバイザとその推奨事項を表示するには、ahf analysis create --type insightsを実行し、結果のレポートを開いて「Database Anomalies Advisor」をクリックします。

図5-33 Database Anomalies Advisor


この図は、データベースの異常、その原因および推奨される処置を示しています。

関連トピック

5.3 ahf analysis

ahf analysisコマンドを使用して、AHFインサイトおよびAHFバランス・レポートを生成します。

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、オブジェクト・ストアがAHFの一部として構成されている場合に、AHFインサイト・レポートを自動的にアップロードできます。AHFインサイト・レポートをアップロードすると、Oracle Cloud Operationsでベスト・プラクティス構成におけるシステム・ヘルス問題点および相違点を迅速かつ効率的に特定、調査、追跡および解決するために役立ちます。

Oracle Autonomous Database on Dedicated Exadata InfrastructureおよびOracle SaaS

RESTエンドポイント(オブジェクト・ストア)を設定するには、次を実行します。
ahfctl setupload -name oss -type https -user <user> -url <object_store> -password
AHFインサイト・レポートをオブジェクト・ストアにアップロードするには、次を実行します。
ahf analysis create --type insights
.

ahf analysis create

ahf analysis create [-h] [--type {insights|impact}] [[--last n{m|h} [--refresh] | --for DATETIME | --from DATETIME --to DATETIME] | [--scope SCOPE --name NAME --cluster CLUSTER --clusters CLUSTER_LIST]]

構文: AHFバランス

ahf analysis create [-h] --type impact --scope [fleet|cluster|database] [--cluster CLUSTER_NAME] [--clusters space-delimited list of clusters
] --name NAME

パラメータ

表5-1 ahf analysis create --type impactコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-h, --help

このヘルプを表示して終了します。

--type impact

生成するレポートのタイプを指定します。

--scope [fleet|cluster|database]

AHFバランス・レポート(フリート・レポート、クラスタ・レポートおよびデータベース・レポート)を生成するように指定します。

影響分析を作成するには、--scopeおよび--nameオプションを指定します。

データベースの影響の分析には、--clusterオプションが必要です。

--clusters clu1 clu2 clu3

フリート・スコープに含めるクラスタのスペース区切りリストを指定します。

--name NAME

レポートするフリート、クラスタまたはデータベースの名前を指定します。

構文: AHFインサイト

ahf analysis create [-h] --type insights [--last n{m|h} | --for DATETIME | --from DATETIME --to DATETIME] [--refresh]

パラメータ

表5-2 ahf analysis create --type insightsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-h, --help

このヘルプを表示して終了します。

--type insights

生成するレポートのタイプを指定します。

--last n{m|h}

過去の分数(m)または時間数(h)のデータを分析するには、--lastパラメータを指定します。

--lastを12時間より長くはできません。

--for <DATETIME>

指定したタイムスタンプの前後2時間のデータを分析するには、--forパラメータを指定します。

サポートされている時間書式は次のとおりです。
"YYYY-MM-DDTHH:MM:SS"
"YYYY-MM-DD HH:MM:SS"

--from <DATETIME>

--to <DATETIME>

特定の時間間隔のデータを分析するには、--fromパラメータと--toパラメータを指定します(これらの2つのパラメータは一緒に使用する必要があります)。

サポートされている時間書式は次のとおりです。
"YYYY-MM-DDTHH:MM:SS"
"YYYY-MM-DD HH:MM:SS"
"YYYY-MM-DD"

開始時間と終了時間の差は4時間を超えることはできません。

--refresh

AHFインサイト・ソースから新規データを提供します。

AHFインサイト・ソースから新規データを提供するには、--refreshを単独で、または--lastとともに指定します。

構文: ahf analysis explore

ahf analysis explore [-h] [--with scope] [--from-file FILE]

パラメータ

表5-3 ahf analysis exploreコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-h, --help

このヘルプを表示して終了します。

--from-file FILE

ファイルから読み取るように指定します。

ファイル拡張子を指定しない場合、AHFスコープはファイル拡張子として.mdbを想定します。

例5-2 AHFインサイト分析の使用例

特定の期間の分析を作成するには、[--last | --for | --from --to]を指定します。許容される最大時間間隔は4時間です。

AHFインサイト・ソースから新規データを提供するには、[--refresh]を単独で、または[--last]とともに指定します。

  • 過去3時間に収集されたデータから分析レポートを作成します。
    ahf analysis create --type insights --last 3h
  • 指定したタイムスタンプを中心とした2時間の分析を作成します。
    ahf analysis create --type insights --for 2022-10-10T14:00:00
  • 指定した時間範囲の分析を作成します。
    ahf analysis create --type insights --from 2022-10-10T14:00:00 --to 2022-10-10T15:30:00
  • タイムゾーンを指定して分析を作成します。
    ahf analysis create --type insights --from 2022-10-10T14:00:00 --to 2022-10-11T13:30:00
  • 最新のデータを使用して分析を作成します。
    ahf analysis create --type insights --refresh

例5-3 AHFバランスの使用例

影響分析を作成するには、[--scope]および[--name]オプションを指定します。

データベースの影響の分析には、[--cluster]オプションが必要です。

  • フリート(すべてのクラスタ)の分析を作成します。
    ahf analysis create --type impact --scope fleet --name fleet1
  • フリート(クラスタ・リスト)の分析を作成します。
    ahf analysis create --type impact --scope fleet --name fleet1 --clusters clu1 clu2 clu3
  • クラスタの分析を作成します。
    ahf analysis create --type impact --scope cluster --name cluster1
  • データベースの分析を作成します。
    ahf analysis create --type impact --scope database --cluster cluster1 --name database1