コンテナの作成および実行

Podman Webコンソール・ページを使用して、Cockpit管理者は、レジストリ・イメージでコンテナを作成および実行できます。Podmanページには、コンテナ作成のための各種オプションがあります。たとえば、管理者はイメージ表やコンテナ表から、または既存のポッド・グループ内にコンテナを作成できます。

前提条件

  • Cockpit Webコンソールがインストールされていて、アクセスできる必要があります。

    詳細は、トピック「Cockpitのインストールおよび有効化」と「Cockpit Webコンソールへのログイン」を参照してください。

  • Podmanコンテナ・ツールがホスト・システムにインストールされている必要があります。 Podmanのインストール方法の詳細は、『Oracle Linux: Podmanユーザー・ガイド』の「Podmanと関連ユーティリティのインストール」を参照してください。
  • Cockpit-Podmanアドオン・アプリケーションがインストールされている必要があります。Podmanと対話するようにCockpit Webコンソールを構成する方法の詳細は、「Cockpit-Podmanのインストールおよび構成」を参照してください。
  • イメージからコンテナを作成するには、「イメージ」表に1つ以上のレジストリ・イメージが存在している必要があります。レジストリ・イメージの検索方法とダウンロード方法の詳細は、「新規イメージの検索とダウンロード」を参照してください。
  • ポッド・グループ内にコンテナを作成するには、コンテナ表に1つ以上のポッド・グループが存在している必要があります。ポッド・グループの作成手順は、「ポッド・グループの作成」を参照してください。

ステップ

Cockpit Webコンソールを使用して、コンテナを作成または実行するには、次のステップに従います。

  1. Cockpitのナビゲーション・ペインで、「Podman」をクリックします。
    「Podman」ページが表示されます。
  2. 「Podman」ページで、次のいずれかの操作を実行します:
    • イメージ表のイメージからのコンテナの作成: 「イメージ」表に移動し、コンテナの作成に使用するイメージが含まれている行を見つけて、その表の行で「コンテナの作成」をクリックします

      「コンテナの作成」ダイアログが表示されます。

    • コンテナ表からのコンテナの作成: 「コンテナ」表に移動し、「コンテナの作成」をクリックします。

      「コンテナの作成」ダイアログが表示されます。

    • ポッド・グループ内にコンテナを作成「コンテナ」表に移動し、コンテナを追加するポッド・グループが含まれている行を検索して、その表の行でポッド内にコンテナを作成をクリックします。

      ノート:

      ポッド・グループ内にコンテナを作成するオプションは、1つ以上のポッド・グループが存在している場合にのみ表示されます。ポッド・グループの作成方法の詳細は、「ポッド・グループの作成」を参照してください。
    [ポッド・グループ名]内のコンテナの作成が表示されます。
  3. 「コンテナの作成」ダイアログで、次のステップを実行します:
    1. 適用可能なプロパティを指定します:
      名前 デフォルトでは、システム生成のコンテナ名が「名前」テキスト・ボックスに表示されます。この名前を維持するか、削除してから新しい名前を指定します。
      「詳細」タブのプロパティ: 所有者 次の「所有者」のオプションは、管理者またはrootの権限を持つユーザーにのみ表示されます。
      • システム: システム所有権のポッド・グループを作成する場合に選択します。
      • ユーザー名(ログイン・ユーザー): ローカル・ユーザー所有権のポッド・グループを作成する場合に選択します。

      ノート:

      ローカル・ユーザー所有権のポッド・グループは、アクセス権限に制限があるCockpitユーザーに対してデフォルトで作成されます。root以外のユーザーとしてポッドまたはコンテナを実行する方法の詳細は、「非管理者コンテナの特別な考慮事項」を参照してください。
      「詳細」タブのプロパティ: イメージ 「イメージ」リスト・ボックスを使用して、コンテナのレジストリ・イメージを指定します。

      例:

      「イメージ」表のイメージから「コンテナの作成」ダイアログが生成された場合は、イメージの名前が自動的に「イメージ」リストに表示されます。

      まだイメージが指定されていない場合は、次を実行してレジストリ・イメージを指定します。
      • 「イメージ」リスト・ボックスをクリックして、キャッシュに保存されているイメージを選択します。

        -または-

      • 「イメージ」ドロップダウン・リスト・ボックスに検索文字列を入力し、「すべて」、「ローカル」、「Oracle Linux」または「Docker」のいずれかの検索基準を選択します。

        検索結果から、適切なレジストリ・イメージを選択します。

      「詳細」タブのプロパティ: コマンド 「コマンド」テキスト・ボックスを使用して、コンテナ・イメージの実行に適したコマンドを指定します。

      デフォルトでは、実行コマンドが表示されます。このコマンドは必要に応じて変更できます。

      ターミナルでコンテナを実行するには、ターミナルを使用オプションを選択します。

      「詳細」タブ: メモリー制限 「メモリー制限」コントロールを使用して、コンテナの実行に割り当てる最小メモリーを指定します。

      オプション:

      「メモリー制限」チェック・ボックスを選択し、コントロールを使用して最小メモリー割当て値を指定します。

      「詳細」タブ: CPU共有

      ノート:

      「CPU共有」プロパティは、システム・コンテナ構成にのみ適用されます。

      「CPU共有」では、コンテナに割り当てたCPU共有の量によって、コンテナ実行の優先度を決定します。デフォルト値: 1024

      オプション:

      「CPU共有」チェック・ボックスを選択し、コントロールを使用してCPU共有の割当て値を指定します。

         
      「詳細」タブ: 再起動ポリシー

      ノート:

      「再起動ポリシー」プロパティは、システム・コンテナ構成にのみ適用されます。
      次のいずれか1つを選択します:
      • なし (デフォルト値): アクションなし。
      • 失敗時: 失敗時にコンテナを再起動します。
      • 常時: 終了時またはシステム・ブート後にコンテナを再起動します。
      「統合」タブ: ポート・マッピング ポート・マッピングのプロパティを使用して、コンテナとホスト・システムの間のポート・マッピングを設定します。ポート・マッピングを指定することで、ホスト・コンテナ内で実行しているサービスを公開します。
      ポート・マッピングを設定するには、次の手順を実行します:
      1. ポート・マッピングの追加をクリックします。ポート・マッピングの追加ダイアログが表示されます。
      2. IPアドレス、ホスト名およびコンテナ・ポートを入力します。
      3. リストからプロトコルを選択します。

      ポート・マッピングの構成の詳細は、『Oracle Linux: Podmanユーザー・ガイド』の「コンテナのポート・マッピングの構成」を参照してください。

      「統合」タブのプロパティ: ボリューム 「ボリューム」のプロパティを使用して、ホスト・システムのファイル・システム領域をコンテナと共有します。
      ストレージ・ボリュームのプロパティを構成するには、次の手順を実行します:
      1. ボリュームの追加をクリックします。ボリュームの追加ダイアログが表示されます。
      2. ホスト・パスとコンテナ・パスを入力します。
      3. (オプション)書込み可能ボリュームを作成する場合は、「書込み可能」チェック・ボックスを選択します。
      4. 「SELinux」ドロップダウン・リストで、「ラベルなし」、「共有」または「プライベート」のいずれかのオプションを選択します。

      PodmanによるSELinuxの構成の詳細は、『Oracle Linux: Podmanユーザー・ガイド』のコンテナ内のSELinux権限の設定を参照してください。

      「統合」タブ: 環境変数 コンテナ内でプロセスを開始するには、「環境変数」のプロパティを使用します。

      変数を追加するには、「変数の追加」をクリックして、キーと値を入力します。

      コンテナ・プロセスに対する環境変数の使用の詳細は、Podmanマニュアル・ページの「Environment variables」の項を参照してください。

      「ヘルス・チェック」タブ: 「ヘルス」のプロパティを使用すると、コンテナ内で実行中のプロセスのヘルスや準備状況をモニターできます。
      healthcheckコマンドを実行するには、次の手順を実行します:
      1. 「コマンド」テキスト・ボックスに、コンテナで実行されるコマンドを入力して、コンテナのヘルスを決定します。このコマンドは、podman createまたはpodman runコマンドで--healthcheck-commandオプションを使用してコンテナを実行するときに指定できる値です。
      2. 次のヘルス・チェックのプロパティを設定します: 「間隔」(30秒のデフォルト設定)、「タイムアウト」(30秒のデフォルト設定)、開始期間および「再試行」(3のデフォルト設定)。

        ヘルス・チェック・プロパティの横にある疑問符アイコンをクリックして、使用状況の詳細を表示します。

        コンテナ・ヘルス・プロパティの設定の詳細は、podman-run(1)およびpodman-healthcheck-run(1)のマニュアル・ページを参照してください。

      ヘルス・チェックが失敗すると、Cockpit-Podmanはオプションでコンテナを再起動、停止または強制停止できます。カスタム・ヘルス・チェック・アクションを設定するには、次のステップに従います:

      ノート:

      カスタム・ヘルス・チェック・アクションを構成するには、最新バージョンのCockpit-Podmanがインストールされている必要があります。
      1. 異常時プロパティ・セクションで、次のいずれかのアクションをクリックします:
        • アクションなし。
        • 再起動
        • 停止
        • 強制停止
      2. 異常時プロパティの横にある疑問符アイコンをクリックして、各アクションの使用状況の詳細を表示します。

    2. 次のオプションのいずれかをクリックします。
      • 作成して実行作成して実行オプションでは、コンテナが作成され、コンテナ・イメージが起動され、アクティブなコンテナが「実行中」として「コンテナ」表にリストされます。
      • 作成「作成」オプションでは、コンテナが作成され、そのコンテナが「作成済」として「コンテナ」表にリストされます。

        ノート:

        作成済のコンテナは、「コンテナ」表からアクション[]メニューの「開始」を選択することで、後から実行できます。