2 Oracle Database Applianceの概要
Oracle Database Applianceは、あらゆる規模の組織におけるデータベース・ソリューションのデプロイ、メンテナンスおよびサポートを簡素化することで、時間とコストを節約します。 Oracle Database Applianceハードウェア・モデルは、Oracle Database Standard EditionおよびEnterprise Editionを実行するために最適化されています。
- Oracle Database Applianceについて
Oracle Database Applianceのハードウェア・モデル、デプロイメント計画およびデータベース・オプションについて説明します。 - Oracle Database Applianceソフトウェアの用語
Oracle Database Applianceで使用可能なソフトウェア・パッチについて説明します。 - ブラウザ・ユーザー・インタフェースについて
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、アプライアンス、データベース、ネットワーク、ジョブ、CPUプール、コンピュート・インスタンス、データベース・システムをデプロイおよび管理します。
Oracle Database Applianceについて
Oracle Database Applianceのハードウェア・モデル、デプロイメント計画およびデータベース・オプションについて説明します。
Oracle Database Applianceハードウェア・モデルについて
ビジネス・ニーズに適したOracle Database Applianceハードウェア・モデルを選択します。
Oracle Database Applianceハードウェア・モデル | デプロイメントのユースケース |
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Oracle Database Appliance X9-2S, X9-2L, X9-2-HA |
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Oracle Database Appliance X8-2S、X8-2M、X8-2-HA |
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Oracle Database Appliance X7-2S、X7-2M、X7-2-HA |
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Oracle Database Appliance X6-2S、X6-2M、X6-2L |
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Oracle Database Appliance X6-2-HA |
Oracle RACデータベースと単一インスタンス・データベースの両方をサポートできる高可用性で2ノードのOracle RACクラスタ。 |
Oracle Database Appliance X5-2 |
Oracle RACデータベースと単一インスタンス・データベースの両方をサポートできる高可用性で2ノードのOracle RACクラスタ。 |
Oracle Database Applianceを別の構成に拡張または再構成することはできません。 たとえば、Oracle Database Appliance X7-SをOracle Database Appliance X7-2Mに拡張することはできません。 Oracle Database Applianceハードウェアの構成の詳細は、Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイドを参照してください。
Oracle Database Applianceデプロイメント計画について
Oracle Database Appliance X8-2SおよびX8-2Mは、ベア・メタル・プラットフォームとしてデプロイする単一ノード・システムです。
Oracle Database Appliance X8-2-HAは、ベア・メタル・プラットフォームまたは仮想化プラットフォームとしてデプロイできる2ノード・システムです。
Oracle Database Appliance X7-2SおよびX7-2Mは、ベア・メタル・プラットフォームとしてデプロイする単一ノード・システムです。
Oracle Database Appliance X7-2-HAは、ベア・メタル・プラットフォームまたは仮想化プラットフォームとしてデプロイできる2ノード・システムです。
Oracle Database Appliance X6-2S、X6-2M、X6-2Lは、ベア・メタル・プラットフォームとしてデプロイする単一ノード・システムです。
Oracle Database Appliance X6-2-HAは、ベア・メタル・プラットフォームまたは仮想化プラットフォームとしてデプロイできる2ノード・システムです。
Oracle Database Appliance X5-2は、ベア・メタル・プラットフォームまたは仮想化プラットフォームとしてデプロイできる2ノード・システムです。
Oracle Database Applianceのデータベース・デプロイメント・オプションについて
次のOracle Databaseエディションを使用できます。
データベース・エディション | サポートされているリリース |
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Oracle Database Enterprise Edition | Oracle Databaseリリース19c、18c、12.2.0.1および12.1.0.2 |
Oracle Database Standard Edition 2 | Oracle Databaseリリース19c、18c、12.2.0.1および12.1.0.2 |
ノート:
データベースを作成する前にOracle Databaseのライセンスを理解することが重要です。 Oracle Databaseのライセンス要件が適用されるため、同じベア・メタル・プラットフォームまたは同じODA_BASE仮想化デプロイメントでOracle Database Enterprise EditionおよびStandard Editionのデータベースをプロビジョニングすることはできません。 Oracle DatabaseリリースのOracle Databaseライセンス情報ユーザー・マニュアルで、サポートされているオプションおよび製品を確認してください。親トピック: Oracle Database Applianceの概要
Oracle Database Applianceソフトウェアの用語
Oracle Database Applianceで使用可能なソフトウェア・パッチを説明します。
次の表では、ダウンロード可能なOracle Database Applianceパッチとパッチの目的について説明します。
ノート:
一部のハードウェア・モデルでは、表に記載されているパッチが使用されない場合があります。
表2-1 Oracle Database Applianceのソフトウェア
パッチ | 説明 |
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Oracle Database Applianceのパッチ・バンドル(四半期ごとのパッチ・リリース) |
パッチ・バンドルを使用して、Oracle Database Applianceのデプロイ後に最新リリースに更新します。 パッチによって、Oracle Database Applianceサーバー、ストレージおよびデータベース・コンポーネントが更新されます。 |
Oracle Database Appliance Grid Infrastructure/Databaseクローン |
Oracle Database Applianceの初期デプロイメントを実行したり、デプロイメントにパッチを適用して最新リリースにする場合に使用します。 このバンドルには、工場出荷時の状態のOracle Database Applianceでのデプロイメント用の最新のGrid InfrastructureおよびDatabaseのコンポーネント、Oracle Database Appliance Managerソフトウェア、Oracle Linuxおよびハードウェア・ドライバが含まれています。 ベア・メタルISOイメージを使用してOracle Database Applianceを再イメージ化する場合は、Grid Infrastructure/Databaseクローン・パッチをダウンロードしてOracle Database Applianceをデプロイします。 |
Oracle Databaseクローン |
データベース・ソフトウェア・クローン・ファイルを使用して、Oracle Databaseリリース19c、12.2.0.1および12.1.0.2の最新のデータベース・クローン・バイナリを取得します。 Oracleデータベースおよびデータベース・ホームを作成するには、RDBMSクローン・ファイルが必要です。 |
ベア・メタルISOイメージ |
アプライアンスを再イメージ化し、システムを出荷時の構成にリセットする場合に使用します。 |
ノート:
パッチ番号とダウンロード場所、およびパッチ・バンドルで使用可能なコンポーネント・バージョンについては、Oracle Database Applianceリリース・ノートを参照してください。ノート:
Oracle Database 18c以降では、リリース更新(更新)およびリリース更新リビジョン(リビジョン)の形式で四半期ごとに更新が提供されます。 パッチ・セットはリリースされなくなりました。 詳細は、My Oracle Supportノート2285040.1を参照してください。
Oracle Databaseリリースのタイプは、version
リリースとversion_full
リリースです。 version
リリースは、メジャー・リリースversion.0.0.0.0の形式で指定されます。 メジャー・リリース・バージョンは、Oracle Databaseのバージョンが最初にリリースされた年の最後の2桁に基づいています。 version_full
リリースはバージョン・リリースの更新で、メジャー・リリース・バージョン、四半期ごとのリリース更新バージョン(更新)、および四半期ごとのリリース更新リビジョン(リビジョン)に基づいて指定されます。
Oracle Databaseリリース18cより前は、リリース番号の最初の桁または2番目の桁を変更することがアップグレードでした。4番目の桁の変更は更新を示していました。 18c以降のリリースでは、最初の桁の変更はアップグレードになり、2番目の桁の変更は更新を示します。
親トピック: Oracle Database Applianceの概要
ブラウザ・ユーザー・インタフェースについて
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、アプライアンス、データベース、ネットワーク、ジョブ、CPUプール、コンピュート・インスタンス、データベース・システムをデプロイおよび管理します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースには使いやすいインタフェースが用意されているため、ベア・メタル・システムのデプロイ、パッチ適用および管理に必要な多くのタスクを素早く表示および実行できます。 ハードウェア・モデルのOracle Database Applianceデプロイメントおよびユーザーズ・ガイドでは、ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、アプライアンスのデプロイ、パッチ適用および管理に関連する多くのタスクを実行する方法について説明します。
横のナビゲーションのリンクを使用して、次を表示および管理します。
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Appliance
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アプライアンス情報
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システム情報
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空き領域や使用領域などのストレージ使用率を含むディスク・グループ情報
- ストレージ・ディスク・グループを使用するすべてのデータベースに関する情報
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アプライアンスにインストールされているすべてのパッチとハードウェアおよびソフトウェア・コンポーネント
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RPMおよびRPMドリフト情報のリスト
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Network
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ネットワーク詳細の表示
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ネットワークの作成、更新および削除
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インタフェース詳細の表示
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Oracle ASR
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Oracle Auto Service Request (Oracle ASR)構成の詳細の表示
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Oracle ASRの構成、更新、テストおよび削除
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Patch Manager
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Oracle Database Applianceパッチによるパッチ・リポジトリの更新
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アプライアンスにインストールされているパッチとバージョンのコンポーネントの詳細の表示
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まだインストールされていないアプライアンスで使用可能なパッチとバージョンのコンポーネントの詳細の表示
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パッチを適用する前のパッチ事前チェックの実行
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サーバーおよびストレージ・コンポーネントの更新
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Compute Instances
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Oracle Database ApplianceでのKVMデプロイメントの作成
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仮想ストレージ、仮想ネットワークおよび仮想ディスクの作成、表示、変更および削除
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仮想マシンの作成、表示、変更および削除
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DB Systems
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データベース・システムの作成
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データベース・システムのリストと説明
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データベース・システムの変更、削除、起動および停止
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CPU Pools
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ベア・メタルおよびKVMデプロイメント用のCPUプールの作成、表示、変更および削除
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上部のナビゲーションのリンクを使用して、次を表示および管理します。
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Database
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データベースの作成
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データベースの詳細の表示
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データベースのバックアップ・ポリシーの適用
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手動バックアップの作成
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バックアップからのデータベースのリカバリ
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データベース・バックアップ・スケジュールの表示と更新、およびデータベースのアーカイブ・ログ・バックアップ・スケジュールの更新
- 関連するネットワーク、データベース・シェイプとクラス、およびデータベースの関連バックアップ・ポリシーの変更
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バックアップ・ポリシーの作成、更新および削除
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データベース・ホームの作成、更新および削除
- データベース・バックアップの作成と削除
- データベース・バックアップまたはOracle ACFSデータベース・スナップショットからのデータベースのクローニング
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データベース・ホームへのパッチ適用
- あるOracleホームから別のOracleホームへのデータベースの移動
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Object Store
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バックアップおよびリカバリのためのオブジェクト・ストア資格証明の作成
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エンドポイントURL、ユーザー名およびテナントを含むオブジェクト・ストア資格証明の詳細の表示
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オブジェクト・ストア資格証明の更新および削除
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Monitoring
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ハードウェア、ストレージ、メモリー、冷却装置、ネットワーク、および電源のステータスの表示
- 高可用性デプロイメントの場合の各ノードの監視情報の表示
- システム・ヘルス・ステータスの表示とインシデントの詳細へのドリルダウン
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ハードウェア・イメージをクリックして詳細を表示
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Security
- 監査レコードの表示とデータベース・セキュリティ評価レポートの作成および表示
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Activity
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ジョブ、詳細およびステータスのリストの表示
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ジョブの説明をクリックしてジョブの詳細を表示
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ブラウザ・ユーザー・インタフェースの右上隅にある「Resources」を展開して、次のタスクを実行します。
- Oracle Database Applianceのブログ、FAQおよびドキュメントにアクセスするためのリンクがあります。
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「About」をクリックすると、アプライアンスにインストールされているOracle Database Applianceリリースが表示されます。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースの右上隅にある「Account」を展開して、次のタスクを実行します。
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rootパスワードを変更するには、「ILOM Setting」をクリックします。 Oracle ILOMへの初回ログインおよびアクセスを有効にするために、デフォルトの管理者(root)アカウントとそのパスワードがシステムに用意されています。
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oda-admin
パスワードを変更するには、「Change Password」をクリックします。 -
「Sign Out」をクリックして、ブラウザ・ユーザー・インタフェースからサインアウトします。 サインアウトしない場合、非アクティブ状態が一定期間続くと自動的にサインアウトされます。 セッションが期限切れになる2分前に警告が表示されます。
ドキュメント検索
ブラウザ・ユーザー・インタフェースからOracle Database Applianceのドキュメント・セットにアクセスできます。 BUIの右上隅に検索ボックスがあります。 検索結果として、BUIで新しいウィンドウとして表示されるドキュメント・ページへのリンクが表示されます。 「Help」ボタンをクリックすると、タブのコンテキストに関連するドキュメントからのリンクが表示されます。
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リリースのドキュメントの最新の更新については、オンラインのOracle Database Applianceドキュメント・ライブラリ(https://docs.oracle.com/en/engineered-systems/oracle-database-appliance/index.html)を参照してください。
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