3.5.6 インスタンスのレポート出力の構成

エンド・ユーザーはPDFを含む様々な形式でレポートをダウンロードおよび出力できます。

3.5.6.1 レポート出力の構成の概要

インスタンス・レベル、アプリケーション・レベルおよびページとリージョン・レベルで出力設定を構成することで、レポート出力を可能にします。

レポート出力機能を設定するには、次の出力設定を構成する必要があります。

  1. インスタンス・レベル: 完全開発環境の場合、インスタンス管理者は「インスタンスの設定」、レポート・プリンタでプリント・サーバーを選択する必要があります。ランタイム環境では、インスタンス管理者はこの項の説明に従って、APEXインスタンス全体に対して機能レベル(「標準」または「詳細」)を指定する必要があります。

  2. アプリケーション・レベル: 開発者は、「アプリケーション定義」ページで「プリント・サーバー・タイプ」属性を編集することにより、プリント・サーバーを指定できます。また、ワークスペース管理者および開発者は「レポート問合せ」と「レポート・レイアウト」を定義できます。「レポート問合せ」と「レポート・レイアウト」は「共有コンポーネント」に格納され、特定のページには関連がありません。

  3. ページ/リージョン・レベル: 開発者は特定のページのレポート・リージョンを編集し、レポート出力を有効化できます。エンド・ユーザーが様々な書式でリージョンを出力できるようになります。

参照:

Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイドレポート・リージョンの印刷

3.5.6.2 フル開発環境でのレポート出力の構成

「インスタンスの設定」ページで「プリント・サーバー・タイプ」属性を編集して、インスタンスのプリント・サーバー・タイプを構成します。

完全開発環境でレポートの出力を構成するには:

  1. 管理サービスにサインインします。
  2. 「インスタンスの管理」をクリックします。
  3. 「インスタンスの設定」で、「インスタンスの設定」をクリックします。
  4. 「レポート出力」をクリックします。
  5. プリンタ・サーバーで、オプションを選択します。
    • 外部(Apache FOP) - 外部J2EEサーバーでApache FOPを使用している場合に、このオプションを選択します。このオプションによって、APEXで提供されるデフォルトのテンプレートおよびカスタマイズしたXSL-FOテンプレートを使用して、レポート問合せの作成およびレポート・リージョンの出力を含む基本的な出力機能が使用できるようになります。
    • Oracle BI Publisher - Oracle BI Publisher(Oracle XML Publisherとも呼ばれる)の使用許諾が必要です。このオプションによって、レポートの問合せ結果を取得し、Oracle BI Publisherを使用して、XMLからRTF形式に変換できるようになります。APEX内でのレポート出力用に、独自にカスタマイズしたRTFまたはXSL-FOのテンプレートをアップロードする場合、このオプションを選択してください。
    • APEX Office Print - APEX Office Printを使用している場合は、このオプションを選択します。このオプションによって、APEXで提供されるデフォルトのテンプレートを使用して、レポート問合せの作成やレポート・リージョンの出力を含む基本的な出力機能を使用できるようになります。
    次に表示される内容は、選択したプリント・サーバーによって異なります。
  6. 「外部(Apache FOP)」または「Oracle BI Publisher」の場合は、次を指定します。
    1. プロトコル - プリント・サーバーでHTTPプロトコルを使用するのか、HTTPSプロトコルを使用するのかを選択します。
    2. ホスト・アドレス - プリント・サーバー変換エンジンのホスト・アドレスを指定します。デフォルトでは、localhostに設定されています。
    3. ポート - プリント・サーバー変換エンジンのホスト・アドレスを指定します。デフォルト設定は8888です。
    4. スクリプト - プリント・サーバー・エンジンのスクリプトを定義します。デフォルト設定は次のとおりです。
      /xmlpserver/convert
      
    5. 出力タイムアウト - 秒数を入力します。プリント・サーバーとの通信の転送タイムアウトを秒単位で定義します。
  7. 「APEX Office Print」で、次のように指定します。
    1. プロトコル - プリント・サーバーでHTTPプロトコルを使用するのか、HTTPSプロトコルを使用するのかを選択します。
    2. ホスト・アドレス - プリント・サーバー変換エンジンのホスト・アドレスを指定します。デフォルトでは、localhostに設定されています。
    3. ポート - プリント・サーバー変換エンジンのホスト・アドレスを指定します。デフォルト設定は8888です。
    4. スクリプト - プリント・サーバー・エンジンのスクリプトを定義します。
    5. APIキー - APEX Office Printクラウド・サーバーを使用している場合は、プリント・サーバーのAPIキーを入力します。APEX Office Printをローカルで実行している場合は、APIキーを入力しないでください。
    6. 出力タイムアウト - 秒数を入力します。プリント・サーバーとの通信の転送タイムアウトを秒単位で定義します。
  8. 「変更の適用」をクリックします。

ヒント:

インスタンス・レベルの「プリント・サーバー・タイプ」設定をアプリケーション・レベルでオーバーライドするには、「アプリケーション定義」ページの「プリント・サーバー・タイプ」属性を編集します。

参照:

Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイドアプリケーション・レベルでのレポート出力の構成

3.5.6.3 ランタイム環境でのレポート出力設定の構成

SQL*Plusを起動し、次のSQL文を実行して、ランタイム環境でのレポート出力設定を構成します。

ランタイム環境でレポート出力の設定を構成するには:

  1. SQL*Plusを起動して、SYSとしてAPEXがインストールされているデータベースに接続します。たとえば:
    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を実行します。
    BEGIN
        APEX_INSTANCE_ADMIN.SET_PARAMETER(PARAMETER_NAME, PARAMETER_VALUE);
        COMMIT;
    END;
    

    使用可能なパラメータについては、表3-4を参照してください。

    表3-4 ランタイム環境でのレポート出力のパラメータ

    パラメータ名 説明

    PRINT_BIB_LICENSED

    標準サポートまたは拡張サポートのいずれかを指定します。拡張サポートの場合は、Oracle BI Publisherの使用許諾が必要です。有効な値は次のとおりです。

    • STANDARD

    • ADVANCED

    • APEX_LISTENER

    PRINT_SVR_HOST

    プリント・サーバー変換エンジンのホスト・アドレス(localhostなど)を指定します。プリント・サーバーが別の場所にインストールされている場合は、対応するホスト・アドレスを入力します。

    PRINT_SVR_PORT

    プリント・サーバー・エンジンのポート(8888など)を定義します。値は、正の整数である必要があります。

    PRINT_SVR_PROTOCOL

    有効な値は次のとおりです。

    • http

    • https

    PRINT_SVR_SCRIPT

    プリント・サーバー・エンジンのスクリプトを定義します。たとえば:

    /xmlpserver/convert
    

参照:

Oracle APEX APIリファレンスSET_PARAMETERプロシージャ

3.5.6.4 ランタイム環境でのレポート出力設定の決定

ランタイム環境でのレポート出力設定を決定します。

ランタイム環境でのレポート出力設定を決定するには:

  1. SQL*Plusを起動して、SYSとしてAPEXがインストールされているデータベースに接続します。たとえば:
    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を実行します。
    SELECT 
    APEX_INSTANCE_ADMIN.GET_PARAMETER(PARAMETER_NAME)
    FROM DUAL;
    

参照: