3.13 Oracle APEXインスタンス全体のユーザーの管理

インスタンス管理者は、「開発者とユーザーの管理」ページで、Oracle APEXインスタンス内のすべてのユーザー・アカウントを管理します。

3.13.1 インスタンス・レベルでユーザーを管理するメリットについて

ユーザー・アカウントを設定するとき、インスタンス管理者は、アカウントをロックする、パスワードに固定存続期間を構成する、または初回使用時にパスワード変更を要求するなどのセキュリティ機能を利用できます。

3.13.2 Oracle APEXアカウント認証について

アプリケーションでOracle APEXアカウント認証を使用している場合は、ユーザー・アカウントが特に便利になります。APEXアカウントは、APEXのユーザー・リポジトリでユーザー・アカウントを作成および管理する組込みの認証方法です。

参照:

Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイドAPEXアカウント

3.13.3 Oracle APEXのユーザー・ロールについて

Oracle APEXユーザーは4つのロールに分かれています。

APEX開発環境にアクセスするには、ユーザーはワークスペースという作業用の共有領域にサインインします。ユーザーは、次の4つの主なロールに分類されます。

  • エンド・ユーザーには、開発または管理機能へのアクセス権がありません。エンド・ユーザーは、ワークスペースにサインインすることもアプリケーションを作成することもできません。エンド・ユーザーは既存のアプリケーションを実行できるのみです

  • 開発者は、アプリケーションの作成と編集、ワークスペース・アクティビティの監視、ダッシュボードの表示を行うユーザーです。

  • ワークスペース管理者は、ユーザー・アカウントの管理、ワークスペース・アクティビティの監視、ログ・ファイルの表示など、ワークスペース固有の管理タスクを実行するユーザーです。

  • インスタンス管理者は、Oracle APEX管理サービス・アプリケーションを使用して、ホスティングされたインスタンス全体を管理するスーパーユーザーです。インスタンス管理者は、ワークスペースの作成、機能とインスタンス設定の構成、およびセキュリティの管理を行います。

3.13.4 管理サービスでの新しいユーザー・アカウントの作成

「開発者とユーザーの管理」ページの管理サービスで新規ユーザー・アカウントを作成します。

新しいユーザー・アカウントを作成するには:

ヒント:

「ユーザーの編集」/「ユーザーの作成」ページには、「管理サービス」ホームページの「ワークスペース・タスク」リストで「ユーザーの作成」をクリックしてもアクセスできます。

  1. Oracle APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・アクション」で、「開発者とユーザーの管理」をクリックします。
    開発者とユーザーの管理ページが表示されます。
  4. 「ユーザーの作成」をクリックします。
    ユーザーの作成/編集ページが表示されます。
  5. 「ユーザー属性」で、次を入力します。
    1. ユーザー名 - システムへのサインインに使用するユーザー名を入力します。次の制限があります。
      • 最大長は100文字

      • 空白を使用しないこと

      • 使用可能な特殊文字はアンパサンド(&)およびピリオド(.)のみ

    2. 電子メール・アドレス - このユーザーの有効な電子メール・アドレスを入力します。
    3. 名 - さらに詳細にユーザーを識別するために、名を入力します(オプション)。
    4. 姓 - さらに詳細にユーザーを識別するために、姓を入力します(オプション)。
    5. 説明 - このユーザーに関するコメントを入力します(オプション)。
    6. デフォルトの日付書式 - ユーザーに対するデフォルトのOracle日付書式を指定します。このオプションによって、SQLワークショップ内のデフォルトの日付書式が制御されます。
  6. 「アカウント権限」で、次の手順を実行します。
    1. ワークスペース - ユーザーを作成するワークスペースを選択します。
    2. デフォルトのスキーマ - このユーザーのデフォルトのスキーマを選択します。
    3. アクセス可能なスキーマ(すべて可とする場合は空) - SQLワークショップを使用する場合にこの開発者が権限を持つスキーマのコロン区切りのリストを入力します。
      ここで入力したスキーマのリストは、ワークスペースに対して割り当てられたスキーマの完全セットのサブセットにユーザーを制限します。また、SQLワークショップに表示されるスキーマ名を決定します。
    4. ワークスペース管理者権限を指定するには:
      • 管理者ユーザー - 「はい」を選択します。

        管理者アカウントに対しては、すべての開発者権限が自動的に有効になります。

    5. 開発者権限を指定するには:
      • 管理者ユーザー - 「いいえ」を選択します。

      • 開発者ユーザー - 「はい」を選択します。

      • アプリケーション・ビルダー・アクセス - 開発者がアプリケーション・ビルダーへのアクセス権を持つかどうかを決定します。アプリケーション・ビルダーは、アプリケーションとアプリケーション・ページの作成および管理に使用します。「はい」または「いいえ」を選択します。

      • SQLワークショップ・アクセス - 開発者がSQLワークショップへのアクセス権を持つかどうかを決定します。SQLワークショップは、データベース・オブジェクトを表示して管理できるツールを提供します。「はい」または「いいえ」を選択します

      • チーム開発アクセス - ユーザーがチーム開発へのアクセス権を持つかどうかを決定します。会話形式で問題を追跡および管理するには、「チーム開発」を使用します。「はい」または「いいえ」を選択します。

      ノート:

      エンド・ユーザー・アカウントを作成するには、「管理者ユーザー」「開発者ユーザー」の両方を無効にします。エンド・ユーザーは既存のアプリケーションを実行できるのみです
    6. アカウントの可用性 - 「ロック済」を選択すると、このアカウントは使用できなくなります。「ロック解除済」を選択すると、アカウントを使用できるようになります。
  7. 「パスワード」で、次の手順を実行します。
    1. パスワード - パスワードを指定して新規アカウントを作成する場合、または既存アカウントのパスワードを更新する場合に、パスワードを大/小文字を区別して入力します。
    2. パスワードの確認 - パスワードを指定して新規アカウントを作成する場合、または既存アカウントのパスワードを更新する場合に、パスワードを再入力します。
    3. 初回使用時にパスワードの変更が必要 - 「はい」を選択すると、ユーザーは初回ログイン後にパスワードをすぐに変更するよう要求されます。
  8. 「ユーザーの作成」または「作成後、別のものの作成」をクリックします。

3.13.5 管理サービスでの既存ユーザー・アカウントの編集

「開発者とユーザーの管理」ページの管理サービスでユーザー・アカウントを編集します。

管理サービスで既存ユーザー・アカウントを編集するには:

  1. Oracle APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・アクション」で、「開発者とユーザーの管理」をクリックします。
    開発者とユーザーの管理ページが表示されます。
  4. アカウントの詳細を編集するには、ユーザーをクリックします。
  5. 対象となる属性を編集します。

    ヒント:

    属性についてさらに学習するには、フィールドレベル・ヘルプを参照してください。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

3.13.6 管理サービスでのユーザー・アカウントの削除

「開発者とユーザーの管理」ページの管理サービスでユーザー・アカウントを削除します。

管理サービスでユーザー・アカウントを削除するには:

  1. 管理サービスにサインインします。
  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・アクション」で、「開発者とユーザーの管理」をクリックします。
    開発者とユーザーの管理ページが表示されます。
  4. 削除するユーザーをクリックします。
  5. 「ユーザーの削除」をクリックします。
  6. 選択内容を確認して、「OK」をクリックします。