需要プランのカレンダと集計時間レベルの組合せの概要
需要プランの製造カレンダ、グレゴリオ暦および会計カレンダと集計時間レベルを組み合せて、ハイブリッド時間階層を作成できます。
日レベルの上の共通の集計ハイブリッド時間レベルを含めることにより、カレンダ・セットのハイブリッド時間階層を使用して、同じ需要プランの週、月、四半期、年または期間にデータを柔軟に集計できます。
ハイブリッド時間レベルでは、製造カレンダに部分的な週の定義が格納されます。 製造カレンダの週が2か月にまたがる場合は、その週がハイブリッド時間レベルで2つのメンバーに分割されて、各メンバーを月に集計できるように処理されます。
次の表に、2029年12月と2030年1月のハイブリッド時間階層で、ハイブリッド時間レベルから「月」時間レベルにデータを集計する方法を示します。
時間レベル | 時間レベルのメンバー | ||||||||||
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「月」時間レベル | 2029年12月1日土曜日 | 2030年1月1日火曜日 | |||||||||
「週」時間レベル | 2029年11月26日月曜日 | 2029年12月3日月曜日 | 2029年12月10日月曜日 | 2029年12月17日月曜日 | 2029年12月24日月曜日 | 2029年12月31日月曜日 | 2030年1月7日月曜日 | 2030年1月14日月曜日 | 2030年1月21日月曜日 | 2030年1月28日月曜日 | |
ハイブリッド時間レベル | 2029年12月1日土曜日 | 2029年12月3日月曜日 | 2029年12月10日月曜日 | 2029年12月17日月曜日 | 2029年12月24日月曜日 | 2029年12月31日月曜日 | 2030年1月1日火曜日 | 2030年1月7日月曜日 | 2030年1月14日月曜日 | 2030年1月21日月曜日 | 2030年1月28日月曜日 |
2029年12月1日、2029年12月3日、2029年12月10日、2029年12月17日、2029年12月24日および2029年12月31日に始まるハイブリッド時間レベルのメンバーのデータを2029年12月の月に集計できます。 同様に、2030年1月1日、2030年1月7日、2030年1月14日、2030年1月21日、2030年1月28日に始まるハイブリッド時間レベルのメンバーのデータを2030年1月の月に集計できます。
2029年12月31日月曜日に始まる週は、2029年12月と2030年1月の月の間で分割されます。 この週は、1つは2029年12月31日からの1日間、もう1つは2030年1月1日からの6日間のハイブリッド時間レベルの2つのメンバーで表されます。 最初のハイブリッド時間レベルのメンバーを2029年12月、2番目を2030年1月に集計できます。 ハイブリッド時間レベルの両方のメンバーのデータを、2029年12月31日から始まる週に集計できます。
ハイブリッド時間階層の利点
ハイブリッド時間階層には次の利点があります。
- ハイブリッド時間階層により、同じ需要プランの週、月、四半期、年または期間にデータを柔軟に集計できます。
一方、製造カレンダを選択した場合、データを集計できるのは週または期間のみです。 グレゴリオ暦または会計カレンダを選択した場合は、月、四半期または年のみにデータを集計できます。
- 1つの週が2つのカレンダ月にまたがる場合、ハイブリッド時間レベルのメンバーを使用すれば、データを個々の月に集計できます。
- 集計ハイブリッド時間レベルにデータを保存することで、「日」時間レベルにデータを保存するプランのパフォーマンス関連の制限を回避できます。
ハイブリッド時間階層に関する追加ポイント
ハイブリッド時間階層については、次の追加ポイントに注意してください。
- ハイブリッド時間階層を使用できるのは需要プランのみです。
需要と供給プランではハイブリッド時間階層を使用できません。
- 需要と供給または供給タイプのプランの需要スケジュールとして、ハイブリッド時間階層が設定された需要プランを選択できます。
「プラン・オプション」ページの供給タブの組織およびスケジュール・サブタブのメジャー「レベル」ダイアログ・ボックスで、時間ディメンションについて、需要プランに関連付けられているハイブリッド時間階層のハイブリッド時間レベルの親レベルのみを選択できます。
- 補充プランの場合、「プラン・オプション」ページの供給タブの組織およびスケジュール・サブタブで、ハイブリッド時間階層を持つ需要プランを需要スケジュールとして選択できます。
- ハイブリッド時間レベルの定義は、「ハイブリッド時間階層の作成」スケジュール済プロセスに対して選択したカレンダの組合せに対して一意です。 このスケジュール済プロセスを異なるカレンダ選択で複数回実行すると、実行するたびに、一意のハイブリッド時間レベルが設定されたハイブリッド時間階層セットが作成されます。
- 通常、「ハイブリッド時間階層の作成」スケジュール済プロセスは、需要プランの設定時に1回のみ実行します。 このスケジュール済プロセスを再実行する必要があるのは、選択したカレンダのいずれかの開始日、終了日または両方を変更する場合のみです。
スケジュール済プロセスを再実行する場合は、「プランの実行」ダイアログ・ボックスの「パラメータ」タブで「現在のデータでリフレッシュ」オプションを選択して、需要プランを再実行する必要もあります。
- ハイブリッド時間階層は、選択したカレンダに共通する期間に対してのみ作成されます。 たとえば、製造カレンダが2015年から2025年までで、グレゴリオ暦が2005年から2035年までである場合、このスケジュール済プロセスを実行すると、2015から2025年の期間に対してのみハイブリッド時間階層が作成されます。
- ハイブリッド時間レベルのバケットの長さは異なる場合があります。 ほとんどのバケットの長さは7日間です。 複数の月に分割される各週については、異なる時間長の2つのバケットが作成されます。 たとえば、1つのバケットは6日間、もう1つのバケットは1日間に作成される場合があります。
- 需要プランのセレクタ・ツールの「階層」タブには、「プラン・オプション」ページの「スコープ」タブのプランニング・カレンダの選択内容に対応するハイブリッド時間階層が表示されます。 たとえば、製造-グレゴリオ・ハイブリッド階層をプランニング・カレンダとして選択した場合、「階層」タブには、このハイブリッド階層および対応するグレゴリオ-製造ハイブリッド階層が表示されます。
「階層」タブでは、1つのハイブリッド階層のみのレベルを選択できます。
- メジャーのこの編集範囲は、ハイブリッド時間レベルで強制されます。
たとえば、2029年12月31日から始まる週には、ハイブリッド時間レベルの2つのメンバーがあり、1つは2029年12月31日に始まり、もう1つは2030年1月1日に始まります。 予測時間レベルが「週」に設定されて、プランが2030年1月2日に実行される場合、予測は2029年12月31日に開始されます。 ただし、ハイブリッド時間レベルの最初のメンバーはプラン実行日より前なので、履歴とみなされます。 そのため、編集範囲が将来に設定されているメジャー(調整済出荷予測など)は、ハイブリッド時間レベルの最初のメンバーでは編集できません。
- ハイブリッド時間階層を使用する需要プランで、ハイブリッド時間階層を使用しない表またはグラフをオープンすると、時間レベルなしで行が表示されます。
- ハイブリッド時間階層を使用する需要プランの予測時間レベルには、プランニング・カレンダとして選択したハイブリッド時間階層のハイブリッド時間レベルの親レベルのみを選択できます。
- サプライ・チェーン・プランニング・メジャー(ScpMeasuresImportTemplate.xlsm)のファイルベース・データ・インポート(FBDI)テンプレートを使用して、ハイブリッド時間階層を使用する需要プランのデータをインポートする場合は、次の点に注意してください。
- メジャーの時間レベルにデータをインポートしない場合は、テンプレートの時間階層名列に、プランニング・カレンダとして指定したハイブリッド時間階層の名前、またはデータのインポート先の時間レベルを含む、対応するハイブリッド時間階層を入力します。
- データを集計レベルにインポートする場合は、テンプレートの時間階層名列に、データのインポート先のハイブリッド時間階層のハイブリッド時間レベルまたはハイブリッド時間レベルの親時間レベルを入力します。
- テンプレートの時間レベル・メンバー名列に、指定した時間レベル・メンバー内の個別の日を入力します。 収集プロセスでは、時間レベル・メンバーの開始日にデータが自動的に集計されます。 たとえば、時間レベル名が「月」で時間階層名が「グレゴリオ:製造:ハイブリッド」の場合、時間レベル・メンバー名として2022年5月10日を入力すると、そのデータは2022年5月1日に自動的に集計されます。
- ハイブリッド時間階層がある需要プランと集計時間レベルがあるセールス・アンド・オペレーションズ・プランの間でメジャー・データをコピーできます。 使用可能な各セールス・アンド・オペレーションズ・プランのプランニング・カレンダは、需要プランのハイブリッド時間階層作成のベースとなるカレンダの1つです。 セールス・アンド・オペレーションズ・プランのプランニング・カレンダおよびプランニング・タイム・レベルによって、メジャー・データがコピーされるレベルが決まります。
たとえば、プランニング・カレンダがグレゴリオ・ハイブリッド階層である需要プランから、グレゴリオ暦の月で定義されているセールス・アンド・オペレーションズ・プランにメジャー・データをコピーすると、グレゴリオ暦の月レベルにメジャー・データがコピーされます。 会計四半期レベルに定義されたセールス・アンド・オペレーションズ・プランから会計ハイブリッド階層がある需要プランにメジャー・データをコピーすると、会計四半期レベルにメジャー・データがコピーされ、ハイブリッド時間レベルまで集計が解除されます。
- プランニング・カレンダとして選択したハイブリッド時間階層と、それに対応するハイブリッド時間レベルのみを使用して、ハイブリッド時間階層がある需要プランをアーカイブできます。
「プラン・オプション」ページの「スコープ」タブから開いた「スコープ: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスでは、別のアーカイブ時間階層またはアーカイブ時間レベルを選択できません。
- プランニング・カレンダとして選択したハイブリッド時間階層と、ハイブリッド時間階層に対応するハイブリッド時間レベルの親レベルのみを使用して、ハイブリッド時間階層がある需要プランからデータを抽出できます。
「プラン・オプション」ページの「スコープ」タブから開いた「スコープ: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスでは、別の抽出時間階層または抽出時間レベルを選択できません。