受入原価調整の例
この例では、請求書価格差異の受入原価調整、在庫の再評価、原価調整の組織間転送および販売出庫への伝播によって生成された会計仕訳を示します。
シナリオ
組織Aには購買オーダー受入があり、その後、この購買オーダー受入の請求書価格差異調整を処理します。 組織Aは販売オーダーに応じ、別の販売オーダーに応じる組織Bに在庫の一部を転送します。
トランザクション詳細
組織Aには、ユニット当たり$100の100ユニットの購買オーダー受入があり、そのうち30ユニットを販売し、20ユニットを振替価格$125で組織Bに転送します。 組織Bは6ユニットを販売します。 初期の購買オーダー受入のIPVは、ユニット当たり$20です。
分析
原価プロセッサを実行して、初期の購買オーダー受入、組織間転送、および組織Aと組織Bからの販売出庫の原価を計算します。 ユニット当たり$20のIPVの受入原価調整を入力した後、原価プロセッサを再実行して、残りの在庫の価額を更新し、IPV調整を組織間転送および組織Aと組織Bからの販売出庫に伝播します。
生成される会計仕訳
原価配分プロセッサは、購買オーダー受入、組織Bへの組織間転送、および組織Aと組織Bからの販売出庫に対して、会計仕訳を作成します。 次の表でこれらの会計仕訳について説明します。
イベント |
会計仕訳 |
---|---|
組織Aの購買オーダー受入: $100で100ユニット |
借方 在庫(資材) $100*100 貸方 受入検査 $100*100 |
組織Aからの販売出庫: ユニット当たり$100で30ユニット |
借方 繰延売上原価 $100*30 貸方 在庫 $100*30 |
販売出庫の100%売上原価認識 |
借方 売上原価 $100*30 貸方 繰延売上原価 $100*30 |
組織Aから組織Bへの転送: ユニット当たり$125で20ユニット |
借方 組織間売掛/未収金 $125*20 貸方 在庫(資材) $100*20 貸方 組織間損益 $25*20 |
組織Aから組織Bへの組織間受入: $125で20ユニット |
借方 在庫(資材) $100*20 借方 在庫(在庫の利益) $25*20 貸方 組織間買掛/未払金 $125*20 |
組織Bからの販売出庫: ユニット当たり$125で6ユニット |
借方 繰延売上原価(資材) $100*6 借方 繰延売上原価(在庫の利益) $25*6 貸方 在庫(資材) $100*6 貸方 在庫(在庫の利益) $25*6 |
販売出庫の100%売上原価認識 |
借方 売上原価(資材) $100*6 貸方 繰延売上原価(資材) $100*6 借方 売上原価(在庫の利益) $25*6 貸方 繰延売上原価(在庫の利益) $25*6 |
原価配分プロセッサは、在庫価額へのIPV調整、およびIPV調整の組織間転送および組織Aと組織Bからの販売出庫への伝播のために、会計仕訳を作成します。 次の表でこれらの会計仕訳について説明します。
イベント |
会計仕訳 |
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組織Aの在庫原価調整: $20で100 |
借方 在庫(資材) $20*100 貸方 受入検査 $20*100 |
調整を組織Aから組織Bへの組織間転送に伝播: $20で20ユニット 振替価格は同じままであるため、組織間損益を再評価します。 |
借方 組織間損益 $20*20 貸方 在庫(資材) $20*20 |
調整を組織Aから組織Bへの組織間受入に伝播: $20で20ユニット |
借方 在庫(資材) $20*20 貸方 相殺勘定 $20*20 借方 相殺勘定 $20*20 貸方 在庫(在庫の利益) $20*20 |
調整を組織Aからの販売出庫に伝播: $20で30ユニット |
借方 売上原価 $20*30 貸方 在庫(資材) $20*30 |
調整を組織Aからの販売出庫に伝播: $20で30ユニット |
借方 繰延売上原価(資材) $20*30 貸方 在庫(資材) $20*30 |
調整を売上原価認識に伝播 |
借方 売上原価(資材) $20*30 借方 繰延売上原価(資材) $20*30 |
調整を組織Bからの販売出庫に伝播: $20で6ユニット |
借方 繰延売上原価(資材) $20*6 貸方 在庫(資材) $20*6 借方 在庫(在庫の利益) $20*6 貸方 繰延売上原価(在庫の利益) $20*6 |
調整を売上原価認識に伝播 |
貸方 売上原価(在庫の利益) $20*6 借方 繰延売上原価(在庫の利益) $20*6 借方 売上原価(資材) $20*6 貸方 繰延売上原価(資材) $20*6 |