Oracle Grid Infrastructureのアップグレードのチェックリスト

既存のOracle Grid Infrastructureをアップグレードする前に、このチェックリストを確認します。クラスタは、すべてのクラスタ・メンバー・ノードで新しいインストールが実行されて、新しいクラスタウェアがアクティブなバージョンになるまでアップグレードされます。

表11-1 Oracle Grid Infrastructureインストールのアップグレードのチェックリスト

チェック内容 タスク
アップグレード・ガイドで、アップグレード計画に影響する可能性のある非推奨およびサポート対象外の情報を確認する

Oracle Databaseアップグレード・ガイド

パッチ・セット(推奨) 既存のインストールに最新のパッチ・セット・リリースをインストールします。Oracle Grid Infrastructureをアップグレードする前に、My Oracle SupportのNote 2180188.1で最新のパッチのリストを確認してください。
ユーザー・アカウントのインストール 使用する予定のインストール所有者が、アップグレードするインストールを所有するインストール所有者と同じであることを確認します。
Gridホームの作成 イメージ・ファイルを展開可能な場所に新規Oracle Grid Infrastructure Oracleホーム(Gridホーム)を作成します。Oracle Grid Infrastructureのアップグレード(Oracle ClusterwareおよびOracle ASMの既存のインストール環境のアップグレード)は、すべてアウトオブプレース・アップグレードです。
GIMRの削除

以前のリリースでGrid Infrastructure管理リポジトリ(GIMR)が構成されている場合は、既存のOracle Grid InfrastructureインストールからGIMRを削除します。新しいOracle Grid Infrastructureホームから$Grid_home/crs/install/reposScript.sh -mode="Delete"スクリプトを実行します。

Oracle FPPサーバーが以前のリリースで構成されている場合は、$Grid_home/crs/install/reposScript.sh -mode="Export"スクリプトを使用してメタデータをエクスポートします。

オペレーティング・システム サポート対象のオペレーティング・システム、カーネル・リリース、新しいOracle Grid Infrastructureインストールに必要なすべてのオペレーティング・システム・パッケージを使用していることを確認します。
RAWデバイスまたはブロック・デバイスのOCR RAWデバイスまたはブロック・デバイスからOracle ASMまたはサポートされるファイル・システムにOCRファイルを移行します。RAWデバイスおよびブロック・デバイスを直接使用することはサポートされていません。

ocrcheckコマンドを実行してOracle Cluster Registry (OCR)ファイルの整合性を確認します。このチェックに失敗した場合は、続行する前にOCRを修復します。

Oracle ASMパスワード・ファイル

次のASMCMDコマンドを使用して、アップグレードを続行する前にOracle ASMパスワード・ファイルをファイル・システムからOracle ASMに移動します:

ASMCMD [+] > pwcopy --asm current_location_of_ASM_password_file_in_OS_directory +target_disk_group_name/orapwASM

ノート:

パスワード・ファイルを移動する前に、compatible.asmを19.0.0.0以上に設定します。
CVUアップグレード検証 構成検証ユーティリティ(CVU)を使用すると、アップグレードを開始するための前準備として、システムをチェックできます。
単一インスタンス・データベースの停止 Oracle ASMを使用するクラスタに単一インスタンス・データベースがある場合は、アップグレードの前にその単一インスタンス・データベースを停止する必要があります。
環境変数の設定解除

アップグレードを実行中のユーザーとして、環境変数$ORACLE_HOMEおよび$ORACLE_SIDの設定を解除します。

$ORA_CRS_HOME環境変数が設定されていないことを確認します。Oracleサポートから明示的に指示がないかぎり、$ORA_CRS_HOMEを環境変数として使用しないでください。

設定を解除する環境変数の完全なリストは、Oracle Grid Infrastructureをアップグレードする前に完了する必要のあるチェックを参照してください。

テスト実行アップグレードによるシステム・アップグレード準備状況の確認 Oracle Grid Infrastructureのアップグレードのためのシステム準備状況チェックを実行するには、Oracle Grid Infrastructureインストール・ウィザードgridSetup.shをテスト実行アップグレード・モードで実行します。
アップグレード前のOracleソフトウェアのバックアップ Oracleソフトウェアを変更する前に、Oracleソフトウェアおよびデータベースのバックアップを作成することをお薦めします。
HugePagesのメモリー割当て クラスタで実行する予定のすべてのデータベースのシステム・グローバル領域(SGA)に十分な大きさのメモリーをHugePagesに割り当てます。