Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーの作成

Oracle FPPサーバーでは、Oracle ACFSファイル・システムに作成したリポジトリを使用します。ここに、クライアントおよびrhpclientのないターゲットで利用できるようにするすべてのソフトウェア・ホームを格納します。

ノート:

Oracle Grid Infrastructureをインストールすると、Oracle Fleet Patching and Provisioning (Oracle FPP)サーバーがデフォルトでOracle FPP Local Modeで構成され、ローカル・スイッチ・ホーム機能がサポートされます。中央のOracle FPPサーバーを構成するには、現在のOracle FPP Local Mode構成を削除する必要があります。
  1. Oracle ASM Configuration Assistant (Oracle ASMCA)を使用して、ソフトウェアを格納するOracle ASMディスク・グループをOracle FPPサーバーに作成します。
    $ Grid_home/bin/asmca

    このディスク・グループはソフトウェアの格納に使用されるため100 GB以上にすることをお薦めします。

    ノート:

    このディスク・グループのOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)の互換性設定は、19.0以降に設定する必要があります。

  2. クラスタのすべてのノードに存在するマウント・パスを指定します。Oracle FPPサーバーでは、このパスを使用してゴールド・イメージをマウントします。gridユーザーがマウント・ポイントを所有していることを確認する必要があります。
    $ mkdir -p storage_path

    ノート:

    Oracle Grid Infrastructure 23ai以降では、外部メタデータ・リポジトリを作成できます。この外部メタデータ・リポジトリは、Oracle Databaseにすることができます。
  3. オプション: rootユーザーとして、グリッド・ネーミング・サービスの仮想IPアドレス(GNS VIP)をゾーン委任なしで追加します。
    # srvctl add gns -vip myhost-gnsvip3
    # srvctl start gns
    # srvctl status gns
    GNS is running on node myhost01.
    GNS is enabled on node myhost01. 

    ノート:

    Oracle Grid Infrastructureのグリッド・ネーミング・サービス(GNS)の高可用性グリッド・ネーミング・サービス機能は、Oracle Database 23aiでは非推奨になりました。
  4. オプション: GNSを使用しない場合は、Oracle FPPサーバーの追加中に構成することで、Oracle FPPのVIPアドレスを使用できます。

    ノート:

    Oracle FPP サーバーを構成するにはOracle FPP VIPアドレスを使用することをお薦めします。
  5. 既存のOracle FPP Local Mode構成をクラスタから削除します。
    # srvctl stop rhpserver
    # srvctl remove rhpserver
  6. 内部メタデータ・リポジトリを構成するには、クラスタ内のすべてのアクティブ・ノードにわたって、単一インスタンスのOracle DatabaseまたはOracle RAC One Node (独自のライセンスを使用)のEnterprise Editionを設定し、リポジトリをOracle FPPサーバーに関連付けます。
    $GRID_HOME/crs/install/reposScript.sh -db_home=database_home -mode="Install" -diskgroup=disk_group_name
  7. オプション: Oracle FPPサーバーの構成に使用するセキュリティ証明書からP12ファイルを生成します。
    $ openssl pkcs12 -export -inkey ${SERVER_KEY} -passin pass:${PASS} -in ${SERVER_CRT} 
    -name orakey -certfile ${CA_CRT} -caname cakey -out ${P12_FILE} -password pass:${P12_PASS}
  8. Oracle FPPサーバーのリソースを作成します。
    # Grid_home/bin/srvctl add rhpserver -storage storage_path 
    -diskgroup disk_group_name -enableTLS YES -p12certpath P12_file_absolute_path 
    -certname custom_cert_name -dbtype FPPDB [additional options] -rhpsvip_address vip_name
    enableTLSパラメータを使用して、TLSを有効にし、カスタム・セキュリティ証明書名を指定します。

    ノート:

    -rhpsvip_addressパラメータには、VIPアドレスではなくVIP名を指定する必要があります。
  9. Oracle FPPサーバーを起動します。
    $ Grid_home/bin/srvctl start rhpserver

Oracle FPPサーバーを起動した後、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・コントロール(RHPCTL)ユーティリティを使用して、Oracle FPPをさらに管理します。