gihomeコマンド

gihomeキーワードを指定してコマンドを使用し、Oracle Grid Infrastructureホームに対してノードを追加または削除し、Oracle Grid Infrastructureホームを移動およびアップグレードします。

rhpctl addnode gihome

1つ以上のノードをOracle Grid Infrastructureインストールに追加します。

構文

rhpctl addnode gihome {-workingcopy workingcopy_name | -client cluster_name}
  -newnodes node_name:node_vip[,node_name:node_vip...]
  {-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name
    -sudopath sudo_binary_location | 
    -auth plugin_name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]}
  [-targetnode node_name] [-force] [-setupssh] [-useractiondata user_action_data]
  [-eval] [-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}] [-jobtag tag_name]

パラメータ

表A-29 rhpctl addnode gihomeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

指定したノードにインストールおよび構成するアクティブなOracle Grid Infrastructureホームの作業用コピーの名前を指定します。

-client cluster_name

または、クラスタ・ノードを追加するクライアント・クラスタの名前を指定できます。

-newnodes node_name:node_vip

Oracle Clusterwareをプロビジョニングするノードのカンマ区切りリストをnode_name:node_vipの形式で指定します。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

-targetnode node_name

オプションで、rhpclientのないターゲットの名前を指定できます。

–force

必要に応じて、このパラメータを使用すると、以前に失敗したノードの追加操作を無視してノードを強制的に追加できます。

-setupssh

プロビジョニング・ユーザーのために、リモート・ノード上にパスワードなしのSSHユーザー等価を設定します。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

NOWを指定するか、オプションを省略すると、ジョブはただちにスケジュールされます。

PAUSEを指定すると、ジョブは一時停止状態で起動するため、rhpctl resume job -jobid job_idコマンドを使用してジョブを再開する必要があります。

-jobtag tag_name

オプションで、ユーザー定義タグをスケジュール済ジョブに関連付けることができます。

使用上のノート

  • この操作でrhpclientのないターゲットを指定するには、作業コピー名を使用します。宛先クラスタがOracle Fleet Patching and Provisioningクライアントの場合は、クライアント・クラスタ名を使用します。

  • root資格証明、資格証明名、sudoユーザー、または認証プラグインを指定する必要があります。

  • 宛先クラスタがOracle Clusterware 11gリリース2 (11.2)または12cリリース1 (12.1)クラスタである場合は、宛先ノードが必要であり、既存のクラスタ・ノードのノード名である必要があります。

rhpctl deletenode gihome

Oracle Grid Infrastructureインストールから1つ以上のノードを削除します。

構文

rhpctl deletenode gihome {-workingcopy workingcopy_name | -client cluster_name}
  -node node_list {-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path
    -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]}
 [-targetnode node_name] [-useractiondata user_action_data]
 [-eval] [-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}] [-jobtag tag_name]

パラメータ

表A-30 rhpctl deletenode gihomeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

指定したノードから削除するOracle Grid Infrastructureホームの作業用コピーの名前を指定します。

-client cluster_name

または、クラスタ・ノードを削除するクライアント・クラスタの名前を指定できます。

–node node_list

Oracle Grid Infrastructureを削除するノード名のカンマ区切りリストを指定します。

-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]

sudoまたはrootを選択して、リモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-targetnode node_name

オプションで、rhpclientのないターゲットの名前を指定できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

NOWを指定するか、オプションを省略すると、ジョブはただちにスケジュールされます。

PAUSEを指定すると、ジョブは一時停止状態で起動するため、rhpctl resume job -jobid job_idコマンドを使用してジョブを再開する必要があります。

-jobtag tag_name

オプションで、ユーザー定義タグをスケジュール済ジョブに関連付けることができます。

使用上のノート

  • この操作でrhpclientのないターゲットを指定するには、作業コピー名を使用します。宛先クラスタがOracle Fleet Patching and Provisioningクライアントの場合は、クライアント・クラスタ名を使用します。

  • root資格証明またはsudoユーザーを指定する必要があります。

  • 宛先クラスタがOracle Clusterware 11gリリース2 (11.2)または12cリリース1 (12.1)クラスタである場合は、宛先ノードが必要であり、既存のクラスタ・ノードのノード名である必要があります。

rhpctl move gihome

異なるホーム間でOracle Grid Infrastructureソフトウェア・スタックを移動します。

構文

rhpctl move gihome -destwc destination_workingcopy_name
   {-sourcewc source_workingcopy_name | -sourcehome oracle_home_path} 
   [-targetnode target_node_name] [-ignorewcpatches] [-nonrolling] [-keepplacement]
   [-auto -dbhomes mapping_of_Oracle_homes] [-dblist db_name_list
   | -excludedblist db_name_list] [-nodatapatch] [-skipdatapatchcheck] [-disconnect]
   [-stopoption stop_option] [-drain_timeout timeout] 
   [-dbsinparallel number_of_instances] [-raconetimeout timeout]] 
   [-batches list_of_batches [-chainbatches] [-noparallel {YES | NO}] | -smartmove [-saf availability] [-stopbetweenbatches]] [-eval]
   [-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}] [-jobtag tag_name] [-pausebetweenbatches] [-tags tags_criteria]
   [[-tgip [-nodriverupdate]]] [-ignoremissingpatches patch_name1[,patch_name2...]]
   | -continue | -revert |-abort | -forcecomplete} [-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_username -sudopath path_to_sudo_binary
   | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]]
   [-cleanpids] [-useractiondata user_action_data] [ualoc user_action_script_location] [-image image_name] [-smtpfrom "address"]
   [-smtpto "addresse1 addresse2 ..."] [-iso_repo iso_image] [-patchmgrloc patch_mgr_loc]
   [-patchmgrargs patch_mgr_arguments] [-usepatchedhome] [-ignoredbstarterror] [-excludedbs] [-ignorecvuprecheck | -skipcvuprecheck]
   [-ignorecvupostcheck | -skipcvupostcheck] [-obfuscate] [-checkdbpatching] [-tgip -nodriverupdate]

パラメータ

表A-31 rhpctl move gihomeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-destwc destination_workingcopy_name

Oracle Grid Infrastructureを移動する宛先の作業用コピーの名前を指定します。

-sourcewc working_copy_name

作業用コピーからOracle Grid Infrastructureを移動する場合、Gridホームの移動元のソース作業用コピーの名前を指定します。

-sourcehome oracle_home_path

管理対象外の(フリート・パッチ適用およびプロビジョニングによってプロビジョニングされていない) OracleホームからOracle Grid Infrastructureを移動する場合は、Oracle Grid Infrastructureの移動元のOracleホームへのパスを指定します。

-targetnode target_node_name

オプションで、rhpclientのないターゲットの名前を指定できます。

-ignorewcpatches

ソースのパスまたは作業用コピーには存在するパッチの一部がパッチ適用済作業用コピー内になくても無視する場合は、このパラメータを使用します。

-nonrolling

Oracleホームを非ローリング形式で移動する場合は、このパラメータを使用します。

-keepplacement

管理者管理のOracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeデータベースのサービスが移動操作の前と後で同じインスタンスで実行されるようにする場合は、このパラメータを指定します。

-auto -dbhomes mapping_of_Oracle_homes

Oracle Grid Infrastructureへのパッチ適用時にデータベースへのパッチ適用を自動的に行う場合は、このパラメータを指定します。

-dblist db_name_list

パッチ適用済作業用コピーに移動するデータベースの一意の名前(DB_DOMAINのないDB_UNIQUE_NAME)を指定します。

ノート: 非クラスタ化(シングル・インスタンス)データベースを移動する場合は、-dbnameパラメータの値に対して、データベース名ではなくデータベースのSIDを指定する必要があります。

-excludedblist db_name_list

-dbnameパラメータを使用するかわりに、-excludedblistパラメータを使用すると、特定のデータベースを除くすべてのデータベースにパッチを適用できます。

-nodatapatch

必要に応じて、このパラメータを使用して、移動するデータベースに対してdatapatchを実行しないように指定できます。

-skipdatapatchchecks

datapatch妥当性チェックの実行をスキップするには、このパラメータを使用します。

-disconnect

必要に応じて、このパラメータを使用すると、サービスを停止または再配置する前にすべてのセッションを切断できます。

-stopoption stop_option

必要に応じて、データベースの停止オプションABORT、IMMEDIATE、NORMAL、TRANSACTIONAL、またはTRANSACTIONAL_LOCALのいずれかを選択できます。

-drain_timeout session_drain_time

必要に応じて、このパラメータを使用して、サービス・ドレイン・タイムアウトを秒単位で指定できます。

-dbsinparallel number_of_instances

特定のノードで並行して起動できるデータベース・インスタンスの数を指定します。

-raconetimeout timeout

Oracle RAC One Nodeデータベースの再配置タイムアウトを分単位で指定します。

-batches list_of_batches

必要に応じて、ノードのバッチのカンマ区切りリスト(各バッチがカッコで囲まれたノード名のカンマ区切りリストになる)を二重引用符("")で囲んで指定できます("(nA,nB,...),(...,nY,nZ)"という形式になります)。

-chainbatches

バッチごとに一時停止せずに、すべてのバッチでコマンドを実行するには、このパラメータを使用します。このパラメータを使用する場合は、各バッチで操作が完了した後に-continueパラメータを使用する必要はありません。

-noparallel {YES | NO} 入力バッチのノードを順次処理し、バッチのすべてのノードにパッチが適用されたら終了します。
-smartmove [-saf availability] [–stopbetweenbatches]

また、-smartmoveパラメータを使用して、ノードのバッチのリストを自動生成し、各バッチ後にインスタンスを再起動することで、データベースを移動できます。

必要に応じて、-safパラメータを使用して、サービス可用性ファクタを指定できます。これは、移動中にサービスの実行を継続する必要があるインスタンスの最小パーセント値です。

バッチを個別に処理する場合は、-stopbetweenbatchesパラメータを使用します。スマート移動操作は、次のバッチを続行する前に、ユーザーの介入のために一時停止します。

-eval

rhpctl move gihomeコマンドを実際に実行することなく評価し、ノードの自動生成バッチおよび移動の順序を出力する場合は、このパラメータを使用します。

-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

NOWを指定するか、オプションを省略すると、ジョブはただちにスケジュールされます。

PAUSEを指定すると、ジョブは一時停止状態で起動するため、rhpctl resume job -jobid job_idコマンドを使用してジョブを再開する必要があります。

ノート:

-scheduleパラメータを-batchesパラメータとともに使用すると、コマンドは最初のバッチの後に停止し、次のバッチを実行するには-continueパラメータを使用する必要があります。バッチ操作ごとに新しいジョブIDが生成されます。
-tags tags_criteria

オプションで、タグ基準を指定して、PAUSED状態で内部的に子ジョブを作成します。すべての子ジョブの操作を続行するには、rhpctl resume jobコマンドを使用します。

-jobtag tag_name

オプションで、ユーザー定義タグをスケジュール済ジョブに関連付けることができます。

-pausebetweenbatches

2つのバッチ間で一時停止するには、このパラメータを使用します。バッチは、rhpctl resume -jobコマンドを使用して再実行できます。このパラメータを使用すると、すべてのバッチが同じジョブIDを使用して実行されます。

-tgip [-nodriverupdate]

Oracle Grid Infrastructureホームの透過的移動を実行します。

省略可能な-nodriverupdateオプションは、パッチにドライバ・パッチが含まれる場合にドライバのパッチ適用をスキップします。

-ignoremissingpatches patch_name1[,patch_name2...]

ソース・パスまたは作業用コピーに存在する指定されたパッチが宛先パスまたは作業用コピーにない可能性がありますが、移動またはアップグレード(あるいはその両方)を続行します。

-continue

ノードの次のバッチで引き続きOracle Clusterwareスタックを再起動する場合は、このパラメータを使用します。

-revert

移動操作前の状態に戻す場合は、このパラメータを使用します。

-abort

進行中の移動操作を停止するには、このパラメータを使用します。

-forcecomplete

このパラメータを使用して、移動操作を手動で完了した後に完了としてマークします。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。または、資格証明名を指定してリモート・ノードにアクセスするためのユーザー名およびパスワード資格証明を関連付けるか、sudoユーザー名およびsudoバイナリへのパスを指定してスーパーユーザー操作をsudoユーザーとして実行するか、–authを使用してリモート・ノードへのアクセスに認証プラグインを使用できます。

-auth plugin-name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]

認証プラグインを使用してリモート・ノードにアクセスします。

オプションで、プラグインに引数のリストを提供することもできます。

-cleanpids

ソースと宛先の両方の作業用コピーで永続的ホーム・パスを使用している場合は、-cleanpidsを指定して、ソース・ホームでプロセスが完全に停止されるようにします。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-ualoc user_action_script_location

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトの場所を指定できます。

-image image_name

イメージの名前を指定します。Oracle Exadataの場合、これはExadataイメージ名です。

-smtpfrom "address"

必要に応じて、Oracle Fleet Patching and Provisioningによるパッチ・マネージャ通知の送信元にする電子メール・アドレスを二重引用符("")で囲んで指定できます。

-smtpto "addresse1 addresse2 ..."

必要に応じて、Oracle Fleet Patching and Provisioningによるパッチ・マネージャ通知の送信先にする複数の電子メール・アドレスを二重引用符("")で囲んで指定できます。

-iso_repo iso_image

ISOリポジトリ内のイメージを指定します。

-patchmgrloc patch_mgr_loc

パッチ・マネージャの場所を指定します。

-patchmgrargs

パッチ・マネージャの引数を指定します。

-usepatchedhome

パッチ適用済ホームを使用してOracle Grid Infrastructureのパッチ適用のためにOracle Fleet Patching Provisioningサーバーおよびクライアントを実行するには、このパラメータを指定します。

-ignoredbstarterror

このパラメータを使用して、Oracle Grid Infrastructureのパッチ適用時のデータベース起動エラーを無視します。

-excludedbs file_path

このパラメータを使用して、入力ファイルに指定されたデータベース名を除くすべてのパッチ適用済データベースを起動します。このパラメータは、データベース名のカンマ区切りリスト(DB_UNIQUE_NAME)を含むファイルのパスを受け入れます。

-ignorecvuprecheck

CVUの前提条件であるOracle Grid Infrastructureのアップグレード・チェック時にエラーを無視します。

-skipcvuprecheck

CVUの前提条件であるOracle Grid Infrastructureのアップグレード・チェック時にチェックをスキップします。

-ignorecvupostcheck

Oracle Grid Infrastructureアップグレード後のCVUチェック中に発生したエラーを無視します。

-skipcvupostcheck

Oracle Grid Infrastructureアップグレード後のCVUチェック時にチェックをスキップします。

-obfuscate

パッチ・ストレージのコンテンツを難読化します。

-checkdbpatching

ターゲット・クラスタに進行中のOracle Databaseのパッチ適用操作がないことを確認します。

-tgip

Oracle Grid Infrastructureホームの透過的移動を実行します。

ノート:

このパラメータは、Oracle FPP Local Modeでのみ使用できます。
-nodriverupdate

パッチにドライバ・パッチが含まれる場合、ドライバへのパッチ適用をスキップします。

ノート:

このパラメータは、Oracle FPP Local Modeでのみ使用できます。

使用上のノート

-scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

grid23aiwcpyという名前の作業用コピーからOracle Grid Infrastructure 19cを実行しているrhpclientのないターゲットがあり、クラスタ内のノードの1つの名前がbposvr141であるとします。grid23aiPSUという名前のパッチ適用済作業用コピーをプロビジョニングした後(rhpctl add workingcopyコマンドで-softwareonlyパラメータを使用)、次のようにしてGridホームをパッチ適用済作業用コピーに移動します:

$ rhpctl move gihome -sourcewc grid23aiwcpy -destwc grid23aiPSU -root -targetnode bposvr141

rhpctl upgrade gihome

Oracle Grid Infrastructureをソース作業用コピーまたはソース・ホーム・パスから宛先作業用コピーにアップグレードします。

構文

rhpctl upgrade gihome {-sourcewc source_workingcopy_name | 
     -sourcehome oracle_home_path -targetnode target_node_name} 
   -destwc destination_workingcopy_name
  [-revert {-root | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location]
      -cred cred_name | 
      -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]  [-arg2 name2:value2 …]]}
  [-ignoreprereq] [-useractiondata user_action_data]
  [-eval] [-batches list_of_batches] [-abort | -continue]
  [-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}] [-jobtag tag_name]
  [-ignoremissingpatches patch_name1[,patch_name2...]]
  [-wallet wallet_file | -dbuser db_user]
  [-ignorecvucheck]

パラメータ

表A-32 rhpctl upgrade gihomeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-sourcewc source_workingcopy_name

Oracle Grid Infrastructureホームをアップグレードする必要があるソースの作業用コピーの名前を指定します。

-sourcehome oracle_home_path

ソースの作業用コピーの名前を指定するかわりに、管理対象外のOracle Grid Infrastructureホームへのパスを指定できます。

-targetnode target_node_name

ソースOracle Grid Infrastructureホームの指定に加えて、rhpclientのないターゲットも指定する必要があります。

-destwc destination_workingcopy_name

Oracle Grid Infrastructureホームをアップグレードする宛先の作業用コピーの名前を指定します。

-revert

Oracle Grid Infrastructureのアップグレードが失敗した後にダウングレードするには、このオプションを指定します。

-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path | -cred cred_name

-targetnodeパラメータを使用するように選択した場合は、sudoまたはrootを選択してリモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-auth plugin-name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]

認証プラグインを使用してリモート・ノードにアクセスします。

オプションで、プラグインに引数のリストを提供することもできます。

-ignoreprereq

CVU前提条件チェックを無視する場合は、このパラメータを使用します。

-schedule {timer_value | NOW | PAUSE}
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

NOWを指定するか、オプションを省略すると、ジョブはただちにスケジュールされます。

PAUSEを指定すると、ジョブは一時停止状態で起動するため、rhpctl resume job -jobid job_idコマンドを使用してジョブを再開する必要があります。

ノート:

-scheduleパラメータを-batchesパラメータとともに使用すると、コマンドは最初のバッチの後に停止し、次のバッチを実行するには-continueパラメータを使用する必要があります。バッチ操作ごとに新しいジョブIDが生成されます。
-jobtag tag_name

オプションで、ユーザー定義タグをスケジュール済ジョブに関連付けることができます。

-useractiondata user_action_data

useractionスクリプトのuseractiondataパラメータに渡される値。

-eval

コマンドを実行せずに評価します。

-batches list_of_batches

"(Ba),...,(Bz)"という形式でのノードのバッチのリスト。

-abort | -continue

進行中の移動操作を中断するか、中断された移動操作を続行し、ノードの次のバッチでCRSスタックの再開を続行します。

-ignoremissingpatches patch_name1[,patch_name2...]

ソース・パスまたは作業用コピーに存在する指定されたパッチが宛先パスまたは作業用コピーにない可能性がありますが、移動またはアップグレード(あるいはその両方)を続行します。

-wallet wallet_file

DBユーザーの資格証明を取得するウォレット・ファイルを指定します。このオプションを指定しない場合は、外部メタデータ・リポジトリに接続するたびにパスワードの入力を求められます。

-dbuser db_user

外部メタデータ・リポジトリのDBA権限を持つデータベース・ユーザーを指定します。デフォルト・ユーザーはSYSです。ウォレットが指定されている場合、このパラメータは必要ありません。

-ignorecvucheck

Oracle Grid Infrastructureアップグレード後のCVUチェック中に発生したエラーを無視します。

ノート:

FPPSを23aiに自己アップグレードするには、Oracle Grid Infrastructure 23aiホームからrhpctl.shスクリプトを使用する必要があります。