6.2 イメージの再投影

イメージの再投影は、イメージをあるSRS (空間参照システム、または座標系)から別のSRSに変換するプロセスです。

再投影は、2つ以上のオブジェクトを結合する一定のGeoRaster操作では特に便利です(この場合、すべてのGeoRasterオブジェクトを同じSRSに含める必要があるため)。

GeoRasterの基本的な再投影は、SDO_GEOR.reprojectプロシージャによって実行されますが、ソースGeoRaster SRIDは、出力SRIDとは異なっている必要があります。

例6-3 イメージの再投影

例6-3では、SRID 4326のGeoRasterオブジェクトにロードされているラスター・イメージを再投影しますが、以前にSRID 23619で格納された他のイメージと同じSRIDを持つように再投影する必要があります。

DECLARE
  gr1 sdo_georaster;
  gr2 sdo_georaster;
BEGIN
  select raster into gr1 from georaster_load_table where georid = 10;
  delete from georaster_table where georid = 54;
  insert into georaster_table 
         values(54,'reprojected', sdo_geor.init()) 
         returning georaster into gr2;
  sdo_geor.reproject(inGeoRaster   => gr1,
                     pyramidLevel  => 0,
                     cropArea      => null,
                     layerNumbers  => null,
                     resampleParam => 'resampling=BILINEAR',
                     storageParam  => null,
                     outSRID       => 32619,
                     outGeoraster  => gr2);
  update georaster_table set georaster = gr2 where georid = 54;
  commit;
END;

同じ操作は、SDO_GEOR.rectifyプロシージャでも実行可能で、同様の結果が生成されます。SDO_GEOR.rectifyプロシージャでは、SDO_GEOR.reprojectより多くの機能と柔軟性が提供されます(たとえば、入力および出力のSRIDを同じにすることができ、ユーザーは出力の正確な解像度を指定できます(「イメージの幾何補正」を参照))。

GeoRasterオブジェクトにSRSが関連付けられていない場合、その地理参照と幾何補正のプロセスについては、「GeoRasterオブジェクトの地理参照」および「イメージの幾何補正」を参照してください。

パラレル再投影は、SDO_GEOR_AGGR.mosaicSubsetプロシージャでサポートされます。