2 マップのビジュアライゼーションの概念
この章では、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントを使用する前に理解しておく必要がある概念について説明します。
基本概念には、スタイル、テーマ、ベース・マップ、マッピング・メタデータおよびマップがあります。
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スタイルは、スタイルに関連付けられた地物のレンダリング・プロパティを定義します。たとえば、テキスト・スタイルは、マップ上でこうした地物がどのようにラベル付けされるかを決定し、線スタイルは、道路などの線形地物のレンダリングを決定します。
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テーマは、スタイリング・ルールの使用によってスタイルに関連付けられた地物(空間属性および非空間属性を持つエンティティ)の集合です。
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ベース・マップは、1つ以上のテーマで構成されます。(ベース・マップはテーマと同じ名前を持つことができません。)
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マッピング・メタデータは、データベースに格納されたスタイル、テーマおよびベース・マップのリポジトリで構成されます。
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マップは、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントがマップ・リクエストに応答して作成するコンポーネントの1つです。マップには、画像ファイル、画像ファイルのオブジェクト表現または画像ファイルを参照するURLがあります。
- マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントの概要
アプリケーションでマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントを使用すると、特定のスタイル(色、パターンなど)が特定のテーマ(つまり、都市、河川、高速道路などの空間地物の集合)に適用され、マップ(Webページに表示するGIF画像など)がレンダリングされます。 - スタイル
スタイルは、空間地物を表す際に使用できる視覚属性です。 - テーマ
テーマは、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントにおける最も重要な概念といえます。テーマは、特定のデータ層のビジュアル表現です。 - マップ
マップは、要素および属性の組合せで構成できます。 - マップの生成方法
マップ・リクエストがマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・サーバーに着信すると、サーバーではリクエスト内のデータソースに関連付けられたレンダラから使用されていないものを選択します。 - スキーマ間のマップ・リクエスト
データベース・ユーザーは、他のデータソース・ユーザーがアクセスを許可されている表のデータを選択するために、別のデータベース・ユーザーに関連付けられたデータを使用するテーマを指定したマップ・リクエストを発行できます。 - マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでのWorkspace Managerのサポート
Workspace Managerは、データベース内の1つ以上の表をバージョン対応表にできるOracle Databaseの機能です。 - マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・メタデータ・ビュー
ベース・マップ、テーマおよびスタイルを説明するマッピング・メタデータは、MDSYSが所有するグローバル表のSDO_MAPS_TABLE、SDO_THEMES_TABLEおよびSDO_STYLES_TABLEに格納されています。 - Oracle Maps
Oracle Mapsは、Webベースの高性能な対話型マッピング・アプリケーションを開発するための一連のテクノロジの名前です。これは、サーバー側コンポーネントとクライアント側コンポーネントで構成されています。