2.7 マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでのWorkspace Managerのサポート

Workspace Managerは、データベース内の1つ以上の表をバージョン対応表にできるOracle Databaseの機能です。

表がバージョン対応表の場合、作業領域のユーザーには、自動的に対象のデータベース行の正しいバージョンが表示されます。Workspace Managerの詳細は、『Oracle Database Workspace Manager開発者ガイド』を参照してください。

特定の作業領域から、作業領域の特定のセーブポイントで、あるいは作業領域の特定の日付に近いポイントで、マップをリクエストできます。Workspace Managerのサポートに関連する<theme>要素の属性は、次のとおりです。

  • workspace_name属性: マップ・データの取得先の作業領域名を指定します。

  • workspace_savepoint属性: 指定した作業領域での移動先のセーブポイント名を指定します。

  • workspace_date属性: 指定した作業領域での移動先の日付(つまり、指定した日付またはそれに近いポイント)を指定します。

  • workspace_date_format属性: 日付の書式を指定します。デフォルトはmmddyyyyhh24missです。この属性は、workspace_date属性を指定した場合にのみ適用されます。

  • workspace_date_nlsparam属性: グローバリゼーション・サポートのオプションを指定します。オプションとデフォルトは、日付変換用のTO_CHAR関数のnlsparam引数と同じです(『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照)。

  • workspace_date_tswtz属性: ブール値を指定します。TRUEは、入力日付がタイムゾーン書式のタイムスタンプであることを意味します。FALSE(デフォルト)は、入力日付が日付文字列であることを意味します。

workspace_name属性は、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでWorkspace Managerサポートを使用するために必要です。

workspace_savepoint属性もworkspace_date属性も指定しない場合、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントは定義されている作業領域の最新のバージョンに移動します。workspace_savepoint属性とworkspace_date属性の両方を指定すると、セーブポイント名のかわりに指定した日付がマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントによって使用されます。

例2-57は、Workspace Managerサポート関連の属性(太字で表示)を使用する動的テーマの定義を示しています。この例では、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントはセーブポイントsp1での作業領域wsp_1に関連するデータをレンダリングします。

マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントの事前定義済テーマのキャッシング(事前定義済テーマのキャッシュを参照)およびWorkspace Manager関連のマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント属性の使用についての考慮事項は次のとおりです。

  • テーマの<styling_rules>要素のcaching属性がALLに設定されている場合、事前定義済テーマではWorkspace Manager関連の属性は無視されます。

  • workspace_name属性を指定した場合、キャッシュ・データは考慮されません。

例2-57 マップ・リクエストのWorkspace Manager関連の属性

<?xml version="1.0" standalone="yes"?>
<map_request
 . . .
  <themes>
    <theme name="wmtheme" user_clickable="false"
       workspace_name="wsp_1" workspace_savepoint="sp1" >
       <jdbc_query
         spatial_column="GEOM"
         render_style="stylename"
         jdbc_srid="8307"
         datasource="mvdemo"
         asis="false"> select GEOM,ATTR from GEOM_TABLE
       </jdbc_query>
     </theme>
  </themes>
 . . .
</map_request>