C.2 WMSの仕様および対応するマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントの概念
この項では、WMS 1.1.1および1.3.0仕様、またマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントで使用される用語および概念の対応付けや解釈について説明します。
マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント固有であり、WMS 1.1.1および1.3.0仕様には含まれないパラメータについても説明しています。
C.2.1 サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
この項では、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでサポートされるGetMapリクエストのパラメータおよびその解釈について説明します。(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント固有でWMS 1.1.1および1.3.0仕様に含まれないパラメータについては、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみと記載します。)サポートされるパラメータを、個別のサブ項目としてアルファベット順に紹介します。例C-1に、GetMapリクエストを示します。(各URLは一行で入力してください。)
例C-1 GetMapリクエスト
http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetMap&VERSION=1.1.1&FORMAT=image/gif& SERVICE=WMS&BBOX=-121,37,-119,35&SRS=EPSG:4326&LAYERS=theme_demo_states,theme_ demo_counties,theme_demo_highways,theme_demo_cities&WIDTH=580&HEIGHT=500 http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetMap&VERSION=1.3.0&FORMAT=image/gif& SERVICE=WMS&BBOX=35,-121,37,-119&CRS=EPSG:4326&LAYERS=theme_demo_states,theme_ demo_counties,theme_demo_highways,theme_demo_cities&WIDTH=580&HEIGHT=500 http://localhost:8888/mapviewer/wms?request=GetMap&version=1.3.0&crs=none &bbox=-122,36,-121,37&width=600&height=400&format=image/png&layers=theme_us_ states&mvthemes=<themes><theme%20name="theme_us_counties"/><theme%20name="theme_ us_road1"/></themes>&legend_ request=<legend%20bgstyle="fill:%23ffffff;stroke:%23ff0000"%20profile="medium"%20p osition="SOUTH_EAST"><column><entry%20style="v.rb1"%20tab="1"/></column></legend>&
GetMapリクエストのデフォルトのデータソースはWMS
です。
現在のリリースのマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでは、GetMapの次のオプション・パラメータはサポートされていません。
-
TIME
(時間ディメンション) -
ELEVATION
(高度ディメンション) -
SLD
およびWFS
URL
マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみのパラメータには、有効なXMLフラグメントを含める必要があります。これらはHTTP GETリクエストで提供されるため、URLエンコーディング・メカニズムを使用して正しくエンコードする必要があります。たとえば、各空白( )を%20
に、各ポンド記号(#)を%23
に置き換えます。次の例に、そのようなエンコーディングの使用例を示します。
http://localhost:8888/mapviewer/wms?request=GetMap&version=1.1.1&srs=none&bbox=-12 2,36,-121,37&width=600&height=400&format=image/png&layers=theme_us_ states&mvthemes=<themes><theme%20name="theme_us_counties"/><theme%20name="theme_ us_road1"/></themes>&legend_ request=<legend%20bgstyle="fill:%23ffffff;stroke:%23ff0000"%20profile="medium"%20p osition="SOUTH_EAST"><column><entry%20style="v.rb1"%20tab="1"/></column></legend>&
- BASEMAPパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
- BBOXパラメータ
- BGCOLORパラメータ
- DATASOURCEパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
- DYNAMIC_STYLESパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
- EXCEPTIONSパラメータ
- FORMATパラメータ
- HEIGHTパラメータ
- LAYERSパラメータ
- LEGEND_REQUESTパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
- MVTHEMESパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
- REQUESTパラメータ
- SERVICEパラメータ
- SRS (1.1.1)またはCRS (1.3.0)パラメータ
- STYLESパラメータ
- TRANSPARENTパラメータ
- VERSIONパラメータ
- WIDTHパラメータ
C.2.1.1 BASEMAPパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
BASEMAP
パラメータでは、指定した(またはデフォルトの)データソースに対する名前付きベース・マップを指定します。BASEMAP
パラメータとLAYERS
パラメータの両方を指定すると、LAYERS
パラメータで指定したすべてのテーマがベース・マップに追加されます。このため、名前付きベース・マップを使用してマップの取得のみ行う場合は、BASEMAP
パラメータを指定しますが、次の例に示すように、空のLAYERS
パラメータを指定します。
REQUEST=GetMap&VERSION=1.1.1&BASEMAP=demo_map&LAYERS=&WIDTH=500&HEIGHT=560&SRS=SDO:8307&BBOX=-122,36,-120,38.5&FORMAT=image/png REQUEST=GetMap&VERSION=1.3.0&BASEMAP=demo_map&LAYERS=&WIDTH=500&HEIGHT=560&CRS=SDO:8307&BBOX=-122,36,-120,38.5&FORMAT=image/png
ベース・マップ名をLAYERS
パラメータに含めることもできます。この場合、BASEMAP
パラメータをURLで定義する必要はありません(詳細は「LAYERSパラメータ」を参照)。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.2 BBOXパラメータ
BBOX
パラメータでは、データソースのデータが表示される枠ボックスの左下および右上の座標を指定します。形式は、BBOX=minX,minY,maxX,maxY
です。例: BBOX=-122,36,-120,38.5
バージョン1.3.0
およびCRS=EPSG:4326
の場合、このBBOX
パラメータの形式はBBOX=min_latitude,min_longitude,max_latitude,max_longitude
です。たとえば、BBOX=36,-122,38.5,-120
となります。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.3 BGCOLORパラメータ
BGCOLOR
パラメータでは、RBG色値を使用して、マップ表示のバックグラウンド・カラーを指定します。形式は、0xHHHHHH
(各H
は0からFの16進の値)です。たとえば、BGCOLOR=0xF5F5DC
(ベージュ)のようになります。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.4 DATASOURCEパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
DATASOURCE
パラメータでは、GetMapリクエストまたはGetFeatureInfoリクエストのデータソース名を指定します。デフォルト値はWMS
です。指定したデータソースは、GetMapリクエストまたはGetFeatureInfoリクエストの以前から存在している必要があります。つまり、<add_data_source>
MapViewer管理リクエストを使用して作成済であるか、マップ視覚化コンポーネント構成ファイル(map visualization componentConfig.xml
)で定義済である必要があります。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.5 DYNAMIC_STYLESパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
DYNAMIC_STYLES
パラメータでは、GetMapリクエストに含まれる<styles>
要素を指定します。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.6 EXCEPTIONSパラメータ
EXCEPTIONS
パラメータでサポートされる値はデフォルトのみであり、WMS1.1.0ではEXCEPTIONS=application/vnd.ogc.se_xml
、またWMS1.3.0ではEXCEPTIONS=XML
です。例外は、次のURLで入手可能なサービス例外DTDに準拠したXML文書としてレポートされます。
http://schemas.opengis.net/wms/1.1.1/WMS_exception_1_1_1.dtd
http://schemas.opengis.net/wms/1.3.0/exception_1_3_0.xsd
application/vnd.ogc.se_inimage
(Exceptionメッセージで上書きされた画像)およびapplication/vnd.ogc.se_blank
(例外が発生したためのブランク画像)オプションはサポートされません。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.7 FORMATパラメータ
FORMAT
パラメータでは、画像形式を指定します。サポートされる値は、image/gif
、image/jpeg
、image/png
、image/png8
およびimage/svg+xml
です。
デフォルト値はimage/png
です。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.9 LAYERSパラメータ
LAYERS
パラメータでは、表示に使用する事前定義済テーマ名をカンマ区切りリストで指定します。指定された値は、デフォルトのデータソース(WMS
)またはパラメータDATASOURCE=<name>
で指定した名前付きデータソース内にある、大/小文字が区別され、順序に意味があり、カンマで区切られている事前定義済テーマ名のリストとみなされます。たとえば、LAYERS=THEME_DEMO_STATES,theme_demo_counties,THEME_demo_HIGHWAYS
は、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのマップ・リクエスト内の次の<themes>
要素に変換されます。
<themes> <theme name="THEME_DEMO_STATES"/> <theme name="theme_demo_counties"/> <theme name="THEME_demo_HIGHWAYS"/> </themes>
ベース・マップ名をLAYERS
リストに含めることもできます。次の例は、DEMO_MAPというベース・マップから画像を取得します。
http://localhost:7001/mapviewer/wms?VERSION=1.1.1&REQUEST=GetMap&SRS=EPSG:4326&BBOX=-101.19489559164734,27.0,-78.80510440835268,37.0&WIDTH=965&HEIGHT=431&FORMAT=image/gif&BGCOLOR=0xA6CAF0&TRANSPARENT=TRUE&LAYERS=DEMO_MAP&STYLES=&EXCEPTIONS=application/vnd.ogc.se_xml&datasource=mvdemo
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.10 LEGEND_REQUESTパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
LEGEND_REQUEST
パラメータでは、GetMapリクエストの一部として<legend>
要素を指定します。<legend>
要素の詳細は、「マップ凡例」を参照してください。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.11 MVTHEMESパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
MVTHEMES
パラメータは、GetMapリクエストの一部として<themes>
要素を指定します。MVTHEMES
パラメータは、主にMapViewerリクエストでJDBCテーマをサポートするために使用します。MVTHEMES
パラメータは、LAYERS
パラメータの代替またはシノニムではありません。LAYERS
パラメータも指定する必要があります。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.12 REQUESTパラメータ
REQUEST
パラメータでは、リクエスト・タイプを指定します。値はGetMap
、GetFeatureInfo
またはGetCapabilities
である必要があります。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.14 SRS (1.1.1)パラメータまたはCRS (1.3.0)パラメータ
SRS
パラメータ(WMS 1.1.1)またはCRS
パラメータ(WMS 1.3.0)では、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントが使用する空間参照システム(座標系)を指定します。この値は、SDO:srid-value
(srid-value
は数値のOracle Spatial SRID値)、EPSG:4326
(SDO:8307
に相当)またはnone
(SDO:0
に相当)のいずれかであることが必要です。
EPSG:4326
(標準のWGS 84経度/緯度座標系)を除き、EPSG数値識別子はサポートされません。任意の投影中心を持つ投影のための名前空間AUTO
(WMS 1.1.1)またはAUTO2
(WMS 1.3.0)はサポートされません。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.15 STYLESパラメータ
STYLES
パラメータは無視されます。かわりに、LAYERS
パラメータを使用して、表示用の事前定義済テーマを指定します。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.16 TRANSPARENTパラメータ
TRANSPARENT=TRUE
パラメータ(透明画像用)は、PNG画像でサポートされています。つまり、索引付き(8ビット)のPNG形式に対して、FORMAT=image/png
またはFORMAT=image/png8
でサポートされています。マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントは、透明GIF (GIF89)画像はサポートしません。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.1.17 VERSIONパラメータ
VERSION
パラメータでは、WMSバージョン番号を指定します。値は1.1.1
または1.3.0
である必要があります。
親トピック: サポートされるGetMapリクエストのパラメータ
C.2.2 サポートされるGetCapabilitiesリクエストおよびレスポンス機能
マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントへのWMS GetCapabilitiesリクエストでは、次のパラメータのみを指定します。
-
REQUEST=GetCapabilities
-
VERSION=1.1.1
またはVERSION=1.3.0
-
SERVICE=WMS
次に例を示します。
http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetCapabilities&VERSION=1.1.1&SERVICE=WMS or http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetCapabilities&VERSION=1.3.0&SERVICE=WMS
レスポンスは、VERSION
パラメータ(1.1.1または1.3.0)値に応じて、次の場所で入手可能なWMS機能DTDに準拠したXML文書です。
http://schemas.opengis.net/wms/1.1.1/WMS_MS_Capabilities.dtd
http://schemas.opengis.net/wms/1.3.0/capabilities_1_3_0.xsd
ただし、現在のリリースのマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでは、次の情報を持つ<Service>
要素および<Capability>
要素を含むXML文書が返されます。
-
<Service>
要素はほとんど空です。<Service.Name>
要素にOGC:WMS
の必須値のみが含まれます。マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントの今後のリリースでは、より多くの情報を持つサービス・メタデータがサポートされる予定です。 -
<
Capability>
要素には、<Request>
要素、<Exception>
要素および<Layer>
要素があります。 -
<Request>
要素には、HTTP GET操作またはPOST操作でサポートされる形式およびURLを記述するGetCapabilities要素およびGetMap要素が含まれます。 -
<Exception>
要素は例外の書式を定義します。このリリースでは、サービス例外XMLの書式のみがサポートされます。<Exception>
要素はサービス例外DTDに準拠したXML文書を返しますが、実装仕様で指定されている例外はレポートしません。現在のリリースでは、単に<ServiceException>
要素のCDATAセクションを使用して、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・サーバーにより返されたOMSException
を返します。 -
<Layer>
要素には、ネストされた一連の<Layer>
要素が含まれます。最初の(一番外側の)層(layer)には、名前(WMS
)、タイトル(Oracle WebMapServer Layers by data source
)および定義済データソースごとに1つの<Layer>
要素が含まれます。各データソース層には、各定義済ベース・マップに対する<Layer>
要素と、どのベース・マップにもリストされていない有効なテーマ(層)ごとに1つのエントリが含まれます。各ベース・マップ層には、ベース・マップ内の事前定義テーマごとに<Layer>
要素が含まれます。USER_SDO_THEMESビューで定義され、実表およびジオメトリ列のUSER_SDO_GEOM_METADATAビューに有効なエントリを持ち、どのベース・マップでも使用されていないテーマが、データソースのベース・マップの後にリストされます。これらのテーマには
<ScaleHint>
要素はありません。これらには独自の<LatLonBoundingBox>
要素および<BoundingBox>
要素があります。
WMS実装仕様のとおり、レスポンスのコンテンツ・タイプはapplication/vnd.ogc.wms_xml
に設定します。
層のリストはベース・マップによる出力なので、特定の層またはテーマがGetCapabilitiesレスポンスに何度も出現することがあります。たとえば、テーマTHEME_DEMO_STATES
はDEMO_MAP
およびDENSITY_MAP
という名前のベース・マップの一部ですが、例C-2では2回出現します。例C-2は、GetCapabilitiesレスポンスの抜粋です(読みやすいようにリフォーマットされています)。
例C-2では、最も内側の層がIMAGE_LEVEL_2
テーマを記述しています。<ScaleHint>
要素は、ベース・マップ定義におけるテーマのmin_scale
値およびmax_scale
値(存在する場合)をリストします。たとえば、IMAGE_MAP
のベース・マップ定義は次のとおりです。
SQL> select definition from user_sdo_maps where name='IMAGE_MAP'; DEFINITION ------------------------------------------------------------------------ <?xml version="1.0" standalone="yes"?> <map_definition> <theme name="IMAGE_LEVEL_2" min_scale="1000.0" max_scale="0.0"/> <theme name="IMAGE_LEVEL_8" min_scale="5000.0" max_scale="1000.0"/> <theme name="MA_ROAD3"/> <theme name="MA_ROAD2"/> <theme name="MA_ROAD1"/> <theme name="MA_ROAD0"/> </map_definition>
最も内側の層の<SRS>
要素と<BoundingBox>
要素では、次のSpatialメタデータ問合せに示すように、そのテーマの実表のSRIDおよびDIMINFO情報を特定します。
SQL> select srid, diminfo from user_sdo_geom_metadata, user_sdo_themes 2 where name='IMAGE_LEVEL_2' and 3 base_table=table_name and 4 geometry_column=column_name ; SRID ---------- DIMINFO(SDO_DIMNAME, SDO_LB, SDO_UB, SDO_TOLERANCE) -------------------------------------------------------------------------------- 41052 SDO_DIM_ARRAY(SDO_DIM_ELEMENT('X', 200000, 500000, .5), SDO_DIM_ELEMENT('Y', 750 000, 950000, .5))
例C-2では、ベース・マップの<Layer>
要素には、<SRS>
要素および<LatLonBoundingBox>
要素があります。ベース・マップ定義のすべての層がUSER_SDO_GEOM_METADATAビューで指定された同一のSRID値を持たない場合、<SRS>
要素は空になります。すべての層が同一のSRID値(たとえば、41052)を持つ場合は、SRS要素にその値(たとえば、SDO:41052
)が指定されます。必須の<LatLonBoundingBox>
要素には、現在、デフォルト値(-180,-90,180,90
)が入っています。マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでこの機能がサポートされている場合、実際にはこの要素はその層のUSER_SDO_GEOM_METADATAビューのDIMINFO列で指定された境界となり、必要に応じ、可能であれば測地座標に変換されます。
現在、すべてのレイヤーは不透明かつ問合せ可能とみなされます。つまり、すべてのレイヤーはGeoRaster、論理ネットワークまたは画像レイヤーではなく、ベクトル・レイヤーとみなされます。
例C-2 GetCapabilitiesレスポンス(抜粋)
<Title>Oracle WebMapServer Layers by data source</Title> <Layer> <Name>mvdemo</Name> <Title>Datasource mvdemo</Title> <Layer> <Name>DEMO_MAP</Name> <Title>Basemap DEMO_MAP</Title> <SRS>SDO:8307</SRS> <LatLonBoundingBox>-180,-90,180,90</LatLonBoundingBox> . . . <Layer> <Name>DENSITY_MAP</Name> <Title>Basemap DENSITY_MAP</Title> <SRS>SDO:8307</SRS> <LatLonBoundingBox>-180,-90,180,90</LatLonBoundingBox> <Layer> <Name>THEME_DEMO_STATES</Name> <Title>THEME_DEMO_STATES</Title> <SRS>SDO:8307</SRS> <BoundingBox SRS="SDO:8307" minx="-180" miny="-90" maxx="180" maxy="90" resx="0.5" resy="0.5"/> <ScaleHint min="50.0" max="4.0"/> </Layer> . . . </Layer> <Layer> <Name>IMAGE_MAP</Name> <Title>Basemap IMAGE_MAP</Title> <SRS>SDO:41052</SRS> <LatLonBoundingBox>-180,-90,180,90</ LatLonBoundingBox> <Layer> <Name>IMAGE_LEVEL_2</Name> <Title>IMAGE_LEVEL_2</Title> <SRS>SDO:41052</SRS> <BoundingBox SRS="SDO:41052" minx="200000" miny="500000" maxx="750000" maxy="950000" resx="0.5" resy="0.5"/> <ScaleHint min="1000.0" max="0.0"/> </Layer> . . . </Layer>
C.2.3 サポートされるGetFeatureInfoリクエストおよびレスポンス機能
この項では、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントでサポートされるGetFeatureInfoリクエストのパラメータおよびその解釈について説明します。例C-3に、GetFeatureInfoリクエストを示します。
レスポンスはXML文書であり、レスポンスのコンテンツ・タイプはtext/xml
です。例C-4は、例C-3のGetFeatureInfoリクエストに対するレスポンスです。
次の項では、主にGetFeatureInfoリクエストでサポートされるパラメータについて説明します。(MapViewer固有でWMS 1.1.1仕様に含まれないパラメータについては、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみと記載します。)「GetFeatureInfoリクエストに対して検索される属性の指定」では、GetFeatureInfoリクエストの属性の問合せ方法について説明します。
例C-3 GetFeatureInfoリクエスト
http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetFeatureInfo&VERSION=1.1.1&BBOX=0,-0 .0020,0.0040&SRS=EPSG:4326&LAYERS=cite:Lakes,cite:Forests&WIDTH=200&HEIGHT=100&INF O_FORMAT=text/xml&QUERY_LAYERS=cite:Lakes,cite:Forests&X=60&Y=60 http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetFeatureInfo&VERSION=1.3.0 &BBOX=0,-0.0020,0.0040&CRS=EPSG:4326&LAYERS=cite:Lakes,cite:Forests&WIDTH=200&HEIGHT=100 &INFO_FORMAT=text/xml&QUERY_LAYERS=cite:Lakes,cite:Forests&I=60&J=60
例C-4 GetFeatureInfoレスポンス
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <GetFeatureInfo_Result> <ROWSET name="cite:Lakes"> <ROW num="1"> <ROWID>AAAK22AAGAAACUiAAA</ROWID> </ROW> </ROWSET> <ROWSET name="cite:Forests"> <ROW num="1"> <FEATUREID>109</FEATUREID> </ROW> </ROWSET> </GetFeatureInfo_Result>
C.2.3.1 GetFeatureInfoリクエストのGetMapパラメータ・サブセット
GetFeatureInfoリクエストには、GetMapリクエスト(BBOX
パラメータ、SRS
(1.1.1)またはCRS
(1.3.0)パラメータ、WIDTH
パラメータ、HEIGHT
パラメータおよびオプションのLAYERS
パラメータ)のサブセットが含まれます。これらのパラメータは、画面座標のX、Y (1.1.1)またはI、J (1.3.0)ポイントを、問合せ中の層の座標系のポイントに変換するために使用します。すべての層の座標系は、SRS
パラメータで指定された同一の座標系であるとみなされます。
C.2.3.2 EXCEPTIONSパラメータ
EXCEPTIONS
パラメータでサポートされる値は、デフォルトのapplication/vnd.ogc.se_xml
(WMS 1.1.1)または xml
(WMS 1.3.0)のみです。つまり、サービス例外XMLのみがサポートされます。例外は、バージョン(1.1.1または1.3.0)に応じて、次の場所で入手可能なサービス例外DTDに準拠したXML文書としてレポートされます。
http://schemas.opengis.net/wms/1.1.1/WMS_exception_1_1_1.dtd
C.2.3.3 FEATURE_COUNTパラメータ
FEATURE_COUNT
パラメータでは、結果セット内の地物の最大数を指定します。デフォルト値は1です。パラメータの値より多くの地物が問合せポイント(X, Y)と相互作用する場合、地物の適当なサブセット(パラメータ値のサイズ)が結果セットで返されます。つまり、GetFeatureInfoコールが次のような一般的な書式の問合せに変換します。
SELECT <info_columns> FROM <layer_table> WHERE SDO_RELATE(<geom_column>, <query_point>, 'mask=ANYINTERACT')='TRUE' AND ROWNUM <= FEATURE_COUNT;
C.2.3.5 QUERY_LAYERSパラメータ
QUERY_LAYERS
パラメータでは、問い合せる層のカンマ区切りリストを指定します。LAYERS
パラメータが指定されている場合、QUERY_LAYERS
の指定はLAYERS
パラメータで指定されたリストのサブセットである必要があります。
QUERY_LAYERS
パラメータが指定されている場合、すべてのBASEMAP
パラメータ値が無視されます。
C.2.3.6 QUERY_TYPEパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
QUERY_TYPE
パラメータは、次のいずれかの値を指定することにより、結果セットを、必要条件を満たすことのできる地物のサブセットに制限します。
-
at_point
: 指定されたポイントの地物のみ返します。 -
nn
: 最も近い近隣の地物のみ返します。結果数は、FEATURE_COUNT
パラメータ値(「FEATURE_COUNTパラメータ」を参照)により異なります。結果セットは、距離順に並べ替えられません。 -
within_radius
(またはシノニムであるwithin_distance
):RADIUS
パラメータ(「RADIUSパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)」を参照)の値によって指定された距離内にある結果を、FEATURE_COUNT
パラメータ(「FEATURE_COUNTパラメータ」を参照)の値に合致する数まで返します。結果セットは、指定された半径内にあると思われる地物の回答セットの任意のサブセットです。結果セットは、距離順に並べ替えられません。
C.2.3.7 RADIUSパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
RADIUS
パラメータでは、QUERY_TYPE
パラメータ値がwithin_radius
(「QUERY_TYPEパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)」を参照)である、円形の問合せ用検索領域の半径を指定します。RADIUS
パラメータを指定する場合は、UNIT
パラメータ(「UNITパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)」を参照)も指定する必要があります。
C.2.3.8 UNITパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)
UNIT
パラメータでは、QUERY_TYPE
パラメータ値がwithin_radius
(「QUERY_TYPEパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)」を参照)である、円形の問合せ用検索領域の半径の測定単位を指定します。値は、SDO_UNITS_OF_MEASURE表のSHORT_NAME列の有効な長さの単位値(meter
、km
mile
など)である必要があります。
UNIT
パラメータを指定する場合は、RADIUS
パラメータ(「RADIUSパラメータ(マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのみ)」を参照)も指定する必要があります。
C.2.3.9 XパラメータおよびYパラメータ、またはIパラメータおよびJパラメータ
X
パラメータおよびY
パラメータ(WMS 1.1.1)、I
パラメータおよびJ
パラメータ(WMS 1.3.0)では、それぞれ問い合せポイントのX軸およびY軸座標系(ピクセル単位)を指定します。
C.2.3.10 GetFeatureInfoリクエストに対して検索される属性の指定
GetFeatureInfoリクエストでは、問合せ可能な各層(テーマ)のスタイリング・ルールに、問合せ対象であり、XMLレスポンスで返される属性を指定する<hidden_info>
要素を含める必要があります。<hidden_info>
要素は、SVGマップ・リクエストで返される属性の決定に使用される要素と同じです。
そのようなスタイリング・ルールの例を次に示します。
SQL> select styling_rules from user_sdo_themes where name='cite:Forests'; STYLING_RULES -------------------------------------------------------------------------------- <?xml version="1.0" standalone="yes"?> <styling_rules> <hidden_info> <field column="FID" name="FeatureId"/> </hidden_info> <rule> <features style="C.PARK FOREST"> </features> <label column="NAME" style="T.PARK NAME"> 1 </label> </rule> </styling_rules>
このスタイリング・ルールでは、cite:Forests
がGetFeatureInfoリクエストのQUERY_LAYERS
パラメータ値の1つである場合、FIDという名前の列を検索し、レスポンス・ドキュメントでのタグが<FEATUREID>
となることを指定しています。タグは常に大文字です。テーマの問合せ層のスタイリング・ルールで<hidden_info>
要素が指定されていない場合は、ROWIDが返されます。例C-4では、cite:Lakes
層のスタイリング・ルールに<hidden_info>
要素がないため、XMLレスポンスではデフォルト属性ROWIDが返されます。ただし、cite:Forests
層には<hidden_info>
要素があります。この要素は属性列がFIDであること、レスポンス文書でのそのタグの名前が<FEATUREID>
であることを指定しています。