C.1 マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのWMSインタフェースの設定
マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントは、WMSサービスとして実行されるように事前構成されています。
内部的に、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントは、すべての受信WMSリクエストを、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・サーバーへの適切なXMLリクエストに変換します。たとえば、次のHTTPリクエストは、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・サーバーのGetCapabilitiesサービスを起動します。
http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetCapabilities&SERVICE=WMS&VERSION=1.1.1 or http://localhost:8888/mapviewer/wms?REQUEST=GetCapabilities&SERVICE=WMS&VERSION=1.3.0
この例に示すように、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのWMSサービスのURLは、通常、http://
host:port
/mapviewer/wms?
であり、host
およびport
は、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・サーバーのホストおよびHTTPポートを指します。コンテキスト・パス/mapviewer/wms
は、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントのWMSインタフェースです。
ノート:
すべてのWMSリクエストは1行で入力する必要があります。この付録でWMSリクエストの例が改行されているように見える場合でも、改行は無視してください。
C.1.1データソースの準備とwmsConfig.xmlファイルの編集
WMSサービスを提供するデータソースでは、最初にテーマおよびベース・マップを定義する必要があります。これが、マップ・ビジュアライゼーション・サーバーが提供する実際のサービス・コンテンツになるためです。Oracle Map Builderツールを使用して、テーマおよびベース・マップを作成できます。
テーマおよびベース・マップを作成した後、WEB-INF/conf/
フォルダ(mapViewerConfig.xml
ファイルと同じフォルダ)でwmsConfig.xmlファイル
を編集できます。たとえば、nedata
およびmvdemo
というデータソースでWMSサービスの提供が許可されている場合、wmsConfig.xml
ファイルには次のようなセクションが含まれることがあります。
<?xml version="1.0" ?>
<wms_config>
. . . . . .
<custom_parameters
host="localhost" port="80" protocol="http"
public_datasources="nedata, mvdemo">
</custom_parameters>
. . . . . .
</wms_config>
wmsConfig.xml
ファイルへの変更を有効にするには、マップ・ビジュアライゼーション・サーバーを再起動する必要があります。
サーバーをテストする場合、getCapabilitiesリクエストを送信できます。次に例を示します。
http://localhost:8080/mapviewer/wms?REQUEST=GetCapabilities&VERSION=1.3.0
C.1.2 wmsという名前のデータソース
各受信WMSリクエストでCGIパラメータdatasource
を明示的に指定していないかぎり、wms
という名前のマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・データソースを定義する必要があります。datasource
パラメータを指定していないリクエストはすべて、デフォルトでwms
という名前のデータソースに渡されます。たとえば、GetCapabilities
リクエストはデフォルトで、wms
データソース内の利用可能なテーマをすべてリストします。(GetCapabilitiesリクエストから返される情報を構成するには、「WMS GetCapabilitiesレスポンスのカスタマイズ」を参照してください。)
C.1.3 SDO SRIDからEPSG SRIDへのマッピング・ファイル
デフォルトでは、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントはOracle Spatial (SDO)のネイティブSRID (空間参照ID)値を使用します(そのような情報がGetCapabilitiesなどのWMSリクエストで必要になった場合)。ただし、WMSアプリケーションでは、EPSG SRID値の方が広く使用されています。WMSリクエストを処理してレスポンスを生成する場合にEPSG SRID値をマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントで使用するには、マッピング・ファイルを指定します。このマッピング・ファイルは、テキスト・ファイルであり、SDO SRID値とEPSG SRID値の対応をマップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントに教えます。(合致するSRID値の各ペアは、同一の空間参照システムを指します。)
マッピング・ファイルに含まれる行のそれぞれでは、対応するSRID値の各ペアが次の形式で定義されます。
sdo_srid
=
epsg_srid
たとえば、次の行では、SDO SRID 8307がEPSG SRID 4326と等価であり、SDO SRID 81922がEPSG SRID 20248と等価であることを定義しています。
8307=4326 81922=20248
SDOからEPSGへのマッピング・ファイルを作成したら、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネントが実行されているサーバーに保存し、<wms_config>
内の<sdo_epsg_mapfile>
要素を使用して、マップ・ビジュアライゼーション・コンポーネント・ファイル構成ファイルでその場所を指定できます(「「WMS GetCapabilitiesレスポンスのカスタマイズ」を参照)。