14.6 InfiniBand接続をサポートするExadirectの構成

Oracle Net Servicesでは、InfiniBand高速ネットワークのためのExadirectをサポートします。インフィニバンド環境では、Remote Direct Memory Access (RDMA)の活用によって待機時間とスループットが向上する新しいトランスポートを使用してください。

Exadirectプロトコルは、通信の制御にTCPを使用し、データにIB RCトランスポートを使用します。このリリースでは、Exadirectプロトコル・アダプタはOracle Linuxでのみサポートされています。

ノート:

ExadirectはDRCPをサポートしていません。

次の各項では、中間層とデータベース・サーバー通信のためのExadirectをサポートするOracle Netの設定方法について説明します。

14.6.1 Exadirectを使用するための前提条件

Exadirectは、Exadataノード間のトランスポート・プロトコルとして使用できます。Exadirectが動作するには、Exadataのバージョンが12.1.2.3.3以上である必要があります。

14.6.2 サーバー上のExadirectの構成

データベース・サーバーを構成するには、データベース・サーバー上のlistener.oraファイルでExadirectアドレスを構成します。

listener.oraファイルでenable_exadirect_listener_name=onパラメータを構成します。

次の例は、192.168.10.1のIBインタフェースを装備したコンピュータ上のポート番号1522を使用するExadirectエンドポイントを示しています。

LISTENER
=
(DESCRIPTION=
(ADDRESS_LIST=
(ADDRESS=(PROTOCOL=exadirect)(HOST=192.168.10.1)(PORT=1522))
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=extproc))))

ENABLE_EXADIRECT_LISTENER=on

ノート:

Exadirectフロー制御を有効にするには、sqlnet.oraファイルでexadirect_flow_control=onを設定します。これは、ネゴシエート・パラメータであり、サーバーとクライアントの両方のsqlnet.oraファイルで設定されている必要があります。EXADIRECT_RECVPOLLパラメータは、受け取り側が着信データをポーリングする時間を指定します。ExadirectアダプタはHugePagesを使用します。

14.6.3 クライアント上のExadirectの構成

tnsnames.oraファイルで構成されたものと同じExadirectアドレスを使用するネットワーク・サービス名を指定します。

Exadirectフロー制御は、sqlnet.oraファイルのexadirect_flow_control=onを設定することで有効にします。
たとえば:
(DESCRIPTION=
(ADDRESS=(PROTOCOL=exadirect)(HOST=192.168.10.1)(port=1522))
(CONNECT_DATA=
(SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))