13.5 静的サービス登録の構成

リスナーはlistener.oraファイルの静的な構成情報を使用する前に、データベースやインスタンスの動的なサービス情報を使用します。

静的なサービス情報の構成は次の場合に必要です。

  • 外部プロシージャ・コールを使用する場合

  • Oracle異機種間サービスを使用する場合

  • Oracle Data Guardを使用する場合

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Control以外のツールからデータベースをリモートで起動する場合

  • Oracle8iリリース2 (8.1)より前のOracleデータベースに接続する場合

13.5.1 静的サービス登録のパラメータ

静的サービス登録用のlistener.oraファイルの静的サービス設定について説明します。

listener.oraファイルの例

この例は、静的なサービス登録に構成されたlistener.oraファイルを示します。LISTENERエントリでは、Listenerという名前のリスナーのリスニング用プロトコル・アドレスが定義され、SID_LIST_LISTENERエントリでは、Listenerリスナーが静的にサポートする外部サービス情報が提供されます。

LISTENER=
  (DESCRIPTION=
    (ADDRESS_LIST=
      (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
      (ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=extproc) (queuesize=50))))
SID_LIST_listener=
  (SID_LIST=
    (SID_DESC=
      (SID_NAME=plsextproc)
      (ORACLE_HOME=/oracle8)
      (PROGRAM=extproc)))

listener.oraファイルのSID_LIST_listener_nameパラメータ設定では、リスナーが提供するデータベース情報を指定します。サービスが静的に構成されている場合、リスナーはクライアントの要求を受信したときに、専用サーバー・プロセスを起動します。インスタンスが起動していない場合、サーバーは「Oracleは使用できません。」というエラー・メッセージを返します。

データベースがリスナーを検出できない場合は、次の例に示すように、GLOBAL_DBNAMEパラメータを使用してlistener.oraファイルを構成します。

SID_LIST_listener=
(SID_LIST=
 (SID_DESC=
  (GLOBAL_DBNAME=sales.example.com)
  (SID_NAME=sales)
  (ORACLE_HOME=/u01/app/oracle))

ノート:

静的に構成されたグローバル・データベース名は、TAFを使用禁止にします。TAFを使用する場合は、listener.oraファイルのSID_LIST_listener_nameセクションのGLOBAL_DBNAMEパラメータは設定しないでください。

listener.oraの静的なサービス設定

Oracle Net Managerのフィールド listener.oraファイルのパラメータ 説明

SID

SID_NAME

インスタンスのOracleシステム識別子(SID)。SID値は、初期化パラメータ・ファイルのINSTANCE_NAMEパラメータから取得できます。

サービス名

GLOBAL_DBNAME

データベース・サービス。

クライアントの接続要求を処理中に、リスナーはこのパラメータの値と、クライアント接続記述子のSERVICE_NAMEパラメータの値が一致するか試行します。クライアント接続記述子がSIDパラメータを使用する場合、リスナーは値のマップを試行しません。このパラメータは、主にOracle8データベース(動的なサービス登録が専用サーバーでサポートされていない場合)での構成に適しています。構成によっては、このパラメータは、Oracle8i以上のデータベース・サービスを使用する際に必要となる場合があります。

このパラメータの値は、通常、初期化パラメータ・ファイルのDB_NAMEパラメータおよびDB_DOMAINパラメータ(DB_NAME.DB_DOMAIN)の値の組合せから取得されますが、値にはクライアントがサービスを識別するのに使用する有効な名前を含めることができます。

接続記述子をSERVICE_NAMEパラメータとともに使用する場合、SID_DESCエントリの値がGLOBAL_DBNAMEでないことを確認してください。

Oracleホーム・ディレクトリ

ORACLE_HOME

インスタンスのOracleホームの場所。このパラメータを設定しないと、リスナーに指定されているインスタンスのOracleホームが使用されます。

LinuxおよびUNIXでは、この設定はオプションです。

Microsoft Windowsでは、この設定は無視されます。Microsoft WindowsレジストリのHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ORACLE\HOMEIDにあるORACLE_HOMEパラメータで指定されているOracleホームが使用されます。

該当なし

SID_LIST_listener_name

リスナーが提供するデータベースを定義するlistener.oraファイルのセクション。

13.5.2 リスナーの静的サービス情報の構成

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用してリスナーのデータベース・サービス情報を静的に構成する方法について学習します。

ノート:

Oracle Real Application Clusters環境内など、接続時フェイルオーバーまたはTAFを使用している場合は、GLOBAL_DBNAMEパラメータを設定しないでください。

  1. Oracle Enterprise Manager Cloud Controlの「Net Services管理」ページにアクセスします。

  2. 「管理」リストから「リスナー」を選択し、構成ファイルを含むOracleホームを選択します。

  3. 「実行」をクリックします。データベース・サーバーへのログインを求められる場合があります。

    「リスナー」ページが表示されます。

  4. リスナーを選択し、「編集」をクリックします。

    リスナーの編集ページが表示されます。

  5. 「静的データベース登録」タブをクリックし、続いて「追加」をクリックします。

    「データベース・サービスを追加」ページが表示されます。必要な情報をフィールドに入力します。

  6. 「OK」をクリックします。

    ノート:

    Oracle Net Managerを使用すると、静的なサービス情報の設定も行うことができます。詳細は、オンライン・ヘルプの「Statically Configure Database Service Information」を参照してください。