1 リスナー制御ユーティリティ
この章では、リスナー制御ユーティリティのコマンドおよび構文について説明します。SQL*NetおよびNet Servicesという用語は、すべてのOracleドキュメントで区別なしに使用されます。
- リスナー制御ユーティリティ・コマンドの概要
リスナー制御ユーティリティ・コマンドを使用すると、1つ以上のリスナーで基本的な管理機能を実行できます。これらのコマンドは、パラメータの設定を表示および変更する場合にも使用できます。 - リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSETおよびSHOW
SET
およびSHOW
コマンドを使用すると、リスナー構成パラメータを変更および表示できます。 - 分散操作の理解
リスナー制御ユーティリティでは、ローカルまたはリモートのリスナーを操作できます。 - Oracle Net Listenerのセキュリティの理解
リスナー管理の認証は、リスナーにローカルにアクセスするか、リモートからアクセスするかによって異なります。 - リスナー制御ユーティリティのコマンド
リスナー制御ユーティリティのコマンドは、リスナーの管理および構成に使用します。
1.1 リスナー制御ユーティリティの概要
リスナー制御ユーティリティ・コマンドを使用すると、1つ以上のリスナーで基本的な管理機能を実行できます。これらのコマンドは、パラメータの設定を表示および変更する場合にも使用できます。
リスナー制御ユーティリティでは、リスナーを管理できます。リスナー制御ユーティリティ・コマンドの構文は、次のとおりです。
lsnrctl command listener_name
前述のコマンドのlistener_name
は、管理する必要があるリスナーの名前です。コマンド文字列に特定のリスナーを指定しない場合、コマンドはデフォルトのリスナー名LISTENER
に送信されます。
リスナー制御ユーティリティ・コマンドは、LSNRCTL>
プログラムのプロンプトでも発行できます。プロンプトを取得するには、オペレーティング・システムのコマンドラインで引数を指定せずにlsnrctl
を入力します。lsnrctl
を実行すると、プログラムが開始されます。その後、プログラム・プロンプトからコマンドを入力できます。LSNRCTL>
プログラム・プロンプトからコマンドを発行する際の基本的な構文は、次のとおりです。
lsnrctl LSNRCTL> command listener_name
複数のコマンドを標準的なテキスト・ファイルにまとめると、一連のコマンドとして実行できます。バッチ・モードで実行するには、次のフォーマットを使用します。
lsnrctl @file_name
バッチ・スクリプトではコメントを識別するために、REM
または#
を使用できます。他の行はすべてコマンドとみなされます。確認が必要なコマンドも、バッチ処理中は確認が不要になります。
ほとんどのコマンドでは、リスナー制御ユーティリティによってコマンドを送信するリスナーとOracle Netとの接続が確立されます。リスナーへのOracle Net接続を開始するために、リスナー制御ユーティリティでは、指定のリスナーまたはLISTENER
という名前のリスナーのプロトコル・アドレスを取得する必要があります。この操作は、次のいずれかによってリスナー名を解決することで実行されます。
-
環境変数
TNS_ADMIN
で指定されているディレクトリのlistener.ora
ファイル -
ORACLE_HOME/network/admin
ディレクトリ内のlistener.ora
ファイル。 -
ネーミング・メソッド。たとえば、
tnsnames.ora
ファイル。
前述のメカニズムでリスナー名を解決できない場合、リスナー制御ユーティリティはデフォルトのリスナー名LISTENER
を使用してホスト名/IPアドレスを解決し、ポート1521を使用します。
リスナー制御ユーティリティでは、次のタイプのコマンドをサポートしています。
-
START
やSTOP
などの操作コマンド -
SET TRC_LEVEL
などの修飾コマンド -
STATUS
やSHOW LOG_FILE
などの情報コマンド。
親トピック: リスナー制御ユーティリティ
1.2 リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSETおよびSHOW
SET
およびSHOW
コマンドを使用すると、リスナー構成パラメータを変更および表示できます。
SET
コマンドは、特定のリスナーのパラメータ値を変更するために使用します。管理対象のリスナーの名前は、SET CURRENT_LISTENER
コマンドを使用して設定します。パラメータの値は、リスナーがシャットダウンされるまで有効です。設定を永続的に保持する場合は、変更内容をSAVE_CONFIG
コマンドを使用してlistener.ora
ファイルに保存します
SHOW
コマンドを使用すると、構成設定の現行の値を表示できます。
親トピック: リスナー制御ユーティリティ
1.3 分散操作の理解
リスナー制御ユーティリティでは、ローカルまたはリモートのリスナーを操作できます。
この例では、リモート管理用にリスナーを構成する方法について説明しています。
リスナーをリモート管理するためのコンピュータ設定
リスナー制御ユーティリティ(lsnrctl
)実行可能ファイルがORACLE_HOME/bin
ディレクトリにインストールされていることを確認します。listener.ora
ファイルまたはネーミング・メソッドを使用すると、管理する必要があるリスナーの名前を解決できます。
リモートからリスナーを管理するときには、START
以外のすべてのコマンドを発行できます。ただし、リスナー制御ユーティリティでは、そのユーティリティを実行するコンピュータのリスナーのみを開始できます。
コマンドを発行するときは、リスナー名を引数に指定します。コマンドでリスナー名を省略すると、コマンドSET CURRENT_LISTENER
で設定したリスナー名が使用されます。コマンドでリスナー名を設定していないと、そのコマンドはデフォルトのリスナー名LISTENER
に向けられます。
例1-1 リスナー制御ユーティリティを使用したコマンドの発行
LSNRCTL> SERVICES lsnr
親トピック: リスナー制御ユーティリティ
1.4 Oracle Net Listenerのセキュリティの理解
リスナー管理の認証は、リスナーにローカルにアクセスするか、リモートからアクセスするかによって異なります。
ローカル・リスナー管理のセキュリティは、ローカル・オペレーティング・システムの認証を使用して管理されます。ローカル認証により、リスナー管理はリスナーを起動したユーザー・アカウントまたはスーパーユーザーに限定されます。デフォルトでは、リモート・リスナーの管理は無効になっています。
デフォルト・モードでリスナーの管理を実行することと、リモート・ログインを使用してリモートでシステムにアクセスすることをお薦めします。リスナーをリモート管理する場合は、Oracle Enterprise Manager Cloud ControlかSecure Shell (SSH)のいずれかを使用してリモート・ホストにアクセスします。
親トピック: リスナー制御ユーティリティ
1.5 リスナー制御ユーティリティのコマンド
リスナー制御ユーティリティ・コマンドを使用して、リスナーを管理および構成します。
- EXIT
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのEXIT
は、リスナー制御ユーティリティを終了して、オペレーティング・システムのプロンプトに戻るために使用します。 - HELP
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのHELP
は、リスナー制御ユーティリティのコマンドをリスト表示し、特定のリスナー制御ユーティリティ・コマンドの構文ヘルプを取得するために使用します。 - QUIT
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのQUIT
は、リスナー制御ユーティリティを終了して、オペレーティング・システムのプロンプトに戻るために使用します。 - RELOAD
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのRELOAD
は、listener.ora
ファイルを再ロードするために使用します。これにより、リスナーを停止することなく、静的に構成したサービスの追加または変更が可能になります。 - SAVE_CONFIG
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSAVE_CONFIG
は、リスナーの現在の構成状態をlistener.ora
ファイルに保存するために使用します。 - SERVICES
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSERVICES
は、リスナーがクライアント接続リクエストを転送する先のデータベース・サービス、インスタンスおよびサービス・ハンドラに関する詳細情報を返すために使用します。 - SET
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET
は、リスナーのパラメータ値を変更するために使用します。 - SET CURRENT_LISTENER
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET CURRENT_LISTENER
は、管理するリスナーの名前を設定するために使用します。 - SET DISPLAYMODE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET DISPLAYMODE
は、SERVICES
コマンドおよびSTATUS
コマンドの書式と詳細レベルを変更するために使用します。 - SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT
は、ネットワーク接続の確立後にクライアントがリスナーへの接続リクエストを完了するまでに許容される時間を指定するために使用します。 - SET LOG_DIRECTORY
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET LOG_DIRECTORY
は、リスナーのログ・ファイルの書き込み先ディレクトリを設定するために使用します。 - SET LOG_FILE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET LOG_FILE
は、リスナーのログ・ファイルの名前を設定するために使用します。 - SET LOG_STATUS
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET LOG_STATUS
は、リスナーのロギングをオンまたはオフにするために使用します。 - SET SAVE_CONFIG_ON_STOP
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET SAVE_CONFIG_ON_STOP
は、STOP
コマンドでリスナーを停止したときに、SET
コマンドでリスナーのパラメータ値に加えた変更をlistener.ora
ファイルに保存するかどうかを指定するために使用します。 - SET TRC_DIRECTORY
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET TRC_DIRECTORY
は、リスナーのトレース・ファイルの書き込み先ディレクトリを設定するために使用します。 - SET TRC_FILE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET TRC_FILE
は、リスナーのトレース・ファイルの名前を設定するために使用します。 - SET TRC_LEVEL
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET TRC_LEVEL
は、特定のリスナーのトレース・レベルを設定するために使用します。 - SHOW
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSHOW
は、リスナーの現在のパラメータ値をリスト表示するために使用します。 - SHOW STATS
リスナー制御ユーティリティのSHOW STATS
コマンドに-REG
オプションを指定して使用し、データベース・サービス登録コマンドに関する統計を表示します。 - SPAWN
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSPAWN
は、リスナーを実行しているコンピュータに保存されていて、listener.ora
ファイル内に別名でリストされているプログラムを起動するために使用します。 - START
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSTART
は、名前付きリスナーを開始するために使用します。 - STATUS
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSTATUS
は、リスナーのステータス情報を表示するために使用します。 - STOP
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSTOP
は、名前付きリスナーを停止するために使用します。 - TRACE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのTRACE
は、リスナー・トレースを設定するために使用します。 - VERSION
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのVERSION
は、リスナー制御ユーティリティの現在のバージョンを表示するために使用します。
親トピック: リスナー制御ユーティリティ
1.5.1 EXIT
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのEXIT
は、リスナー制御ユーティリティを終了して、オペレーティング・システムのプロンプトに戻るために使用します。
用途
リスナー制御ユーティリティを終了し、オペレーティング・システムのプロンプトに戻ります。
前提条件
なし
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> EXIT
引数
なし
使用上のノート
このコマンドは、QUIT
コマンドと同じです。
例
LSNRCTL> EXIT
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.2 HELP
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのHELP
は、リスナー制御ユーティリティのコマンドをリスト表示し、特定のリスナー制御ユーティリティ・コマンドの構文ヘルプを取得するために使用します。
用途
リスナー制御ユーティリティのすべてのコマンドのリストを表示するか、特定のリスナー制御ユーティリティ・コマンドの構文ヘルプを表示します。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl HELP command
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> HELP command
引数
command
: リスナー制御ユーティリティ・コマンド。コマンドは、次の出力例のように表示されます。
HELP
への引数としてコマンドを入力すると、そのコマンドの使用方法に関する情報が表示されます。引数なしでHELP
を入力すると、リスナー制御ユーティリティのすべてのコマンドがリスト表示されます。
例
LSNRCTL> HELP
The following operations are available
An asterisk (*) denotes a modifier or extended command:
exit
quit
reload
services
set*
show*
spawn
start
status
stop
trace
version
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.3 QUIT
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのQUIT
は、リスナー制御ユーティリティを終了して、オペレーティング・システムのプロンプトに戻るために使用します。
用途
リスナー制御ユーティリティを終了し、オペレーティング・システムのプロンプトに戻ります。
前提条件
なし
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> QUIT
引数
なし
使用上のノート
このコマンドは、EXIT
コマンドと同じです。
例
LSNRCTL> QUIT
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.4 RELOAD
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのRELOAD
は、listener.ora
ファイルを再ロードするために使用します。これにより、リスナーを停止することなく、静的に構成したサービスの追加または変更が可能になります。
用途
listener.ora
ファイルを再ロードします。このコマンドは、実際にリスナーを停止することなく、静的に構成されているサービスを追加または変更できます。
このコマンドを実行すると、以前リスナーに動的に登録されていたデータベース・サービス、インスタンス、サービス・ハンドラおよびリスニング・エンドポイントが登録解除され、その後、再度登録されます。
登録を削除せずに軽量の再ロードを取得するには、オプション–with_ha
を使用します。このオプションを使用すると、再ロード中に登録済のサービスがクライアントで使用可能な状態に保たれます。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl RELOAD [-with_ha] listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> RELOAD [-with_ha] listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名。
-with_ha
: RELOAD
とともに使用されるコマンド・オプション。これは、既存の登録を削除せずにlistener.ora
の再ロードが完了したことを示します。
例
LSNRCTL> RELOAD
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.5 SAVE_CONFIG
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSAVE_CONFIG
は、リスナーの現在の構成状態をlistener.ora
ファイルに保存するために使用します。
用途
トレース・レベル、トレース・ファイル、トレース・ディレクトリを含め、リスナーの現行の構成状態を保存し、listener.ora
ファイルにロギングします。すべての変更は、フォーマット、コメントおよび文字の大/小文字をできるかぎり保持しながらlistener.ora
に格納されます。listener.ora
ファイルの変更の前に、listener.bak
と呼ばれるバックアップ・ファイルが作成されます。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SAVE_CONFIG listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SAVE_CONFIG listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名。
使用上のノート
このコマンドを使用すると、実行時の構成のすべての変更をlistener.ora
ファイルに保存できます。
例
LSNRCTL> SAVE_CONFIG listener
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
Saved LISTENER configuration parameters.
Listener Parameter File /oracle/network/admin/listener.ora
Old Parameter File /oracle/network/admin/listener.bak
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.6 SERVICES
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSERVICES
は、リスナーがクライアント接続リクエストを転送する先のデータベース・サービス、インスタンスおよびサービス・ハンドラに関する詳細情報を返すために使用します。
用途
リスナーのクライアント接続リクエストの転送先のデータベース・サービス、インスタンスおよびサービス・ハンドラ(ディスパッチャと専用サーバー)に関する詳細情報を取得します。
前提条件
なし
構文
引数
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SERVICES listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SERVICES listener_name
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名。
使用上のノート
SET DISPLAYMODE
コマンドによって、出力のフォーマットと詳細レベルが変更されます。
関連項目:
SERVICES
の出力の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。
例
この例では、デフォルトの表示モードでSERVICES
出力を表示します。出力には、次の内容が表示されます。
-
sales1.us.example.com
およびsales2.us.example.com
の2つのサービスに属するsales
という名前のインスタンス。このインスタンスには合計3つのサービス・ハンドラがあります。 -
サービス
sales1.us.example.com
は、1つのディスパッチャでのみ処理されます。 -
サービスの
sales2.us.example.com
は、次のように指定した1つのディスパッチャと1つの専用サーバーで処理されます。
LSNRCTL> SERVICES
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=net)))
Services Summary...
Service "sales1.us.example.com" has 1 instance(s).
Instance "sales", status READY, has 1 handler(s) for this service...
Handler(s):
"D000" established:0 refused:0 current:0 max:10000 state:ready
DISPATCHER <machine: sales-server, pid: 5696>
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=53411))
Service "sales2.us.example.com" has 1 instance(s).
Instance "sales", status READY, has 2 handler(s) for this service...
Handler(s):
"DEDICATED" established:0 refused:0 state:ready
LOCAL SERVER
"D001" established:0 refused:0 current:0 max:10000 state:ready
DISPATCHER <machine: sales-server, pid: 5698>
(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=52618))
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.7 SET
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET
は、リスナーのパラメータ値を変更するために使用します。
用途
リスナーのパラメータ値を変更します。パラメータ値の変更は、リスナーがシャットダウンされるまで有効です。変更を永続するために、SAVE_CONFIGコマンドを使用して変更内容をlistener.ora
ファイルに保存します。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET parameter
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET parameter
引数
parameter
: 構成の設定を変更するSET
パラメータ。パラメータは、次の出力例のように表示されます。
引数なしでSET
を入力すると、すべてのパラメータがリスト表示されます。
使用上のノート
SET
コマンドを使用してデフォルトのリスナーLISTENER
以外のリスナーの構成を変更する場合は、SET CURRENT_LISTENER
コマンドを使用して管理対象のリスナー名を設定します。
例
LSNRCTL> SET
The following operations are available with set.
An asterisk (*) denotes a modifier or extended command.
current_listener
displaymode
inbound_connect_timeout
log_file
log_directory
log_status
rawmode
save_config_on_stop
trc_file
trc_directory
trc_level
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.8 SET CURRENT_LISTENER
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET CURRENT_LISTENER
は、管理するリスナーの名前を設定するために使用します。
用途
管理する必要があるリスナーの名前を設定します。このコマンドでリスナー名を設定した後は、後続のコマンドを発行できます。後続のコマンドは、通常、リスナーを指定せずにlistener_name
を必要とします。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET CURRENT_LISTENER listener_name
引数
listener_name
: デフォルトの名前LISTENER
を使用していない場合のリスナー名。
使用上のノート
SET CURRENT_LISTENER
を使用してリスナー名を指定すると、リスナー制御ユーティリティ・コマンドは、このコマンドで指定したリスナー名を処理します。リスナーの名前の指定を続行する必要はありません。
例
LSNRCTL> SET CURRENT_LISTENER lsnr
Current Listener is lsnr
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.9 SET DISPLAYMODE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET DISPLAYMODE
は、SERVICES
コマンドおよびSTATUS
コマンドの書式と詳細レベルを変更するために使用します。
用途
SERVICES
コマンドおよびSTATUS
コマンドのフォーマットと詳細レベルを変更します。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET DISPLAYMODE {compat | normal | verbose | raw}
引数
次のいずれかのモードを指定します。
compat
: リスナーの以前のリリースと互換性のある出力。
normal
: フォーマット済の記述的な出力。オラクル社では、このモードをお薦めします。
verbose
: リスナーから受信した全データをフォーマットした記述的な出力。
raw
: リスナーから受信した全データをフォーマットせずに表示。この引数は、Oracleサポート・サービスが推奨した場合にのみ使用してください。
例
LSNRCTL> SET DISPLAYMODE normal
Service display mode is NORMAL
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.10 SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT
は、ネットワーク接続の確立後にクライアントがリスナーへの接続リクエストを完了するまでに許容される時間を指定するために使用します。
用途
ネットワーク接続の確立後、クライアントからリスナーへの接続リクエストの完了までの時間を秒単位で指定します。
リスナーが指定の時間内にクライアント・リクエストを受信しない場合、接続は終了します。また、クライアントのIPアドレスと、エラー・メッセージ「ORA-12525:TNS: TNS: リスナーは、クライアントのリクエストを許容時間内に受信しませんでした
」がlistener.log
ファイルに記録されます。
関連項目:
クライアントの接続に関するタイムアウトの指定方法は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。
構文
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT time
引数
time
: 秒単位の時間。デフォルト設定は60秒です。
例
LSNRCTL> SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT 2
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "inbound_connect_timeout" set to 2
The command completed successfully.
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.11 SET LOG_DIRECTORY
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET LOG_DIRECTORY
は、リスナーのログ・ファイルの書き込み先ディレクトリを設定するために使用します。
用途
リスナーのログ・ファイルの書き込み先ディレクトリを設定します。デフォルトで、ログ・ファイルはORACLE_HOME/network/log
ディレクトリに書き込まれます。
ノート:
このコマンドは、自動診断リポジトリ(ADR)が無効になっている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、ADRが有効になっていて、ログ・ディレクトリORACLE_HOME/log/diag/product_type
が使用されます。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET LOG_DIRECTORY directory
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET LOG_DIRECTORY directory
引数
directory
: リスナーのログ・ファイルのディレクトリ・パス。
例
LSNRCTL> SET LOG_DIRECTORY /usr/oracle/admin
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "log_directory" set to /usr/oracle/admin
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.12 SET LOG_FILE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET LOG_FILE
は、リスナーのログ・ファイルの名前を設定するために使用します。
用途
リスナーのログ・ファイルの名前を設定します。デフォルトのログ・ファイル名はlistener.log
です。
ノート:
このコマンドは、自動診断リポジトリ(ADR)が無効になっている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、ADRが有効になっていて、ログ・ディレクトリORACLE_HOME/log/diag/product_type
が使用されます。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET LOG_FILE file_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET LOG_FILE file_name
引数
file_name
: リスナーのログ・ファイルの名前。
例
LSNRCTL> SET LOG_FILE list.log
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "log_file" set to list.log
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.13 SET LOG_STATUS
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET LOG_STATUS
は、リスナーのロギングをオンまたはオフにするために使用します。
用途
リスナーのロギングをオンまたはオフに切り替えます。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET LOG_STATUS {on | off}
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET LOG_STATUS {on | off}
引数
on
: ロギングをオンに切り替えます。
off
: ロギングをオフに切り替えます。
例
LSNRCTL> SET LOG_STATUS on
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "log_status" set to ON
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.14 SET SAVE_CONFIG_ON_STOP
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET SAVE_CONFIG_ON_STOP
は、STOP
コマンドでリスナーを停止したときに、SET
コマンドでリスナーのパラメータ値に加えた変更をlistener.ora
ファイルに保存するかどうかを指定するために使用します。
用途
STOP
コマンドでリスナーを停止したときに、SET
コマンドでリスナーのパラメータ値に加えた変更をlistener.ora
ファイルに保存するかどうかを指定します。
変更内容を保存すると、リスナー制御ユーティリティはフォーマット、コメントおよび大文字/小文字の状態をできるだけ維持します。このコマンドは、listener.ora
ファイルの変更前に、そのファイルのバックアップをlistener.bak
という名前で作成します。
全パラメータをただちに保存するには、SAVE_CONFIG
コマンドを使用します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET SAVE_CONFIG_ON_STOP {on | off}
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET SAVE_CONFIG_ON_STOP {on | off}
引数
on
: 構成をlistener.ora
に保存します。
off
: 構成をlistener.ora
に保存しません。
例
LSNRCTL> SET SAVE_CONFIG_ON_STOP on
LISTENER parameter "save_config_on_stop" set to ON
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.15 SET TRC_DIRECTORY
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET TRC_DIRECTORY
は、リスナーのトレース・ファイルの書き込み先ディレクトリを設定するために使用します。
用途
リスナーのトレース・ファイルが書き込まれる宛先ディレクトリを設定します。デフォルトで、トレース・ファイルはORACLE_HOME/network/trace
ディレクトリに書き込まれます。
ノート:
このコマンドは、自動診断リポジトリ(ADR)が無効になっている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、ADRが有効になっていて、ログ・ディレクトリORACLE_HOME/log/diag/product_type
が使用されます。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET TRC_DIRECTORY directory
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET TRC_DIRECTORY directory
引数
directory
: リスナーのトレース・ファイルのディレクトリ・パス。
例
LSNRCTL> SET TRC_DIRECTORY /usr/oracle/admin
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "trc_directory" set to /usr/oracle/admin
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.16 SET TRC_FILE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET TRC_FILE
は、リスナーのトレース・ファイルの名前を設定するために使用します。
用途
リスナーのトレース・ファイルの名前を設定します。デフォルトのトレース・ファイル名はlistener.trc
です。
ノート:
このコマンドは、自動診断リポジトリ(ADR)が無効になっている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、ADRが有効になっていて、ログ・ディレクトリORACLE_HOME/log/diag/product_type
が使用されます。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET TRC_FILE file_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET TRC_FILE file_name
引数
file_name
: リスナーのトレース・ファイルの名前。
例
LSNRCTL> SET TRC_FILE list.trc
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "trc_file" set to list.trc
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.17 SET TRC_LEVEL
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSET TRC_LEVEL
は、特定のリスナーのトレース・レベルを設定するために使用します。
用途
リスナーに特定のトレース・レベルを設定します。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SET TRC_LEVEL level
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SET TRC_LEVEL level
引数
level
: 次のいずれかのトレース・レベル。
-
off
: トレースを出力しません。 -
user
: ユーザー用のトレース情報を出力します。 -
admin
: 管理用のトレース情報を出力します。 -
support
: Oracleサポート・サービス用のトレース情報を出力します。
使用上のノート
このコマンドは、TRACE
コマンドの機能と同じです。
例
LSNRCTL> SET TRC_LEVEL admin
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
LISTENER parameter "trc_level" set to admin
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.18 SHOW
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSHOW
は、リスナーの現在のパラメータ値をリスト表示するために使用します。
用途
リスナーの現在のパラメータ値を表示します。
すべてのSET
パラメータには、対応するSHOW
パラメータがあります。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SHOW parameter
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SHOW parameter
引数
parameter
: 設定を確認する必要があるパラメータ。パラメータは、次の出力例のように表示されます。
引数なしでSHOW
を入力すると、すべてのパラメータがリスト表示されます。
例
LSNRCTL> SHOW
The following properties are available with SHOW:
An asterisk (*) denotes a modifier or extended command:
current_listener
displaymode
inbound_connect_timeout
log_file
log_directory
log_status
rawmode
save_config_on_stop
trc_file
trc_directory
trc_level
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.19 SHOW STATS
リスナー制御ユーティリティのSHOW STATS
コマンドに-REG
オプションを指定して使用し、データベース・サービス登録コマンドに関する統計を表示します。
用途
クライアント接続リクエストの処理中にデータベース・リスナーが受信する、登録コマンドの数に関する統計を表示します。
これらの統計を使用すると、REGISTER
、UPDATE
、RE-REGISTER
、UN-REGISTER
などのサービス登録またはサービス更新操作を監視できます。これは、Oracle Databaseでこれらの操作のトラフィックとオーバーヘッドを評価するのにも役立ちます。
前提条件
リスナーが実行されていることが必要です。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SHOW STATS -REG
リスナー制御(LSNRCTL
)ユーティリティで、次のようにします。
LSNRCTL> SHOW STATS -REG
使用上のノート
-
LSNRCTL
の他に、このコマンドをOracle Connection Manager制御(CMCTL
)ユーティリティから実行できます。 -
引数を指定せずに
SHOW STATS -REG
を入力した場合、出力には、すべてのインスタンス、登録済サービス、各サービスに割り当てられたハンドラ、リスニング・エンドポイントおよびアクセス制御リスト(ACL)のグローバル・レベルのデータが表示されます。 -
最近の数は、前回のリセット以降、つまり、
-clear
を使用してRecent
セクションをクリアした時点以降にリスナーが受信したすべてのコマンドの周期的な数です。現時点で-clear
を使用していない場合、このフィールドには、累積数(リスナーの起動以降に収集されたコマンドの合計数)が表示されます。出力の他のセクションの詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。
引数および例
引数および説明 | 例 |
---|---|
すべての登録コマンドの最近および累積数を、グローバル・レベルで表示します。
|
LSNRCTL:lsnr1> show stats -reg ------------------------ Global Level: Recent Recent Duration: 5 days 17 hr. 15 min. 25 sec Command Instance Service ENDP Handler INF Registration 2 2 2 4 0 Updates 3 0 0 12 0 Re-Register 0 3 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 Cumulative Registration 3 3 3 6 0 Updates 4 0 0 12 0 Re-Register 0 3 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 The command completed successfully |
指定されたインスタンス名のすべての登録コマンドの、最近および累積数を表示します。
|
LSNRCTL:lsnr1> show stats -reg -inst sales1 ------------------------ Instance Name: sales1 Recent Recent Duration: 5 days 15 hr. 17 min. 18 sec Command Instance Service ENDP Handler INF Registration 2 2 2 4 0 Updates 3 0 0 12 0 Re-Register 0 0 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 Cumulative Registration 2 2 2 4 0 Updates 3 3 0 12 0 Re-Register 0 0 3 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 The command completed successfully |
すべてのインスタンスの登録コマンドの、最近および累積数を表示します。
|
LSNRCTL:lsnr1> show stats -reg -all_inst ------------------------ Instance Name: sales1 Recent Recent Duration: 5 days 15 hr. 3 min. 2 sec Command Instance Service ENDP Handler INF Registration 1 1 1 2 0 Updates 21 0 0 5 0 Re-Register 0 0 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 Cumulative Registration 1 1 1 4 0 Updates 25 0 2 5 0 Re-Register 0 3 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 ------------------------ Instance Name: sales2 Recent Recent Duration: 2 days 5 hr. 3 min. 2 sec Command Instance Service ENDP Handler INF Registration 1 1 1 2 0 Updates 2 0 0 3 0 Re-Register 0 1 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 Cumulative Registration 1 1 1 3 0 Updates 10 0 2 5 0 Re-Register 0 3 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 The command completed successfully |
指定されたサービス名のすべての登録コマンドの、最近および累積数を表示します。
|
LSNRCTL:lsnr1> show stats -reg -serv sales.us.example.com ------------------------ Service Name: sales.us.example.com Recent Duration: 5 days 15 hr. 4 min. 10 sec Flags Goodness Delta Recent 2 0 0 Cumulative 0 0 0 The command completed successfully |
すべてのデータベース・サービスの登録コマンドの、最近および累積数を表示します。
|
LSNRCTL:lsnr1> show stats -reg -all_serv ------------------------ Service Name: sales.us.example.com Recent Duration: 5 days 15 hr. 5 min. 25 sec Flags Goodness Delta Recent 1 2 0 Cumulative 2 0 0 ------------------------ Service Name: employee.us.example.com Recent Duration: 8 days 2 hr. 5 min. 25 sec Flags Goodness Delta Recent 1 0 0 Cumulative 1 0 0 The command completed successfully |
値のフェッチ後に、
これにより、 |
LSNRCTL:lsnr1> show stats -reg -clear ------------------------ Global Level: Recent Recent Duration: 0 days 0 hr. 0 min. 4 sec Command Instance Service ENDP Handler INF Registration 0 0 0 0 0 Updates 0 0 0 0 0 Re-Register 0 0 0 0 0 Un-Register 0 0 0 0 0 Cumulative Registration 3 3 3 6 0 Updates 4 0 0 13 0 Re-Register 1 0 0 0 0 Un-Register 0 1 0 0 0 The command completed successfully |
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.20 SPAWN
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSPAWN
は、リスナーを実行しているコンピュータに保存されていて、listener.ora
ファイル内に別名でリストされているプログラムを起動するために使用します。
用途
リスナーを実行しているコンピュータに保存されていて、listener.ora
ファイル内に別名でリストされているプログラムを起動します。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl SPAWN listener_name alias (arguments='arg1,arg2,...')
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> SPAWN listener_name alias (arguments='arg1,arg2,...')
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名。
alias
: 起動するプログラムの別名は、次のようなlistener.ora
ファイルのエントリで指定します。
alias = (PROGRAM=(NAME=)(ARGS=)(ENVS=))
たとえば:
nstest = (PROGRAM=(NAME=nstest)(ARGS=test1)(ENVS='ORACLE_HOME=/usr/oracle'))
例
前述のnstest
プログラムは、次のコマンドを使用すると起動できます。
lsnrctl SPAWN listener_name nstest
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.21 START
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSTART
は、名前付きリスナーを開始するために使用します。
用途
指定したリスナーを開始します。
前提条件
リスナーが実行されていてはいけません。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl START listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> START listener_name
ノート:
Microsoft Windowsの場合、データベースがOracleホーム・ユーザーとともにインストールされていると、ユーティリティはパスワードの入力を要求できます。パスワードは、Oracleホーム・ユーザーのオペレーティング・システム・パスワードです。プロンプトは、リスナー・サービスが存在していないときに、リスナー起動の一環として作成する必要がある場合にのみ表示されます。
引数
listener_name
: リスナー名(デフォルト名のLISTENER
を使用していない場合)。
使用上のノート
名前に文字列LISTENER
が含まれていない、listener.ora
ファイルで構成したリスナーを開始します。
たとえば、リスナー名がtcp_lsnr
の場合は、次のように入力します。
lsnrctl START tcp_lsnr
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> START tcp_lsnr
例
LSNRCTL> START
Starting /private/sales_group/sales/bin/tnslsnr: please wait...
TNSLSNR for Linux: Version 23.4.0.0.0
System parameter file is $ORACLE_HOME/network/admin/listener.ora
Log messages written to $ORACLE_BASE/diag/tnslsnr/node_name/listener/alert/log.xml
Listening on: (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
STATUS of the LISTENER
------------------------
Alias LISTENER
Version TNSLSNR for Linux: Version 23.4.0.0.0
Start Date 21-MAR-2024 21:50:49
Uptime 0 days 0 hr. 0 min. 0 sec
Trace Level off
Security ON: Local OS Authetication
SNMP OFF
Listener Parameter File $ORACLE_HOME/network/admin/listener.ora
Listener Log File $ORACLE_BASE/diag/tnslsnr/node_name/listener/alert/log.xml
Listening Endpoints Summary...
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
The listener supports no services
The command completed successfully
関連項目:
Oracleホーム・ユーザーの詳細は、Oracle Database管理者リファレンスfor Microsoft Windowsを参照してください。
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.22 STATUS
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSTATUS
は、リスナーのステータス情報を表示するために使用します。
用途
リスナーに関する基本的なステータス情報を表示します。この情報には、リスナーの構成設定の概要、リスニング・プロトコル・アドレスおよびリスナーに登録されているサービスの概要が含まれます。
ノート:
リスナーのステータスは、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlのコンソールを介して取得することもできます。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl STATUS listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> STATUS listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名。
使用上のノート
SET DISPLAYMODE
コマンドでは、出力のフォーマットと詳細レベルを変更します。
関連項目:
STATUS
の出力の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。
例
次の例では、デフォルトの表示モードでSTATUS
出力を表示します。出力には、次の内容が含まれています。
-
リスナー構成の設定
-
リスニング・エンドポイントの概要
-
SERVICES
コマンドの出力を簡略化したサービス概要
LSNRCTL> STATUS
Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=net)))
STATUS of the LISTENER
------------------------
Alias LISTENER
Version TNSLSNR for Linux: Version 23.4.0.0.0 -
Production
Start Date 12-MAR-2024 12:02:00
Uptime 0 days 0 hr. 5 min. 29 sec
Trace Level support
Security OFF
SNMP OFF
Listener Parameter File /oracle/network/admin/listener.ora
Listener Log File /oracle/network/log/listener.log
Listener Trace File /oracle/network/trace/listener.trc
Listening Endpoints Summary...
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=net)))
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-server)(PORT=1521)))
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcps)(HOST=sales-server)(PORT=2484)))
Services Summary...
Service "sales1.us.example.com" has 1 instance(s).
Instance "sales", status READY, has 1 handler(s) for this service...
Service "sales2.us.example.com" has 1 instance(s).
Instance "sales", status READY, has 2 handler(s) for this service...
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.23 STOP
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのSTOP
は、名前付きリスナーを停止するために使用します。
用途
指定したリスナーを停止します。
前提条件
その名前付きリスナーは実行中であることが必要です。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl STOP listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> STOP listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名。
例
LSNRCTL> STOP
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.24 TRACE
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのTRACE
は、リスナー・トレースを設定するために使用します。
用途
リスナーのトレースを設定します。
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl trace level listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> trace level listener_name
引数
level
: 次のいずれかのトレース・レベル。
-
off
: トレースを出力しません。 -
user
: ユーザー用のトレース情報を出力します。 -
admin
: 管理用のトレース情報を出力します。 -
support
: Oracleサポート・サービス用のトレース情報を出力します。
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名を指定します。
使用上のノート
このコマンドは、SET TRC_LEVEL
コマンドの機能と同じです。
例
LSNRCTL> TRACE ADMIN lsnr
Connecting to (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
Opened trace file: /oracle/network/trace/listener.trc
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド
1.5.25 VERSION
リスナー制御ユーティリティ・コマンドのVERSION
は、リスナー制御ユーティリティの現在のバージョンを表示するために使用します。
用途
リスナー制御ユーティリティの現行のバージョンを表示します。
前提条件
なし
構文
オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。
lsnrctl VERSION listener_name
リスナー制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。
LSNRCTL> VERSION listener_name
引数
listener_name
: デフォルト名のLISTENER
を使用しない場合は、リスナー名。
例
LSNRCTL> version listener
Connecting to ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sales-server)(PORT=1521))
TNSLSNR for Linux: Version 23.4.0.0.0
TNS for Linux: Version 23.4.0.0.0
Oracle Bequeath NT Protocol Adapter for Linux: Version 23.4.0.0.0
Unix Domain Socket IPC NT Protocol Adaptor for Linux: Version 23.4.0.0.0
TCP/IP NT Protocol Adapter for Linux: Version 23.4.0.0.0
The command completed successfully
親トピック: リスナー制御ユーティリティのコマンド