3.5 Oracle Data Pump Import対話方式コマンド・モードで使用可能なコマンド
対話方式コマンド・モードでは、現行のジョブは継続して続行されますが、端末へのロギングは一時停止され、インポート・プロンプト(Import>
)が表示されます。
- Oracle Data Pump Importの対話型コマンド・モードについて
接続されているクライアント、またはジョブが実行されている端末以外からOracle Data Pumpコマンドを実行する方法について説明します。 - CONTINUE_CLIENT
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのCONTINUE_CLIENT
パラメータでは、対話方式コマンド・モードからロギング・モードに変更します。 - EXIT_CLIENT
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのEXIT_CLIENT
パラメータでは、インポート・クライアント・セッションを停止し、インポートを終了して、端末へのロギングを中断します。ただし、現行のジョブの実行は続行します。 - HELP
Oracle Data Pumpインポートの対話型コマンド・モードのHELP
パラメータは、対話型コマンド・モードで使用可能なインポート・コマンドに関する情報を提供します。 - KILL_JOB
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのKILL_JOB
パラメータでは、現在接続中のすべてのクライアント・セッションを切断してから、現行のジョブを停止します。インポート・ユーティリティを終了し、端末プロンプトに戻します。 - PARALLEL
Oracle Data Pumpインポートの対話型コマンド・モードのPARALLEL
パラメータを使用すると、現在のジョブのアクティブな子プロセスまたはPQ子プロセス(あるいはその両方)の数を増減できます。 - START_JOB
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのSTART_JOB
パラメータでは、接続している現行のジョブを開始します。 - STATUS
Oracle Data Pump Importの対話型コマンドのSTATUS
パラメータでは、ジョブ・ステータスが表示され、ロギング・モード・ステータスの表示間隔を更新できます。 - STOP_JOB
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのSTOP_JOB
パラメータでは、現行のジョブを即時にまたは手順に従って停止し、インポートを終了します。
親トピック: Oracle Data Pumpインポート
3.5.1 Oracle Data Pump Importの対話方式コマンド・モードについて
接続されているクライアント、またはジョブが実行されている端末以外からOracle Data Pumpコマンドを実行する方法を学習します。
対話方式コマンド・モードを開始するには、次のいずれかの方法を使用します。
-
接続されたクライアントから、[Ctrl]を押しながら[C]を押します。
-
ジョブを実行している端末以外の端末から、
ATTACH
パラメータを使用してジョブに接続します。この機能は、ある場所で開始したジョブを、後で別の場所から確認する必要がある場合に有効です。
Oracle Data Pumpの対話方式モード用のコマンド
次の表に、現行のジョブに対して対話方式コマンド・モードでOracle Data Pump Importプロンプトから実行できる操作を示します。
表3-1 Oracle Data Pump Importの対話方式コマンド・モードでサポートされているコマンド
操作 | 使用するコマンド |
---|---|
対話方式コマンド・モードを終了する。 |
|
現行のジョブは続行したままインポート・クライアント・セッションを停止する。 |
|
使用可能なコマンドの概要を表示する。 |
|
現在接続中のすべてのクライアント・セッションを切断し、現行のジョブを停止する。 |
|
現行のジョブに対するアクティブなワーカー・プロセスの数を増減する。このコマンドは、Oracle Database Enterprise Editionでのみ使用可能です。 |
|
接続している停止ジョブを再開する。 |
|
現行のジョブの詳細な状態を表示する。 |
|
現行のジョブを停止する。 |
|
3.5.2 CONTINUE_CLIENT
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのCONTINUE_CLIENT
パラメータでは、対話方式コマンド・モードからロギング・モードに変更します。
用途
モードを、対話方式コマンド・モードからロギング・モードに変更します。
構文および説明
CONTINUE_CLIENT
ロギング・モードでは、ジョブの状態が端末に継続的に出力されます。ジョブが現在停止している場合、CONTINUE_CLIENT
を指定すると、クライアントがジョブの開始を試みます。
例
Import> CONTINUE_CLIENT
3.5.3 EXIT_CLIENT
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのEXIT_CLIENT
パラメータでは、インポート・クライアント・セッションを停止し、インポートを終了して、端末へのロギングを中断します。ただし、現行のジョブの実行は続行します。
用途
インポート・クライアント・セッションを停止し、インポート・ユーティリティを終了して、端末へのロギングを中断します。ただし、現行のジョブの実行は続行します。
構文および説明
EXIT_CLIENT
EXIT_CLIENT
はジョブを実行したままにするため、ジョブがまだ実行中の場合、またはジョブが停止状態の場合は、後でジョブに接続できます。ジョブの状態を確認するには、ジョブのログ・ファイルを監視するか、USER_DATAPUMP_JOBS
ビューまたはV$SESSION_LONGOPS
ビューを問い合せることができます。
例
Import> EXIT_CLIENT
3.5.4 HELP
Oracle Data Pumpインポートの対話型コマンド・モードのHELP
パラメータは、対話型コマンド・モードで使用可能なインポート・コマンドに関する情報を提供します。
用途
対話方式コマンド・モードで使用可能なOracle Data Pumpインポート・コマンドの情報を表示します。
構文および説明
HELP
対話方式コマンド・モードで使用可能なコマンドの情報を表示します。
例
Import> HELP
3.5.5 KILL_JOB
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのKILL_JOB
パラメータでは、現在接続中のすべてのクライアント・セッションを切断してから、現行のジョブを停止します。インポート・ユーティリティを終了し、端末プロンプトに戻します。
用途
現在接続中のすべてのクライアント・セッションを切断してから、現行のジョブを停止します。インポート・ユーティリティを終了し、端末プロンプトに戻します。
構文および説明
KILL_JOB
KILL_JOB
を使用して中断されたジョブは、再開できません。接続中のすべてのクライアント(KILL_JOB
コマンドを発行しているクライアントを含む)は、現在のユーザーがジョブを停止しているという警告を受け取った後、切断されます。すべてのクライアントが切断されると、ジョブ・プロセス構造がただちに停止し、データ・ポンプ制御ジョブ表が削除されます。ログ・ファイルは、削除されません。
例
Import> KILL_JOB
3.5.6 PARALLEL
Oracle Data Pumpインポートの対話型コマンド・モードのPARALLEL
パラメータを使用すると、現在のジョブのアクティブな子プロセスまたはPQ子プロセス(あるいはその両方)の数を増減できます。
用途
現在のジョブのアクティブな子プロセス、パラレル問合せ(PQ)子プロセス、またはその両方の数を増減できます。
構文および説明
PARALLEL=integer
PARALLEL
は、コマンドライン・パラメータおよび対話方式モードのパラメータとして使用可能です。必要な数のパラレル処理を設定できます。増加処理は、リソースが十分にありパラレル化を必要とする作業量が十分にある場合は、即時に実行されます。減少処理は、既存のプロセスが現行のタスクを終了してから実行されます。整数値が減少すると、子プロセスはアイドル状態になりますが、ジョブが終了するまで削除されません。
制限事項
- このパラメータは、Oracle Database 11g以降のリリースのEnterprise Editionでのみ有効です。
-
トランスポータブル表領域のメタデータは、パラレルでインポートできません。
NETWORK_LINK
パラメータも使用されていると、メタデータはパラレルでインポートできなくなります- 次のオブジェクトはパラレルでインポートできません。
TRIGGER
VIEW
OBJECT_GRANT
SEQUENCE
CONSTRAINT
REF_CONSTRAINT
例
Import> PARALLEL=10
3.5.7 START_JOB
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのSTART_JOB
パラメータでは、接続している現行のジョブを開始します。
用途
接続している現行のジョブを開始します。
構文および説明
START_JOB[=SKIP_CURRENT=YES]
START_JOB
コマンドは、(現在実行できない)接続中のジョブを再開します。ダンプ・ファイル・セットおよびデータ・ポンプ制御ジョブ表がリストされていないかぎり、予期しない障害が発生した後、またはSTOP_JOB
コマンドを発行した後で、データ損失や破損なしでジョブが再開されます。
SKIP_CURRENT
オプションでは、以前失敗したジョブ、または特定のオブジェクトでハングしたか、実行が遅いジョブを再開できます。失敗する文または現在処理されているオブジェクトはスキップされ、ジョブは次の項目から再開されます。パラレル・ジョブの場合は、このオプションが原因で、各ワーカーでの現在の処理がスキップされ、再開時に次の項目に移動されます。
SQLFILE
ジョブは再起動できません。
例
Import> START_JOB
3.5.8 STATUS
Oracle Data Pump Importの対話型コマンドのSTATUS
パラメータでは、ジョブ・ステータスが表示され、ロギング・モード・ステータスの表示間隔を更新できます。
用途
ジョブの累積的な状態、現行の操作の説明および推定完了率を表示します。ロギング・モードの状態を表示する間隔を再設定することもできます。
構文および説明
STATUS[=integer]
ロギング・モードでのこの状態の表示頻度を秒単位で指定できるオプションがあります。値を入力しなかった場合またはデフォルト値の0
を使用した場合は、状態の定期表示はオフになり、状態は1回のみ表示されます。
この状態情報は、標準出力デバイスのみに書き込まれ、ログ・ファイルには(使用可能な場合でも)書き込まれません。
例
次に、現行のジョブの状態を表示し、ロギング・モードの表示間隔を2分(120秒)に変更する例を示します。
Import> STATUS=120
3.5.9 STOP_JOB
Oracle Data Pumpインポートの対話方式コマンド・モードのSTOP_JOB
パラメータでは、現行のジョブを即時にまたは手順に従って停止し、インポートを終了します。
用途
現行のジョブを即時にまたは手順に従って停止し、インポートを終了します。
構文および説明
STOP_JOB[=IMMEDIATE]
STOP_JOB
を実行してから、START_JOB
を使用して、後でジョブを接続および再開できます。ジョブを接続および再開するには、コマンドの発行時またはコマンドの発行後に、マスター表とダンプ・ファイル・セットに障害が発生していない必要があります。
手順に従って停止する場合は、関連する値を指定しないでSTOP_JOB
を使用します。確認を要求する警告が発行されます。手順に従った停止では、ワーカー・プロセスで現行のタスクが終了した後、ジョブが停止されます。
即時に停止するには、STOP_JOB=IMMEDIATE
を指定します。確認を要求する警告が発行されます。接続中のすべてのクライアント(STOP_JOB
コマンドを発行しているクライアントを含む)は、現在のユーザーがジョブを停止しているという警告を受け取ります。その後、これらは切断されます。すべてのクライアントが切断されると、ジョブのプロセス構造が即時に停止されます。つまり、データ・ポンプ制御ジョブ・プロセスは、ワーカー・プロセスが現在のタスクを終了するまで待機しません。STOP_JOB=IMMEDIATE
を指定した場合、破損やデータ損失の危険性はありません。ただし、停止時に完了していなかった一部のタスクは、再開時に再実行が必要になる可能性があります。
例
Import> STOP_JOB=IMMEDIATE