概要

雇用主間の異動はすべて、グローバル異動と呼ばれます。グローバル異動中に、アプリケーションによって新しい雇用主の下に雇用関係およびアサイメントが作成されます。

アプリケーションは既存の雇用関係を終了し、グローバル異動日の1日前の時点でその雇用関係の下のすべてのアサイメントを終了します。このシナリオでは、「最終標準支給日」と「最終標準処理日」が自動的に設定されます。ただし、要件に従って「最終クローズ日」を設定する必要があります。最終クローズ日を入力する前に、すべての給与計算処理を実行します。これは、この日付を入力した後に元のアサイメントが終了するためです。

給与関係ルールに応じて、アプリケーションは別の給与関係の下に新規アサイメントを作成します。「一括雇用主変更」タスクを使用して、複数の従業員の雇用主を1つのバッチで変更することもできます。

ノート: 「ローカルおよび「グローバル異動」」ページで管理する「給与詳細」を選択した場合は、グローバル異動用に新しい雇用主を選択する必要があります。新しい雇用主を選択すると、給与詳細が表示され、転送タイプがローカル異動からグローバルに変更されます。

国別仕様データ・グループ(LDG)内での雇用主の変更中には、ソースからターゲットにアサイメントおよび給与関係をコピーするデータを選択できます。

コピー対象

LDG内のグローバル異動の場合、個人給与データを新しい給与関係およびアサイメントにコピーできます。ローカルおよびグローバル異動または一括雇用主変更フローの「給与詳細」セクションで、コピーする対応するデータ項目のチェック・ボックスを選択します。

ノート: これらの給与オブジェクトは、異動時にコピーできます。

給与アイテム	内容
給与関係およびアサイメント属性(給与詳細)	給与、超過勤務期間、タイム・カードなどの属性。これらの値は、デフォルトでソースの値に設定され、必要に応じて上書きできます。
個人支払方法	同じ支払タイプに対して有効な組織支払方法(OPM)があれば、支払方法がコピーされます。
第三者支払方法	支払方法は、ターゲット給与の有効なOPMに従ってコピーされます。
個人原価計算上書き	すべての原価計算上書きがコピーされます。
固定処理エレメント・エントリ	エレメント・エントリのコピーは適格な場合にのみ実行されます。グローバル異動日より後に行われた調整はコピーされません。
計算カードおよびコンポーネント	このアプリケーションでは、各国の国別仕様に基づいて、給与関係レベルでカードおよびコンポーネントがコピーされます。給与法定ユニット(PSU)レベルおよび税レポート・ユニット(TRU)レベルでカードをコピーしません。
バランス	このプロセスでは、ソース・アサイメントおよび関係レベルのバランスがターゲット・アサイメントおよび給与関係にそれぞれコピーされます。

雇用主の変更ダッシュボード

「雇用主の変更」ダッシュボードを使用して、異動の結果を表示できます。各従業員のグローバル異動に関連する連結サマリーがリストされます。詳細は、ヘルプ・センターの雇用主変更のダッシュボードを参照してください。

デフォルト設定の上書き

一部のフィールドおよびコピー・オプションは、デフォルトで有効になっており、このプロセスでは非表示になっています。 HCMエクスペリエンス設計スタジオを使用して、ユーザー・ロールに従って非表示または表示されるフィールドを構成できます。たとえば、ライン・マネージャから一部の給与フィールドを非表示にして、給与マネージャに表示するように選択できます。

デフォルト値を設定または変更することもできます。たとえば、すべての固定処理エレメント・エントリが適格に従ってコピーされます。ただし、特定のエレメントを除外するには、エレメント(オブジェクト)グループを定義し、それをエレメント・グループ・フィールドのデフォルト値として使用します。

アサイメント属性(ジョブ、等級およびポジションなど)は一意であり、宛先アサイメントの就業者ごとに異なるため、これらのアサイメント属性は上書きできません。