3.3 表の管理

表は、Oracle Databaseのデータ記憶域の単位で、行と列が含まれます。オブジェクト・ブラウザを使用して、表を作成、表示、編集または削除します。

• 表の作成
  オブジェクト・ブラウザを使用して表を作成します。
• 表の表示
  オブジェクト・ツリーから表を選択し、「オブジェクトの詳細」ビューでタブにアクセスします。
• 表の列の編集
  オブジェクト・ツリーから表を選択し、「列」タブをクリックします。
• 表データの編集
  オブジェクト・ツリーから表を選択し、「データ」タブをクリックします。
• 表の削除
  オブジェクト・ツリーから表を選択し、「列」タブをクリックして、「詳細」メニューから「表の削除」を選択します。
• 表からのアプリケーションの作成
  オブジェクト・ツリーから表を選択し、「列」タブをクリックして、「詳細」メニューから「アプリケーションの作成」を選択します。
• 表の統計の分析
  オブジェクト・ツリーから表を選択し、「統計」タブをクリックして、表の様々なメトリックを確認します。
• 表のサンプル問合せの表示
  オブジェクト・ツリーから表を選択し、「サンプル問合せ」タブをクリックして、サンプル問合せを表示します。

関連項目:

• スキーマ・オブジェクトの概要および表については、『Oracle Database概要』の表および表クラスタを参照してください
• 『Oracle APEX管理ガイド』の表の管理

3.3.1 表の作成

オブジェクト・ブラウザを使用して表を作成します。

表を作成するには:

1. オブジェクト・ブラウザで、「データベース・オブジェクトの作成」メニューをクリックし、「表」を選択します。

   ヒント:

   オブジェクト・ツリーから新しいオブジェクトを作成するには、オブジェクトを右クリックして「作成」オプションを選択します。

   表の作成ウィザードが表示されます。

2. 表の作成で次のように指定します:
   1. 表名 - 表の名前を入力します。名前は、Oracleのネーミング規則に従う必要があり、空白を含めたり、数字またはアンダースコアで開始することはできません。
   2. セマンティクス - テキスト列のセマンティクス・オプションを選択します。オプションは次のとおりです:
      • デフォルト - データベース設定がデフォルト設定されます。この設定が不明な場合は、「デフォルト」を選択します。
      • BYTE - テキスト列の格納はバイト数によって決まります。
      • CHAR - 格納は文字数によって決まります。
   3. コメント - 表に関するコメントを入力します。これらのコメントは表オブジェクトに追加されます。
3. 列 - 「列」を使用して、列を追加、編集および削除します。使用可能なコントロールは次のとおりです:
   • 編集 - 編集モードを切り替えます。有効にした場合は、セルを1回クリックして編集できます。無効にした場合は、ダブルクリックして編集する必要があります。
   • 下に移動 - 表内の列を下に移動します。
   • 上に移動 - 表内の列を上に移動します。
   • 列の追加 - 新しい行(または列)を表に追加します。
   • 「行アクション」メニュー - 「列」リージョンの行の最初のセルに表示します。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 列の追加
     • 列の削除
     • 上に移動 ([Alt] + [Up])
     • 下に移動 ([Alt] + [Down])
4. 列を追加するには、「列の追加」(+)をクリックします。

   新しい行が表示されます。セルを選択して入力し、列属性を編集します。列属性は次のとおりです:

   1. 列名 - 列名を入力します。
   2. データ型 - 列タイプを選択します。
   3. 精度 - 小数点の前の桁数を入力します。
      これは一部の列タイプに設定できます。精度は正の整数である必要があります。NUMBER、FLOAT、INTERVAL YEAR TO MONTHおよびINTERVAL DAY TO SECONDのみがこの設定を持ちます。たとえば、タイプNUMBERの列が精度4の場合、列値は0から9999までになります。
   4. スケール - 選択したデータ型に応じてスケールまたは長さを指定します:
      • NUMBERタイプの場合、スケールは小数点の後の桁数です。
      • VARCHAR2およびCHARタイプの場合、スケールは格納される文字の数です。
      • TIMESTAMPタイプの場合、スケールは小数秒の精度で、0から9の間の数である必要があります。スケールは正数である必要があります。たとえば、列タイプTIMESTAMPのスケールが3の場合、秒は.000秒から.999秒までになります。
   5. NOT NULL - 列が必ず値を持つように指定する場合は、「NOT NULL」チェック・ボックスを選択します。
   6. 主キー - 列が主キーの一部である場合に有効にします。主キーは、表内の行を一意に識別します。

      主キー列として1つの列のみが選択され、列のデータ型がNUMBERまたはFLOATの場合、主キー列はID列として自動的に作成されます。

   7. デフォルト式 - 該当する場合は、デフォルト式を入力します(有効なSQL式である必要があります)。カスタム・ファンクションは使用できません。
   8. コメント - 列のコメントを入力します。これらのコメントは表の列に追加されます。
5. (オプション)「SQLのプレビュー」をクリックして、表の生成に使用されるSQLスクリプトを確認します。
6. 「表の作成」をクリックします。

関連項目:

• 『Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』の表ファインダの使用に関する項
• 表の詳細は、『Oracle Database概要』の表の概要に関する項を参照してください

3.3.2 表の表示

オブジェクト・ツリーから表を選択し、「オブジェクトの詳細」ビューでタブにアクセスします。

表を参照するには:

1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「表」を展開し、表を選択します。
2. 「オブジェクトの詳細」ビューが表示され、次のタブが表示されます:
   • 列 - 列名、データ型、NULL可能なステータス、デフォルト値、主キー、コメントおよび識別を表示します。最も一般的に使用されるアクションは、ボタンとして表示されます。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 列の追加
     • 列の変更
     • 列名の変更
     • 列の削除
     • リフレッシュ
     • 詳細 - あまり一般的に使用されないアクションは、「詳細」メニューからアクセスできます。使用可能なアクションは次のとおりです:
       • 表名の変更
       • 表のコピー
       • 表の削除
       • 表を切り詰める
       • 表のコメント
       • ルックアップ表の作成
       • アプリケーションの作成
       • UIのデフォルト値
   • データ - 現在の表のデータを表示します。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 行を挿入 - 表に行を挿入します。
     • 列 - 表示する列を構成します。
     • フィルタ - 列、操作および値を選択してフィルタを作成します。
     • 行をカウント - 現在の表内の行数を表示します。
     • データのロード - データのロード・ウィザードを使用して、ファイルをアップロードしたり、CSVデータをコピー・アンド・ペーストします。
     • ダウンロード - XLSXファイルをダウンロードします。
     • リフレッシュ - 現在のビューをリフレッシュします。
   • 索引 - この表に関連付けられている索引を表示します。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 作成
     • 削除
     • リフレッシュ
   • 制約 - 現在の表の制約リストを表示します。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 作成
     • 削除
     • 有効化
     • 無効化
     • リフレッシュ
   • 権限付与 - 権限、権限受領者、付与可能者、権限付与者およびオブジェクト名など、現在の表の権限付与の詳細。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 権限付与
     • 取消し
     • リフレッシュ
   • 統計 - 現在の表および列に関して収集された統計を表示します。表の統計には、行とブロック数、行の平均の長さ、および最後に分析されたデータが含まれています。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 統計の収集
     • リフレッシュ
   • トリガー - 現在の表に関連付けられているトリガーのリストを表示します。トリガーの詳細を表示するには、トリガー名をクリックします。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • 作成
     • 削除
     • 有効化
     • 無効化
     • リフレッシュ
   • 依存性 - 現在の表を使用する(またはこれに依存する)オブジェクトと、表が依存するオブジェクトを表示します。オブジェクトにリンクするには、オブジェクト名をクリックします。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • リフレッシュ
   • DDL - この表の再作成に必要なDDLを表示します。キー、索引、トリガー、表および列コメントおよび表定義を含みます。完全に機能するコード・エディタを使用してコードを編集します。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • ダウンロード
     • リフレッシュ

     ヒント:

     コード・エディタについてさらに学習するには、「オブジェクト・ブラウザのコード・エディタ」を参照してください。
   • サンプル問合せ - 表を使用するためのサンプル問合せを表示します。コピーおよび実行機能が含まれています。使用可能なアクションは次のとおりです:
     • リフレッシュ

3.3.3 表の列の編集

オブジェクト・ツリーから表を選択し、「列」タブをクリックします。

表の列を編集するには:

1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「表」を展開し、表を選択します。
2. 「列」タブで、「列の追加」をクリックします:
   1. 属性を構成します。少なくとも、列名を入力し、タイプを選択します。列タイプに応じて、列に精度、スケール、デフォルト値が必要か、NULL値可能かを指定します。属性の詳細は、フィールドレベル・ヘルプを参照してください。
   2. SQL - 列の追加に使用される生成済SQLを表示します。表示されたSQLをコピーするには、「コピー」アイコンをクリックします。
   3. 「適用」をクリックします。
3. 「列」タブで、「列の変更」をクリックします:
   1. 属性を構成します。
      「データ・リダクション」リージョンは、選択した現在のスキーマにDBMS_REDACTでの実行が許可されている場合に表示されます。
   2. SQL - 列の変更に使用される生成済SQLを表示します。表示されたSQLをコピーするには、「コピー」アイコンをクリックします。
   3. 「適用」をクリックします。
4. 「列」タブで、「列名の変更」をクリックします:
   1. 属性を構成します。
   2. SQL - 列名の変更に使用される生成済SQLを表示します。表示されたSQLをコピーするには、「コピー」アイコンをクリックします。
   3. 「適用」をクリックします。
5. 「列」タブで、「列の削除」をクリックします:
   1. 列の削除 - 詳細を確認します。
   2. SQL - 列の削除に使用される生成済SQLを表示します。表示されたSQLをコピーするには、「コピー」アイコンをクリックします。
   3. 「適用」をクリックします。
6. 詳細メニュー - あまり一般的に使用されないアクションは、「詳細」メニューからアクセスできます。使用可能なアクションは次のとおりです:
   • 表名の変更 - 選択した表の名前を変更します。「新規表名」に、新しい名前を入力します。
   • 表のコピー - 選択した表をコピーします。「新規表名」に、新しい名前を入力します。
   • 表の削除 - 選択した表およびすべての表の行を削除します。「表の削除」を参照してください。
   • 表を切り詰める - 選択した表を完全に空にします。
   • 表のコメント - 表または表の列の両方のコメントを追加または編集します。
   • ルックアップ表の作成 - 表のルックアップでは、ルックアップ基準と呼ばれる別の既知の値に対応する値が検索されます。
   • アプリケーションの作成 - 現在選択されている表にアプリケーションを作成します。「表からのアプリケーションの作成」を参照してください。
   • UIのデフォルト値 - データベース内の表または列定義から表の辞書のデフォルトを作成します。

関連項目:

ごみ箱の使用

3.3.4 表データの編集

オブジェクト・ツリーから表を選択し、「データ」タブをクリックします。

表データを編集するには:

1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「表」を展開し、表を選択します。
2. 「オブジェクトの詳細」ビューで、「データ」タブをクリックします。
   一般的に使用されるアクションはタブとして表示されます。
3. 行を挿入 - 「行を挿入」ダイアログで、データを入力して「作成」をクリックします。
4. 既存の行データを変更します:
   1. 編集する行を見つけて、「行の編集」アイコンをクリックします。
   2. 「行の編集」ダイアログで、データを編集して「保存」をクリックします。

      ヒント:

      行を削除するには、「削除」をクリックします。
5. 列 - 表示する列を選択します。
6. フィルタ - 列フィルタを作成します。「フィルタ」ダイアログで、次のようにします。
   1. 列、操作および値を選択し、「追加」をクリックします。
   2. 「適用」をクリックします。
7. 行をカウント - 現在の表内の行数を表示します。

   行をカウント・ファンクションは、常に表の合計行数を示します。フィルタを適用しても行をカウント・ファンクションには影響しません。

8. データのロード - データのロード・ウィザードを使用して、ファイルをアップロードしたり、CSVデータをコピー・アンド・ペーストしたり、サンプル・データセットをロードします。
9. ダウンロード - ネイティブXLSXファイルをダウンロードします。
10. リフレッシュ - 現在のビューをリフレッシュします。

3.3.5 表の削除

オブジェクト・ツリーから表を選択し、「列」タブをクリックして、「詳細」メニューから「表の削除」を選択します。

表を削除すると、選択した表およびすべての表の行が削除されます。

表を削除するには:

1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「表」を展開し、表を選択します。

   「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

2. 「列」タブで、「詳細」、「表の削除」の順に選択します。
   1. 削除 - 詳細を確認します。
   2. (オプション)「カスケード制約」を有効にすると、削除される表の主キーまたは一意キーを参照するすべての参照整合性制約を削除できます。参照整合性制約が存在するときに無効にすると、データベースはエラーを返し、削除プロシージャを取り消します。
   3. SQL - 表を削除するために生成されたSQLを表示します。
   4. (オプション)「コピー」アイコンをクリックして、表示されたSQLをコピーします。
   5. 選択を確定するには、「削除」を再度クリックします。

関連項目:

ごみ箱の使用

3.3.6 表からのアプリケーションの作成

オブジェクト・ツリーから表を選択し、「列」タブをクリックして、「詳細」メニューから「アプリケーションの作成」を選択します。

APEXデータ・ディクショナリは、DBMS_STATSを使用して表データを分析し、次のページを追加します:

• チャート・ページ(チャートの推奨が計算された場合)
• カレンダ・ページ(日付またはタイムスタンプ列タイプが存在する場合)
• 対話モード・レポートおよびフォーム・ページ
• チャート作成用の列を含むチャートを含むダッシュボード(これらのダッシュボード・チャートには、対話モード・レポート・ページへのリンクが自動的に含まれます)
• ファセット検索ページ(有効なファセットが見つかった場合)

オブジェクト・ブラウザで表からアプリケーションを作成するには:

1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「表」を展開し、表を選択します。

   「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

2. 「列」タブで、「詳細」メニュー、「アプリケーションの作成」の順に選択します。
   「アプリケーションの作成」ウィザードが表示されます。
3. 確認ページで、「アプリケーションの作成」をクリックします。
   「アプリケーションの作成」ウィザードが表示されます。
4. 指示に従います。

ノート:

表を変更(表構造や列名の変更など)したために表のデータ・ディクショナリ・キャッシュがデータベースの表情報と同期していない場合、アプリケーションの作成ウィザードでエラーが発生する可能性があります。エラーを回避するには、データ・ディクショナリ・キャッシュをリフレッシュします。

関連項目:

• 『Oracle APEX管理ガイド』のデータ・ディクショナリ・キャッシュのリフレッシュ
• 『Oracle APEXアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のアプリケーションの作成

3.3.7 表の統計の分析

オブジェクト・ツリーから表を選択し、「統計」タブをクリックして、表の様々なメトリックを確認します。

表の統計を表示するには:

1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「表」を展開し、表を選択します。

   「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

2. 「統計」タブをクリックします。
   「統計」タブでは、多数のメトリックが、行分析用の「表統計」と列分析用の「列統計」に分かれて表示されます。表示される情報は表によって異なります。
3. 表示されている統計をリフレッシュするには、次のいずれかをクリックします:
   • 統計の収集 - DBMS_STATSを使用して表統計を収集します。「統計の収集が進行中です」は、このプロセスがデータベース・バックグラウンドで実行されている間、「最終解析」列の値として表示されます。「リフレッシュ」をクリックして、表および列の統計情報を取得します。バックグラウンド・プロセスが完了すると、「最終解析」列の値が更新されて統計情報が表示されます。
   • リフレッシュ - USER_TABLESおよびUSER_TAB_COLUMNSビューからすでに収集された問合せ統計情報をリフレッシュします。
   「統計」タブがリフレッシュされます。

3.3.8 表のサンプル問合せの表示

オブジェクト・ツリーから表を選択し、「サンプル問合せ」タブをクリックして、サンプル問合せを表示します。

サンプル問合せを表示するには:

1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「表」を展開し、表を選択します。

   「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

2. 「サンプル問合せ」タブで、使用可能なアクションから選択します:
   • リフレッシュ - ページをリフレッシュします。
   • コピー - 問合せをコピーします。
   • 実行 - 問合せを実行します。