3.4 ビューの管理

ビューは、別の表または表の組合せを論理的に表現したものです。オブジェクト・ブラウザを使用して、ビューを作成、表示、編集、ダウンロード、コンパイルおよび削除します。

ビューにはデータが含まれることも格納されることもなく、そのビューの基になるビューまたは表からそのデータを取得します。この表を実表と呼びます。ビューで実行される操作はすべてビューの実表に影響を与えます。ビューが更新可能であるために、SETまたはDISTINCT、演算子、集計または分析ファンクション、GROUP BYORDER BYCONNECT BYSTART WITH句、副問合せ、またはSELECTリスト内のコレクション式のどの構文も、ビューに含めることはできません。

表よりもビューの使用が推奨される例として、いくつかの列と多数の行があるHR.EMPLOYEES表を考えてみます。staffビューでは、次の5つの列のみを表示できます:

CREATE VIEW staff AS
SELECT employee_id, last_name, job_id, manager_id, department_id
FROM employees

関連項目:

『Oracle Database管理者ガイド』ビューの管理

3.4.1 ビューの作成

オブジェクト・ブラウザを使用してビューを作成します。

ビューを作成するには、次のようにします。

  1. オブジェクト・ブラウザで、「データベース・オブジェクトの作成」メニューをクリックし、「ビュー」を選択します。

    ヒント:

    オブジェクト・ツリーから新しいオブジェクトを作成するには、オブジェクトを右クリックして「作成」オプションを選択します。

    ビュー作成ウィザードが表示されます。

  2. ビュー名 - ビューの名前を入力します。名前は、Oracleのネーミング規則に従う必要があり、空白を含めたり、数字またはアンダースコアで開始することはできません。
  3. SQL問合せ - ビューに対して有効なSQL問合せを入力します。SQL問合せには、機能するコード・エディタがあります。

    ヒント:

    クエリー・ビルダーを含むコード・エディタについてさらに学習するには、「オブジェクト・ブラウザのコード・エディタ」を参照してください。
  4. 次のいずれかをクリックします。
    • 「SQLのプレビュー」をクリックします。表の生成に使用するSQLスクリプトを確認し、「ビューの作成」をクリックします。
    • 「ビューの作成」をクリックします。

3.4.2 ビューの表示

オブジェクト・ツリーからビューを選択し、「オブジェクトの詳細」ビューでタブにアクセスします。

ビューを参照するには:

  1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「ビュー」を展開し、ビューを選択します。
  2. 「オブジェクトの詳細」ビューが表示され、次のタブが表示されます:
    • - 現在のビュー内の列を表示します。使用可能なアクションは次のとおりです:
      • コンパイル
      • 削除
      • コメント
      • リフレッシュ
    • コード - このビューを作成するコードを表示します。完全に機能するコード・エディタを使用してコードを編集できます。使用可能なアクションは次のとおりです:
      • ダウンロード
      • 削除
      • 保存してコンパイル
      • リフレッシュ
    • データ - このビューの列内のデータを表示します。使用可能なアクションは次のとおりです:
      • - 表示する列を選択します。
      • フィルタ - 列、演算子および値を選択してフィルタを作成します。
      • 行をカウント - ビュー内の行をカウントします。
      • ダウンロード
      • リフレッシュ
    • エラー - 現在のビューに関連するエラーをリストします。使用可能なアクションは次のとおりです:
      • リフレッシュ
    • 権限付与 - 権限、権限受領者、付与可能者、権限付与者およびオブジェクト名など、現在のビューの権限付与の詳細。使用可能なアクションは次のとおりです:
      • 権限付与
      • 取消し
      • リフレッシュ
    • 依存性 - このビューによって参照されるオブジェクト、およびこのビューのシノニムを表示します。使用可能なアクション:
      • リフレッシュ
    • DDL - このビューの再作成に必要なSQLを表示します。使用可能なアクションは次のとおりです:
      • ダウンロード
      • リフレッシュ

3.4.3 ビューの手動編集

オブジェクト・ツリーからビューを選択し、コード・エディタでビューを編集します。

ビューを手動で編集するには:

  1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「ビュー」を展開し、ビューを選択します。

    「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

  2. 「コード」タブを選択し、コード・エディタを使用してソース・コードを直接編集します。

    ヒント:

    コード・エディタについてさらに学習するには、「オブジェクト・ブラウザのコード・エディタ」を参照してください。

    ビューを編集および変更する場合は、変更内容を保存するためにコンパイルする必要があります。

  3. 「保存してコンパイル」をクリックしてビューをコンパイルします。

    コンパイルによりデータベースのオブジェクトが再作成されます。コンパイルが失敗すると、コードの上にエラー・メッセージが表示されます。

3.4.4 ビューのダウンロード

オブジェクト・ツリーからビューを選択し、「ダウンロード」をクリックしてファイルとして保存します。

ビューを操作する場合、「オブジェクトの詳細」ビューの「コード」および「DDL」タブで「ダウンロード」を使用できます。

現行のビューをファイルとして保存するには:

  1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「ビュー」を展開し、ビューを選択します。

    「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

  2. ビューを作成するコードをダウンロードするには:
    1. 「コード」タブをクリックします。
    2. 「ダウンロード」をクリックします。
  3. DDLをダウンロードするには:
    1. 「DDL」タブをクリックします。
    2. 「ダウンロード」をクリックします。

3.4.5 ビューのコンパイル

オブジェクト・ツリーからビューを選択し、「保存してコンパイル」をクリックします。

ビューを編集および変更する場合は、変更内容を保存するためにコンパイルする必要があります。

現在のビューをコンパイルするには:

  1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「ビュー」を展開し、ビューを選択します。

    「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

  2. 「コード」「保存してコンパイル」の順にクリックします。

    コンパイルによりデータベースのオブジェクトが再作成されます。コンパイルが失敗すると、コードの上にエラー・メッセージが表示されます。

3.4.6 ビューの削除

オブジェクト・ツリーからビューを選択して、「削除」をクリックします。

「削除」アクションは、「オブジェクトの詳細」ビューの「列」タブおよび「コード」タブで使用できます。

ビューを削除するには:

  1. オブジェクト・ブラウザのオブジェクト・ツリーで、「ビュー」を展開し、ビューを選択します。

    「オブジェクトの詳細」ビューが表示されます。

  2. 「列」または「コード」タブを選択し、「削除」をクリックします。

    「削除」ダイアログで次のようにします:

    1. 削除 - 詳細を確認します。
    2. SQL - ビューを削除するために生成されたSQLを表示します。表示されたSQLをコピーするには、「コピー」アイコンをクリックします。
    3. 選択を確定するには、「削除」を再度クリックします。