5.13.2 rootファイル・システムのサイズの増加

この手順では、システム・パーティションおよび/ (ルート)ファイル・システムのサイズを増やす方法について説明します。

これはファイル・システムがオンラインの場合に実行できます。

ノート:

2種類のシステム・パーティション、LVDbSys1およびLVDbSys2が使用できます。片方のパーティションがアクティブでマウントされます。もう一方のパーティションは非アクティブで、アップグレード中、バックアップする場所として使用します。この2つのシステム・パーティションは、サイズが等しい必要があります。

VGExaDbボリューム・グループ内に、少なくとも1GBの空き領域が必要です。空き領域は、ソフトウェア保守の際に、dbnodeupdate.shユーティリティで作成したLVMスナップショットで使用します。「Oracle Linuxデータベース・サーバーのスナップショット・ベースのバックアップの作成」の手順に従い、/ (root)および/u01ディレクトリのバックアップをスナップショット・ベースで作成する場合、VGExaDbボリューム・グループに少なくとも6GBの空き領域が必要です。

  1. 現在の環境に関する情報を収集します。
    1. dfコマンドを使用して、ルート・パーティション(/)の空き領域および使用済領域の容量を確認します
      # df -h /
      

      次に、コマンドの出力例を示します。

      Filesystem            Size  Used Avail Use% Mounted on
      /dev/mapper/VGExaDb-LVDbSys1
                             12G  5.1G  6.2G  46% / 
      

      ノート:

      アクティブなrootパーティションは、それ以前の保守アクティビティによりLVDbSys1またはLVDbSys2のいずれかに決定されます。

    2. lvsコマンドを使用して、現在の論理ボリューム構成を表示します。
      # lvs -o lv_name,lv_path,vg_name,lv_size
      

      次に、コマンドの出力例を示します。

      LV        Path                   VG      LSize 
      LVDbOra1  /dev/VGExaDb/LVDbOra1  VGExaDb 10.00g
      LVDbSwap1 /dev/VGExaDb/LVDbSwap1 VGExaDb  8.00g
      LVDbSys1  /dev/VGExaDb/LVDbSys1  VGExaDb 12.00g
      LVDbSys2  /dev/VGExaDb/LVDbSys2  VGExaDb 12.00g 
      
  2. ボリューム・グループVGExaDbの使用可能な領域を確認するには、vgdisplayコマンドを使用します。
    # vgdisplay VGExaDb -s
    

    次に、コマンドの出力例を示します。

    "VGExaDb" 53.49 GiB [42.00 GiB used / 11.49 GiB free]
    

    ボリューム・グループは、2つのシステム・パーティションのサイズを増やすことができる空き領域を持ち、アップグレードの際にdbnodeupdate.shユーティリティで作成されるLVMスナップショットで使用するために、少なくとも1GBの空き領域を維持する必要があります。ボリューム・グループに十分な空き領域がない場合、新しいディスクをLVMに追加する必要があります。

  3. LVDbSys1およびLVDbSys2論理ボリュームのサイズを変更するには、lvextendコマンドを使用します。
    # lvextend -L +size /dev/VGExaDb/LVDbSys1
    # lvextend -L +size /dev/VGExaDb/LVDbSys2
    

    前述のコマンドで、sizeは論理ボリュームに追加する領域の容量です。いずれのシステム・パーティションにも、等しい容量の領域を追加します。

    次の例では、拡大する論理ボリュームは10GBです。

    # lvextend -L +10G /dev/VGExaDb/LVDbSys1
    # lvextend -L +10G /dev/VGExaDb/LVDbSys2
    
  4. 論理ボリューム内のファイル・システムのサイズを変更するには、resize2fsコマンドを使用します。
    # resize2fs /dev/VGExaDb/LVDbSys1
    # resize2fs /dev/VGExaDb/LVDbSys2
    
  5. dfコマンドを使用して、アクティブなシステム・パーティションで領域が拡大されたことを確認します。
    # df -h /