6.2.12.16 mkvolumeattachment

Exascaleボリュームのアタッチメントを作成します。

用途

mkvolumeattachmentコマンドを使用すると、Exascaleボリュームのアタッチメントを作成できます。

構文

mkvolumeattachment volume-id device-name --attributes { giClusterId=cluster-id | initiator=edv-initiator-id } [ --protocol edv ]
mkvolumeattachment volume-id iscsi-initiator-id --protocol iscsi [ --attributes attribute=value[,attribute=value] ... ]

コマンド・オプション

mkvolumeattachmentコマンドのオプションは、次のとおりです:

  • volume-id: アタッチメントを作成するExascaleボリュームの識別子を指定します。lsvolumeコマンドを使用すると、各ボリュームの識別子を検出できます。
  • device-name: Exascaleダイレクト・ボリューム(EDV)アタッチメントの場合のみ、アタッチメントとともに使用するデバイス名を指定します。これはユーザーが指定した名前で、アタッチメントに関連付けられたデバイス・ファイルに適用されます。アタッチ後、対応するデバイス・ファイルは/dev/exc/にあります。

    ノート:

    • 各EDVアタッチメントには、/dev/exc-devNにカーネル・デバイス・ファイルもあります(Nは、デバイスのマイナー番号です)。カーネル・デバイス名はEDVアタッチメントの属性として含まれ、ESCLI lsvolumeattachmentコマンドを使用して確認できます。カーネル・デバイス・ファイルと(/dev/exc/の下の)ユーザー命名デバイス・ファイルの関係もudevデータベースに記録され、次のLinuxコマンドを使用して確認できます:

      # udevadm info device-file

      device-file値には、カーネル・デバイス・ファイル(/dev/exc-devN)または(/dev/exc/の下の)ユーザー命名デバイス・ファイルを指定できます。

    • デフォルトでは、EDVデバイス・ファイルへの読取り/書込みアクセスは、rootオペレーティング・システム・ユーザーおよびdiskグループのメンバーのみが利用できます。ユースケースによっては、EDVデバイス・ファイルを使用する前に、ファイルに対する権限の変更が必要になる場合があります。

      たとえば、/dev/exc/myvolのEDVデバイス・ファイルをoracleユーザーおよびasmdbaグループによって読取り/書込み可能にするには、次のようなudevルールを使用して構成できます:

      # cat /etc/udev/rules.d/57-edv-user.rules
      KERNEL=="exc-*", ENV{EXC_ALIAS}=="myvol", OWNER="oracle", GROUP="asmdba", MODE="0660"
    • EDVデバイスに関連するudevルールの管理を容易にするために、EDVクライアント・システムは、要件を満たすように変更できる/etc/udev/rules.d/57-edv-user.rulesのテンプレートudevルール・ファイルを使用して構成されます。既存のudevルールを維持するために、EDVクライアント・ソフトウェアが更新されるたびに、/etc/udev/rules.d/57-edv-user.rulesは保持されます。

  • --protocol: アタッチメント・プロトコルedvまたはiscsiのいずれかを指定します。指定しない場合、edvと見なされます。

  • iscsi-initiator-id: iSCSIアタッチメントの場合のみ、アタッチメントを識別するためにiSCSIイニシエータで使用される識別子を指定します。
  • --attributes: アタッチメント・タイプに応じて様々な属性を指定します。

    • クラスタ全体のEDVアタッチメントの場合のみ、giClusterId属性は、ボリューム・アタッチメントに関連付けられたOracle Grid Infrastructure (GI)クラスタIDを指定します。この属性を指定すると、Oracle GIクラスタ内のすべてのノードに、対応するデバイス・ファイルが作成されます。

    • ノード固有のEDVアタッチメントの場合のみ、initiator属性はボリューム・アタッチメントに関連付けられたEDVイニシエータIDを指定します。この属性を指定すると、対応するデバイス・ファイルは、指定したEDVイニシエータIDに関連付けられたクラスタ・ノードにのみ作成されます。

    • iSCSIアタッチメントの場合のみ、アタッチメントの様々な属性を指定します。CHAP (チャレンジ・ハンドシェイク認証プロトコル)には、少なくとも次の属性が必要です:

      • chapUserId

      • chapPassword

      • chapMutualUserId

      • chapMutualPassword

例6-174 クラスタ全体のEDVボリューム・アタッチメントの作成

クラスタ全体のEDVボリューム・アタッチメントを作成するには、volume-iddevice-nameおよびcluster-idを指定します。

次の例では、volume-id7:50e52177583f4be4bad68ac20b65001edevice-namemyvolcluster-id72071863FA3E7FCAFF9F42A96957F4C5です。

@> mkvolumeattachment 7:50e52177583f4be4bad68ac20b65001e myvol --attributes giClusterId=72071863-fa3e-7fca-ff9f-42a96957f4c5

例6-175 ノード固有のEDVボリューム・アタッチメントの作成

ノード固有のEDVボリューム・アタッチメントを作成するには、volume-iddevice-nameおよびedv-initiator-idを指定します。

次の例では、volume-id7:50e52177583f4be4bad68ac20b65001edevice-namemyvoledv-initiator-idb0b057aa-1f2c-0f48-b0b0-57aa1f2c0f48です。

@> mkvolumeattachment 7:50e52177583f4be4bad68ac20b65001e myvol --attributes initiator=b0b057aa-1f2c-0f48-b0b0-57aa1f2c0f48

例6-176 iSCSIボリューム・アタッチメントの作成

iSCSIボリューム・アタッチメントを作成するには、volume-idinitiator-idおよび必要なCHAP属性とともに--protocol iscsiコマンド・オプションを指定します。

次の例では、volume-id2:50e52177583f4be4bad68ac20b65001einitiator-idiqn.1988-10.com.oracle.vm01です。必要なCHAP属性は、--attributesコマンド・オプションの後に指定します。

@> mkvolumeattachment 2:50e52177583f4be4bad68ac20b65001e iqn.1988-10.com.oracle.vm01 --protocol iscsi
     --attributes chapUserId=X1234567-user-1,chapPassword=X1234567-pass-1,chapMutualUserId=X1234567-user-2,chapMutualPassword=X1234567-pass-2