5.1.5 カテゴリ・リソース管理について
カテゴリは、すべてのデータベースのコンシューマ・グループの集合を表します。
ノート:
Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0以降、カテゴリ・プランは非推奨となり、カテゴリ・プランが設定されると警告メッセージが発行されます。Oracle Database Resource Managerでは、すべてのコンシューマ・グループでカテゴリを指定できます。カテゴリ・プランを作成すると、カテゴリに基づいてI/Oリソースを管理できます。たとえば、Oracle Exadata Storage Serverを共有するすべてのデータベースで、batchカテゴリのコンシューマ・グループよりもinteractiveカテゴリのコンシューマ・グループを優先するように優先順位を指定できます。
カテゴリの数の追加、または事前定義済のカテゴリの変更を行うことができます。同じセル・ストレージを使用するすべてのデータベースで、コンシューマ・グループを適切なカテゴリにマップしてください。明示的にカテゴリを指定されていないコンシューマ・グループは、デフォルトでOTHER
カテゴリに設定されます。
カテゴリ・プランは、CellCLIユーティリティを使用してセルで構成および有効化されます。一度に有効にできるカテゴリ・プランは1つのみです。次の表は、Oracle Databaseに用意されている事前定義済のカテゴリとサンプルの割合を説明したものです。
表5-1 サンプルのカテゴリ・リソース管理プラン
カテゴリ名 | カテゴリの説明 | level1 (%) | level2 (%) | level3 (%) |
---|---|---|---|---|
ADMINISTRATIVE |
緊急の管理タスクなど、優先度が非常に高い処理用。 このカテゴリは必須です。 |
80 |
未設定 |
未設定 |
INTERACTIVE |
OLTPトランザクションなど、優先度が高くパフォーマンスに依存する処理用。 |
未設定 |
70 |
未設定 |
BATCH |
クリティカルでないレポートやバックアップなど、優先度の低い処理用。 |
未設定 |
未設定 |
70 |
MAINTENANCE |
自動化されたタスクなど、優先度が低い処理用。 |
未設定 |
未設定 |
10 |
OTHER |
カテゴリ・ラベルがなく、現在のカテゴリ・プランにないカテゴリを参照するすべてのコンシューマ・グループ用。 このカテゴリは必須です。 |
未設定 |
未設定 |
20 |
前述の表に示すサンプル・プランでは、すべてのデータベースでadministrativeアクティビティが最も優先されます。interactiveアクティビティはbatch、maintenanceおよびその他のアクティビティよりも優先されます。このサンプル・プランのリソース割当ては次のとおりです。
-
level1には、I/Oリソースの80%が割り当てられます。ADMINISTRATIVEカテゴリはlevel1の唯一のカテゴリです。
-
level2には、level1で未割当てまたは未使用のすべてのリソースが割り当てられます。この例では、I/Oリソースの20%とADMINISTRATIVEカテゴリで使用されていないリソースがlevel2に割り当てられます。INTERACTIVEカテゴリでは、level2の量の70%が割り当てられます。
-
level3のカテゴリには、INTERACTIVEカテゴリで使用されていないリソースを含む、残りのリソースが割り当てられます。BATCHカテゴリには、残りのリソースの70%、OTHERカテゴリには20%、MAINTENANCEカテゴリには10%が割り当てられます。
すべてのデータベースのすべての管理コンシューマ・グループは、ADMINISTRATIVEカテゴリにマップしてください。重要なOLTPトランザクションやタイムクリティカルなレポートなど、優先度の高いすべてのユーザー・アクティビティは、INTERACTIVEカテゴリにマップしてください。レポートやメンテナンス、優先度の低いOLTPトランザクションなど、優先度の低いすべてのユーザー・アクティビティは、BATCH、MAINTENANCEおよびOTHERのカテゴリにマップしてください。
関連トピック
親トピック: I/Oリソース管理(IORM)の理解