5.1.4 クラスタのリソース管理について

クラスタのリソース管理では、同じ共有ストレージを使用して複数のクラスタのリソースを管理できます。

ノート:

クラスタ・プランは、Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0で初めて導入されました。

I/Oリソース管理(IORM)クラスタ・プランでは、複数のクラスタ間でストレージ・サーバー・リソースを割り当てる方法を指定します。クラスタ・プランの各ディレクティブは、個々のデータベースまたはコンシューマ・グループではなく、クラスタへの割当てを指定します。

たとえば、clusterAおよびclusterBという2つのクラスタをホストするシステムについて考えてみます。ここで、clusterAに3つのshareがあり、clusterBに1つのshareがあるshareベースのリソース割当てを持つクラスタ・プランを考えてみます。その場合、および他のIORMプランがない場合、clusterAで実行されているすべてのデータベースはI/Oリソースの75%をshareし、clusterBのデータベースは残りの25%をshareします。

クラスタ・プランは、データベース間リソース・プランと連携できますが、データベース間リソース・プランが(allocationおよびlevelディレクティブを使用して)allocationベースのリソース管理を使用していない場合のみ可能です。この場合、両方のプランのディレクティブが適用され、リソースのshareが決定されます。

したがって、前述の例から、clusterA内のデータベースがshareベースのリソース割当てを使用したデータベース間リソース・プランにあるとします。その場合、クラスタ・プランでclusterAに割り当てられたリソースは、データベース間リソース・プランのディレクティブを使用してデータベース間でさらに分割および共有されます。

クラスタ・プランは、カテゴリ・プランと連携して動作できません。つまり、カテゴリ・プラン・ディレクティブが存在する場合、IORMクラスタ・プラン・ディレクティブは設定できません。同様に、クラスタ・プラン・ディレクティブが存在する場合は、カテゴリ・プラン・ディレクティブを設定できません。

クラスタ・プランは、CellCLIALTER IORMPLANコマンドを使用して、各ストレージ・サーバーで構成および有効化されます。クラスタ・プランを操作するには、ASM-Scoped Securityも構成する必要があります。