5.1.3.7 データベース間のリソース・プランの管理のヒント

データベース間のリソース・プランを作成および管理する場合は、次の情報に注意してください。

  • Oracle Exadataが1つのデータベースのみをホストする場合、データベース間プランは不要です。
  • データベース間のプランが指定されていない場合は、すべてのデータベースで割当てが同じになります。
  • OTHERディレクティブにマップされるデータベースが1つしかなく、他のすべてのデータベースに明示的なディレクティブがある場合、Oracle Exadata System Softwareでは、そのデータベースのデータベース・リソース・プランを使用して、そのデータベースのコンシューマ・グループ間でOTHERデータベースの割当てをどのように再配分するかを決定します。
  • 複数のデータベースがOTHERディレクティブにマップされる場合、Oracle Exadata System Softwareでは、それらのデータベースにOracle Database Resource Managerを使用しません。この場合は、すべてのI/Oリクエストが同等に処理されます。
  • shareベースのプランでは、プランで明示的に名前が指定されていない場合でも、各データベースで独自のディレクティブを取得します。Oracle Exadata System Softwareでは、データベースのデータベース・リソース・プランを使用して、データベースのコンシューマ・グループ間で割当てをどのように配分するかを決定します。
  • データベース間のプランのディレクティブは、データベースのDB_UNIQUE_NAMEを識別子として使用して指定されます。

    DB_UNIQUE_NAME値自体では、大文字と小文字は区別されません。ただし、同じOracle RACデータベースの複数のインスタンスでDB_UNIQUE_NAMEに使用される文字の大文字と小文字の区別が一貫していない場合(PRODprodなど)、IORMが正しく動作しないことがあります。したがって、各Oracle RACデータベース間でDB_UNIQUE_NAMEに使用される文字の大文字と小文字の区別が一貫していることを確認してください。

    値が指定されていない場合、DB_UNIQUE_NAME値はDB_NAMEから導出されます。その場合は、Oracle RACデータベース全体でDB_NAME値に使用される文字の大文字と小文字の区別が一貫していることを確認してください。

  • 同じDB_UNIQUE_NAMEを持っているが、異なるOracle ASMクラスタに関連付けられているデータベースがある場合、Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0以降では、asmcluster属性を使用すると、ディレクティブの指定時に各データベースを一意に識別できます。
  • データベース間IORMプラン・ディレクティブのキャッシュ制限は、対応するコンテナ・データベース(CDB)プランの設定を制約します。

    したがって、データベース間IORMプラン・ディレクティブでデータベースのflashcacheminおよびflashcachesize設定が指定されている場合、CDBプランでPDB固有のmemory_min割当て制限はflashcachemin設定の一部になり、PDB固有のmemory_limit値はflashcachesizeの一部になります。

    ただし、データベース間IORMプラン・ディレクティブでflashcacheminを指定せずにflashcachesizeが指定されている場合、PDB固有のmemory_min設定は無視されますが、memory_limit設定は引き続きflashcachesizeの一部になります。

    CDBプラン内のPDB固有の割当て制限(memory_minおよびmemory_limit)とデータベース間IORMプラン内のキャッシュ固有の設定(xrmemcacheminおよびxrmemcachesize)の関係に関して、Exadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)にも同じことが当てはまります。