6.3.2 XRMEMキャッシュの監視
Exadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)では、リモート・ダイレクト・メモリー・アクセス(RDMA)を使用してストレージ・サーバー・メモリーに直接アクセスできるため、読取りレイテンシが短縮され、レスポンス時間が速くなります。データベース・クライアントがXRMEMキャッシュから読み取ると、クライアント・ソフトウェアはキャッシュされたデータのRDMA読取りを実行します。これにより、ストレージ・サーバー・ソフトウェアがバイパスされ、読取りレイテンシが大幅に短縮されます。
XRMEMキャッシュは、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュと連携します。使用可能な場合は、XRMEMキャッシュにないデータをExadataスマート・フラッシュ・キャッシュから取得できます。
XRMEMキャッシュの統計は、他のExadataコンポーネントと比較すると若干異なります。クライアントはRDMA I/OをXRMEMキャッシュに直接発行するため、リクエストはcellsrv
に送信されず、ストレージ・サーバーはRDMA I/Oを考慮できません。このため、XRMEMキャッシュのI/Oのセル・メトリックはありません。かわりに、Oracle Databaseの統計ではRDMAを使用して実行されるI/Oが考慮されます。
XRMEMキャッシュに関連するパフォーマンスの問題により、通常、Oracle Databaseのcell single block physical read
待機イベントのレイテンシが増加します。ただし、それでもExadataスマート・フラッシュ・キャッシュを使用してリクエストを処理できること、およびExadataスマート・フラッシュ・キャッシュからのリクエストは一般的にXRMEMキャッシュに比べて読取りレイテンシが長くなるものの、リクエストはフラッシュによって提供される高速I/Oのメリットを得られることに留意してください。