9.4.1 新しいスパース・ディスク・グループのサイズ設定ステップ

ここに示すステップでは、スパース・ディスク・グループに必要な領域の決定方法と、その領域の割当て方法について説明します。

単一のセル・ディスクからスパース・グリッド・ディスクに割り当てることのできる最大物理サイズは4TBです。

スパース・グリッド・ディスクごとに割り当てることのできる最大仮想サイズは100TBです。しかし、さらなるパフォーマンスへの影響を回避するために、本当に必要な場合を除き、大きな仮想サイズを作成することは推奨されません。

スパース・ディスク・グループには、非スパース・データベースのファイルも格納できます。その場合、物理記憶域の使用量は仮想ファイルのサイズと一致します。

  1. スナップショットの物理領域の容量を決定します。「グリッド・ディスクの物理サイズの計算」にある式を使用します。

    スパース・グリッド・ディスクへの物理領域割当ての最大開始点として、合計領域の15%が適しています。これは、将来の利用パターンとニーズに基づいて必要に応じて増減できます。

  2. スナップショットに必要な仮想領域の容量を決定します。「グリッド・ディスクの仮想サイズの計算」にある式を使用します。

    仮想サイズは、Oracle ASMディスク・グループを変更することで、基となるグリッド・ディスクに変更を加えることなく変更できます。

  3. 一度に持つスナップショット数および行う予定の変更数を使用し、「使用可能な領域量の確認」で定義されたプロセスを使用して、スパース・ディスク・グループに領域を空けるために縮小する既存のディスク・グループを決定します。現在の割当てに基づき、複数のディスク・グループを縮小して、スパース・ディスク・グループに必要な領域を得ることができます。元のディスク・グループに最低15%の空き領域を残して、サイズ変更操作中にリバランスできるようにします。

    現在のディスク・グループに、スパース・ディスク・グループに必要な領域を提供する十分な空き領域がない場合:

    • この環境でのスパースの使用方法を再考し、それに応じて縮小します
    • この環境から空き領域のある別の環境に、オブジェクトとデータベースを再配置します
    • ストレージを追加します
  4. サイズを変更するディスク・グループを決定したら、「ドナー・ディスク・グループのOracle ASMディスクの縮小」および「ドナー・ディスク・グループのグリッド・ディスクの縮小」のステップに従って、ディスクのサイズを変更します。

    このプロセスでは、オンラインのままディスクのサイズを変更でき、必要になるのはディスク・グループごとに1回のリバランス操作のみです。クラスタ内で使用可能なOracle ASMインスタンスの数によっては、Oracle ASMで同時に複数回のリバランス操作を実行できます。

  5. 「スパース・グリッド・ディスクの作成」に概説されているコマンドを使用して、解放したばかりの領域からスパース・グリッド・ディスクを作成します。
  6. 「物理領域のサイズ変更」に概説されているコマンドを使用して、スパースOracle ASMディスク・グループを作成します。
  7. スパース・グリッド・ディスクのアクティビティを監視するには、スパース・ディスク・グループの使用率の監視を参照してください。
  8. スパース・グリッド・ディスクをサイズ変更する必要がある場合:
    • より多くの物理領域が必要な場合は、この項のステップ1から4に従って領域を解放した後、「物理領域のサイズ変更」のステップに従います。単一のセル・ディスクからスパース・グリッド・ディスクに割り当てることのできる最大物理サイズは4TBです。

    • より多くの仮想領域が必要な場合は、「仮想領域のサイズ変更」のステップに従います。単一のセル・ディスクからスパース・グリッド・ディスクに割り当てることのできる最大仮想サイズは100TBです。