3.6 Spatial Studioの「データセット」ページ
「データセット」ページでは、既存のデータセットの表示と編集の他、新しいデータセットの作成もできます。
次の図に、「データセット」ページを示します。
「データセット」ページに表示されるデータセットは、次の2つのカテゴリのいずれかに属します:
- 「データセットの作成」をクリックするか、「データセットの作成」オプションを有効にして「名前を付けて保存」操作を実行することで、手動で作成します。その後、このデータセットをビジュアライゼーション用のプロジェクトに追加できます。
- 空間分析を実行したり、選択したフィーチャを保存したり、ピンをマップ・レイヤーとして格納すると、自動的に作成されます。
このデータセットはすぐにマップ・ビジュアライゼーションに追加され、「データセット」ページのリストに表示されます。このようなデータセットは、空間分析データセットと呼ばれます。
「データセット」ページでは次のアクションを実行できます。
- 「データセットの作成」をクリックすると、新しいデータセットを手動で作成できます。
- フィルタを適用して、自分が作成したデータセット、自分と共有したデータセットまたはその両方を表示できます。
- 表示されたデータセットに対して
をクリックするか、データセット行を右クリックして、次のアクションを実行できます:
- プロパティ: データセットのプロパティを表示または変更します
- 統計の更新: データセット統計を更新します(「データセットの統計の更新」を参照)
- プロジェクトの作成: データセットを使用して新しいプロジェクトを作成します
- アクティブ・プロジェクトに追加: 「アクティブ・プロジェクト」ページのプロジェクトにデータセットを追加します
- エクスポート: データセットを(GeoJSONまたはCSVファイル形式で)エクスポートします。
- 名前を付けて保存: データセットの新しいコピーを作成します
- 権限: データセットの共有と権限を構成します
- キャッシュ: マップ・タイルの事前キャッシュ・アクティビティを制御します(「Spatial Studioにおけるキャッシュについて」を参照)
- 準備: 次のいずれかのオプションに対してデータセットを準備します。
- 住所のジオコード: 地理座標などのジオコード化された情報をデータセットに追加します
- 住所ジオコードのクリア: データセットからジオコード化された情報を削除します
- 逆ジオコード: 一連の地理座標からの住所情報をデータセットに追加します
- 緯度/経度索引の作成: 緯度/経度索引を作成します
- 緯度/経度索引の削除: 緯度/経度索引を削除します
- H3索引の作成: H3集計データセットを準備します
- 空間データセットへの結合: 空間データセットへの結合により、非空間データセットをマップ・ビジュアライゼーションのために準備します
- ジオメトリの検証/修正: データセットのジオメトリを検証し、Spatial Studioで自動で実行できるジオメトリの修正もします。
- 削除: データセットを削除します
- 「データセット」ページからのデータセットの作成について
Spatial Studioを使用すると、「データセット」ページから様々なタイプのデータセットを作成できます。 - 空間分析データセットについて
Spatial Studioでは、空間分析データセットに空間分析操作の結果が格納されます。また、マップ・レイヤー上の選択した地理フィーチャまたはピンを格納すると、新しい空間分析データセットとして保存されます。 - 問題のあるデータセット
マップ・ビジュアライゼーションおよび分析に使用するには、Spatial Studioのすべてのデータセットが一定のデータ要件を満たしている必要があります。 - データセットのジオコーディング
ジオコーディングは、ジオ住所タイプである位置の詳細から緯度と経度の座標を導出するプロセスです。 - データセットの逆ジオコード
逆ジオコードは、緯度および経度座標のセットから住所情報を導出するプロセスです。 - データセットの時空間の有効化
時空間データをビジュアル化およびアニメーション化するには、「データセット」ページでデータセットの「時空間」を有効にする必要があります。 - 分析のための非空間データセットの準備
Spatial Studioでは、空間データセットへの結合により、非空間データセットをマッピングおよび分析のために準備できます。 - GeoJSONへのデータセットのエクスポート
Spatial StudioからGeoJSONにデータセットをエクスポートできます。 - データセットの統計の更新
Spatial Studioの「統計の更新」機能により、データセット列の統計が収集されます。 - Spatial Studioにおけるキャッシュについて
Spatial Studioリリース22.3以降、すべてのデータセットに対して生成されたすべてのベクター・タイルは、デフォルトでファイル・システムにキャッシュされます。
親トピック: Oracle Spatial Studioの使用
3.6.1 「データセット」ページからのデータセットの作成について
Spatial Studioを使用すると、「データセット」ページから様々なタイプのデータセットを作成できます。
次の図に、データセットの作成でサポートされているオプションを示します:
前述の図に示すように、次のソースからデータセットを作成できます:
- データベース接続を使用するOracle Databaseの表またはビュー
- GeoJSON URLを指定して
- OGC Web Mapサービスを構成して
- Spatial Studioでサポートされている様々な形式のデータセット・ファイルをアップロードして
- 外部ファイルURLから直接地理空間データをインポートする方法
- 3D Tilesのタイルセットをインポートして
次の各項では、サポートされているオプションを使用してデータセットを作成するステップについて詳しく説明します:
- データベースの表またはビューからのデータセットの作成
データベース接続を使用して、Oracle Databaseの表およびビューからデータセットを作成できます。 - GeoRasterデータセットの作成
Spatial Studioを使用すると、GeoRaster データセットを作成できます。 - GeoJSON URLデータセットの作成
GeoJSON URLを指定することで、データセットを作成できます。 - OGC WMSデータセットの作成
Spatial Studioリリース22.3以降、外部OGC (Open Geospatial Consortium) WMS (Web Map Service)サービスからのGetMap
レスポンスに基づいているデータセットを定義できます。 - ファイルのアップロードによるデータセットの作成
Spatial Studioでサポートされている形式でファイルをアップロードすることで、データセットを作成できます。 - ファイルURLを使用したデータセットの作成
データセットは、地理空間ファイルをホストする外部サーバーのURLを指定することで作成できます。 - Cesiumデータセットからのデータセットの作成
Spatial Studioでは、3DデータセットまたはCZMLファイルからデータセットを作成できることで、Cesiumマップ・ビジュアライゼーションがサポートされています。
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.1.1 データベースの表またはビューからのデータセットの作成
データベース接続を使用して、Oracle Databaseの表およびビューからデータセットを作成できます。
親トピック: 「データセット」ページからのデータセットの作成について
3.6.1.2 GeoRasterデータセットの作成
Spatial Studioを使用すると、GeoRaster データセットを作成できます。
親トピック: 「データセット」ページからのデータセットの作成について
3.6.1.3 GeoJSON URLデータセットの作成
GeoJSON URLを指定することで、データセットを作成できます。
GeoJSON URLデータセットを作成する前に、次の点に注意することが重要です。
- GeoJSON URLベースのデータセットは、ソースURLから直接そのデータにアクセスします。このデータセットにSpatial Studioで管理されるデータベース表はありません。
- GeoJSON URLベースのデータセットは、空間分析をサポートしていません。
- GeoJSON URLベースのデータセットは、同じアップロード・サイズ制限または100MBのいずれか小さい方が適用されます。
- GeoJSON URLがCORS (Cross-Origin Resource Sharing)をサポートしていない場合、Spatial Studioは、GeoJSON URLデータをリクエストしているブラウザに対してプロキシとして機能します。
親トピック: 「データセット」ページからのデータセットの作成について
3.6.1.4 OGC WMSデータセットの作成
Spatial Studioリリース22.3以降、外部OGC (Open Geospatial Consortium) WMS (Web Map Service)サービスからのGetMap
レスポンスに基づいているデータセットを定義できます。
3.6.1.5 ファイルのアップロードによるデータセットの作成
Spatial Studioでサポートされている形式でファイルをアップロードすることで、データセットを作成できます。
- Excelファイル
- シェイプファイル
- GeoJSONファイル
- CSVファイル
- KMLファイル
また、次の点にも注意してください。
- ExcelまたはCSVファイルのWKTまたはGeoJSONジオメトリ・テキスト値がサポートされています。
WKTテキスト値を含むファイルをアップロードする場合は、測地座標(経度および緯度)を表すWKT文字列のみがサポートされます。
- GeoJSONファイルでは、3次元座標がサポートされています。
- シェイプファイルのアップロード
シェイプファイルをアップロードすると、データセットを作成できます。
親トピック: 「データセット」ページからのデータセットの作成について
3.6.1.5.1 シェイプファイルのアップロード
シェイプファイルをアップロードすると、データセットを作成できます。
.shp
: ジオメトリ・データを格納します.shx
: ジオメトリの索引を格納します.dbf
: ジオメトリ・フィーチャの属性情報を格納します.prj
: 座標系情報を格納します.cpg
: 使用する文字セットを指定します
親トピック: ファイルのアップロードによるデータセットの作成
3.6.1.6 ファイルURLを使用したデータセットの作成
データセットは、地理空間ファイルをホストする外部サーバーのURLを指定することで作成できます。
親トピック: 「データセット」ページからのデータセットの作成について
3.6.1.7 Cesiumデータセットからのデータセットの作成
Spatial Studioでは、3DデータセットまたはCZMLファイルからデータセットを作成できることで、Cesiumマップ・ビジュアライゼーションがサポートされています。
親トピック: 「データセット」ページからのデータセットの作成について
3.6.2 空間分析データセットについて
Spatial Studioでは、空間分析データセットに空間分析操作の結果が格納されます。また、マップ・レイヤー上の選択した地理フィーチャまたはピンを格納すると、新しい空間分析データセットとして保存されます。
マップ・ビジュアライゼーションのデータ・ソースに対して新しい空間分析操作(既存のデータセットのフィルタリング、組合せ、変換など)を実行すると、分析の結果が空間分析データセットに生成されます。同様に、マップ・レイヤー上の選択した地理的位置またはピンを格納すると、空間データは空間分析データセットとして格納されます。これらのデータセットはすぐにマップ・ビジュアライゼーション・プロジェクトに追加され、「アクティブ・プロジェクト」ページの「分析」に表示されます。これらのデータセットは、「データセット」ページで表示することもできます。
- データセットへのマップ上の選択したフィーチャの保存
マップ・レイヤー上の選択したフィーチャを新しい空間分析データセットに保存できます。 - データセットへのマップ上のピンの保存
マップ・レイヤーにドロップしたすべてのピンを空間分析データセットに保存できます。
関連トピック
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.2.1 データセットへのマップ上の選択したフィーチャの保存
マップ・レイヤー上の選択したフィーチャを新しい空間分析データセットに保存できます。
次のステップでは、マップ・レイヤー上の選択したフィーチャをデータセットに保存できます。
親トピック: 空間分析データセットについて
3.6.2.2 データセットへのマップ上のピンの保存
マップ・レイヤーにドロップしたすべてのピンを空間分析データセットに保存できます。
格納されたピンが含まれるこのデータセットは、後で様々な空間分析で使用できます。
次のステップでは、マップ・レイヤー上の複数のピンをデータセットに保存できます。
関連トピック
親トピック: 空間分析データセットについて
3.6.3 問題のあるデータセット
マップ・ビジュアライゼーションおよび分析に使用するには、Spatial Studioのすべてのデータセットが一定のデータ要件を満たしている必要があります。
そうでない場合は、Spatial Studioの「データセット」ページでこれらのデータセットが警告付きで強調表示されます。
表3-2 選定したデータセット問題のリスト
問題 | 原因 | Spatial Studioでの解決方法 |
---|---|---|
キー列が見つかりません | データセットに主キーがありません。 |
|
このデータセットには空間メタデータおよび空間索引が必要です | データセット内のジオメトリ列に、空間メタデータまたは空間索引、あるいはその両方がありません。 | 空間メタデータおよび索引の作成をクリックして、そのジオメトリ列用に空間メタデータおよび空間索引を作成します。 |
マッピングおよび空間分析のための準備が必要です | 次のいずれかの理由が考えられます。
|
原因に応じて、次のいずれかを実行する必要があります。
|
3.6.3.1 緯度列と経度列を含むビューベースのデータセットでの空間の有効化
この手順は、次のことが前提となっています。
- 緯度列と経度列を含むビューからデータセットを作成してある。
ビューからのデータセットの作成の詳細は、「データベースの表またはビューからのデータセットの作成」を参照してください。
- このビューベースのデータセットは、ビジュアライゼーションのために空間的に有効になっていないため、「データセット」ページで警告アイコン付きでリストされている。
親トピック: 問題のあるデータセット
3.6.4 データセットのジオコーディング
ジオコーディングは、ジオ住所タイプである位置の詳細から緯度と経度の座標を導出するプロセスです。
Spatial Studioでデータセットをジオコーディングして、結果の緯度および経度の情報をSDO_GEOMETRY
列として格納できます。必要に応じて、データセットによって参照される基礎となるデータベース表の緯度および経度の数値列に格納することもできます。
データセットをジオコーディングする前に、Spatial Studioサーバーがファイアウォールの内側で稼働している場合は、「管理」ページで正しいWebプロキシ情報が構成されていることを確認します。これは、Spatial Studioアプリケーションが公衆インターネット上のOracleでホストされた外部ジオコーディング・サービスを使用しているためです。
次のステップを実行して、データセットをジオコーディングできます。
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.5 データセットの逆ジオコード
逆ジオコードは、緯度および経度座標のセットから住所情報を導出するプロセスです。
次のステップを使用して、Spatial Studioのデータセットを逆ジオコード化してデータセットの表に住所情報を追加できます。
ノート:
逆ジオコードは、点または緯度および経度のデータセットでのみサポートされます。親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.6 データセットの時空間の有効化
時空間データをビジュアル化およびアニメーション化するには、「データセット」ページでデータセットの「時空間」を有効にする必要があります。
Spatial Studioでは、Cesiumタイムライン・ウィジェットを使用した時空間マップ・レイヤーのビジュアライゼーションとおよびアニメーション化をサポートしています(「Cesiumタイムライン・ウィジェットの概要」を参照)。こうしたマップ・レイヤーは、基礎となるデータセットで「時空間」を有効にした場合にのみ、タイムラインをリスニングできるようになります。
時空間データセットの特性
Spatial Studioでは、データセットが次のいずれかのタイプに属している場合、そのデータセットには時空間データが含まれているとみなします。- ライブ時空間データセット:次の特性を満たすデータセットは、ライブ・データセットと呼ばれます:
- ジオメトリ列または緯度/経度の列ペアが含まれるジオメトリ表またはビューに基づいている。
- データセットに、いずれかの列によって一意に識別される1つ以上のエンティティ(データセット内のオブジェクトを表すもの)がある。
- データセットの基礎となる表またはビューに、
TIMESTAMP
またはDATE
型の列(またはGeoJSONレスポンスの修飾フィールド)が含まれていて、エンティティの監視時と記録時のUTC日時が格納されている。 - データセットの基礎となる表またはビューには、監視またはモニターの対象となるエンティティの直近に取得した位置データの継続的な挿入が必要です。
Spatial Studioでは、エンティティIDが同じすべての異なるデータセット行は、そのエンティティを表している
TIMESTAMP
値が異なるエントリとみなされます。ただし、位置の座標やジオメトリは異なっていることもあります。そのため、こうしたライブ時空間データセットは、次のように再分類できます:- 移動オブジェクト: エンティティごとに、
TIMESTAMP
値の変更によって場所またはジオメトリが変化する場合、こうしたデータセットは移動オブジェクト・データセットと呼ばれます。この場合、トレイル・レイヤーが追加され(修飾ジオメトリの場合)、そのレイヤーは、最後のN
秒(またはそれ以上の時間単位)のデータをフェッチすることで、移動オブジェクトの軌道を線ストリングとして表示します。 - 非移動オブジェクト: エンティティごとに、
TIMESTAMP
の変化によって特定のプロパティのみ(場所やジオメトリ以外が)変化する場合、これらは非移動オブジェクト・データセットと呼ばれます。この場合、プロパティのみが時間とともに変化するため、トレイル・レイヤーは追加されません。
- 非ライブ時空間データセット: 次の特性を満たすデータセットは、非ライブ・データセットと呼ばれます:
- ジオメトリ列または緯度/経度の列ペアが含まれるジオメトリ表またはビューに基づいている。
- データセットの基礎となる表またはビューに、履歴時間値を格納する
TIMESTAMP
型またはDATE
型の列が含まれている。
- 移動オブジェクト: ライブ・データセットと同様に、このデータセットに
TIMESTAMP
値が変化するエンティティ(データセット内のオブジェクトを一意に表す)が含まれている場合は、トレイル・レイヤーが追加されます。トレイル・レイヤーは、直前のN
秒(またはそれ以上の時間単位)のデータをフェッチすることで、移動オブジェクトの軌道を線ストリングとして表示します。 - 非移動オブジェクト: この構成では、データセットは異なる
TIMESTAMP
値を持つ別々の行を保持するものとして処理されます(エンティティIDごとにグループ化されません)。
- 時間対応WMSデータセット: WMSサービスがWMSデータセット内で選択されたイメージ・レイヤーの時間ディメンションを提供する場合、そのWMSデータセットを時空間として構成できます。
- GeoJSON URL (外部)データセット: こうしたタイプのデータセットは、間隔値に基づいて定期的にリフレッシュするように構成できます。
- ライブ移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
- ライブおよび非移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
- 非ライブ移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
- 非ライブおよび非移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
- OGC WMSデータセットの時空間の構成
- GeoJSON URLデータセットの時空間の構成
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.6.1 ライブ移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
関連トピック
親トピック: データセットの時空間の有効化
3.6.6.2 ライブおよび非移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
親トピック: データセットの時空間の有効化
3.6.6.3 非ライブ移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
関連トピック
親トピック: データセットの時空間の有効化
3.6.6.4 非ライブおよび非移動オブジェクト・データセットの時空間の構成
親トピック: データセットの時空間の有効化
3.6.6.5 OGC WMSデータセットの時空間の構成
関連トピック
親トピック: データセットの時空間の有効化
3.6.6.6 GeoJSON URLデータセットの時空間の構成
親トピック: データセットの時空間の有効化
3.6.7 分析のための非空間データセットの準備
Spatial Studioでは、空間データセットへの結合により、非空間データセットをマッピングおよび分析のために準備できます。
2つのデータセットの結合については、次の点に注意してください:
- 非空間データセットから空間データセットへの結合のみ可能であり、逆はできません。
- 一方のデータセット内の非空間データが、共通の主キー列によって、他方のデータセット内の空間データにリンクされている必要があります。
- 結合操作で関連付けたデータセットの属性から、新しく作成される結合後のデータセット用の列を選択できます。
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.8 GeoJSONへのデータセットのエクスポート
Spatial StudioからGeoJSONにデータセットをエクスポートできます。
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.9 データセットの統計の更新
Spatial Studioの「統計の更新」機能により、データセット列の統計が収集されます。
データセット統計を収集するには、データセットを右クリックして「統計の更新」を選択します。すべてのデータセット(ビューベースおよび空間分析データセットを除く)について、このアクションにより、関連する統計データを収集する単一のバックグラウンド・ジョブがトリガーされます。「ジョブ」ページでジョブが正常に完了したら、「データセットのプロパティ」を表示して、更新された統計データを確認できます。
- データセット統計の収集[基本]: このジョブは、データセット内の列の名前やデータ型などの基本的な統計を収集します。このジョブが正常に完了すると、ステップ2のジョブがトリガーされます。
- データセット統計の収集[全体]: このジョブは、最小値、最大値、バウンディング・ボックス、一意の列値など、より詳細な統計情報を収集します。このジョブが
「処理中」
ステータスであるかぎり、データセットのプロパティダイアログの「最小値」および「最大値」列について、ビューベースのデータセットに不完全な情報が表示される場合があります:ジョブ・ステータスが
「完了」
になると、「データセットのプロパティ」に収集された統計が反映されます。
データセットのタイプにかかわらず、データセットの高度なスタイル設定またはビジュアライゼーションを実行する前に、このバックグラウンド・ジョブが正常に完了していることを常に確認する必要があります。
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.10 Spatial Studioにおけるキャッシュについて
Spatial Studioリリース22.3以降、すべてのデータセットに対して生成されたすべてのベクター・タイルは、デフォルトでファイル・システムにキャッシュされます。
このキャッシュ・プロセスは、マップ・ビジュアライゼーション用のデータセットを初めてロードし、マップのパンを開始したり、マップをズーム・インおよびズーム・アウトすると自動的に開始されます。したがって、同じデータセットを次回ビジュアル化すると、対応するマップ・レイヤーはすべて、関連するタイルがすでに生成されロードする準備ができているため、より速くロードされます。これらの生成されたベクター・タイルはすべて、次の場所に保存されます:
<user_home_folder>/.sgtech/cache/CACHE_<cache_id>
フォルダ名の一部である<cache_id>は整数値で、データセットid
およびベクター・タイルでエンコードされているジオメトリ列に基づいて計算されます。メタデータ・ファイルは、各cache
フォルダ内に保存され、タイルがtiles.json
ファイル内のどこに属するかについて人間が判読できる情報を提供します。メタデータ・ファイルのサンプル構造は、次のとおりです:
{
"DatasetName" : "DATASET NAME",
"DatasetId" : "8da55629d3ca71aa37d859422a847257",
"GeometryColumn" : "GEOM_COL_NAME"
}
各ベクター・タイルはエンコードされ、次のように名前パターンに従ったファイルに保存されます:
<zoom_level>_<x_axis>_<y_axis>.dat
前述の名前パターンの変数はすべて整数で置き換えられ、世界地図の特定のビューポートを見たときにタイルをロードする必要がある世界の位置を示します。
データセットのキャッシュ・オプション(「事前キャッシュ」および「キャッシュのパージ」)には、次のように「データセット」ページからアクセスできます:
- 事前キャッシュ
ビジュアライゼーション用のデータセットとともにマップがロードされる前でも、事前キャッシュ・タスクをトリガーしてベクター・タイルの生成を開始できます。 - キャッシュのパージ
「キャッシュのパージ」オプションをコールすることで、キャッシュされたタイルを消去できます。
親トピック: Spatial Studioの「データセット」ページ
3.6.10.1 事前キャッシュ
ビジュアライゼーション用のデータセットとともにマップがロードされる前でも、事前キャッシュ・タスクをトリガーしてベクター・タイルの生成を開始できます。
「事前キャッシュ」オプションにアクセスするには、図3-33を参照してください。
事前キャッシュでは、データがどこに配置されているかを推測し、キャッシュ用のデータ境界を提示できます。情報が利用できない場合、事前キャッシュ・タスクに含める必要がある世界の一部を対話形式で選択できます。Spatial Studioでは、データに最適なズーム・レベルも提示されます。ただし、いつでもこれをオーバーライドして、「ズーム・レベル」で独自の選択を構成できます。
ノート:
データの複雑度と事前キャッシュするズーム・レベルの数に基づいて、このタスクには数分から数時間かかる場合があります。したがって、このタスクによってデータベース接続およびCPU使用率が大きく影響を受ける可能性があるため、このプロセスに含める選択対象には注意してください。事前キャッシュされたタイルは、前の項で説明した名前パターンに従ってファイル・システムに保存されます。事前キャッシュされた外接矩形およびズーム・レベルに関する追加情報は、次のようにtiles.json
ファイルに含まれています:
{
"DatasetName" : "DATASET NAME",
"DatasetId" : "8da55629d3ca71aa37d859422a847257",
"GeometryColumn" : "GEOM_COL_NAME",
"ZoomLevels" : [ 13, 14, 15 ],
"BoundingBox" : [ -103.455841, 20.708551, -103.421479, 20.73044 ]
}
親トピック: Spatial Studioにおけるキャッシュについて
3.6.10.2 キャッシュのパージ
「キャッシュのパージ」オプションをコールすることで、キャッシュされたタイルを消去できます。
「キャッシュのパージ」オプションにアクセスするには、図3-33を参照してください。
このオプションは、データベース・データが変更され、すでに生成されたベクタ―・タイルが古くなるたびに役立ちます。
あるいは、次のように「アクティブ・プロジェクト」ページのマップ・ビジュアライゼーションに追加される各データセット・レイヤーに対して「レイヤーのリフレッシュ」オプションを選択することもできます:
これにより、ベクター・タイルを再生成する前に、キャッシュのパージ操作が間接的にトリガーされます。
次のいずれかの変更をデータセットに適用する場合は常に、キャッシュ・パージまたはレイヤー・リフレッシュを実行する必要があります:
- データセットのキー列の変更
- データセットの列の有効化または無効化
- データセットのソース表の内容の変更
そうしないと、マップに古いデータが表示され、そのデータとやり取りすることでエラーが発生する可能性もあります。
親トピック: Spatial Studioにおけるキャッシュについて