4.4 マップ・レイヤーのスタイル設定

Spatial Studioを使用すると、ビジュアライゼーションと分析を強化するために、マップ・レイヤーの様々なスタイル設定オプションを見てまわることができます。

表示されるスタイル設定オプションは、マップするデータのタイプによって異なる場合があります。

次の各項では、様々なデータ・タイプに対するスタイル設定技法についていくつか説明します。

4.4.1 点レイヤーへのレンダリング・スタイルの適用

次のいずれかのレンダリング・スタイル・オプションを使用して、点マップ・レイヤーをレンダリングできます。
  • 円(デフォルト)
  • 記号
  • ヒートマップ
  • クラスタ

次のステップを使用すると、望ましいレンダリング・スタイル・オプションを適用できます。

この手順では、「アクティブ・プロジェクト」ページに点マップ・レイヤーが表示されていることを前提としています。
  1. 「レイヤー・リスト」「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「スタイル」を構成し、ドロップダウン・リストから「描画スタイル」オプションを選択します。
    デフォルトでは、点マップ・レイヤーでは常に円を使用してデータ点を表します。

    ノート:

    各レンダリング・スタイルには独自の設定があります。
    • レンダリング・スタイル・オプションとして「クラスタ」を選択すると、マップ上のデータ点はクラスタ・サークルのサイズに応じてクラスタ化されて表示されます。

      図4-21 「クラスタ」スタイルの適用

      図4-21の説明が続きます
      「図4-21 「クラスタ」スタイルの適用」の説明

      必要に応じて、各クラスタ内の点の数を表すテキスト・ラベルの色およびスタイルを変更できます。

    • レンダリング・スタイル・オプションとして「ヒートマップ」を選択すると、マップ上のデータ点は、次のように点の集中に基づいて連続した色でレンダリングされます。

      ノート:

      ホット・カラーは点の集中を表し、クール・カラーは点の散在を表します。

      図4-22 「ヒートマップ」スタイルの適用

      図4-22の説明が続きます
      「図4-22 「ヒートマップ」スタイルの適用」の説明

      また、前の図に示した「基本」設定パネルの「半径」または「重み」(あるいはその両方)を変更することで、ヒートマップのビジュアライゼーションをさらにカスタマイズできます。次に、これらのパラメータの詳細を示します:

      • 半径: この値は、各データ・ポイントが周辺領域の熱量にどの範囲で寄与(影響)するかを定義します(ピクセル単位)。その寄与度は、データ・ポイントを中心として、この半径を超える領域ではゼロに低下します。
      • 重み: この値は、データ・ポイントが熱量に寄与する重みを定義します。デフォルト値は1に設定されていて、すべてのデータ・ポイントが均等に熱量に寄与することを意味します。「重み」ドロップダウン・リストで数値列(値がゼロまたは正)を選択すると、その値によってデータ・ポイントが熱量計算に寄与する重みが決まります。たとえば、データ・ポイントの重み列の値が5の場合、その場所は5つのデータ・ポイント(それぞれの重みはデフォルトの1)があるかのように熱量に影響します。ただし、重み列に負の値が含まれていると、その結果は予測不能になることに注意してください。
      • 強度: この値は常に1に設定する必要があります。

      ヒント:

      「半径」パラメータのデフォルト値を減らして、点集中のさらに局所的なビューを確認することをお薦めします。
    • レンダリング・スタイル・オプションとして「記号」を選択すると、マップ上のデータ点は、次のように選択した記号でレンダリングされます。

      ヒント:

      必要に応じて、記号の色を選択できます。

      図4-23 「記号」スタイルの適用

      図4-23の説明が続きます
      「図4-23 「記号」スタイルの適用」の説明

      データ点を表す記号は、「記号」ドロップダウン・リストの横にあるイメージ・ボタンをクリックしてカスタマイズできます。Spatial Studioには、組込みの複数の記号セットが用意されていますが、カスタムのマップ記号(アイコン)のサポートもあります。

    マップ・レイヤーは適切なスタイルでレンダリングされます。

4.4.2 GeoRasterレイヤーへのスタイルの適用

次のステップを使用して、GeoRasterマップ・レイヤーをスタイル設定できます。
この手順では、「アクティブ・プロジェクト」ページにGeoRasterマップ・レイヤーが表示されていることを前提としています。
  1. 「レイヤー」リストの「データ」タブのデータセットに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
    「レイヤー設定」パネルが開きます。
  3. 必要に応じて、「スタイル」で次のオプションのいずれかを変更します。
    • 不透明度
    • 最大輝度
    • 最小輝度
    • 彩度
    • コントラスト
    • 色相の回転
    • フェード期間
  4. 必要に応じて、ラスター・タブで次のレンダリング・オプションのいずれかを変更します。

    図4-24 GeoRasterマップ・レイヤーのラスター構成

    図4-24の説明が続きます
    「図4-24 GeoRasterマップ・レイヤーのラスター構成」の説明
    • バンド: Spatial Studioでは、デフォルトで次のバンドをサポートしています。
      • アルファ

      3つを超えるレイヤーがあるGeoRasterイメージの場合、ビジュアル化するレイヤーを3つ選択できます。

    • リサンプリング: 次の2つのタイプのリサンプリング・プロセスがサポートされています:
      • イメージの再投影: これは、SRS (空間参照系)間でイメージを変換するときに使用される補間方法を表します。これは、データベース表内のソース・イメージのSRSがSpatial Studioのベース・マップ投影と異なる場合にのみ適用されます。
      • マップ・イメージ・タイルの生成: これは、ビュー・ポートの各イメージ・セルの値が元のイメージ・ピクセルを使用してどのように補間されるかを決定する、イメージの補間値を表します。イメージ・タイルの生成中に、2つのイメージの空間解像度が異なる可能性があるため、リサンプリングが発生します(ただし、指定されたイメージは同じSRS内にあります)。

        次の補間アルゴリズム・オプションがサポートされています:

        • NEAREST NEIGHBOR (最近隣): このオプションでは、最も近いイメージ・ピクセルの値をそのまま使用して、補間はありません。
        • BI-LINEAR (バイリニア): このオプションでは、イメージ・セルの値を決定するために、4つの隣接するピクセルが考慮されます。
        • CUBIC (キュービック): このオプションでは、三次畳み込み関数を使用してイメージ・セルの値を推定します。隣接する4x4ピクセルは補間に関与するため、より滑らかなイメージが得られます。
    • イメージ処理: イメージのビジュアル品質を高めるために使用されるサブプログラムを表します。
    GeoRasterマップ・レイヤーが更新された設定でレンダリングされます。

4.4.3 H3集計によるマップへのデータ駆動スタイルの適用

H3マップ・レイヤーに様々な解像度を適用して、ビジュアライゼーションを強化できます。

H3集計データセットの場合、マップをズーム・インおよびズーム・アウトすると、六角形セルとその六角形内の点の分布は自動的に各解像度レベルで変更されます。これは、あるレベルのカラー・ビンが別のレベルと同じではない可能性があることを意味します。

Spatial Studioには、解像度の変更時にカラー・ビンを自動的に計算するオプションがあります。特定のしきい値のセットに対してテストを行う場合は、このオプションをオフにすることもできます。

次のステップを使用すると、H3マップ・レイヤーにデータ駆動のスタイル設定オプションを適用できます。

この手順では、「アクティブ・プロジェクト」ページにH3マップ・レイヤーが表示されていることを前提としています。
  1. 「レイヤー・リスト」リストの「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「スタイル」を構成します。
  4. 「塗りつぶし」「色」の値に「データに基づく」を選択します。
    スタイルの詳細パネルが表示されます。
  5. スタイルを制御するを選択します。
  6. ビン値を自動的に調整トグル・ボタンをオンまたはオフにします。
    • オンにすると、マップのズーム・インまたはズーム・アウト時にビン値が自動的に更新されます。
    • オフにすると、値ビンの作成オプションが表示されます。
  7. データ値に基づいてビンに色を割り当てます。
    次の図に、スタイルの詳細パネルのオプションを示します。

    図4-25 H3マップ・レイヤーへのデータ駆動色スタイルの適用

    図4-25の説明が続きます
    「図4-25 H3マップ・レイヤーへのデータ駆動色スタイルの適用」の説明
    前述の図に示すように、H3マップ・レイヤーのカラー・ビンは、様々な解像度に対して適切にレンダリングされます。

4.4.4 マップ・レイヤーへの事前定義された色の適用

色コードまたは値が事前定義されている列を使用すると、正確で一貫性のあるコロプレス・マップ・レイヤーを作成できます。

色分けされた値をデータセットの列に格納してから、この列プロパティを使用してマップを色分けできます。

次の手順で、マップ・レイヤーを色分けできます。

この手順は、「アクティブ・プロジェクト」ページに表示されるマップ・レイヤーで、色分けされた値を含む列プロパティがあるデータセットを使用していることが前提となっています。
  1. 「レイヤー・リスト」「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「塗りつぶし」「色」の値に「色コードを含む列」を選択して、「スタイル」を構成します。
  4. 「列」で、色値が含まれている列を選択します。
    次の図では、データセットでの、色変数を使用したマップ・レイヤーのスタイル設定を示します。

    図4-26 マップ・レイヤーの色分け

    図4-26の説明が続きます
    「図4-26 マップ・レイヤーの色分け」の説明

    色分けがマップ・レイヤーに適用されます。

4.4.5 マップ・レイヤーへの事前定義された記号の適用

事前定義済の記号値が含まれる列を使用すると、データ駆動の記号スタイルをマップ・レイヤーに適用できます。

ただし、記号はサポートされている記号セットのいずれかに属している必要があります。Spatial Studioの記号は3つのセットにグループ化され、各セットは記号セットIDによって識別されます(次の表を参照)。

表4-1 記号セット

記号セット 記号セットID
Spatial Studioのデフォルト studio
Oracle Redwoodの記号 oracle-redwood-symbols
エアフィールド airfields

記号名と、それが属する記号セットをデータセットの列に格納してから、この列プロパティを使用して記号をマップに割り当てることができます。

たとえば、次の図に示すように、airportアイコンを使用するとします。

図4-27 記号および記号セット

図4-27の説明が続きます
「図4-27 記号および記号セット」の説明

次に、データセット列で記号名としてoracle-redwood-symbols/airportを使用する必要があります。この場合、次のようになります:

  • oracle-redwood-symbols: 記号セットIDです
  • airport: マップ・レイヤーで使用されるアイコンの名前です

次のステップを使用すると、マップ・レイヤーにデータ駆動の記号スタイル設定を適用できます。

この手順では、「アクティブ・プロジェクト」ページに表示されるマップ・レイヤーで、この項で前述した規則に準拠した記号名が含まれる列プロパティがあるデータセットを使用していることを前提としています。
  1. 「レイヤー」リストの「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「スタイル」を構成し、「描画スタイル」として「記号」を選択します。
  4. 「記号」タブの「基本」セクションで、「記号」ドロップダウン・リストから「記号名を含む列」を選択します。
  5. 「列」で、記号名の値が含まれる列を選択します。
    次の図では、データセットでの、記号名変数を使用したマップ・レイヤーのスタイル設定を示します。

    ノート:

    データセット列に不正な記号名がある場合は、それらのデータ点について、マップ・レイヤーに「デフォルト記号」が表示されます。

    図4-28 マップ・ビジュアライゼーションでのカスタム記号のスタイル設定

    図4-28の説明が続きます
    「図4-28 マップ・ビジュアライゼーションでのカスタム記号のスタイル設定」の説明

    記号がマップ・レイヤーに適用されます。

4.4.6 記号への事前定義された色の適用

事前定義された色コードが含まれるデータセットの属性列を使用して、マップ・レイヤー上の記号に色を設定できます。

次のステップでは、マップ・レイヤー上の記号を色分けできます。

この手順は、「アクティブ・プロジェクト」ページに表示されるマップ・レイヤーで、色分けされた値を含む列プロパティがあるデータセットを使用していることが前提となっています。
  1. 「レイヤー・リスト」「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「基本」パネルの「色」の値に「色コードを含む列」を選択して、「スタイル」を構成します。
  4. 「列」で、色値が含まれている列を選択します。

    列の色の値は、#文字が含まれる#RGB表記である必要があります。

    色分けがマップ・レイヤー上の記号に適用されます。次の図は、データセットで色変数を使用したマップ・レイヤー上の色分けされた記号を示しています:

    図4-29 色分けされた記号

    図4-29の説明が続きます
    「図4-29 色分けされた記号」の説明

4.4.7 マップ・レイヤーへのカスタム・マップ記号の適用

マップ・レイヤーのスタイル設定にカスタム・マップ記号を適用できます。

ただし、ポイント・データセットがカスタム記号によってスタイル付けされている場合は、組込み記号を使用できなくなります。基本的に、マップ・ビジュアライゼーションのマップ・レイヤーにカスタム記号と組込み記号の両方を混在させることはできません。

次のステップを実行して、カスタム・マップ記号を使用してマップ・レイヤーのスタイルを設定します。

手順では、マップ・レイヤーが「アクティブ・プロジェクト」ページに表示されることと、カスタム・マップ記号がSpatial Studioですでに追加されていることを前提としています。詳細は、「マップ記号のアップロード」を参照してください。
  1. 「レイヤー」リストの「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「スタイル」を構成し、「描画スタイル」として「記号」を選択します。
  4. 「記号」ドロップダウン・リストの隣にある、イメージ・ボタンをクリックします。
    「記号セット」ドロップダウンが表示されます。
  5. 「記号セット」ドロップダウン・リストの「カスタム記号」で、「カスタム」を選択します。
    アップロードされたカスタム記号リストが表示されます。
  6. 必要なカスタム記号を選択します。
    次の図に示すように、記号がマップ・レイヤーに適用されます。

    図4-30 ビジュアライゼーションでのカスタム・マップ記号の使用

    図4-30の説明が続きます
    「図4-30 ビジュアライゼーションでのカスタム・マップ記号の使用」の説明

4.4.8 マップ・レイヤーへのアニメーション表示マップ記号の適用

円形のアニメーション(パルス)記号を適用して、ポイント・タイプのマップ・レイヤをスタイル設定できます。

次のステップを実行して、マップ・レイヤーにアニメーション記号を適用します。

この手順では、すでにポイント・マップ・レイヤがマップに表示されていることを前提としています。

新しいアニメーション記号は、記号描画スタイルまたは記号ピッカーにあります。

  1. 「レイヤー」リストの「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「スタイル」を構成し、「描画スタイル」として「記号」を選択します。
  4. 「記号」ドロップダウン・リストの隣にある、イメージ・ボタンをクリックします。
    「記号セット」ドロップダウンが表示されます。
  5. 「記号セット」ドロップダウン・リストの「アニメーション」セクションの下にある、波紋記号を選択します。
  6. 必要に応じて、アニメーション記号をカスタマイズします。

    これには、内側の円の全体的なアイコン・サイズ内側の円の色外側の円の色「ストローク」および「不透明度」が含まれます。また、期間(ミリ秒)フィールドを構成することで、アニメーションの速度をカスタマイズできます。

    次の図は、マップ・ビジュアライゼーション上のアニメーション記号のカスタム・スタイルを示しています。

    図4-31 アニメーション・マップ記号



4.4.9 CZML Cesiumマップ・レイヤーへのスタイルの適用

Cesiumマップ・ビジュアライゼーションでCZMLデータセットを使用するときは、特定のエンティティ値でフィルタしたり、表示されたエンティティの可視性(表示または非表示)を制御したりできます。また、情報ウィンドウを追加して、マップ相互作用を拡張することもできます。

この手順では、「アクティブ・プロジェクト」ページのCesiumマップにCZMLデータセットを追加したと想定しています。
  1. 「レイヤー・リスト」リストの「レイヤー」タブで、CZMLマップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「インタラクション」を構成して、「情報ウィンドウ」を設定します。
  4. 「フィルタの可視性」を構成し、必要な列名のフィルタ値を設定します。

    図4-32 CZMLマップ・レイヤーへのフィルタの適用

    図4-32の説明が続きます
    「図4-32 CZMLマップ・レイヤーへのフィルタの適用」の説明
  5. 「可視性の切替え」を構成して、マップ上の必要なエンティティを表示または非表示にします。

4.4.10 GeoJSON URLデータセットを使用したマップ・レイヤーへのスタイルの適用

Spatial Studioは、GeoJSON URLデータセット・マップ・レイヤーのデータ駆動のスタイル設定をサポートしています。ソースURLから取得したデータセット列にアクセスし、マップ・レイヤーに必要なスタイル設定を適用できます。

この手順では、「アクティブ・プロジェクト」ページでGeoJSON URLデータセットを追加したと想定しています。
  1. 「レイヤー・リスト」リストの「レイヤー」タブで、マップ・レイヤーに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 「スタイル」を構成します。
  4. データ列に基づいて半径または色スタイルを適用します。
    • データに基づくスタイル設定
      1. 「半径」または「色」ドロップダウン・リストで「データに基づく」を選択します。
      2. 「バインドの編集」アイコンをクリックします。
      3. スタイルを制御するを選択します。
      4. 必要に応じて、ビンおよび出力値を調整します。
    • 事前定義された色の適用
      1. 「色」ドロップダウン・リストで「色コードを含む列」を選択します。
      2. 「列」を選択します。
    次の図は、GeoJSON URLデータセット・マップ・レイヤーに適用される半径および色のスタイル設定を示しています:

    図4-33 GeoJSON URLマップ・レイヤーのデータ駆動のスタイル設定

    図4-33の説明が続きます
    「図4-33 GeoJSON URLマップ・レイヤー用のデータ駆動のスタイリング」の説明

4.4.11 マップ・レイヤーでの選択許容範囲の設定

Spatial Studioでは、マップ・レイヤーでの選択許容範囲を増減できるため、小さい線形のジオメトリ機能の選択が容易です。

次の手順で、マップでの選択許容範囲を調整および設定できます。

この手順は、「アクティブ・プロジェクト」ページでプロジェクトを開いていることが前提となっています。
  1. 「レイヤー」リストの「データ」タブのデータセットに対して「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択し、「インタラクション」を構成します。
  3. 選択の許可トグル・ボタンをオンにします。
  4. 必要に応じて、選択許容範囲スライダを調整します。
    次の図では、許容範囲を設定するための「選択」セクションを示します。

    図4-34 選択許容誤差の設定

    図4-34の説明が続きます
    「図4-34 選択許容誤差の設定」の説明

    カスタムの選択許容範囲がマップ・レイヤーに適用されます。

4.4.12 マップでのピンの追加

次の手順で、現在のマウス・ポインタの緯度と経度の座標を調べ、マップ・レイヤー上で位置を固定できます。

この手順は、「アクティブ・プロジェクト」ページでプロジェクトを開いており、マップ・レイヤーがビジュアライゼーション用に表示されていることが前提となっています。
  1. マップ・レイヤー上の任意の領域を右クリックします。
    次のように、その位置の座標が表示されます。

    図4-35 マップでの位置の固定

    図4-35の説明が続きます
    「図4-35 マップでの位置の固定」の説明
  2. ピンの配置をクリックして位置マーカーを追加します。
    ピンがマップに表示されます。また、マーカーをクリックしてから経度と緯度: クリックしてコピーアイコンをクリックすると、座標をコピーできます。

4.4.13 マップ背景の適用

Spatial Studioには、ビジュアライゼーションを拡張するためにすぐに使用できるマップ背景が用意されています。

プロジェクトのビジュアライゼーションに対して、次のいずれかのマップ背景を選択できます。

  • MapTilerベクター・ベースマップ
  • Oracleラスター・ベースマップ
  • 空白のベースマップ
  • ユーザー定義のベースマップ

管理者は、カスタム・ベースマップを登録してマップ・ビジュアライゼーションで使用することもできます。それらは、通常はサード・パーティのサーバーでホストされているラスター・タイルまたはベクター・タイルであり、そうでない場合は、WMS OGC Webサービスを使用して作成されています。ベースマップの追加の詳細は、「Spatial Studioの「管理」ページ」を参照してください。

MapTilerベクター・ベースマップのデフォルト言語は英語です。ただし、これらのベクター・ベースマップの言語は変更できます。詳細は、「マップ・ビジュアライゼーションの構成」を参照してください。

次の項では、プロジェクトに特定のマップ背景を適用する方法について説明します。

4.4.13.1 マップ背景の変更

次のステップを使用すると、プロジェクトのビジュアライゼーションに様々なマップ背景を適用できます。

この手順では、「アクティブ・プロジェクト」ページでプロジェクトが開いていることを前提としています。
  1. 「レイヤー」リストの「背景」タブで「メニュー」アイコンをクリックします。
  2. コンテキスト・メニューで「設定」を選択します。
  3. 次のように、背景マップ・スタイルの変更ドロップダウンをクリックし、必要な背景マップを選択します。

    図4-36 マップ背景の変更

    図4-36の説明が続きます
    「図4-36 マップ背景の変更」の説明

    すべてのカスタム・ベースマップは、ドロップダウン・リストのユーザー定義のベースマップの下に表示されます。

    選択したマップ背景がプロジェクトのビジュアライゼーションに適用されます。

4.4.14 「レッドライン」マップ・ツールの使用

Spatial Studioには、マップ上の様々なジオメトリの形状を描画して注釈付けするための「レッドライン」マップ・ツールが用意されています。

また、そうしたレッドライン描画のセットはGeoJSONファイルにエクスポートすることで、編集、削除または共有できます。

「レッドライン」マップ・ツールの使用を開始するには、次のステップを実行します。この手順は、「アクティブ・プロジェクト」ページでプロジェクトを開いており、マップ・レイヤーがビジュアライゼーション用に表示されていることが前提となっています。
  1. マップ・ツールバーの「アクション」アイコンをクリックします。
  2. ドロップダウン・メニューから、「レッドライン」を選択します。
    「レッドライン」マップ・ツールバーは、次のように表示されます:

    図4-37 「レッドライン」マップ・ツール

    図4-37の説明が続きます
    「図4-37 「レッドライン」マップ・ツール」の説明

    ツールバーには、マップ上でレッドライン・オブジェクトを定義または管理するための次のオプションがあります:

    • フィーチャの選択(デフォルト): 更新または削除するレッドライン・オブジェクトを選択します。
    • 線の描画: レッドラインの線を定義します。
    • 点の描画: レッドラインの点を定義します。
    • 矩形の描画: レッドラインの矩形を定義します。
    • 円の描画: レッドラインの円を定義します。
    • ポリゴンの描画: レッドラインのポリゴンを定義します。
    • 手書きの描画: 手描きのレッドラインを描画します。
    • クリックして色を選択: レッドライン・オブジェクトのデフォルトの色を選択します。
    • フィーチャのエクスポート: レッドライン・オブジェクトをGeoJSONファイルにエクスポートします。このファイルは後でアップロードすることで、マップ・ビジュアライゼーションで使用できるデータセットを作成できます。GeoJSONファイルをアップロードするには、「ファイルのアップロードによるデータセットの作成」を参照してください。
    • 表示の切替え: マークされたレッドライン・オブジェクトを非表示または表示にします。
  3. 目的の描画オプションをクリックして、それに対応する形状をマップに描画します。
    たとえば、次の図は、マップ・レイヤーに追加された3つのレッドライン・オブジェクトを示しています。

    図4-38 マップ・ビジュアライゼーションでの領域のレッドリング

    図4-38の説明が続きます
    「図4-38 マップ・ビジュアライゼーションでの領域のレッドライニング」の説明
    このステップを繰り返して、いくつでも必要な数のレッドライン・オブジェクトを追加します。

    ヒント:

    マップ上のレッドライン・オブジェクトは複製および移動できます。
  4. オプションで、次のいずれかのアクションを定義済のレッドライン・オブジェクトに対して実行します。
    • レッドライン・オブジェクトの形状の変更
      1. 「レッドライン」マップ・ツールバーの「フィーチャの選択」をクリックします。
      2. 所要のレッドライン・オブジェクトをクリックします。

        オブジェクトの既存の頂点が赤色で強調表示されます。

      3. オブジェクト境界に沿ってクリックして、新しい頂点(点)を追加し、その形状を必要に応じて調整します。
      4. オプションで、オブジェクト全体をマップ上の目的の位置に移動します。
    • 機能プロパティの編集
      1. 「レッドライン」マップ・ツールバーの「フィーチャの選択」をクリックします。
      2. 所要のレッドライン・オブジェクトを右クリックして、「機能プロパティの編集」を選択します。
      3. 「説明」を追加して、オブジェクトに注釈を付けます。

        この説明は、レッドライン・オブジェクトにマウス・ポインタを重ねたときにツールチップとして表示されます。

      4. オプションで、「塗りつぶし」「アウトライン」の幅を変更します。
    • 機能の複製
      1. 「レッドライン」マップ・ツールバーの「フィーチャの選択」をクリックします。
      2. 所要のレッドライン・オブジェクトを右クリックして、「機能の複製」を選択します。
      3. 複製したオブジェクトをマップ上の目的の領域に移動します。
    • 機能の削除
      1. 「レッドライン」マップ・ツールバーの「フィーチャの選択」をクリックします。
      2. 削除が必要なレッドライン・オブジェクトを右クリックして、「機能の削除」を選択します。
  5. オプションで、マークされたすべてのレッドライン・オブジェクトをGeoJSONファイルにエクスポートします。
    1. 「レッドライン」マップ・ツールバーの「フィーチャのエクスポート」をクリックします。
    2. 「GeoJsonとしてダウンロード」をクリックして、.geojsonファイルをシステムに保存します。
      また、エクスポートしたGeoJSONファイルについて、次の詳細項目にも注意してください:
      • 各レッドライン・オブジェクトは、一意のID (UUID)が自動的に割り当てられてエクスポートされます。
      • レッドライン・オブジェクトに対して入力された説明は、すべてエクスポートされます。
      • カスタム色やアウトライン幅などのスタイル情報は、いずれもエクスポートされません。
  6. 「保存」をクリックして、レッドライン描画とともにプロジェクトを保存します。
    描画は、プロジェクトの一部として保持されます。レッドライン描画が含まれた既存のプロジェクトを再オープンすると、最初は形状が編集できません。「レッドライン」ツールを再度選択して、その形状でツールを"リハイドレート"する必要があります。