バックアップ・ポーリング・ポリシーの作成(コマンドラインのみ)

オプションのバックアップ・ポーリング・ポリシーによって、保護データベースがリカバリ・アプライアンスと直接やりとりせずにバックアップ・セットを配置するディレクトリが定義されます。バックアップ・ポーリング・ディレクトリは、外部ファイル・システムに作成し、リカバリ・アプライアンスからNFSマウント・ポイントとしてアクセスできるようにしておく必要があります。ポーリング・ポリシーでは、記憶域のファイル・システム・パスと、リカバリ・アプライアンスが新しいバックアップ・セット(イメージ・コピーではない)をチェックする頻度を定義します。保護ポリシー内にポーリング・ポリシー名を指定します。

ノート:

バックアップ・ポリシーを作成する個別のステップはCloud Controlでは必要ありません。保護ポリシーの作成ページに含まれています。

バックアップ・ポーリング・ポリシーが役立つのはシナリオは次のとおりです。

  • リカバリ・アプライアンスがオフラインになった場合、保護データベースがバックアップ・ポーリングの場所にバックアップの送信を続けられます。リカバリ・アプライアンスがオンラインになったときに、これらの場所でバックアップをポーリングします。

  • 記憶域のネットワークがイーサネットよりも高速な場合に、ポーリングの場所をネットワーク記憶域に構成すると、保護データベースがポーリングの場所にバックアップするほうが速くなることがあります。

  • 従来のバックアップをリカバリ・アプライアンスに移行するときに、ポーリングの場所を使用できます。

バックアップ・ポーリングを使用する保護データベースでは、共有メモリにバックアップ・ピースおよびアーカイブREDOログ・ファイルを格納します。リカバリ・アプライアンスは、共有記憶域のバックアップを定期的に取得して処理します。

前提条件

メタデータ・データベースにRASYSとしてログインする必要があります。

想定

次の要件を満たすポーリング・ポリシーを作成するとします。

  • リカバリ・アプライアンスは、/u03/shared/polling1ディレクトリ(リカバリ・アプライアンスとすべての保護データベースからアクセスできる共有ディレクトリ)をポーリングする必要があります。

  • リカバリ・アプライアンスが、4時間ごとに共有ディレクトリをポーリングします。

  • リカバリ・アプライアンスが、共有ディレクトリのバックアップを処理した後で削除します。

バックアップ・ポーリング・ポリシーを作成するには、次のようにします。

  1. SQL*PlusまたはSQL Developerを起動し、RASYSとしてメタデータ・データベースにログインします。

  2. DBMS_RA.CREATE_POLLING_POLICYプロシージャを実行します。

    たとえば、次のPL/SQL無名ブロックを実行します。

    BEGIN
      DBMS_RA.CREATE_POLLING_POLICY (
        polling_policy_name   => 'nas_polling1',
        polling_location      => '/u03/shared/polling1',
        polling_frequency     =>  INTERVAL '4' HOUR,
        delete_input          =>  TRUE);
    END;
    
  3. 必要に応じて、リカバリ・カタログを問い合せてポリシーが作成されたことを確認します。

    たとえば、次のようにRA_POLLING_POLICYを問い合せます(出力例も示します)。

    COL POLLING_NAME FORMAT a15
    COL DEST FORMAT a40
    SELECT POLLING_NAME, DEST, DELETE_INPUT,
           TO_CHAR(EXTRACT(DAY FROM FREQUENCY),'fm00')||':'||
           TO_CHAR(EXTRACT(HOUR FROM FREQUENCY),'fm00')||':'||
           TO_CHAR(EXTRACT(MINUTE FROM FREQUENCY),'fm00')||':'||
           TO_CHAR(EXTRACT(SECOND FROM FREQUENCY),'fm00')
             AS "DD:HH:MM:SS"
    FROM   RA_POLLING_POLICY;
    
    POLLING_NAME    DEST                                     DELET DD:HH:MM:SS
    --------------- ---------------------------------------- ----- ---------------
    NAS_POLLING1    /u03/shared/polling1/                    TRUE  00:04:00:00

関連項目: