保護されたデータベースの登録

この項では、Cloud Control (推奨)またはDBMS_RAコマンドライン・インタフェースを使用して、保護されたデータベースを登録する方法について説明します。

関連項目:

リカバリ・アプライアンスにデータベースを登録する主な前提条件の詳細は、My Oracle SupportノートのドキュメントID 1995866.1 (http://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?id=1995866.1)を参照してください

Cloud Controlを使用して、保護されたデータベースをリカバリ・アプライアンスに登録するには、次の手順に従います。

  1. 「ターゲット」ドロップダウンを使用して、「データベース」項目を選択します。

    これにより、「データベース」の画面が開かれます。

  2. 「データベース」の表から、バックアップ保護およびリカバリ保護について構成するデータベースを選択します。そのデータベースの管理者としてログインする必要がある場合があります。

    これにより、データベースのパフォーマンスに関するグラフィカルな情報、および後続の「パフォーマンス」「可用性」「セキュリティ」「スキーマ」および「管理」のドロップダウンを含む画面がロードされます。

  3. 選択したデータベースの「可用性」ドロップダウンで、「バックアップとリカバリ」を強調表示し、そのフライアウトから「バックアップの構成」を選択します。

  4. 選択したデータベースの「バックアップの構成」画面で、「宛先」ドロップダウンからオプション「リカバリ・アプライアンス」を選択します。

    「ホスト資格証明」フィールドで、データベース・ホスト資格証明がある名前付きユーザーを検索します。

  5. 選択したデータベースの「バックアップの構成」の後続の画面内:

    • 「リカバリ・アプライアンス」ドロップダウンから、宛先リカバリ・アプライアンスを選択します。

    • 「仮想プライベート・カタログのユーザー」ドロップダウンから、適切なVPCユーザーを選択します。

    • データベースのその他のオプションを設定します。

      保護ポリシーで自動チューニングが有効になっている場合、予約済領域を指定する必要はありません。

    リカバリ・アプライアンスでTCPまたはTCPSのみがサポートされている場合、「プロトコル」は変更できません。リカバリ・アプライアンスがデュアル・モードの場合のみ、ドロップダウンにTCPおよびTCPSのオプションが表示されます。

    リアルタイムREDOの有効化スイッチは、データベースがData Guardデータベースではなく、アーカイブ・ログ・モードの場合にのみ許可されます。

    「ウォレット」フィールドには、ウォレットが存在する場合はそのパスが表示されます。その場合、このフィールドは無効になっています。ウォレットが存在しない場合は、場所を指定するか、ウォレットの推奨の場所を使用することができます。

    DB 23より前のOracle Databasesの場合、必要に応じて「バックアップ・モジュールのインストール」を選択できます。

  6. 選択したデータベースの「バックアップの構成」設定が終了したら、それらを送信します。

PL/SQLを使用して、保護されたデータベースをリカバリ・アプライアンスに登録するには、次の手順に従います。

DBMS_RAコマンドライン・インタフェースを使用してデータベースを登録する場合、次のタスクを実行する必要があります。

  1. DBMS_RAを使用して、保護データベースのメタデータをリカバリ・アプライアンスに追加します

  2. DBMS_RAを使用して、リカバリ・アプライアンス・アカウントにデータベース・アクセス権を付与します。

  3. 保護されたデータベースでのアクセス権の構成(『Zero Data Loss Recovery Appliance保護されたデータベースの構成ガイド』を参照)

データベースのメタデータの追加

保護するデータベースについて、DBMS_RA.ADD_DBを使用してこのデータベースのメタデータをリカバリ・アプライアンスに追加する必要があります。この手順では、既存の保護ポリシーおよびデータベースの予約済領域の量を指定する必要があります。

RASYSアカウントで、またはuser_type=adminに設定してdb_userという名前で、リカバリ・アプライアンスにログインする必要があります。

次の例では、次の要件を前提としています。

  • orcldを保護されたデータベースにします。

  • このデータベースを既存のbronze保護ポリシーに追加し、200GBの予約済領域を割り当てます。

  1. SQL*PlusまたはSQL Developerで、RASYSとしてリカバリ・アプライアンス・メタデータ・データベースに接続します。

  2. ADD_DBプロシージャを使用して、データベースのメタデータをリカバリ・アプライアンスに追加し、保護ポリシーを割り当てます。

    たとえば、次の無名ブロックはデータベースorcldを追加します。

    BEGIN
      DBMS_RA.ADD_DB (
        db_unique_name         => 'orcld',
        protection_policy_name => 'bronze',
        reserved_space         => '200G');
    END;
    
  3. オプションで、新たに追加されたデータベースに関する情報があるかリカバリ・カタログを問い合せます。

    たとえば、次の問合せを実行してorcld (出力例も示します)の詳細を表示します。

    COLUMN PROT_DB FORMAT a10
    COLUMN POLICY_NAME FORMAT a11
    SELECT DB_UNIQUE_NAME AS PROT_DB, DB_KEY, DBID, POLICY_NAME
    FROM   RA_DATABASE
    WHERE  DB_UNIQUE_NAME = 'ORCLD';
    
    PROT_DB        DB_KEY       DBID POLICY_NAME
    ---------- ---------- ---------- -----------
    ORCLD             301 3210984255 BRONZE

ノート:

Oracle Data Guard環境では、リカバリ・アプライアンス・カタログに登録したデータベース(プライマリまたはセカンダリ)のdb_unique_nameを追加します。

関連項目:

「ADD_DB」

アクセス権の付与

リカバリ・アプライアンス・ユーザー・アカウント(仮想プライベート・カタログ・アカウントでもあります)に必要な権限を付与して、このアカウントで認証する保護されたデータベースがバックアップ操作とリストア操作を実行できるようにする必要があります。DBMS_RA.GRANT_DB_ACCESSプロシージャは、保護されたデータベースを仮想プライベート・カタログに関連付けます。

  • RASYSアカウントで、またはuser_type=adminに設定してdb_userという名前で、リカバリ・アプライアンスにログインする必要があります。

  • DBMS_RA.GRANT_DB_ACCESSで指定したリカバリ・アプライアンス・ユーザー・アカウントが存在する必要があります。

  • orcldという名前の保護されたデータベースが追加されている必要があります。

この例では、保護されたデータベースorcldをバックアップする際に、RMANにravpc1としてのCONNECT CATALOGを許可するとします。

  1. SQL*PlusまたはSQL Developerで、RASYSとしてリカバリ・アプライアンス・データベースに接続します。

  2. GRANT_DB_ACCESSプロシージャを実行して、データベースに対するバックアップおよびリストア権限をユーザーに付与します。

    次のPL/SQL無名ブロックは、保護されたデータベースorcldへのアクセス権を仮想プライベート・カタログ・アカウントravpc1に付与します。

    BEGIN
       DBMS_RA.GRANT_DB_ACCESS (
         db_unique_name =>  'orcld',
         username       =>  'ravpc1');
    END;
    
  3. オプションで、データベース・アクセスに関する情報があるかリカバリ・カタログを問い合せます。

    たとえば、次の問合せを実行してorcldおよびカタログ所有者ravpc1 (出力例も示します)の詳細を表示します。

    COLUMN PROT_DB FORMAT a10
    COLUMN POLICY_NAME FORMAT a11
    COLUMN USERNAME FORMAT a15
    COLUMN DB_KEY FORMAT 999999
    SELECT d.DB_UNIQUE_NAME AS PROT_DB, d.DB_KEY, 
           d.DBID, d.POLICY_NAME, a.USERNAME
    FROM   RA_DATABASE d, RA_DB_ACCESS a 
    WHERE  d.DB_UNIQUE_NAME = 'ORCLD'
    AND    a.DB_KEY = d.DB_KEY;
     
    PROT_DB     DB_KEY       DBID POLICY_NAME USERNAME
    ---------- ------- ---------- ----------- ---------------
    ORCLD          301 3210984255 BRONZE      RAVPC1
    
  4. このアカウントを使用して認証する必要のある保護されたデータベースごとに、仮想プライベート・カタログのユーザー名とパスワードをDBAに送信します。

  5. 登録手順を完了するには、『Zero Data Loss Recovery Appliance保護されたデータベースの構成ガイド』を参照してください。

関連項目:

「GRANT_DB_ACCESS」