サードパーティの重複除外アプライアンスへの完全バックアップ
RMANによる増分バックアップとテープ・ドライブのかわりに、サードパーティの重複除外アプライアンスを使用してバックアップ・ストリームを処理する場合もあります。図1-3では、集中管理されるサードパーティ・アプライアンスに3つのデータベースが書き込んでいます。
この方法には次のメリットがあります。
-
一元管理されるバックアップの場所で、環境内のすべてのデータベースを処理します。
-
サードパーティ・ソフトウェアが、バイト・レベルおよびサブバイト・レベルでパターンを検索し、バックアップ間の冗長なデータを消去します。たとえば、完全データベース・バックアップが1週間前のバックアップとほぼ同一である場合、ソフトウェアは、受け取るバックアップ・ストリームから冗長ビットを除去しようとします。
-
ネットワーク・ロードを抑えるために、ソース側で重複除外を利用することもできます。この場合、バックアップ・ストリームはサードパーティ・アプライアンスではなくデータベース・ホスト上で重複除外されます。通常、この処理ではRMAN SBTプラグインを使用します。
デメリットは次のとおりです。
-
これらのサードパーティ・アプライアンスではOracleデータベース・ブロックは認識されず、検証されません。アプライアンスの観点からは、データベース・バックアップはファイル・システムのバックアップと同じバイト・ストリームとして認識されます。
-
重複除外が有効になるのは、冗長性の高い完全データベース・バックアップのみです。多くの場合、増分バックアップを使用する計画では高い重複除外率が達成されることはありません。
-
サードパーティ・アプライアンスによって、使用するOracle Databaseの機能が指定されます(逆ではありません)。多くの場合、アプライアンスの要件に従うことは、既存のバックアップ・スクリプトの再作成を意味します。