Data GuardのRequest_Onlyモード

レプリケーションのrequest_onlyモードでData Guardがどのようにサポートされるかを示します。

request_onlyモードの目的は、リカバリ・アプライアンスがオフライン期間後などにバックアップのギャップを埋めるために、ペアの2番目のリカバリ・アプライアンスからバックアップをリクエストできるようにすることです。図15-3に、ローカルとリモートの2つのデータ・センターを示します。ここで、プライマリ・サイトはローカルRA-xであり、スタンバイ・サイトはリモートRA-yです。バックアップはプライマリ・データベースとスタンバイ・データベースで作成され、それぞれがそれぞれのローカル・リカバリ・アプライアンスに保存されます。request_onlyモードでは、RA-xからRA-yへのレプリケーション・トラフィックは発生しません。Data GuardおよびREDOログは、リモート・データベースとローカル・データベースの同期を維持します。

レプリケーション・サーバーは、双方向レプリケーション用に構成されています。add_replication_serverを使用すると、RA-yは通常どおり保護ポリシーを取得します。ただし、RA-xのadd_replication_serverには、REQUEST_ONLY=TRUEの保護ポリシーがあります。

プライマリ(ローカル)からセカンダリ(リモート)へのスイッチオーバーが発生した場合、RA-xからRA-yへのレプリケーション・トラフィックは発生しません。ただし、RA-xカタログではRA-yバックアップとの同期が維持されます。RA-xがオフラインの場合、スタンバイ・バックアップは引き続きRA-yに送信され、両方のデータ・センターへの完全リカバリが可能です。RA-xがオンラインに戻ると、RA-xは現在の状態と同期するために、RA-yから欠落しているバックアップを要求します。

図15-3 場所を問わないバックアップのレプリケーション・リクエスト・モード

図15-3の説明が続きます
「図15-3 場所を問わないバックアップのレプリケーション・リクエスト・モード」の説明