chrony/NTPサーバーの変更

chrony実装のネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サーバーの構成設定は、初期設定後に変更できます。同じ時刻に同期されるように、リカバリ・アプライアンスのすべてのサーバーおよびスイッチは、同じNTPサーバーを参照する必要があります。この項では、リカバリ・アプライアンスのサーバーおよびスイッチを同じchrony/NTPサーバー・アドレスに設定する方法について説明します。各サーバーは1つずつ変更することをお薦めします。

この項の内容は次のタスクを含みます:

ノート:

  • このタスクが完了したら、リカバリ・アプライアンスを再起動する必要があります。

  • リカバリ・アプライアンスで使用する1つまたは2つのCHRONYサーバーを構成できます。

計算サーバーでのNTPサーバー・アドレスの設定

計算サーバーでchrony/NTPサーバー・アドレスを設定するには、次のようにします。

  1. rootとして、計算サーバーにログインします。
  2. サーバーのchrony/NTPサービスを停止します。
    service chronyd stop
    
  3. テキスト・エディタで/etc/chrony.confを開いて、新しいchrony/NTPサーバーのIPアドレスを入力します。
  4. 計算サーバーでchrony/NTPサービスを再起動します。
    service chronyd start
    
  5. 2番目の計算サーバーで、このタスクを繰り返します。

InfiniBandスイッチでのCHRONYサーバー・アドレスの設定

ノート:

InfiniBandスイッチは、リカバリ・アプライアンスのX8以前の計算サーバーに使用されます。X8MおよびX9Mは、異なるネットワーク・ファブリック・スイッチを使用します。

InfiniBandスイッチのファイルは手動で編集しないでください。

Sun Datacenter InfiniBand Switch 36でchrony/NTPサーバー・アドレスを設定するには、次のようにします。

  1. ilom-adminユーザーとしてスイッチにログインします。
  2. 次のいずれかの方法を使用して、日付、タイムゾーン、ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)を設定します。
    • ILOMグラフィカル・インタフェースの「構成」ページ。

    • 次のCLIコマンド:

      set /SP/clock timezone=preferred_tz
      set /SP/clients/chrony/server/1 address=ntp_ip1
      set /SP/clients/chrony/server/2 address=ntp_ip2
      set /SP/clock usentpserver=enabled 
      

      前述のコマンドで、preferred_tzは優先されるタイムゾーン、ntp_ip1およびntp_ip2はNTPサーバーのIPアドレスです。少なくとも1つのNTPサーバーを構成する必要があります。2番目のサーバーはオプションです。

  3. 他のInfiniBandスイッチで、このタスクを繰り返します。

Ciscoイーサネット・スイッチでのNTPサーバー・アドレスの設定

Ciscoイーサネット・スイッチでNTPサーバーを設定するには、次のようにします。

  1. SSHを使用してイーサネット・スイッチへの接続を開き、adminとしてログインします。SSHが構成されていない場合は、Telnetを使用します。
  2. enableモードに変更します。
    Switch> enable
    
  3. 現在の構成を確認します。
    Switch# show running-config
    
  4. 現在のchrony/NTPサーバー構成と、無効なNTPアドレスを消去します。次の例で、現在のIPアドレスは10.10.10.1と10.8.8.1です。
    Switch# configure terminal
    Enter configuration commands,one per line. End with CNTL/Z.
    Switch(config)# no ntp server 10.10.10.1
    Switch(config)# no ntp server 10.8.8.1
    Switch(config)# end
    Switch# write memory
    Building configuration...
    Compressed configuration from 2603 bytes to 1158 bytes [OK ]
    
  5. 最大2台のNTPサーバーを構成します。次に、10.7.7.1および10.9.9.1が新規IPアドレスとして使用される例を示します。
    Switch# configure terminal
    Enter configuration commands,one per line. End with CNTL/Z.
    Switch(config)# ntp server 10.7.7.1 prefer
    Switch(config)# ntp server 10.9.9.1
    Switch(config)# end
    Switch# write memory
    Building configuration...
    Compressed configuration from 2603 bytes to 1158 bytes [OK ]
    
  6. 変更を確認します:
    Switch# show running-config
    
    Building configuration...
    ...
    ntp server 192.168.10.10 prefer
    ...
    
  7. 構成を保存します:
    Switch# copy running-config startup-config
    Destination filename [startup-config]? 
    Building configuration...
    Compressed configuration from 14343 bytes to 3986 bytes[OK]
    
  8. セッションを終了します。
    Switch# exit

ストレージ・サーバーでのCHRONYサーバーの設定

ストレージ・サーバーでchrony/NTPサーバーを設定するには、次のようにします。

  1. rootユーザーとして、ストレージ・サーバーにログインします。
  2. My Oracle Support note 1188080.1のステップ1から5に従って、サーバーをオフラインにします。
  3. セル・サービスおよびocrvottargetdサービスを停止します。
    # cellcli -e alter cell shutdown services all
    # service ocrvottargetd stop
    
  4. ipconfユーティリティを使用して、NTP設定を変更します。
    # /usr/local/bin/ipconf
    
  5. サーバーを再起動します:
    # shutdown -r now
    
  6. My Oracle Support note 1188080.1のステップ7から9に従って、サーバーをオンラインに戻します。

リカバリ・アプライアンスの再起動

サーバーおよびスイッチを変更したら、リカバリ・アプライアンスを再起動します。