テスト・バックアップおよびリカバリ操作の実行

保護されたデータベースをリカバリ・アプライアンスに登録した後で、テスト・バックアップおよびリカバリ操作を実行することをお薦めします。このテストにより、構成設定が正確であること、およびリカバリ・アプライアンスへのバックアップとリカバリ・アプライアンスからのリカバリが正常に実行されることを確認できます。テスト・バックアップまたはリカバリでなんらかの問題が発生した場合は、設定を修正して保護されたデータベースを再構成できます。

コマンドラインを使用したテスト・バックアップの実行

保護されたデータベースをリカバリ・アプライアンス用に構成した後でテスト・バックアップを試行することにより、リカバリ・アプライアンスへの接続をテストできます。

保護されたデータベースのテスト・バックアップを作成するには:

  1. 「CLIを使用した保護されたデータベースとリカバリ・アプライアンスへの接続」の説明に従って、保護されたデータベースにTARGETとして接続し、リカバリ・アプライアンス・カタログにCATALOGとして接続します。
  2. 「リカバリ・アプライアンスで使用するRMAN SBTチャネルの構成」の説明に従って、リカバリ・アプライアンス用にRMAN SBTチャネルを構成します。

    チャネル数を選択する際の適切なガイドラインとしては、増分バックアップで現在使用しているチャネル数、またはコア数/CPU数に応じてノード当たり2つまたは4つのチャネル数(デフォルト)から始めることをお薦めします。

  3. 次のRMANコマンドを使用して、全体バックアップを実行します。
    BACKUP DEVICE TYPE SBT CUMULATIVE INCREMENTAL LEVEL 1 DATABASE
        PLUS ARCHIVELOG FORMAT %d_%U;
    

    このBACKUPコマンドは、レベル0のバックアップが存在しない場合に初めて実行されるとき、新しいレベル0のバックアップを作成します。

    ノート:

    リカバリ・アプライアンスでは、バックアップする必要があるログを追跡し、同じアーカイブREDOログを重複してバックアップしないようにしているので、アーカイブREDOログを定期的なバックアップに含めることができます。アーカイブREDOログを含めておくと、ギャップが存在する場合に役立ちます。アーカイブREDOログがないと、ギャップの検出が遅れる可能性があります。

コマンドラインを使用したテスト・リカバリの実行

保護されたデータベースのテスト・バックアップをリカバリ・アプライアンスに作成した後で、テスト・リカバリを実行してこのバックアップを検証できます。

保護されたデータベースのテスト・リカバリを実行するには:

  1. 保護されたデータベースを停止してからNOMOUNTモードで再起動します。
  2. 保護されたデータベースにはTARGETとして、リカバリ・アプライアンス・カタログにはCATALOGとして接続します。
  3. 「リカバリ・アプライアンスで使用するRMAN SBTチャネルの構成」の説明に従って、リカバリ・アプライアンス用にRMAN SBTチャネルを構成します。
  4. 次のRMANコマンドを使用して、前に作成済のテスト・バックアップをリカバリ・アプライアンスからリストアします。VALIDATEオプションを使用すると、本番データベースを妨げずにこれを行うことができます。
    RESTORE VALIDATE DATABASE;
    

これらのバックアップおよびリカバリ手順が正常に実行されたら、クライアント・データベースではリカバリ・アプライアンスへの定期バックアップをいつでも実行できます。

Cloud Controlを使用したテスト・バックアップの実行

保護されたデータベースを構成した後で、テスト・バックアップを実行して構成が正確であることを確認します。

Cloud Controlを使用してテスト・バックアップを実行するには:

  1. 「Cloud Controlを使用した保護されたデータベースのホーム・ページへのアクセス」の説明に従って、保護されたデータベースのホーム・ページにアクセスします。
  2. 「可用性」メニューから「バックアップとリカバリ」を選択し、次に「バックアップ設定」を選択します。

    「バックアップ設定」ページの「デバイス」タブが表示されます。図3-4に、このページのリカバリ・アプライアンス設定セクションを示します。

    図3-4 「バックアップ設定」ページのリカバリ・アプライアンス設定セクション

    図3-4の説明が続きます
    「図3-4 「バックアップ設定」ページのリカバリ・アプライアンス設定セクション」の説明
  3. リカバリ・アプライアンス設定セクションで、「テスト・バックアップ」をクリックします。

    Cloud Controlによりテスト・バックアップが開始され、「処理中: リカバリ・アプライアンスへのバックアップのテスト」ページが表示されます。

    バックアップが成功した場合は、リカバリ・アプライアンスへのバックアップのテストが成功しました。というメッセージが表示されます。

    バックアップの実行時にエラーが発生すると、リカバリ・アプライアンスへのバックアップのテストが失敗しましたというエラー・メッセージが表示されます。「エラーの詳細を表示」をクリックすると、エラーの原因に関する詳細情報が含まれている「エラーの詳細を表示」ページが表示されます。問題を修正してからテスト・バックアップを実行します。