既存のバックアップをリカバリ・アプライアンスに移行するためのバックアップのポーリング設定

この項では、現在ポーリング位置に格納されている保護されたデータベースのバックアップをリカバリ・アプライアンスの記憶域に移行する方法について説明します。ポーリング位置とは、リカバリ・アプライアンスの外部にある共有記憶域のファイル・システム・ディレクトリのことで、保護されたデータベースのバックアップ・ピースとアーカイブREDOログ・ファイルが格納されます。リカバリ・アプライアンスは、この位置を指定の間隔でポーリングし、新しいバックアップがある場合はそれを取得してリカバリ・アプライアンスに格納します。

ポーリング位置を構成して、既存のバックアップ・セットをインポートするには:

  1. リカバリ・アプライアンスで、移行対象の保護されたデータベースのバックアップが格納されているポーリング位置に対応するポーリング・ポリシーを作成します。

    次の例では、RASYSユーザーとしてSQL*Plusに接続している場合に、位置/polling/shared_backup_locationをポーリングしてバックアップを確認するMIGRATION_LINUXという名前のポーリング・ポリシーを作成します。

    BEGIN
    		    DBMS_RA.CREATE_POLLING_POLICY (
           polling_policy_name => 'MIGRATION_LINUX',
           polling_location => '/polling/shared_backup_location',
           polling_frequency => INTERVAL '1' MINUTE,
           delete_input => FALSE);
    END;
    
    
  2. リカバリ・アプライアンスでDBMS_RA.UPDATE_PROTECTION_POLICYプロシージャを使用し、ステップ1で作成したポーリング・ポリシーを保護されたデータベースに関連付けられている保護ポリシーに割り当てます。

    delete_inputパラメータをFalseに設定し、バックアップを元の場所から削除しないように指示します。

  3. 「バックアップのポーリングで使用するNFS記憶域のマウント」の説明に従って、リカバリ・アプライアンス上にポーリング位置のディレクトリをマウントします。
  4. ra_taskビューを問い合せて、バックアップ・セットがインポートされていることを確認します。

    また、rc_backup_piece_detailsビューを問い合せて、ポーリング中の保護されたデータベースのバックアップ・ピースを表示することもできます。