最新バージョンのRMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールを使用したEMソフトウェア・ライブラリの更新

この項は、保護されたデータベースによって使用されるRMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールがEnterprise Manager (EM)で管理されている場合に必須です。これは、EMのソフトウェア・ライブラリに最新のRMANモジュールを提供するためです。

RMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールは、保護されたデータベースがホストされているサポート対象のオペレーティング・システムごとに異なります。

この項のステップでは、最新バージョンのRMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールでソフトウェア・ライブラリを更新します。その後、EMは、保護されたデータベースごとに適切なRMANモジュールをソフトウェア・ライブラリからインストールします。

オプション1: ソフトウェア・ライブラリへのRMANモジュールの自動アップロードのためのEMの構成

このオプションでは、Oracle Cloud上のRMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールの新しいバージョンを検索してEMにダウンロードする、繰返しのジョブをEMで作成します。

このオプションは、RMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールを検索してダウンロードするために、EMがOracle Cloudに直接アクセスできることを前提としています。「ソフトウェア・ライブラリ内の高可用性ソフトウェアの更新」のジョブをEMでスケジュールします

  1. EMで、「ジョブ・ライブラリ」に移動します。
  2. 「ライブラリ・ジョブの作成」のプルダウンで、「ソフトウェア・ライブラリ内の高可用性ソフトウェアの更新」を選択し、「実行」を選択します。

    図3-5 ライブラリ・ジョブの作成

    図3-5の説明が続きます。
    「図3-5 ライブラリ・ジョブの作成」の説明
  3. ライブラリ・ジョブの名前を指定します。この例では、名前は"updateRA3"です。

    図3-6 「ライブラリ・ジョブの作成」、「一般」タブ

    図3-6の説明が続きます。
    「図3-6 「ライブラリ・ジョブの作成」、「一般」タブ」の説明
  4. 「パラメータ」タブおよび「バックアップ・モジュール・タイプ」のプルダウンで、「リカバリ・アプライアンス」を選択します。

    図3-7 「ライブラリ・ジョブの作成」、「パラメータ」タブ

    図3-7の説明が続きます。
    「図3-7 「ライブラリ・ジョブの作成」、「パラメータ」タブ」の説明
  5. 「スケジュール」タブで、このジョブのスケジュールの適切な詳細を入力します。このジョブは、Oracle Cloudで新しいバックアップ・モジュール・バージョンを定期的にチェックできるように、繰返しのスケジュール(週1回など)で実行することを目的としています。

    図3-8 「ライブラリ・ジョブの作成」、「スケジュール」タブ

    図3-8の説明が続きます。
    「図3-8 「ライブラリ・ジョブの作成」、「スケジュール」タブ」の説明

その後、このジョブがスケジュールされた時間に実行されると、サポートされているすべてのデータベース・プラットフォーム用のRMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールの最新バージョンが格納される、Oracle Cloud内の指定の場所がスキャンされます。そのバージョンがEMソフトウェア・ライブラリで保持されている最新バージョンと比較されます。Oracle Cloudで検出されたバージョンのほうが新しい場合、サポートされているすべてのプラットフォームのバージョンがソフトウェア・ライブラリにダウンロードされます。古いバージョンのRMANバックアップは、ソフトウェア・ライブラリにアーカイブされます。

emcli config_db_haコマンドを使用すると、EMによって管理されている保護されたデータベースのRMANバックアップ・モジュールがこの新しいバージョンに更新されます。

新しいバックアップ・モジュール・バージョンが検出され、ソフトウェア・ライブラリにダウンロードされた場合のジョブ出力の例を次に示します。

図3-9 新しいソフトウェア・モジュールが見つかった場合のジョブ出力

図3-9の説明が続きます。
「図3-9 新しいソフトウェア・モジュールが見つかった場合のジョブ出力」の説明

オプション2: EMCLIを使用したRMANバックアップ・モジュールのソフトウェア・ライブラリへの手動アップロード

このオプションは、新しいバージョンのRMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールをEMソフトウェア・ライブラリに配布することが必要になるたびに繰り返される手動のステップです。

このオプションは、EMがOracle Cloudに直接アクセスできない場合のオフライン・モード用です。

  1. (サポートされているすべてのプラットフォーム用の)RMANリカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュールの新しいバージョンを、Oracle Cloudから、EMCLIコマンドが起動されるシステムにアクセス可能な場所に手動でダウンロードします。

    この例では、LinuxおよびAIXプラットフォームの最新のバックアップ・モジュール・バージョンがOracle Cloudから/homeディレクトリにダウンロードされました。

  2. EMCLIを使用して、ソフトウェア・ライブラリに新しいバージョンを取得します。

    emcli configure_db_ha –uploadBackupModule –module_type="ra" –module_location="/home/ra_linux64.zip,/home/ra_aix.zip"

    複数のプラットフォーム用の新しいモジュール・バージョンを同時にソフトウェア・ライブラリにアップロードできます。

    前述の例では、前にOracle Cloudから/homeディレクトリにダウンロードされたLinuxおよびAIXプラットフォームの最新バージョンがソフトウェア・ライブラリで使用可能になっています。

このコマンドの使用方法と、次に説明するconfigure_db_ha動詞のその他の形式は、Cloud Controlコマンドライン・インタフェース・ガイドを参照してください。