9 IMS/DBに対するOracleソリューション

Tuxedo ART for IMSは、IMS/TMの機能の大部分をシミュレートできますが、IMS/DBの実装を備えていません。それは、IMS/DBが、特別に設計された階層型データベースであるためです。Tuxedo ART for IMSの制御の下で実行されているCOBOL/CプログラムがIMS/DBにアクセスできるようにするために、オラクル社ではTuxedo ART for IMSでのオープン・データベース・アクセス(ODBA)のサポートを提供しています。

ODBAを使用すると、Tuxedo ART for IMSで実行されているプログラムが、z/OS上に配置されているIMS/DBに透過的に接続できます。COBOL/Cプログラムが、IMS/DBにアクセスするためのDL/I呼出しを発行するたびに、基盤となっているライブラリによってそのDL/I呼出しがリクエスト・メッセージに変換され、それがIMS/DBと同じz/OSイメージ上に配置されているプロキシに送信されます。そのプロキシは、受信リクエストに従ってデータベース処理を実行し、Tuxedo ART for IMSで実行されているプログラムにその結果を送り返します。

9.1 コンポーネント

組込みのデータベース・ソリューションの原理は、それをTuxedo ART for IMSにプラグインし、ただちに有効に動作できるプラグインとして設計および開発することです。基本的に、プラグインは共有ライブラリとして設計され、実行時にTuxedo ART for IMSサーバーによって呼び出されるAPIの必須セットをエクスポートします。プラグインの実装はすべて、その定義に従う必要があります。詳細は、『Oracle Tuxedo Application Runtime for IMSリファレンス・ガイド』を参照してください

9.2 プラグイン・ライブラリ

リファレンス・ガイドのプラグイン定義として、ODBAを介したIMS/DBのサポートも定義に基づいた共有ライブラリとして実装され、単にTuxedo ART for IMSインストールにバンドルされているデフォルト・バージョンに置き換えて使用できます。

IMS/DBのOracleプラグインのサポート・リストは次のとおりです。

IMS/DB用のOracleプラグインでは、GSAMデータベース、データ・エントリ・データベース、および他の完全な機能を備えたデータベースがサポートされています。つまり、MSDB (Main Storage DB) を除くすべての種類のIMS/DBデータベースです。

この実装内では、GSAM DBは、UNIXファイル・システム上の実装であり、他のものはIMSシステムによって提供されているODBAプロトコルを介してサポートされています。