4 Oracle Directory Integration Platformの14c (14.1.2.1.0)へのアップグレード

Oracle Fusion Middlewareリリース12c (12.2.1.4.0)から14c (14.1.2.1.0)Oracle Directory Integration Platformをアップグレードできます。

アップグレードを実行するために、次に示す各トピックのステップを完了します。

Oracle Directory Integration Platformのアップグレード・プロセスについて

Oracle Directory Integration Platformのアップグレード・プロセスの概要を示すフローチャートとロードマップを確認します。

注意:

14c (14.1.2.1.0)リリースにアップグレードする前に、12c (12.2.1.4.0) EXISTING_DOMAIN_HOMEORACLE_HOMEの外部にあることを確認してください。

既存のドメインをアップグレードするために実行するステップは、ドメインがどのように構成されているか、およびどのコンポーネントをアップグレードするかによって異なります。各自のデプロイメントに該当するステップにのみ従ってください。

表4-1 Oracle Directory Integration Platformのアップグレードのタスク

タスク 説明

必須

このガイドの概要に関するトピックを再確認して、アップグレード前のタスクを完了します(まだ実行していない場合)。

参照:

必須

12c (12.2.1.4.0)環境を停止します(すべての管理サーバーと管理対象サーバーを停止します)。

警告: アップグレード中にサーバーを停止しないと、データが破壊される可能性があります。

「サーバーとプロセスの停止」を参照

必須

既存のOracleホームでOracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャOracle Internet Directory 12c (12.2.1.4.0)をアンインストールします。

「ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。

必須

新しいOracleホームにOracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャとOracle Internet Directory 14c (14.1.2.1.0)をインストールします。

「Oracle Internet Directoryのインストール」を参照してください。

必須

サーバーを起動します。

アップグレード・プロセスが完了したら、14c (14.1.2.1.0)インスタンスを再起動します。

「サーバーとプロセスの起動」を参照してください。

ノート:

リリースの新機能の一覧は、『Oracle Directory Integration Platformの管理』Oracle Directory Integration Platformの新機能に関する項を参照してください。

サーバーとプロセスの停止

作業を進める前に、すべてのアップグレード前のプロセス、および管理サーバーや管理対象サーバーを含めたすべてのサーバーを停止する必要があります。

Oracle Fusion Middleware環境は、Oracle WebLogic Serverドメイン、管理サーバー、複数の管理対象サーバー、Javaコンポーネント、アイデンティティ管理コンポーネントなどのシステム・コンポーネント、およびメタデータのリポジトリに使用されるデータベースで構成できます。コンポーネントは相互に依存していることがあるため、適切な順序で停止する必要があります。

この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用して、既存のアップグレード前のサーバーとプロセスを停止する方法について説明します。また、Oracle Fusion Middleware ControlまたはWebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。

アップグレード前のFusion Middleware環境を停止するには、アップグレード前のドメインに移動し、次のステップに従います。

ステップ1: システム・コンポーネントを停止する

システム・コンポーネントを停止するには、stopComponentスクリプトを使用します:

  • (UNIX) EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name

  • (Windows) EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name

システム・コンポーネントは任意の順序で停止できます。

ステップ2: 管理対象サーバーを停止する

WebLogic Server管理対象サーバーを停止するには、stopManagedWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url

  • (Windows) EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。

ステップ3: Oracle Identity Managementのコンポーネントを停止する

Oracle Identity Managementのコンポーネント(Oracle Internet Directoryなど)を停止します。
  • (UNIX) EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name

  • (Windows) EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name

ステップ4: 管理サーバーを停止する

管理サーバーを停止するときに、管理サーバーで稼働しているプロセス(WebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなど)も停止します。

管理サーバーを停止するには、stopWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh

  • (Windows) EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopWebLogic.cmd

プロンプトが表示されたら、管理サーバーのユーザー名とパスワード、およびURLを入力します。

ステップ5: ノード・マネージャを停止する

ノード・マネージャを停止するには、それが実行されているコマンド・シェルを閉じます。

またはnodemanager.propertiesQuitEnabledの属性をtrueに設定した後(デフォルトはfalseです)、WLSTを使用して、ノード・マネージャに接続して停止できます。『Oracle WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』stopNodeManagerに関する項を参照してください。

ソフトウェアのアンインストール

この項の手順に従って製品のアンインストール・ウィザードを起動し、ソフトウェアを削除します。

サイレント(コマンドライン)モードで製品をアンインストールする場合は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』サイレント・アンインストールでのOracle Universal Installerの実行に関する項を参照してください。

「アンインストール・ウィザード」の起動

アンインストール・ウィザードを起動します。

  1. 次のディレクトリを変更します。
    (UNIX) ORACLE_HOME/oui/bin
    (Windows) ORACLE_HOME\oui\bin
  2. 次のコマンドを入力します。
    (UNIX) ./deinstall.sh
    (Windows) deinstall.cmd

アンインストールする製品の選択

Oracleホームには複数の製品が存在するため、適切な製品をアンインストールするようにしてください。

「アンインストール・ウィザード」を実行した後、「アンインストールする配布」画面が表示されます。ドロップダウン・メニューから、Oracle Internet Directory 12.2.1.3.0製品を選択し、「アンインストール」をクリックします。アンインストール・プログラムでは、「アンインストール・ウィザード画面のナビゲート」に記載された画面が表示されます。

アンインストール・ウィザードを再度実行して、Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャをアンインストールします。手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』「Oracle Fusion Middleware Infrastructureのアンインストール」を参照してください。

「アンインストール・ウィザード」画面のナビゲート

「アンインストール・ウィザード」には、ソフトウェアの削除を確認する一連の画面が表示されます。

表4-2に示す画面の詳細が必要な場合は、画面上で「ヘルプ」をクリックしてください。

表4-2 「アンインストール・ウィザード」画面および説明

画面 説明

ようこそ

製品の「アンインストール・ウィザード」が紹介されます。

アンインストール・サマリー

アンインストールされるOracleホーム・ディレクトリとその内容を示します。これが正しいディレクトリであることを確認してください。

これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を入力します。後でレスポンス・ファイルを使用して、製品をサイレント(コマンドライン)・モードでアンインストールできます。『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』サイレント・アンインストールでのOracle Universal Installerの実行に関する項を参照してください。

「アンインストール」, をクリックしてソフトウェアの削除を開始します。

アンインストールの進行状況

アンインストールの進捗状況を表示します。

アンインストール完了

アンインストールが完了すると表示されます。この画面の情報を確認してから、「終了」をクリックして「アンインストール・ウィザード」を閉じます。

ノート:

製品がアンインストールされたら、ORACLE_HOMEフォルダが存在し、そこにファイルまたはフォルダが含まれていないことを確認します。ORACLE_HOMEフォルダにファイルまたはフォルダが残っている場合は、それらを削除します。

Oracle Internet Directoryのインストール

アップグレードの開始前に、Oracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャOracle Internet Directory (OID) 14c (14.1.2.1.0)のディストリビューションをターゲット・システムにダウンロードし、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。

ノート:

Oracle Internet Directory 14c (14.1.2.1.0)は、以前のOID 12c (12.2.1.4.0) ORACLE_HOMEとは別の、新しいORACLE_HOMEの場所にインストールする必要があります。

スタンドアロンのOracle Internet Directoryアップグレードの場合は、Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャをインストールする必要はありません。「スタンドアロン」オプションを選択すると、直接Oracle Internet Directoryをインストールできます。

ノート:

インストール後およびドメイン作成前に、OPatchを使用して、個別ADFパッチ(https://support.oracle.comでバグID 37376076を検索)をOracle Internet Directory 14c (14.1.2.1.0) ORACLE_HOMEに手動で適用します。これは、コロケートOIDインストールにのみ適用され、スタンドアロンのOracle Internet Directory 14c (14.1.2.1.0)インストールには適用されません。

14c (14.1.2.1.0)ディストリビューションをインストールするには:

  1. ターゲット・システムにサインインします。
  2. Oracle Technology NetworkまたはOracle Software Delivery Cloudから次のものをターゲット・システムにダウンロードします。
    • Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャ(fmw_14.1.2.0.0_infrastructure.jar)
    • Oracle Internet Directory (UNIX: fmw_14.1.2.1.0_oid_<platform>.bin)、(Windows: fmw_14.1.2.1.0_oid_win64.exe )
  3. の製品のディストリビューションをダウンロードしたディレクトリに移動します
  4. Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール・プログラムを開始します。
    • (UNIX) JDK_HOME/bin/java -jar fmw_14.1.2.0.0_infrastructure.jar
    • (Windows) JDK_HOME\bin\java -jar fmw_14.1.2.0.0_infrastructure.jar
  5. UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、「インストール・インベントリの設定」画面が表示されます。
    中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名に中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認し、「次へ」をクリックします。

    ノート:

    「インストール・インベントリの設定」画面は、Windowsオペレーティング・システムでは表示されません。
  6. 「ようこそ」画面で、情報をレビューしてすべての前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。
  7. 「自動更新」画面で、オプションを選択します。
    • この時点でソフトウェアの更新をシステムで確認しないようにする場合は、「自動更新をスキップ」を選択します。

    • パッチ・ファイルをダウンロードした場合は、「ディレクトリからパッチを選択」を選択して、ローカル・ディレクトリに移動します。

    • My Oracle Supportアカウントを持っている場合にソフトウェアの更新を自動でダウンロードするには、「My Oracle Supportで更新を検索」を選択します。Oracle Supportの資格証明を入力して、「検索」をクリックします。インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするようにプロキシ・サーバーを構成するには、「プロキシ設定」をクリックします。「接続のテスト」をクリックして接続をテストします。

    「次へ」をクリックします。
  8. 「インストールの場所」画面でOracleホーム・ディレクトリの場所を指定し、「次へ」をクリックします。
    Oracle Fusion Middlewareディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』インストールおよび構成のためのディレクトリの理解に関する項を参照してください。
  9. 「インストール・タイプ」画面で、次に示す項目を選択します。
    • インフラストラクチャの場合は、「Fusion Middlewareインフラストラクチャ」を選択します
    • Oracle Internet Directoryの場合は、インストールに応じて「スタンドアロンOracle Internet Directory Server (WebLogic Serverとは切り離して管理)」または「同じ場所に配置されたOracle Internet Directory Server (WebLogic Server経由で管理)」を選択します。
    「次へ」をクリックします。
  10. 「前提条件チェック」画面では、ホスト・コンピュータを分析して、特定のオペレーティング・システムの前提条件を満たしているか確認します。
    検証済のタスクのリストを表示するには、「正常なタスクの表示」を選択します。ログの詳細を表示するには、「ログの表示」を選択します。前提条件のチェックが失敗すると、エラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続けるには、「スキップ」をクリックします(非推奨)。
  11. 「インストールの概要」画面で、選択したインストール・オプションを確認します。
    これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を入力します。レスポンス・ファイルには、入力したすべての情報が収集して格納され、後で(コマンドラインから)サイレント・インストールを実行するために使用できます。

    「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

  12. 「インストールの進行状況」画面で、プログレス・バーが100%完了になったら、「終了」をクリックしてインストーラを閉じるか、「次へ」をクリックしてサマリーを表示します。
  13. 「インストール完了」画面に、インストールの場所とインストールされた機能セットが表示されます。情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。
  14. Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャをインストールした後、次のコマンドを入力してOracle Internet Directoryのインストーラを起動し、前述のステップを繰り返してインストーラの各画面を移動します。
    (UNIX) ./fmw_14.1.2.1.0_oid_<platform>.bin
    (Windows) fmw_14.1.2.1.0_oid_win64.exe
  15. 14c (14.1.2.1.0)が正常にインストールされたら、14c (14.1.2.1.0) Fusion Middlewareリリース・ノートに記載されている必要なパッチをインストールします。

ノート:

Oracle Internet Directoryのインストールの詳細は、Oracle Internet DirectoryのインストールOracle Internet Directoryソフトウェアのインストールに関する項を参照してください。

製品スキーマのアップグレード

サーバーとプロセスの停止後、Upgrade Assistantを使用して、12.2.1.4.0スキーマをOracle Fusion Middlewareの14c (14.1.2.1.0)リリースにアップグレードします。

ノート:

ドメインにWLSSchemaDataSourceデータ・ソースがある場合は、どのデータベース・ユーザーがそれに割り当てられているかを確認する必要があります。<PREFIX>_WLS_RUNTIMEが割り当てられている場合は、それを<PREFIX>_WLSに変更する必要があります。詳細は、「WLSSchemaDataSourceデータ・ソースのデータベース・ユーザーの確認」を参照してください。

ノート:

14c (14.1.2.1.0)では、将来のリリースへのゼロ・ダウンタイム・アップグレードを支援するために、次のスキーマが変更されています:
  • 14c (14.1.2.1.0)より前に作成された、エディションが無効になっているスキーマを、14c (14.1.2.1.0)にアップグレードすると、エディションが有効になります。

  • 14c (14.1.2.1.0)で作成されたスキーマは、エディションが有効になった状態で作成されます。

アップグレード・アシスタントを使用すると、個別に選択したスキーマまたはドメインに関連付けられているすべてのスキーマをアップグレードできます。選択したオプションによって、表示されるアップグレード・アシスタントの画面は異なります。

Upgrade Assistantの起動

Upgrade Assistantを実行して、製品のスキーマ、ドメイン・コンポーネント構成、またはスタンドアロンのシステム・コンポーネントを14c (14.1.2.1.0)にアップグレードします。

一度に1つのドメインのアップグレードを完了して、アップグレード・アシスタントを非SYSDBAユーザーとして実行することをお薦めします。Upgrade Assistantを実行するユーザーの作成方法の詳細は、「Upgrade Assistantを実行するための非SYSDBAユーザーの作成」を参照してください。

Upgrade Assistantを起動するには、次の手順に従います。

  1. oracle_common/upgrade/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin
    • (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin
  2. Upgrade Assistantを起動します。
    • (UNIX) ./ua
    • (Windows) ua.bat

Oracle Directory Integration Platformスキーマのアップグレード

Upgrade Assistantの各画面を通じて、製品スキーマをアップグレードします。

Upgrade Assistantを使用して、製品スキーマをアップグレードするには:
  1. 「ようこそ」画面には、Upgrade Assistantの概要と、アップグレード前のいくつかの重要なタスクについての情報が示されます。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    Upgrade Assistantの画面の詳細は、画面上の「ヘルプ」をクリックしてください。
  2. 「選択したスキーマ」画面で、実行するスキーマ・アップグレード操作を選択します。
    • 「個別に選択されたスキーマ」は、スタンドアロン・インストールがある場合、またはドメインで使用されるスキーマをすべてアップグレードするのではなく、アップグレードするスキーマを個別に選択する場合のオプションです。

      注意:

      対象の14c (14.1.2.1.0)コンポーネントをサポートするために使用するスキーマのみをアップグレードしてください。Oracle Fusion Middleware 14c (14.1.2.1.0)に含まれていないコンポーネントをサポートするために現在使用されているスキーマをアップグレードしないでください。
    • 「ドメインで使用されるすべてのスキーマ」を使用すると、Upgrade Assistantは、ドメイン内でアップグレードに対応可能な「ドメイン・ディレクトリ」フィールドで指定されたスキーマを持つコンポーネントをすべて検出して選択します。これは、ドメイン支援のスキーマ・アップグレードとも呼ばれています。さらに、Upgrade Assistantはスキーマの入力画面に接続情報を事前に移入します。

      ノート:

      すべての必要なスキーマがアップグレードに含まれるように、ほとんどのアップグレードでは、「ドメインで使用されるすべてのスキーマ」を選択することをお薦めします。ただし、スタンドアロン・インストールには「個別に選択されたスキーマ」オプションを使用します。

    「次へ」をクリックします。

  3. 「個別に選択されたスキーマ」を選択した場合: 「使用可能なコンポーネント」画面で、スキーマをアップグレードするコンポーネントを選択します。コンポーネントを選択すると、スキーマとすべての依存関係が自動的に選択されます。
  4. 「前提条件」画面で、すべてのチェック・ボックスを選択して、前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    アップグレード・アシスタントでは前提条件が満たされているかどうかを確認できません。
  5. スキーマ資格証明の画面で、アップグレードするスキーマごとにデータベース接続の詳細を指定します(この画面名は、選択したスキーマに応じて変化します)。
    • 「データベース・タイプ」ドロップダウン・メニューからデータベース・タイプを選択します。

    • データベース接続の詳細を入力して、「接続」をクリックします。

    • 「スキーマ・ユーザー名」ドロップダウン・メニューからアップグレードするスキーマを選択し、スキーマのパスワードを入力します。アップグレードするスキーマに対して正しいスキーマ接頭辞を使用してください。

  6. 「調査」画面で、各スキーマを調査したUpgrade Assistantのステータスを確認して、スキーマのアップグレードの準備が整っていることを検証します。ステータスが「調査が終了しました。」になっている場合は、「次」をクリックします。
    調査フェーズが失敗した場合は、「調査失敗」ダイアログの「いいえ」をクリックして、アップグレードをキャンセルすることをお薦めします。「ログの表示」をクリックしてエラーの原因を確認し、一般的なアップグレード・エラーの解決の詳細をUpgrade Assistantによるアップグレードアップグレードのトラブルシューティングで参照してください。

    ノート:

    • 確認フェーズ中に検出された問題を、アップグレードを進めずに解決した場合は、バックアップからリストアを再び行わずにUpgrade Assistantを開始できます。ただし、「調査失敗」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックしてアップグレードを続行していた場合は、Upgrade Assistantを再開する前に、バックアップからアップグレード前の環境をリストアする必要があります。

    • 調査プロセスを取り消してもスキーマまたは構成データに影響はありませんが、将来のアップグレード・セッションでは、Upgrade Assistantが収集した情報を再収集する必要があります。

  7. 「アップグレード・サマリー」画面で、アップグレードまたは作成、あるいはその両方が行われるスキーマのサマリーを確認します。
    アップグレード対象のスキーマごとに、正しいソース・バージョンとターゲット・バージョンがリストされていることを確認します。
    これらのオプションを保存して、今後、レスポンス(サイレンス)モードでUpgrade Assistantを再実行する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックして、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。サイレント・アップグレードは、Upgrade Assistantとまったく同じ機能を実行しますが、データを手動で再入力する必要はありません。
    「次へ」をクリックします。
  8. 「アップグレードの進行状況」画面で、アップグレードのステータスを監視します。

    注意:

    アップグレード・アシスタントにはアップグレードを実行するための十分な時間を与えてください。やむを得ない場合を除き、アップグレード操作は取り消さないでください。これを行うと、環境が不安定になる可能性があります。
    正しくアップグレードされていないスキーマがある場合は、Upgrade Assistantのログ・ファイルで情報を確認します。

    ノート:

    この画面のプログレス・バーには、現在のアップグレード手順の進行状況が表示されます。アップグレードの残り時間を示すものではありません。

    「次へ」をクリックします。

  9. アップグレードが成功した場合: 「アップグレード成功」画面で、「閉じる」をクリックし、アップグレードを完了してウィザードを閉じます。

    アップグレードが失敗した場合: 「アップグレード失敗」画面で、「ログの表示」をクリックし、エラーを表示してトラブルシューティングします。ログは、ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logsにあります。

    ノート:

    アップグレードが失敗した場合は、バックアップからアップグレード前の環境をリストアし、問題を修正してから、Upgrade Assistantを再起動する必要があります。

ドメインの再構成

再構成ウィザードを実行して、ドメイン・コンポーネント構成を14c (14.1.2.1.0)に再構成します。

WebLogic Serverドメインを再構成すると、ドメイン内のアプリケーションに応じて、次の項目が自動的に更新されます。

  • WebLogic Serverコア・インフラストラクチャ

  • ドメイン・バージョン

ノート:

ドメインの再構成を開始する前に、次の制限事項に注意してください。

  • 元のMiddlewareホームに、エラーを引き起こす可能性のあるデプロイメントが含まれていないことを確認します。
  • 再構成ウィザードでは、ドメインに含まれる独自のアプリケーションは更新されません。

  • アップグレード・プロセス中に、非動的クラスタ・ドメインを動的クラスタ・ドメインに変換することはサポートされていません。

    動的クラスタ機能は、再構成ウィザードの実行中に使用できますが、サポートされているアップグレードは非動的クラスタのアップグレードのみで、その後で動的クラスタを追加することになります。アップグレード・プロセス中に動的クラスタを追加することはできません。

具体的には、ドメインを再構成する場合、次のことが発生します。
  • ドメインのconfig.xmlファイルのドメイン・バージョン番号は、管理サーバーのインストール済WebLogic Serverバージョンに更新されます。

  • すべてのインストール済Oracle製品の再構成テンプレートは、自動的に選択されてドメインに適用されます。これらのテンプレートは、WebLogicドメインが現在のWebLogic Serverバージョンと互換性を持つために必要な再構成タスクを定義します。

  • 起動スクリプトが更新されます。

    変更済の起動スクリプトを維持する場合は、そのスクリプトをバックアップしてから、再構成ウィザードを開始してください。

ノート:

ドメインの再構成プロセスを開始すると、行われた変更を元に戻すことはできません。再構成ウィザードの実行前には、アップグレード前チェックリストで説明しているように、ドメインのバックアップが作成されていることを確認してください。再構成ウィザードの実行中にエラーまたは他の割込みが発生した場合、バックアップ場所から元のドメイン・ディレクトリにファイルとディレクトリをコピーすることによって、ドメインをリストアする必要があります。これは、再構成前の元の状態にドメインを復元するための唯一の方法です。

ドメインのバックアップ

再構成ウィザードの実行前に、ドメイン・ディレクトリのバックアップ・コピーを作成します。

  1. ドメイン・ディレクトリのバックアップを作成します。
  2. 各リモート管理対象サーバーのドメインを更新する前に、各リモート・マシンのドメイン・ディレクトリのバックアップ・コピーを作成します。
  3. ドメインのバックアップしたバージョンが完全であることを確認します。
なんらかの理由でドメインの再構成が失敗した場合は、すべてのファイルおよびディレクトリをバックアップ・ディレクトリから元のドメイン・ディレクトリにコピーしてドメインを完全に再構成前の元の状態に戻す必要があります。

再構成ウィザードの起動

ノート:

再構成プロセスを開始する前に、管理サーバーとすべての並置されている管理対象サーバーを停止します。

再構成ウィザードをグラフィカル・モードで起動するには:

  1. ドメインが存在するシステムにサインインします。
  2. コマンド・シェル(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはコマンド・プロンプト・ウィンドウ(Windowsオペレーティング・システムの場合)を開きます。
  3. oracle_common/common/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\commom\bin
  4. 次に示すロギングオプションを指定して、再構成ウィザードを開始します。
    • (UNIX) ./reconfig.sh -log=log_file -log_priority=ALL
    • (Windows) reconfig.cmd -log=log_file -log_priority=ALL

    log_fileは、ドメイン再構成セッション用に作成するログ・ファイルの絶対パスです。これは、再構成処理をトラブルシューティングする必要がある場合に役立つことがあります。

    パラメータ-log_priority=ALLは、ログを詳細モードで出力します。

    ノート:

    このコマンドを実行すると、デフォルトのキャッシュ・ディレクトリが無効であることを示す次のエラー・メッセージが表示される場合があります。

    *sys-package-mgr*: can't create package cache dir
    

    環境変数CONFIG_JVM_ARGSを設定することでキャッシュ・ディレクトリを変更できます。たとえば:

    CONFIG_JVM_ARGS=-Dpython.cachedir=valid_directory

Oracle Directory Integration Platformドメインの再構成

再構成ウィザードの各画面を通じて、既存のドメインを再構成します。

ノート:

ソースがクラスタ化環境の場合、プライマリ・ノードでのみ再構成ウィザードを実行します。圧縮/解凍ユーティリティを使用して、ドメイン内の他のクラスタ・メンバーに変更を適用します。
再構成ウィザードを使用してドメインを再構成するには:
  1. 「ドメインの選択」画面で、アップグレードするドメインの場所を指定するか、「参照」をクリックしてナビゲートし、ドメインのディレクトリを選択します。「次」をクリックします。
  2. 「再構成セットアップの進行状況」画面で、セットアップ・プロセスの進行状況を確認します。完了したら、「次へ」をクリックします。
    このプロセスでは次の処理が行われます。
    • Fusion Middleware製品を含む、インストール済製品の再構成テンプレートが自動的に適用されます。これにより、config.xmlconfig-groups.xmlsecurity.xmlなどの様々なドメイン構成ファイルが更新されます。

    • Fusion Middleware製品をサポートするスキーマ、スクリプトおよび他のファイルが更新されます。

    • ドメイン・アップグレードが検証されます。

  3. 「ドメイン・モードおよびJDK」画面で、ドメインで使用するJDKを選択するか、「参照」をクリックして、使用するJDKにナビゲートします。14c (14.1.2.1.0)でサポートされているJDKバージョンは、17.0.12以降です。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    このステージでは、「ドメイン・モード」を変更することはできません。
    特定のプラットフォームでサポートされているJDKのリストは、Oracle Fusion Middlewareでサポートされているシステム構成の説明を参照してください。
  4. 「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択して、サーバー表(_STB)スキーマに接続します。RCUサービス表(_STB)スキーマ資格証明を使用してデータベース接続の詳細を入力して、「RCU構成の取得」をクリックします。再構成ウィザードは、この接続を使用して、ドメインのコンポーネントに必要なデータソースを自動的に構成します。

    ノート:

    既存の11gデータソースの場合、再構成では既存の値が保存されます。RCUで12c用にスキーマが作成された新しいデータ・ソースの場合、デフォルトの接続データは_STBスキーマから取得されます。特定のスキーマの接続データが_STBスキーマにない場合は、デフォルトの接続データが使用されます。

    チェックが成功した場合は、「次へ」をクリックします。チェックが失敗した場合は、接続の正しい詳細を再入力し、再試行します。

  5. 「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、各コンポーネント・スキーマのDBMS/サービスおよびホスト名が正しいことを確認し、「次へ」をクリックします。
  6. 「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面で、すべてのコンポーネント・スキーマを選択して「選択された接続のテスト」をクリックして、各スキーマの接続をテストします。テストの結果は、「ステータス」列に表示されます。
    チェックが完了したら、「次へ」をクリックします。
  7. 「拡張構成」画面で、拡張構成を実行するすべてのカテゴリを選択できます。選択したカテゴリごとに、詳細構成を行うことができる適切な構成画面が表示されます。

    ノート:

    「拡張構成」画面にリストされるカテゴリは、ドメインに選択したテンプレートに定義されているリソースによって異なります。
    このアップグレードではオプションを選択せずに、「次へ」をクリックします。
  8. 「構成のサマリー」画面で、ドメインの詳細な構成設定を確認してから続行します。
    「表示」ドロップダウン・リストからフィルタ・オプションを選択すると、右側のパネルに表示される項目を制限できます。
    構成を変更するには、「戻る」をクリックして適切な画面に戻ります。ドメインを再構成するには、「再構成」をクリックします。

    ノート:

    ドメインを再構成しても、その場所は変更されません。
  9. 「再構成の進行状況」画面には、再構成プロセスの進行状況が表示されます。
    このプロセスでは次の処理が行われます。
    • ドメイン情報が抽出、保存および更新されます。

    • Fusion Middleware製品をサポートするスキーマ、スクリプトおよび他のファイルが更新されます。

    進捗バーが100%になったら、「次へ」をクリックします。
  10. 「構成の終了」画面に、再構成プロセスが成功して完了したか、または失敗したかどうかが示されます。管理サーバーURL(リスニング・ポートを含む)とともに再構成されたドメインの場所も表示します。再構成が成功した場合は、「Oracle Weblogic Serverの再構成に成功しました」と表示されます。
    再構成プロセスが正常に完了しなかった場合は、その理由を示すエラー・メッセージが表示されます。問題を解決するための適切な措置を講じます。問題を解決できない場合は、My Oracle Supportに連絡してください。
    以後の操作のためにドメインの場所と管理サーバーURLをノートにとります。

ドメイン・コンポーネント構成のアップグレード

ドメインを再構成した後、Upgrade Assistantを使用して、更新したドメイン構成と一致するようドメイン内のドメイン・コンポーネント構成をアップグレードします。

Upgrade Assistantの起動

Upgrade Assistantを実行して、製品のスキーマ、ドメイン・コンポーネント構成、またはスタンドアロンのシステム・コンポーネントを14c (14.1.2.1.0)にアップグレードします。

一度に1つのドメインのアップグレードを完了して、アップグレード・アシスタントを非SYSDBAユーザーとして実行することをお薦めします。Upgrade Assistantを実行するユーザーの作成方法の詳細は、「Upgrade Assistantを実行するための非SYSDBAユーザーの作成」を参照してください。

Upgrade Assistantを起動するには、次の手順に従います。

  1. oracle_common/upgrade/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin
    • (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin
  2. Upgrade Assistantを起動します。
    • (UNIX) ./ua
    • (Windows) ua.bat

ドメイン・コンポーネント構成のアップグレード

Upgrade Assistantの各画面を通じて、WebLogicドメインのコンポーネント構成をアップグレードします。

再構成ウィザードを実行してWebLogicドメインを14c (14.1.2.1.0)に再構成した後、Upgrade Assistantを実行して、更新したドメイン構成と一致するようドメイン・コンポーネント構成をアップグレードします。

Upgrade Assistantを使用して、ドメイン・コンポーネント構成をアップグレードするには:
  1. 「ようこそ」画面には、Upgrade Assistantの概要と、アップグレード前のいくつかの重要なタスクについての情報が示されます。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    Upgrade Assistantの画面の詳細は、画面上の「ヘルプ」をクリックしてください。
  2. 次の画面で、次を実行します。
    • 「ドメインによって使用されるすべての構成」を選択します。画面名が「WebLogicコンポーネント」に変更されます。

    • 「ドメイン・ディレクトリ」フィールドに、WebLogicドメイン・ディレクトリのパスを入力します。

    「次へ」をクリックします。

  3. 「コンポーネント・リスト」画面で、構成をアップグレードするコンポーネントがリストにすべて含まれていることを確認し、「次」をクリックします。
    アップグレードするコンポーネントが表示されない場合は、「戻る」をクリックして前の画面に移動し、異なるドメインを指定します。
  4. 「前提条件」画面で、すべてのチェック・ボックスを選択して、前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    アップグレード・アシスタントでは前提条件が満たされているかどうかを確認できません。
  5. 「調査」画面で、各コンポーネントを調査したUpgrade Assistantのステータスを確認して、コンポーネント構成のアップグレードの準備が整っていることを検証します。ステータスが「調査が終了しました。」になっている場合は、「次」をクリックします。
    調査フェーズが失敗した場合は、「調査失敗」ダイアログの「いいえ」をクリックして、アップグレードをキャンセルすることをお薦めします。「ログの表示」をクリックしてエラーの原因を確認し、一般的なアップグレード・エラーの解決の詳細をUpgrade Assistantによるアップグレードアップグレードのトラブルシューティングで参照してください。

    ノート:

    • 確認フェーズ中に検出された問題を、アップグレードを進めずに解決した場合は、バックアップからリストアを再び行わずにUpgrade Assistantを開始できます。ただし、「調査失敗」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックしてアップグレードを続行していた場合は、Upgrade Assistantを再開する前に、バックアップからアップグレード前の環境をリストアする必要があります。

    • 調査プロセスを取り消しても構成データに影響はありませんが、将来のアップグレード・セッションでは、Upgrade Assistantが収集した情報の再収集が必要になります。

  6. 「アップグレード・サマリー」画面で、コンポーネント構成のアップグレードに選択したオプションのサマリーを確認します。
    レスポンス・ファイルには、入力したすべての情報が収集および格納されます。このファイルにより、その後のサイレント・アップグレードの実行が可能になります。サイレント・アップグレードは、Upgrade Assistantとまったく同じ機能を実行しますが、データを手動で再入力する必要はありません。これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。

    「アップグレード」をクリックして、アップグレード・プロセスを開始します。

    クラスタのアップグレードの場合、Directory Integration Platformのアップグレードは不要ですというポップアップ・メッセージが表示されます。これを無視して続行します。

  7. 「アップグレード・サマリー」画面で、コンポーネント構成のアップグレードに選択したオプションのサマリーを確認します。
    レスポンス・ファイルには、入力したすべての情報が収集および格納されます。このファイルにより、その後のサイレント・アップグレードの実行が可能になります。サイレント・アップグレードは、Upgrade Assistantとまったく同じ機能を実行しますが、データを手動で再入力する必要はありません。これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。
    「アップグレード」をクリックして、アップグレード・プロセスを開始します。
  8. 「アップグレードの進行状況」画面で、アップグレードのステータスを監視します。

    注意:

    アップグレード・アシスタントにはアップグレードを実行するための十分な時間を与えてください。やむを得ない場合を除き、アップグレード操作は取り消さないでください。これを行うと、環境が不安定になる可能性があります。
    正しくアップグレードされていないコンポーネントがある場合は、Upgrade Assistantのログ・ファイルで情報を確認します。

    ノート:

    この画面のプログレス・バーには、現在のアップグレード手順の進行状況が表示されます。アップグレードの残り時間を示すものではありません。

    「次へ」をクリックします。

  9. アップグレードが成功した場合: 「アップグレード成功」画面で、「閉じる」をクリックし、アップグレードを完了してウィザードを閉じます。新規インストールでコンポーネントを機能させるために手動で実行する必要のあるタスクが、アップグレード後のアクションのウィンドウに表示されます。このウィンドウは、コンポーネントにアップグレード後のステップがある場合にのみ表示されます。
    アップグレードが失敗した場合: 「アップグレード失敗」画面で、「ログの表示」をクリックし、エラーを表示してトラブルシューティングします。ログはNEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logsにあります。

    ノート:

    アップグレードが失敗した場合は、アップグレード前の環境をバックアップからリストアし、問題を修正してから、Upgrade Assistantを再起動する必要があります。

サーバーおよびプロセスの起動

正常なアップグレードの後に、管理サーバーや管理対象サーバーなど、すべてのプロセスおよびサーバーを再起動します。

コンポーネントは相互に依存していることがあるため、適切な順序で起動する必要があります。

ノート:

この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用してサーバーおよびプロセスを起動する方法について説明します。Oracle Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Serverリモート・コンソールを使用することもできます。管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止に関する項を参照してください。

リリース14c (14.1.2.0.0)以降、WebLogic Server管理コンソールは削除されました。同等の機能を使用するには、WebLogicリモート・コンソールを使用する必要があります。詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソールを参照してください。

Fusion Middleware環境を起動するには、次のステップに従います。

ノート:

既存のセキュリティ設定によっては、保護された本番モードが有効なドメインを管理するために、追加の構成が必要な場合があります。詳細は、WebLogicリモート・コンソールを使用した管理サーバーへの接続に関する項を参照してください

.

ステップ1: 管理サーバーを起動する

管理サーバーを起動するには、startWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.cmd

    ノート:

    保護された本番モードを使用する場合は、管理サーバーを起動するための追加パラメータを指定する必要があります。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』WLSTを使用した管理サーバーへの接続に関する項を参照してください。

プロンプトが表示されたら、管理サーバーのユーザー名とパスワード、およびURLを入力します。

ステップ2: ノード・マネージャを起動する

ノード・マネージャを起動するには、startNodeManagerスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager.sh

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startNodeManager.cmd

ステップ3: 管理対象サーバーを起動する

WebLogic Server管理対象サーバーを起動するには、startManagedWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

    ノート:

    保護された本番モードを使用する場合は、管理対象サーバーを起動するための追加パラメータを指定する必要があります。Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理起動スクリプトを使用した管理対象サーバーの起動に関する項を参照してください。

ノート:

通常、管理対象サーバーを起動すると、そのサーバーにデプロイされているアプリケーションが開始されます。したがって、管理対象サーバーの起動後にアプリケーションを手動で開始する必要はありません。

ステップ4: システム・コンポーネントを起動する

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを起動するには、startComponentスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name

システム・コンポーネントは任意の順序で起動できます。

ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードの確認

ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードが成功したことを確認するには、管理コンソールおよびOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにサインインし、各コンポーネントのバージョン番号が14.1.2.1.0であることを確認します。

ドメイン・コンポーネント構成のアップグレードが成功したことを確認するには、次のURLを使用してリモート・コンソールおよびFusion Middleware Controlにログインし、各コンポーネントでアップグレードされたバージョン番号を確認します:

リモート・コンソールのURL: http://administration_server_host:administration_server_port/console

Fusion Middleware ControlのURL: http://administration_server_host:administration_server_port/em

ノート:

アップグレード後には、既存の12c (12.2.1.4) Oracleホームではなく、新しい14c (14.1.2.1.0) Oracleホームからすべての管理ツールを実行する必要があります。

Oracle Directory Integration Platformのアップグレード後のタスクの実行

Oracle Directory Integration Platformを14c (14.1.2.1.0)にアップグレードしたら、必要なアップグレード後のタスクを実行します。

ノート:

アップグレードすると、Enterprise Manager Oracle Directory Integration Platform 14c (14.1.2.1.0)にリソース使用率のグラフが表示されなくなります。

トピック:

サーバーおよびプロセスの起動

正常なアップグレードの後に、管理サーバーや管理対象サーバーなど、すべてのプロセスおよびサーバーを再起動します。

コンポーネントは相互に依存していることがあるため、適切な順序で起動する必要があります。

ノート:

この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用してサーバーおよびプロセスを起動する方法について説明します。Oracle Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Serverリモート・コンソールを使用することもできます。管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止に関する項を参照してください。

リリース14c (14.1.2.0.0)以降、WebLogic Server管理コンソールは削除されました。同等の機能を使用するには、WebLogicリモート・コンソールを使用する必要があります。詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソールを参照してください。

Fusion Middleware環境を起動するには、次のステップに従います。

ノート:

既存のセキュリティ設定によっては、保護された本番モードが有効なドメインを管理するために、追加の構成が必要な場合があります。詳細は、WebLogicリモート・コンソールを使用した管理サーバーへの接続に関する項を参照してください

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ステップ1: 管理サーバーを起動する

管理サーバーを起動するには、startWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.cmd

    ノート:

    保護された本番モードを使用する場合は、管理サーバーを起動するための追加パラメータを指定する必要があります。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』WLSTを使用した管理サーバーへの接続に関する項を参照してください。

プロンプトが表示されたら、管理サーバーのユーザー名とパスワード、およびURLを入力します。

ステップ2: ノード・マネージャを起動する

ノード・マネージャを起動するには、startNodeManagerスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager.sh

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startNodeManager.cmd

ステップ3: 管理対象サーバーを起動する

WebLogic Server管理対象サーバーを起動するには、startManagedWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

    ノート:

    保護された本番モードを使用する場合は、管理対象サーバーを起動するための追加パラメータを指定する必要があります。Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理起動スクリプトを使用した管理対象サーバーの起動に関する項を参照してください。

ノート:

通常、管理対象サーバーを起動すると、そのサーバーにデプロイされているアプリケーションが開始されます。したがって、管理対象サーバーの起動後にアプリケーションを手動で開始する必要はありません。

ステップ4: システム・コンポーネントを起動する

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを起動するには、startComponentスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name

システム・コンポーネントは任意の順序で起動できます。

ODIPドメイン構成詳細の更新

Oracle Directory Integration Platform (ODIP)を14c (14.1.2.1.0)にアップグレードしたら、ODIPドメイン構成を更新する必要があります。

アップグレードする前にwls_ods1という名前の管理対象サーバーが存在しなかった場合は、アップグレード後に作成される新しい管理対象サーバーwls_ods1を削除する必要があります。これを行うには、次のステップを実行します:

  1. WebLogic管理サーバーを起動します。「サーバーとプロセスの起動」を参照してください。
  2. 次のURLを使用してWebLogic管理コンソールにログインします。
    http://admin_host:admin_port/console
  3. 「ロックして編集」をクリックします。
  4. 「環境」をクリックしてから「Coherenceクラスタ」をクリックします。
  5. 「defaultCoherenceCluster」を選択してから「メンバー」をクリックします。
  6. 「wls_ods1」の選択を解除します。
  7. 「保存」をクリックします。
  8. 「環境」に戻り、「サーバー」をクリックします。
  9. 「wls_ods1」を選択します。
  10. 「削除」をクリックします。
  11. 変更が行われたら、構成を保存して解放します。

アップグレードする前にwls_ods1という名前の管理対象サーバーがあった場合は、管理対象サーバーの構成設定を、アップグレード前に存在していた元の値に更新する必要があります。これを行うには、次のステップを実行します:

  1. WebLogic管理サーバーを起動します。「サーバーとプロセスの起動」を参照してください。

  2. 次のURLを使用してWebLogic管理コンソールにログインします。

    http://admin_host:admin_port/console

  3. 「ロックして編集」をクリックします。

  4. 「環境」をクリックしてから「サーバー」をクリックします。

  5. $DOMAIN_HOME_BACKUP/config/config.xmlファイルで、<server>タグの下にあるサーバー名wls_ods1を見つけます。このファイルには、アップグレード前に存在していたサーバー構成詳細が含まれます。

  6. バックアップ・ファイルconfig.xmlに存在する値を使用して、管理コンソールの次のセクションを更新します。

    • SSLおよび構成「キーストア」に移動して、SSL構成情報を更新します。

      ノート:

      アップグレード前にwls_ods1サーバーに対してSSLを構成していた場合、このステップは必須です。
    • 「プロトコル」「HTTP」タブに移動して、「POSTタイムアウト」の値を更新します。

    • 「構成」「チューニング」タブに移動し、拡張リンクをクリックして、「タイムアウトまでのアイドル期間」「タイムアウトまでのDGCアイドル期間」の値を更新します。

    • 「プロトコル」の「一般」タブに移動して、「完了メッセージ・タイムアウト」「アイドル接続タイムアウト」などを更新します(バックアップ・ファイルconfig.xmlに存在している場合)。

    • バックアップ・ファイルconfig.xmlに存在する、wls_ods1に関連するその他の詳細を更新します。

  7. クラスタ(高可用性)設定の場合は、インフラストラクチャのデータ・ソースをODIP管理対象サーバー・クラスタにターゲット設定します。これを行うには、次のステップを実行します:

    1. 「サービス」に移動して、「データ・ソース」をクリックします。

    2. wls_ods1にターゲット設定されたデータ・ソースを選択します。

    3. 「ターゲット」タブに移動して、「wls_ods1」の選択を解除します。

    4. 「クラスタのすべてのサーバー」を選択します。

    5. 「保存」をクリックします。

    6. opss-audit-DBDSopss-audit-viewDSopss-data-sourceなどの、wls_ods1にターゲット設定されたすべてのデータ・ソースに対してこのステップを繰り返します。

  8. クラスタ(高可用性)設定の場合は、次を実行します。

    1. 「環境」をクリックしてから「Coherenceクラスタ」をクリックします。

    2. 「defaultCoherenceCluster」を選択してから「メンバー」をクリックします。

    3. クラスタを選択します。

    4. 「クラスタのすべてのサーバー」を選択します。

    5. 変更が行われたら、構成を解放します。

クラスタ(高可用性)設定で、次を実行して、ODIPバックエンド・ディレクトリの接続構成ファイルdip-config.xmlをすべての管理対象サーバー・ノードにコピーします。

  1. ディレクトリDOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/managed_server_name/applicationsに移動します。たとえば、UNIXでは次のコマンドを使用します。

    cd DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/wls_ods1/applications
  2. 次のコマンドを使用して、名前付きのDIP_14.1.2.1.0/configurationを作成します。

    mkdir -p DIP_14.1.2.1.0/configuration 
  3. 次のコマンドを使用して、新しいディレクトリにdip-config.xmlをコピーします。

    cp -f DIP_12.2.1.4.0/configuration/dip-config.xml DIP_14.1.2.1.0/configuration/dip-config.xml
  4. サーバーを再起動します。

暗号スイートの追加(オプション)

Oracle Directory Integration Platform (ODIP)で使用可能なSecure Sockets Layer (SSL)モードを確認します。

『Oracle Directory Integration Platform管理者ガイド』Secure Sockets LayerとOracle Directory Integration Platformに関する項を参照してください。

アップグレード前に、Oracle Directory Integration Platformがバックエンド・ディレクトリに対してSSLモードで構成されたか、SSLモードで接続ディレクトリと通信していた場合に、14c (14.1.2.1.0)で使用可能な暗号またはセキュリティ・プロトコルが接続ディレクトリとバックエンド・ディレクトリのいずれかにない場合は、新しい暗号スイートをリストに追加します。

たとえば、アップグレード前にOIDがバックエンド・ディレクトリで、SSL非認証モードで構成されていた場合、OIDはSSLネゴシエーション中に匿名暗号のみを認識します。デフォルトでは、ODIP 14c (14.1.2.1.0)の匿名暗号はサポートされていません。したがって、次の2つの方法があります。

ノート:

クラスタ設定の場合は、ODIPがデプロイされている管理対象サーバーごとにこれらのステップを実行します。

アップグレードした環境へのカスタム・マッピング・プラグインのコピー

Oracle Directory Integration Platform14c (14.1.2.1.0)にアップグレードしたら、アップグレードした環境にカスタム・マッピング・プラグインをコピーする必要があります。

これを行うには、次のステップを実行します:
  1. Oracle Directory Integration Platformの管理対象サーバーを起動したことを確認します。
  2. 12c (12.2.1.4.0)環境から14c (14.1.2.1.0)環境にフォルダDOMAIN_NAME/servers/MANAGED_SERVER_NAME/tmp/_WL_user/DIP_VERSION_NUMBER/RANDOM_CHARACTERS/APP-INF/lib/をコピーします。
  3. Oracle Directory Integration Platformの管理対象サーバーを再起動します。

    ノート:

    クラスタ設定の場合は、ODIPがデプロイされている管理対象サーバーごとにこれらのステップを実行します。

サービス名によるデータベース・プロファイルの更新

12c (12.2.1.4.0)でデータベース・プロファイルを作成した場合は、必ずアップグレード後に、サービス名を使用してSIDの既存の値を手動で更新してください。

『Oracle Directory Integration Platformの管理』同期プロファイルの編集に関する項を参照してください。

ノート:

これは、SIDをサービス名に置換せずにログに接続の例外が示される場合でも、動作し続けます。ただし、サービス名でデータベース・プロファイルを更新することをお薦めします。

ODIPトラスト・ストアへのOracle Unified Directoryの管理サーバー証明書のインポート

バックエンド・ディレクトリとしてOracle Unified Directoryを使用している場合は、必ずOracle Directory Integration Platform (ODIP)トラスト・ストアにOracle Unified Directoryの管理サーバー証明書をインポートしてください。

『Oracle Directory Integration Platformの管理』Oracle Unified Directoryに対するOracle Directory Integration Platformの構成に関する項を参照してください。

ノート:

アップグレード前にトラスト・ストアが構成された場合は、『Oracle Directory Integration Platformの管理』Oracle Unified Directoryに対するOracle Directory Integration Platformの構成に関する項に示されている、ステップ1 (Oracle Unified Directory管理サーバー・インスタンスの証明書のエクスポート)とステップ2 (信頼できる証明書のインポート)を実行します。